十和田市サッカー協会 第1種委員会

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宇宙飛行士エドガー・ミッチェルが着用したGMTマスターは、月面に持ち込まれた最初のロレックスであった。

1971年2月5日、アポロ14号の月着陸船は宇宙飛行士のアラン・シェパード(Alan Shepard)とエドガー・ミッチェル(Edgar Mitchell)を乗せて月面に着陸した。アポロの宇宙飛行士たちにはオメガ スピードマスター プロフェッショナルが支給されていたが、ミッチェルはこのミッションに自身のロレックス GMTマスター Ref.1675も持ち込んでいた。ミッチェルが月面に足を踏み入れたことで、彼は史上6番目の月面着陸者となった。そして今、彼のGMTマスターが彼の個人コレクションのほかの時計とともにオークションに出品される。

米海軍に入隊し、5000時間以上の飛行経験を積んだあと、エドガー・ミッチェルはNASAの第5期宇宙飛行士に選ばれた。彼はアポロ13号のオペレーションチームでの働きが評価され、大統領自由勲章を授与された。とくに月着陸船を地球に帰還させるための航路を支援するため、シミュレーターを操作してクルーを助けたことが彼の最も顕著な貢献であった。

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口コミ第1位のカルティエスーパーコピー代引き専門店ミッチェルはその後、アポロ計画8回目の有人ミッションであり、3度目の月面着陸となるアポロ14号の月着陸船のパイロットを務めた。月面着陸を果たしたあと、ミッチェルとシェパードは2度にわたって月面を歩いた(とくに有名なのは、シェパードが月面でゴルフボールを2、3個打ったエピソードである)

アポロ計画の宇宙飛行士たちは、公式のオメガ スピードマスターを宇宙服の外側に着用することが求められていたが、一部の飛行士たちはスーツの内側にプライベートの時計をつけていた。ジャック・スワイガート(Jack Swigert)はアポロ13号で自身のGMTマスターを着用しており、Watches & Wonders 2023ではこの時計がロレックスコレクションの一部として展示されていたことから、現在はロレックスの所有物であると思われる。これまで公に販売された宇宙飛行歴のあるロレックスは、2009年のHeritage Auctionにて13万1450ドル(当時の相場で約1300万円)で落札されたロン・エヴァンス(Ron Evans)のペプシGMTマスターのみである。

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刻印は、この時計が娘のカーリン(Karlyn)に贈られたことを示している。

だがミッチェルのものは、おそらく月面に持ち込まれた最初のロレックスであったと考えられる。このGMTマスターは宇宙関連の記念品で名高いオークションハウス、RRオークションに出品された。同社は最近、宇宙飛行士たちに贈られた勤務kのオメガ スピードマスターもいくつか販売しており(こちらとこちら)、公式的にミッチェルのロレックスを“アポロで飛行したふたつのロレックスのひとつ”としている。またミッチェルが離陸前やモジュール内、そして地球に帰還する直前にもこの時計をつけている写真が残っており、フライトのあいだ中ずっとこのGMTマスターを着用していた可能性が高いと考えられる。

この時計には、2016年に亡くなったミッチェル本人が署名した鑑定書が付属している。また裏蓋には“1971年、アポロ14号でCDR(指揮官)E. ミッチェルが着用。娘のカーリンへ(Worn by CDR. E. Mitchell on Apollo 14, 1971. To Karlin [sic] – My Daughter)”と刻まれている。RRオークションは、このミッチェルのGMTマスターに40万ドル(日本円で約5940万円)以上の見積もりをつけている。なおオークションは10月25日に終了する。

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モジュール内でロレックスを腕につけたミッチェルの写真。

これほど重要な時計であればロレックスも入札者として関心を持つだろう。ここ数年、ロレックスが歴史的価値のある自社の時計をオークションで手に入れているのは周知の事実だ。昨年も、サザビーズでウォーレン中佐のGMTマスター Ref.6542を落札した。これはヴィンテージGMTマスターとしては、最も高額な落札実績のひとつである(マーロン・ブランドのベゼルなしGMTが依然として最高記録を持っており、すでに2度の売却が行われている)。

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ロレックス GMTマスターをつけるエド・ミッチェル。

ミッチェルのGMTマスター 1675は、少なくともRRオークションの最低見積もり額は達成するだろう。

時計自体について言えば、シリアルナンバーから察するに1970〜71年製であることが分かる。つまりアポロ14号が飛行する直前に購入したと推測できる。ブレスレットコードは1970年末のものだ。興味深いことに、これは通常ロレックスのダイバーズウォッチによく見られるフリップロッククラスプが付いた9315ブレスレットが装備されている。“ペプシ”ベゼルは深い色合いへと経年変化しており、赤はわずかに退色。マーク1の“ロングE”ダイヤルはきれいに保たれ、夜光部分は温かみのある色合いに変化している。なお夜光針はわずかに薄くなっているが、これは初期のマットダイヤルでは珍しいことではない。ケースは厚みのある面取りが残されていて、傷も少なく、折り畳み式のオイスターブレスレットも同様に良好な状態だ。刻印と添えられた手紙から、まるでミッチェルがこの時計の将来の価値を見越していたかのようだ。娘にとって人生を変えるような価値を持つ時計になることを意識していたのかもしれない。

今回のオークションにはほかにも、デイヴ・スコット(Dave Scott)のゴールドアポロ11号スピードマスターや、エド・ミッチェルのカスタムブローバなど、宇宙関連の時計がいくつか出品されている。しかしミッチェルのロレックス GMTマスターが最も重要な存在であることは間違いない。

