二次電池技術
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 二次電池の今後の展開

 

リチウムイオン電池
 リチウムイオン電池はポータブル機器に使われる二次電池の中で最も市場規模が大きいものです。他の二次電池に比較して、コスト高であるため、2002年ごろまではノートパソコン用などで、ニッケル水素電池を搭載したものがありましたが、その後はリチウムイオン電池が標準品となったようです。携帯電話においても、ほぼ100%、リチウムイオン電池が採用されています。
 リチウムイオン電池の特徴は、NiCdやNiMHに対して、同じエネルギー量で比較すれば、より小型で軽量であることが最大の特徴です。さらに、いわゆるメモリー効果が無いため、継ぎ足し充電を行っても電池の劣化がありません。また、低温特性が優れ、他の二次電池ではほとんど動作しない−20℃でも使用できるものもあります。
 リチウムイオン電池は、形状としては3種類あります。(1)円筒型、(2)角型、(3)ポリマータイプといわれ、ラミネートフィルムで包まれた角型形状のもの。
(1) 円筒型のものは5桁の数字で形状が表され、最初の2桁が直径(1mm単位)、あとの3桁が長さ(0.1mm単位)です。最も基本的なものが18650と呼ばれる形状で、直径18mm(最大径18.3mm程度)、長さ65mmです。その他代表的なサイズは18500、14500などです。円筒型は鉄缶が一般的で、缶はマイナス極になります。円筒型の最大の特徴は、電池の外形が変化しないことと、後述の角型に比較して、大容量が可能なことです。18650で2100〜2400mAhが一般的です。
(2) 角型は6桁の数字で形状が表され、2桁ずつ厚さ、幅、高さを表しますが、メーカーによって表示順序が異なるようです。また幅、高さは1mm単位ですが、厚さは1mm単位で表現するメーカーと、0.1mm単位で表現するメーカーがあるようです。標準的なサイズはフットプリントが30×48mmと34×50mmで、厚さが4mmから6mm程度のものです。缶は軽量化のためにアルミ缶を採用するのが主流で、この場合は缶がプラス極になります。角型の特徴は薄い電池ができることで、厚さ3.8mmのものも使われていますが、最大の問題は、充放電サイクルや高温保存で缶の厚さが厚くなっていくことです。例えば充放電100サイクル程度で10%程度厚さが変化するものもあるようです。
(3) リチウムポリマー電池は、角型の金属外装缶をラミネートフィルムに変えたものだけのもの(すなわち、電解液は液体)も、さらに、電解液をゲル状にしたものも、すべてポリマー電池と呼ばれています。業界では前者を”液ラミ”と呼ぶ人もいます。放電特性などは、一般的には前者のほうがよいようです。ポリマー電池は開発当初、自由な形状が可能であるとか、安全性に優れるとか言われましたが、客観的には、まだ金属缶の角型電池に対する独自の特徴を打ち出せていないように思われます。 
 リチウムイオン電池では、形状のほかに、正極材料、負極材料、電解液材料による特性の差が存在します。正極材料では一般的なコバルト酸リチウム(LiCoO2)の他にマンガン酸リチウム(LiMn2O4)とニッケル酸リチウム(LiNiO2)があり、マンガン酸リチウム正極の電池は安全性に優れていますが、容量がやや少ないこと、高温での特性劣化が多少あることが欠点といわれています。ニッケル酸リチウム正極では容量が大きくなりますが、安全性の問題があるといわれています。最近はコバルト系、マンガン系、ニッケル系の化合物で安全性もよく、高容量化が可能であるといわれており、開発が進められているようです。負極材料は従来からのグラファイト系ものから金属リチウムや、すず系の負極が注目されています。電解液に関しては種々の添加物が加えられて、特性の微調整が行われているようですが、一時開発の流行であった不燃化の努力は成果を挙げていないようです。 

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