時計の世界全体にとって何を意味するのか。

最初にこのドメインを登録したとき、スプリングストリートにある4階建てのウォークアップ(エレベーターのない建物)に座っていた自分には、こんな展開が待っているとは想像すらできなかった。私の4つの大きな愛(執筆、写真、インターネット、そしてもちろん時計)を組み合わせるために始めたこの情熱的なプロジェクトが、今では年間2000万人以上が訪れる世界で最も読まれている時計プラットフォームになり、ピーク時には年間1億ドル(日本円で約150億円)分の時計を販売するまでになった。またHODINKEEの歴史を通じて、多くの人々に美しくも小さな腕時計に夢中にさせてきたことも誇らしく思う。そしてそれを支えてくれたコミュニティの成長に対しても、私は非常に誇りを感じている。

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 私はこれまでに数多くの実績を挙げてきた(タイム誌の世界で最も優れたウェブサイト50選、ファストカンパニーの最も革新的な企業には4回、いや5回選出され、フォーチュンの40歳未満の優れた経営者を選ぶ40歳未満の40人リストに載ったこともある)。また腕時計の歴史に残る瞬間も数々ある(最初のTalking Watches、IWCスーパーコピー代引き優良サイト“チーズナイフ”やトラベルクロック、さらにヴァシュロン、エルメス、IWC、オメガ、MB&Fとのコラボレーションなど、これらが今でも素晴らしいものであったことについては私を信じてもらっていい。)。もちろん、我々のビジネスがいかに素晴らしいものであったかも誇ることができるだろう。これらは、HODINKEEの過去を振り返る際に挙げるのにふさわしい出来事だと言える。しかし、ときとして人々はHODINKEEの過去にばかり目を向けすぎて、現在や未来について十分に注目していないと感じることがある。

 現在、そして今年の8月以降、HODINKEEは過去数年よりもさらに力を入れて、世界で最も優れた、そして情報豊かで楽しめる時計コンテンツの創造に注力している。まさに数年ぶりのことだ。そして創業当初からHODINKEEはひとつの声だけで成り立っていたわけではない。今我々が擁するライター陣は、この業界のゲームチェンジャーであり、彼らが業界の未来を担うリーダーだと私は信じている。そしてご存じのとおり、我々の最優先事項は編集コンテンツである。だからといってそれが慈善活動になるというわけではない。私がこのオープンレターで継続的に取り組むことを明言したとおりであるが、460件以上のコメントが寄せられたにもかかわらず多くの人がそれを読まなかったかのように思えるのだ:)


 そしてHODINKEEが限定版を手がけるときには、それがしっかりとした理由に基づいているということを信じて欲しい。それは我々がその製品に対して、世界的な物語に新たな価値を加えることができるからだ。

 我々は現代の時計業界を支え、ともに築き上げてきた。そして今、その業界の変化に合わせて自らも進化していく必要がある。

 ここ数年で、時計とそれを取り巻く世界は大きく変化した。本当に驚くほどだ。そしてHODINKEEに、いや私自身においてひとつ確かなことがあるとすれば、それは決して前進を止めないということだ。我々はさまざまな挑戦をする。その多くは成功するだろうが、なかにはうまくいかないものもあるだろう。しかしその間も、我々は時計業界全体のために前進し続けることが義務だと信じている。そんな思いを抱きながら本日、HODINKEEと我々、そして業界全体が長く敬愛してきたグループと手を組むことをお伝えしたい。それは120以上の時計やジュエリーブランドと関係を持つ、最も古く、重要なパートナーのひとつであるWatches of Switzerland(ウォッチズ・オブ・スイス)だ。

 そしてこれに伴い、私はHODINKEEにフルタイムで戻ることになった。社長として、そして主要な意思決定者としてだ。Watches of Switzerlandは私にとっても、このビジネスにとっても最適なパートナーであり、今がその時なのだ。一部の方はご存じかもしれないが、私は2020年にCEOを退任し、少しのあいだ、自分と家族のための時間を取っていた。その時点で、HODINKEEの所有権やコントロールは私の手を離れていた。確かに私は取締役会の一員として残っていたし、チームの一員ではあったが、皆が期待するような形で関わっていたわけではない。そして今日、このストーリーが公開された瞬間から、私はまさにHODINKEEの主要なリーダーとなり、HODINKEEの所有権についても何の混乱もなくなるだろう。我々は完全に、誇りを持ってWatches of Switzerlandグループの一員となったのだ。

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 では、どうしてここにたどり着いたのか? それは長く曲がりくねった物語だが、要するにHODINKEEはいつの時代も人々に愛され、尊敬されてきたビジネスだったということだ。有名な話だが、我々がまだ3人の小さなチームだったころ、最初の買収提案を受けたのは10年以上前のことである。しかし我々はそのオファーを断り、資金を調達して独立の道を選んだ。それが2015年ごろの話だ。ちょうどそのころ、ヨーロッパにいる友人から“イギリス最大の小売業者がアメリカ市場に進出しようとしているので話をしてみたらどうか”というメールをもらった。私はその提案に乗り、その人たちと話をした。その人たちこそ、当時も今もWatches of Switzerlandグループを支えるブライアン・ダフィー(Brian Duffy)氏とデイビッド・ハーリー(David Hurley)氏だったのだ。我々はすぐに意気投合し、その際“もし彼らがアメリカ市場に進出したら、これは本当に大きな変革になるな”と思ったことをよく覚えている。そして実際にそうなった。そして、それはすべてよい方向に進んだ。というのも10年前のアメリカの時計小売業が、正直なところいかにひどいものであったかを思い出して欲しい。確かに時計を手に入れるのは今よりも簡単だったかもしれないが、製品はしばしば単なる商品として扱われ、消費者の体験はしばしば期待外れなものとなった。Watches of Switzerlandがアメリカ市場に参入したことでその状況は大きく変わり、アメリカの小売業全体も影響を受けた。Watches of Switzerlandの存在によって、ほかの小売業者もレベルを上げる必要があり、実際にそうなったのだ。今ではアメリカ市場が世界で最も大きく、そして最も安定した時計市場となっている。

 この数年、まずCOVID-19による市場の活況に、そしてその後の冷え込みによって、私が誇りに思っているこの小さな業界は、全体の規模は大きくなったものの主要なプレイヤーの数は減少してきた。つまり、基本的には皆がどのように協力し合えるかを考え始めたのだ。我々もまた複数のCEOやオーナーからHODINKEEが提携に興味を持っているか、言い換えれば会社を売る気はあるかという問い合わせを受けた。しかし私やCEO、株主の立場から見て、そのほとんどに対する答えはノーだった。それは単に理に適わないものであったし、ワクワクするものではなかった。正直なところ皆さんもそういった提案の多くを嫌がっただろうし、それが大きな判断材料となった。しかし、Watches of Switzerlandが我々に提案してきたプランは非常に理に適ったものであった。いや、それ以上に私をワクワクさせたのだ。これほどまでに興奮したのは、ほぼ4年ぶりにこの会社の正式なリーダーシップに戻りたいと思うほどだった。ではそのプランとは何か? 私が編集長として築いたHODINKEEが、西洋の時計業界でおそらく最良のパートナーであるWatches of Switzerlandという後ろ盾を持つ姿を想像して欲しい。この会社は年間約20億ドル(日本円で約2970億円)の時計を世界中で販売し、120以上のブランドを取り扱っている。大手から小規模まで、その幅は広い。WOS(Watches of Switzerland)は大手ブランドをサポートするだけでなく、今年5月からはAHCI(独立時計師アカデミー)と提携し、北米におけるGPHG(ジュネーブ時計グランプリ)の独占小売パートナーにもなっているのだ。

 つまりWatches of Switzerlandとは、その名のとおり時計そのものと言える存在だ。そしてこれは多くの皆さんによろこんでもらえることだと思う。これまで、HODINKEEの意思決定者が誰なのかについて混乱があったかもしれないが、今ではHODINKEEは私の手に戻り、時計の世界的な文化の発展に専念する企業となった。それはとても素晴らしいことに感じられるはずだ。

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 ではこれがこのサイトにとってどういう意味を持つのか? 8月に言ったように、我々は小売から少し距離を置き、販売はWatches of Switzerlandのパートナーに任せる。今後執筆や、我々にしかできない特別なことに集中する。そのため我々が本当に特別だと思っている部分(情報を提供し、教育し、そして楽しませる力)に、より多くの時間とエネルギーを注ぐことができるようになる。Watches of Switzerlandが扱っていないブランドを取り上げるか? もちろんだ。Watches of Switzerlandとは関係のない興味深い小売業者についても取り上げるか? それももちろんそうだ。そして今後、世界中にある同グループの230を超えるブティックやショールームで、ときおりイベントを開催することはできるか? 答えはイエスだ。なぜならそれは素晴らしいことだからだ。世界中でHODINKEEのイベントを開催し、行く先々にホームがあるというのは、我々が長年抱いてきた夢なのだ。

 私にとって、HODINKEEがWatches of Switzerlandグループの一員になることは、HODINKEEが可能な限り最高の形になるための道だと思っている。そしてWatches of Switzerlandが時計業界全体、ほぼすべてのブランドとパートナーシップを結んでいることを考えると、未来が本当に待ち遠しい。個人的には、再び舵を取る立場に戻れたこと、そしてブライアン・ダフィー氏やデイビッド・ハーリー氏、そしてWatches of Switzerlandグループ全体が私のそばにいることに、非常にワクワクしている。

 この取引が完了し、私が再び立ち上がった今、これからはここで私の姿をもっと頻繁に目にすることになるだろう。それまで引き続きHODINKEEを楽しんで欲しい。また近いうちにお話ししよう!

日本でしか手に入らないグランドセイコー3モデル

仕事の出張前に必ず行うことがあるとすれば、それは徹底的なリサーチである。私は常に旅行の段取りを心配している。しかし直近の日本への出張では、もうひとつ特別に調べたことがあった。それはどの時計を(もし買うなら)買うべきかということである。グランドセイコーのファンであれば、日本への旅行には特別な期待が伴う。というのも、日本国内でしか手に入らない(少なくとも店頭では)モデルがいくつか存在するからである。グランドセイコー フラッグシップブティック 銀座が入っている和光本店(以下、和光)の親切なスタッフの協力を得て、これらの特別なモデルのうち3つを紹介することができる。ただし、これらのうちひとつはすでに売り切れている可能性があるので注意して欲しい。

少し背景を説明すると、和光が店舗を構える銀座のセイコーハウスは日本で最も象徴的な建物のひとつであり、セイコーの時計塔が頂上に据えられている。「服部時計店」は1881年に服部金太郎によって創業され、オーデマピゲスーパーコピー代引き 激安1947年に服部時計店の小売部門の業務を継承して和光が設立された。その後、服部時計店はセイコーグループへと成長し、和光は現在では日本で最も高価な不動産が立ち並ぶ場所に存在している。この現在のセイコーハウスは1932年に建てられた2代目にあたるもので、ネオ・ルネッサンス様式を踏襲した外観が特徴であり、第2次世界大戦中の東京大空襲を奇跡的に生き延びたことでも知られる。

また1954年のオリジナル映画から最新の『ゴジラ-1.0』まで、ゴジラの怒りの標的となってきたこの建物には、ハンドバッグや宝飾品、そしてセイコーブランドに属する最も希少な時計まで販売する和光が入っている。和光とセイコーブランドの長い歴史を考えれば、いくつかの限定モデルを販売するのにこれ以上の場所はないだろう。グランドセイコーには“和光限定”モデルの長い伝統がある。今回はそこから話を始めようと思う。

グランドセイコー ヘリテージコレクション 和光限定モデル SBGH241

私が初めて和光限定モデルを実際に目にしたのは、その象徴的なフラッグシップブテイックで行われていた展示であった。2階には階段の近くにある柱を囲むように、グランドセイコーの歴史における重要な瞬間と、和光でしか手に入らなかった時計が並べられている。

多くの和光限定モデルに共通するディテールは、非常にスタイリッシュなアラビア数字の採用と多彩なダイヤル仕上げである。これによりほかのラインナップには存在しない独特の美学が生まれている。

私が実際に手に取ったSBGH241は2017年に発表されたハイビートの自動巻きモデルで、ケースデザインはSBGR251およびSBGR253と同様だ。また直径37mm、厚さ13.3mmのケースにCal.9S85を搭載している。このシャンパンゴールドのサンバーストダイヤルにはミニッツトラック部にハッシュマークが施されており、5分ごとにポリッシュが施された大きなマーカーが配置されている。また、6、9、12時位置にはアラビア数字が使われ、独特の存在感を放つ。さらに3時位置には日付表示も備えている。繰り返しになってしまうが、これはなくてもよかったかもしれない。

このように独特なダイヤルを持ちながらも、この時計はグランドセイコーに期待される多くの要素を備えている。シースルーバックであるのはうれしい点だが、ブランドが急速に革新を進めているなかでムーブメント自体にはやや古さを感じさせる点もある。しかしケースには十分なザラツ研磨が施されており、この価格帯としては非常に魅力的だ。記憶が正しければ、価格はおよそ80万円程度だ。渡航者の場合消費税が控除されれば、日本国内でおよそ5000~5500ドルで手に入れることができるだろう。

このモデルは限定生産であるが、シリアルナンバーが付与されたエディションではない。また発売から時間が経過しているため、近いうちに新しい後継モデルが登場する可能性もある。さらに日本までの旅費が高額になることも考慮に入れてほしい。特にアメリカ(特に東海岸)からでは短い旅とはいえない。予算が限られている場合や和光で時計を購入するという特別な体験にそれほどこだわらないのであれば、中古市場でおよそ4500ドル(日本円で約66万円)程度で見つけることも可能だ。どちらにしても、次回のミートアップで見られる、ほかのどのグランドセイコーとも大きく差別化を図れるデザインの1本を手に入れることができるだろう。

グランドセイコー ヘリテージコレクション 和光限定モデル SBGH357 “秋の夕暮れ”
和光限定で私の目を引いたもうひとつのモデルが、この新しいSBGH357である。ピンクオレンジのダイヤルが特徴で、和光を訪れた際すぐにこの時計に心を奪われた。そのピンクオレンジの色合いは、今や名高い“春分”をやや彷彿とさせるが、より大胆である。ただしこの時計は85本限定である。

“春分”の自然な色合いとは異なり、SBGH357のダイヤルにはリネンのようなテクスチャーが施されている。グランドセイコーの公式画像ではもっとオレンジが強く見えるが、これは銀座の“秋の夕暮れ”に染まるセイコーハウスの石壁というテーマにふさわしいものである。しかし私は非常にピンクらしい印象を受けた。かつてロレックスがダイヤルにリネンのテクスチャーを使用したことがあるが、この質感は今でも非常に珍しく、その興味深いルックスだけでも私のなかでは高評価であった。

シースルーバックからはCal.9S85が見える点は先ほど紹介した和光限定モデルと同様だが、今回はより大きな40mmのケースに収められている。ほかのグランドセイコーほどのアイコン的地位を得るだけのポテンシャルはないかもしれないが、これほど興味深いダイヤルがひっそりと登場していた事実を考えると、チェックする価値は十分にあったと思う。

グランドセイコー ヘリテージコレクション グランドセイコースタジオ 雫石限定モデル

前の時計を逃してしまって残念に思っている方に、いいニュースと悪いニュースがある。いいニュースはSBGH283は特別モデルのなかでもまだ手に入る時計であることだ。悪いニュースは、それを手に入れるためには単に東京に行くだけでは済まないことである。この時計を手に入れるには、岩手県盛岡駅まで6時間のドライブ、もしくは2時間半の電車移動をしたのち、タクシーで20〜30分ほどの距離にある雫石のスタジオまで行く必要がある。ここはグランドセイコーの機械式時計製造の拠点だ。木曜か金曜に訪れればスタジオ見学も可能で(事前予約が必要であるが)、希望があればそこでのみ販売される時計を購入することができる。

SBGH283
この時計は前述の2モデルと同様に、ハイビート自動巻きのCal.9S85と3時位置のデイト表示を備えている。ケースは直径40mm×厚さ13.3mmのステンレススティール(SS)製で、上で1本目に紹介した和光限定モデルに比べてややバランスの取れたサイズ感となっている。しかしグランドセイコーの時計においていつも主役となるのは、やはりダイヤルだ。

SBGH283のダイヤルパターンは視覚的に非常に捉えにくいことで知られている。ある光の下では真っ黒に見えるが、角度や光の加減を変えていくと次第にパターンが浮かび上がってくる。実際にはこのダイヤルは非常に深いフォレストグリーンで、スタジオを囲む森を表現しており、自然をテーマとするブランドのアイデンティティに深く関わっている。また雫石スタジオ内外の木製パネルをも彷彿とさせる色合いだ。

ダイヤル以外には、金色の“Shizukuishi Limited”ローターが特徴である。これはいいディテールではあるが、正直なところそれだけで購入の決め手になるかというとそうでもない。すべてはダイヤルの魅力と雫石に対する思い入れにかかっていると言えるだろう。当時の私は別のグランドセイコー、SLGW003を日本で手に入れたいと考えていた。

SLGW003は別に日本限定ではなかったために、かなり悩んだ末にアメリカに戻ってから購入することにした。しかし今になって写真を見返すと、少し後悔しているところもある。83万6000円(税込)という価格の雫石限定モデルは非常に魅力的であり、日本でグランドセイコーとともに過ごした時間に感動した私は、その時計が旅の記念としてもふさわしいと感じた。ただ今から購入するとなると中古市場で探すしかなく(実際に出回ることもある)、またいつか訪れて手に入れることを考えておくしかないだろう。

パルミジャーニ・フルリエ 「ロサ・ミスティカ」を発表~

レ・ローズ・カレ グラン・フー・コレクション「ロサ・ミスティカ」

パルミジャーニ・フルリエは、2022年12月に発表したブルーのグラン・フーエナメルで彩られた『ロサ・セレステ』に続き、『ロサ・ミスティカ』を発表いたします。五本のユニークピースで構成される『グラン・フー・コレクション』の最新作です。

赤い薔薇が満開になる季節。この度発表する、メゾンのシグネチャーが入った作品では、眩い赤のグラン・フーエナメルがダイヤルを飾り、裏蓋には『Rose Carrée』の文字が彫られています。

グラン・フーは、カルティエスーパーコピー 代金引換を激安エナメルを超高温で焼き付ける技法です。この「赤い炎」の奇跡が生み出したダイヤルは、18Kホワイトゴールドのケースに収まり、手彫りのエングレービングの美しさを際立たせています。リューズは、ダイヤルカラーに呼応する天然ガーネットのカボションで飾られています。

『ロサ・ミスティカ』をはじめとするグラン・フー・コレクションの作品は、伝統的なクラフツマンシップの表現にあふれています。エナメル職人、彫刻師、チェーン職人など、素材を巧みに操り、形づくることができる数多くの職人たちはいずれもアーティストであり、パルミジャーニ・フルリエのメゾンに献身的な「黄金の手」であります。
パルミジャーニ・フルリエは、タイムピースの創作を通じてこの唯一無二の芸術を守り続けています。『ロサ・ミスティカ』は、それを新たに実証する作品です。

コレクターに向けた逸品
赤く咲き誇る時計の内側には、カテドラルゴングを備えた手巻きミニッツリピーターのキャリバーが隠れています。スケルトン加工と面取りの仕上げが描き出すのは、パルミジャーニ・フルリエのウォッチメイキングのノウハウとクラフツマンシップの粋を集めた、独創的でポエティックな作品です。

薔薇の系譜
『ロサ・ミスティカ』と『ロサ・セレステ』は、懐中時計『ラ・ローズ・カレ』の特徴をすべて受け継いでいます。『ロサ・セレステ』は、ディテールを腕時計の装着感とより高いレベルのシンプルさで実現。パルミジャーニ・フルリエのウォッチメイキングのクラフツマンシップを表現するために誕生したシリーズの、最初のモデルです。このシリーズに生まれる作品を結びつけるタイトルであり糸であるのが、『レ・ローズ・カレ』です。

『ロサ・ミスティカ』には、赤い、手縫いのアリゲーターストラップが組み合わされ、その裏側もアリゲーターレザーです。直径42mmのケースは、ホワイトゴールドのブロックから切り出されます。ベゼル、ラグ、ケースバンドには、ローズ・カレのモチーフが職人の手で刻まれています。モチーフは金属の硬い表面にノミで刻み込まれ、規則正しいリズムで次から次へと彫られていきます。この作業には、極めて高い精度と膨大な時間、そして長年の経験に裏打ちされた確かな手腕が要求されます。

『グラン・フー』の遺産
ハンターケースであることを示すケースバックの2時位置にある蝶番。カバーには大きな四角い薔薇が手彫りで描かれており、何層ものエナメルで覆われています。その反対側は無垢のホワイトゴールドでつくられたダイヤルで、表面は職人の手による彫刻が施されています。ダイヤルの縦横には、無数の小さな彫刻が正確に規則正しく刻まれています。表面が整ったら、エナメル職人が交代し、ハンターケースバックと同じ色調のエナメルをダイヤルにのせていきます。彫刻師が彫り込むエングレービングの深さによって生まれるニュアンスと光のきらめきと同様の効果を、エネメルで表現することを追求していきます。

ダイヤルとカバーのどちらにも、グラン・フーエナメルの技法が用いられています。ゴールドの各要素は、まず砕いたガラスからつくられるエナメルで覆われます。ガラスは、一層塗布するたびにさらに細かく研磨され、金属酸化物で着色し、地金と同じ色でグラデーションをつくります。

焼成は800℃の高温で、一層塗布するたびに行われ、それを六層にわたり調整しながら繰り返し行われます。焼成するとエナメルが溶けて艶が出ますが、すでに艶が出ている下の層が再焼成されるリスクもあります。これを防ぐためには、温度、時間、材料、塗料における精度が重要な役割を果たします。

カテドラルゴング
パルミジャーニ・フルリエは、このムーブメントの仕上げの美しさに匹敵するレベルの時計学的な実質を加えました。『ロサ・ミスティカ』に精気を与えるために選ばれたのは、ミシェル・パルミジャーニが修復師として携わってきた、もっとも高貴で歴史的な複雑機構であるミニッツリピーター。それでも、この稀少な薔薇の時計には、時間、15分、分をオンデマンドで計測するだけでは十分ではありませんでした。

音を奏でるのは、カテドラルゴング。ムーブメントを一周半する並外れた長さは、より深くゆたかな音、より持続的な振動、より感知し易い強い響きをもたらします。そのポテンシャルを最大限に発揮させるため、ケースはムーブメントが生む音を最適化するように設計されています。

歌を教えること
ムーブメントはケースの中に吊られていて、ゴングのヒール部分はダブルスクリューでケースと物理的に接続しています。ケースバックとミドルケースのデザインを見直し、共鳴ポケットをつくり出し、ホワイトゴールドの質量を軽くしました。このふたつのポイントは、鳴り響く音の質と音域を高めます。そして、最後の品質基準としたのは、鳴動シーケンスが自動的にデッドタイムをスキップすることです。例えば3時19分には、三回の時報の後、直ちに二回の15分鐘が鳴り、さらに無音になる隙なく最大四回の分鐘が鳴ります。
ミニッツリピーターの世界では珍しいこの装置は、パルミジャーニ・フルリエにとって欠くことのできない特徴です。人間工学に基づく設計と、直接的に感知できる質というメゾンの伝説的な基準は、72時間、つまり丸三日間という、もうひとつこの複雑機構では稀少な稼働時間にも反映されています。

花びらより軽く
ムーブメントは、ダイヤルとハンターケースバックに隠されていますが、芸術的で広範囲にわたるスケルトン加工が施されています。通常はダイヤルがなくなることで見えるようになりますが、ここでは時計のオーナーとその親しい人たちだけが目にすることができ、『グラン・フー・コレクション』の独創性を語るプライベートで特別な喜びとなります。ブリッジの形状、ブリッジの輪郭のくり抜き、オープンワークの大きさと範囲は、芸術的な特徴であり、美的なアイデンティティを示すものであり、仕上げとディテールに細心の注意が払われていることを示す指標でもあります。パルミジャーニ・フルリエは、このアプローチを極限まで高めています。キャリバーPF355のスケルトン化は、2016年に当時パルミジャーニ・フルリエの最高峰コレクションであったモデルに搭載された、「クロノール」と呼ばれるキャリバーPF361を想起させます。

曲線と反曲線、調和のとれた湾曲、面取りの深さ、114箇所ある内角と外角などから見られるように『ロサ・ミスティカ』と『ロサ・セレステ』は職人の偉業が結集した作品です。面取り、研磨、表面加工はすべて手作業で行われています。このように、美しさ、希少性、実質が、茎、花びら、香りとして一体となり手首に咲く薔薇をつくりだしています。

【仕様】
レ・ローズ・カレ|コレクション・グラン・フー「ロサ・ミスティカ」
PFH991-2010001-300181
参考価格:600,000 CHF
時、分、ミニッツリピーター

[キャリバー]
PF355 - 手巻きムーブメント、カテドラルゴングのミニッツリピーター、連続的鳴動シークエンス
パワーリザーブ:72時間
振動数: 21,600振動/時(3Hz)
石数: 35
部品数:392
直径:30 mm
厚さ:6.55 mm
装飾:コート・ドージュネーブ、オープンワークのブリッジ、ハンドワークで面取りされた角、サーキュラーグレイン

[ケース]
18Kホワイトゴールド製
仕上げ:ポリッシュ仕上げ、手彫りの「ラ・ローズ・カレ」モチーフ
直径:42 mm
厚さ:13.39 mm
リューズ:Ø 6.4 mm、天然ガーネット
ハンターケースバック:8Kホワイトゴールド、手彫りのローズ・カレモチーフ
・グラン・フーエナメル
・内部のエングレービング、”Rosa Mystica”、”PF”、ミシェル・パルミジャーニのサイン
・ケースバックの刻印:シリアルナンバー、“Parmigiani Fleurier”、”Swiss Made”、”Pièce Unique”
防水:10 m

[DIAL]
仕上げ:18Kホワイトゴールド
仕上げ:ハンドワークの削り出しパターン、レッドグラン・フーエナメル
インデックス:ハンドアプライド 、ロジウムプレートの18Kゴールド
針:ロジウムプレートの18Kゴールド、デルタ型スケルトン

[ブレスレット]
オーデマピゲスーパーコピー 優良サイト素材:レッドアリゲーター、ダブルサイド、手縫い
バックル:18Kホワイトゴールド、ピンバックル、ハンドワークのローズ・カレパターンのエングレービング

[パルミジャーニ・フルリエ]
時計師であり修復師である創業者ミシェル・パルミジャーニの名を冠した時計メゾンは、1996 年にスイス、ヴァル・ド・トラヴェールのフルリエに誕生しました。時計製造に関わるすべての会社をグループ内に保有し、95%以上を自社で製作するマニュファクチュールです。そのため、製造工程の隅々までが自社でコントロールされ、またグループに属さない独立性を大切にし、自由な創造を可能にしています。パルミジャーニ・フルリエの個性の根幹となる過去の傑作の修復の仕事は、遥かな未来においても修復するに値するタイムピースを生み出す原動力となっています。それは、過去の作品から大胆に未来をつくりあげるマニュファクチュールとしての試みであり、自然、黄金比と共に枯渇することのないインスピレーションの源です。

オーデマ ピゲ コンテンポラリー、ペトリット・ハリライ & アルヴァロ・アルバーノ、TBA21-アカデミーが、

ペトリット・ハリライ & アルヴァロ・アルバーノ、TBA21-アカデミー、オーデマ ピゲ コンテンポラリーの共同制作による 新しいインスタレーションを発表

このインスタレーションは、アーティストが初めてデュオとして招待され、 開発したサイトスペシフィックな作品です。2023年4月22日から2023年11月5日まで ヴェネツィアのオーシャンスペースで初演予定。

アーティストのペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノは、イタリアのヴェネツィアにあるTBA21-アカデミーのオーシャンスペースで、歴史あるサン・ロレンツォ教会内にサイトスペシフィックな新しいインスタレーションを公開します。 2023年4月22日から2023年11月5日まで開催予定。

ウブロスーパーコピー 代金引換を激安TBA21-アカデミーとオーデマ ピゲ コンテンポラリーの共同制作によるこのインスタレーションは、ミラノ在住の現代美術キュレーター兼評論家のバルバラ・カーサヴェッキアのキュレーションにより、2023年にオーシャンスペースで開催される展覧会「Thus waves come in pairs(こうして波は対になる)」の一環として行われます。オーデマ ピゲ コンテンポラリーのキュレーターチームとカーサヴェッキアは、ハリライとアルバーノと協働し、共同制作のインスタレーションの開発、制作をサポートします。

ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノ 写真提供:ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノ、TBA21-アカデミー、オーデマ ピゲ。

ベルリンを拠点に活動するペトリット・ハリライ(1986年生まれ)とアルヴァロ・アルバーノ(1983年生まれ)は、生活を共にしながらも、通常は個々の活動を行っています。
ハリライの作品は、様々なメディアを取り入れ、自由、欲望、親密さ、アイデンティティのための空間を提供する、複合的な世界を作り出しています。アルバーノは、様々なメディアを駆使し、空間、建築、環境に関する概念を探求しています。彼の作品は、しばしば物語と現実、そしてフィクションが絡み合っています。ハリライとアルバーノは、共に、個人的な経験や集団的歴史をもとに新たな環境を作り出し、人間と自然界という二つの現実の間に存在する空間を探り、歩み寄りを模索します。二人の作品には、社会的な規範に疑問を投げかけるような、私的で遊び心にあふれた要素が盛り込まれています。

オーシャンスペースでのインスタレーションは、幼い魚が勉強のために海の底にある学校に通う様子を描いた、スペインの童謡「Ay mi pescadito」を映し出したものです。オーシャンスペースのアーティストたちは、水生動物と陸上動物の特性を併せ持った、ハイブリッドな生物の生態系を大規模な彫刻シリーズで制作します。これは、異種間における、あるいは生物と物体の調和(またはその欠如)を探求すると同時に、繋がりを生み出すことを目的としています。展覧会の開催期間を通して、多くのミュージシャンやパフォーマーが、様々なタイミング、間隔でインスタレーションを活気付けます。

このインスタレーションは、現在は教会として使用されていない、サン・ロレンツォ教会の半分を占め、その独自の建築様式を反映しています。同じく「Thus waves come in pairs(こうして波は対になる)」展の一環として、オーシャンスペースに展示されているアーティスト、シモンヌ・ファタルの新しいコミッション作品と一緒に展示される予定です。

オーデマ ピゲ コンテンポラリーのキュレーターチームとカーサヴェッキアは、ハリライとアルバーノと協働して共同制作のインスタレーションの開発を進め、同インスタレーション制作における彼らの活動をサポートします。このコラボレーションは、各プログラムに共通するミッションに焦点をあてるものです。それは、世界中の観客との対話と想像力豊かな思考を推し進めるための研究と芸術制作において、アーティストをサポートすることです。
展覧会は、2023年のビエンナーレ建築展と同時期に開催されます。第18回国際建築ビエンナーレ展、2023年5月20日から開催。

「この作品は、私たちの二元的な世界観を曖昧なものにします。卵形の月や水生動物が陸に上がる様子、月の周期とシンクロして水中から浮かび上がるオーケストラの演奏。これらの、そしてさらに多くの物語が、オーシャンスペースでの私たちの作品の指針となっています。 インスタレーションは、見ての通り、幼い魚が海の底で抵抗の形を学ぶ様子を描いた童謡を映し出したものです。」

ペトリット・ハリライ、アルヴァロ・アルバーノ(アーティスト)

「水や波、気候、地中海について考えることは、流動的で常に変化し続ける状況、物語、文化、共存、両立の中に浸ることを意味します。そして、アーティストと一緒に考えるということは、現在と未来、その緊急性と矛盾を越えて、新しい可能性を想像することを意味します。ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノの共同作品は、文字通り新たなブームを起こすでしょう。オーデマ ピゲ コンテンポラリーとのコラボレーションにより、彼らの活動をサポートできることを嬉しく思っています。」
バルバラ・カーサヴェッキア

TBA21-アカデミーによる 「Thus waves come in pairs(こうして波は対になる)」キュレーター
「ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノがバルバラ・カーサヴェッキア及びTBA21-アカデミーと協働する、インスタレーションの制作をサポートできたことを、とても嬉しく思います。ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノは、作品の性質上、観客に没入感を与え、それはオーデマ ピゲ コンテンポラリーの使命の核心に触れるものです。」オードレー・テイクマン(オーデマ ピゲ コンテンポラリー、アートキュレーター)

ペトリット・ハリライとアルヴァロ・アルバーノ
ペトリット・ハリライ(1986年、コソボ、スケンデライ生まれ)とアルヴァロ・アルバーノ(1983年、スペイン、マドリッド生まれ)は、ベルリンを拠点に活動するビジュアル アーティストです。

ハリライの作品は、個人的な、そして集団的な記憶、自由、文化的アイデンティティを反映し、アルバーノの作品は、異なる生物間の対話を促し、新たに構想された環境を確立します。彼らは多くの場合、個々に活動していますが、二人が共に行う活動は、それぞれが興味を持つ特定の分野を組み合わせ、お互いの探求を補完し合うことです。彼らの共同制作は、建築環境と自然の間に生じる二項対立の関係と、この二つの現実の間における、歩み寄りの可能性について考察しています。ハリライとアルバーノは共に、ロサンゼルスのMAKレジデンス(2016年-2017年)、及びフィレンツェのヴィラ・ロマーナ(2014年)のアーティスト・イン・レジデンスに参加しました。
彼らのコラボレーションは、主に以下の展覧会で発表されました。マドリッドのクリスタルパレス、プリシュティナ国立図書館、アウトストラーダ ビエンナーレ、ベルリンのブリュッケ美術館、ロサンゼルスのMAK芸術建築センターとマッケイ アパートメント、ミラノのPAC現代アート パビリオン、バーゼルのSALTS、ボンのドイツ連邦共和国美術展示館、フィレンツェのヴィラ・ロマーナ、コペンハーゲンのアーケン美術館、ローマのエスポジツィオーニ宮殿で開催された第17回ローマ・クアドリエンナーレ、イタリアのビエンナーレ・ゲルディナ7、ベルリンのスタジオ・ベルリン、ボロス コレクション、ベルクハイムなど。または彼らは共に、フランスのパリ国立高等美術学院の教授としても活躍しています。彼らの作品は、ジュメックス コレクション(メキシコシティ)に収蔵されています。

ハリライの代理ギャラリーは、ベルリンのChertLüdde、メキシコ/ニューヨークのkurimanzutto、パリのMennour。アルバーノの代理ギャラリーは、ベルリンのChertLüdde、マドリッドのTRAVESÍA CUATRO、CDMX-Guadalajara。

TBA21–アカデミーについて
TBA21–アカデミーは、海やその他の水域とのより深い関わりを芸術的観点から育み、その保護活動を促進するTBA21の文化的エコシステムであり、海とそれを取り巻く環境に関する様々な声や情報を集めています。アカデミーは10年以上にわたり、アートとサイエンスを融合させた共同研究、芸術的制作、新しい形の知識のインキュベーターとして活動してきました。TBA21-アカデミーの実践と方法論は、より想像力豊かで再生可能な思考へとパラダイムシフトを起こすためには、文化的な対応が必要であるという信念に基づいています。
2019年、TBA21-アカデミーは、アートを通じて重要な海洋リテラシーを触発する展示、研究、公共プログラムのためのプラネタリーセンター、オーシャンスペースをヴェネツィアで発足させました。TBA21-アカデミーは、その多様なプログラムを通じて、ダイナミックで活気あるコミュニティを、ヴェネチツィアをはじめとする世界各国に形成してきました。
2023年、オーシャンスペースでの展示及び公開プログラムは、キュラトリアルフェローシップ、「The Current III(ザ・カレント III)」(2021年-2023年)の一環として、バルバラ・カーサヴェッキアが構想したものです。これは、地中海を出発点とする思考と学習の学際的な、そして地域横断的なエクササイズであり、地中海沿岸に位置するプロジェクトや集合的な教育方法とそれに関する意見をサポートするものです。TBA21-アカデミーが3年間のキュレーターフェローシッププログラムとして主催する「The Current(ザ・カレント)」は、水域とその理解に関する学際的な実践とアイデアの交換を促進する先駆的な取り組みです。

「The Current(ザ・カレント)」は、身近な手段や共同研究、そして長期的なエンゲージメントを通じて海を探求することに努め、海に関する様々な学問分野の共通基盤を共に作り上げます。

オーデマ ピゲ コンテンポラリーについて
オーデマ ピゲ コンテンポラリーは、国際的なアーティストたちにコンテンポラリーアート作品の制作を依頼し、クリエイターたちの国際的なコミュニティを支援します。オーデマ ピゲはコンテンポラリーアートに人々同士のつながりを促すパワーがあることを信じています。
オーデマ ピゲ コンテンポラリーは、二つの方法でこの作品制作のコミッションを運営しています。スタジオ オーデマ ピゲでは、アーティストは最も自信のある作品を当社のキュレーター チームと共に、様々なスケールやメディアを通して制作することにより、新たなテリトリーで活動することが可能になります。オーデマ ピゲは、それぞれのコミッションにおいて企画の立ち上げから制作、展示会の実行までアーティストを支援し、世界各地の展示会において見学者に作品を見出す貴重な体験を提供します。制作された作品はアーティストが所有し、自らのキャリアの一部となります。

機械式ウォッチと同様、コミッション制作された作品は単にその作品を見ることができるというだけではありません。これらの作品は日々変わりつつある世界に対峙しています。新しいクリエイションとして、その前に立つ見学者たちに第一印象を超えてさらに深い対話をうながす機会を提供します。

2012年よりオーデマ ピゲスーパーコピー優良サイトコンテンポラリーに参加したアーティストには、アンドレアス・アンジェリダキス、メリエム・ベナーニ、アレクサンドラ・ドマノヴィッチ、ツァオ・フェイ、池田亮司、ユー・ジ、アレクサンドラ・ピリチ、トマス・サラセーノ、ジャナ・ウィンダレン、スン・シュンがいます。

コミッション作品は世界各地の重要なエリアで展示されています。アジアでは香港のアートバーゼル、北京のUCCA Center for Contemporary Art)、欧州ではロンドンの180 The Strandx、リンツのArs Electronica、バーゼルのArt Basel、パリのエスパース・ニーマイヤー、バーゼルのHouse of Electronic Arts、国際アートエキシビション(ヴェネツィアビエンナーレ)、Kunstmuseum Wolfsburg、ローマのMAXXI、パリのパレ ド トーキョー、米国ではマイアミのアートバーゼル、ニューヨークのハイライン、ニューヨークのタイムススクエアアーツなどがあります。

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