http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃_┌───┐ 中学英単語 第461回 very ┃ ┃_│\☆/│ ┃ ┃ └───┘ 20131111 毎週月曜日発行 Chick Tack ┃ ┗━━┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┳━━┛ ┃┃ ┃┃ ┗┛ ┗┛ ∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩ 461.very(ver・y) <発音>―――――――――――――――――――――――――――――――― ★[ve'ri ヴェリィ] 「バラエティ番組」と使われる variety(ヴァライエティ)の動詞形 vary 「変わる」「変化する」と同じ音になります。 berry「ベリー」「イチゴ」や bury「埋める」「埋葬する」は、下唇をかむ [v]の音ではなく、〔破裂音〕の[b]です。 ベリーダンスの belly「腹」は、さらに[r]ではなく[l]です。 <品詞と意味>――――――――――――――――――――――――――――― ★[副詞] 比較・最上級なし ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)とても、たいへん、非常に I'm very happy.「私はとても幸せです」「私はとてもうれしい」《中1》 この〔副詞〕は、〔動詞〕や〔文全体〕を〔修飾〕する機能はありません。 〔形容詞〕や〔副詞〕の直前に置いて、その語の意味を強める働きをする 〔副詞〕です。 例文では happy が〔形容詞〕で、very は happy の意味を強めています。 She plays the piano very well.《中1》 「彼女はとても上手にピアノを弾きます」 very は〔副詞〕well「上手に」「うまく」を〔修飾〕しています。well が plays (the piano) を〔修飾〕する〔副詞〕です。 (×)Thank you very. (○)Thank you very much.《中1》 very 単独では〔動詞〕を〔修飾〕できませんが、〔副詞〕much を〔修飾〕 し、その much に〔動詞〕を〔修飾〕させることが可能です。 She is a very good pianist.《中1》 「彼女はとても良いピアニストです」 「彼女はとても上手にピアノを演奏します」 pianist があるために登場した〔冠詞〕a は、very→good→pianist という 〔修飾関係〕の間には割り込めずに、その前に出ています。 (×)very a good pianist (×)very good a pianist The building looks very old.《中2》 (“Macmillan English Dictionary: For Advanced Learners of American English”Palgrave Macmillan) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#meda 「その建物はとても古く見えます」 look については次のページで学習を。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/2ndpat.html http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/251-300/287look.html ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ There weren't very many people there.《中2》 (Merriam-Webster's English Learner's Online Dictionary) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/onlineeed.html#mwl 「そこには、そんなにたくさんの人はいなかった」 very が〔否定文〕で使われる場合、「あまり(〜でない)」「そんなに (〜ない)」という意味になります。「すこしも(〜ない)」という意味を 表している場合もあります。 私は very many と続く英語を、少なくとも中学生のときには見ていません し、聞いていません。very much は何度もありますが、高校でも very many... とは出合っていないかもしれません。 a great many people「非常にたくさんの人々」という表現があるからでし ょうか、very many people はあまり使われていないように思われます。 しかし、引用符付きの google の完全検索では次のような件数結果が出まし た(2013年10月13日10:10)。 ・very many people 42,200,000- ・a great many people 46,700,000- 中には、「very many people は正しいのですか?」「very many people は 使えるのですか?」という英語での質問も含まれていますが、この数ですと 正しい使い方も多く含まれていると思います。 質問の返事の中には「very many people は文法的に間違い」「量を表す very と数を表す many では本質的に合わないから使えない」というものも ありましたが、普通に使えるようです。 特に〔否定文〕では many が好まれることから not...very many... の例は 多くあります。 I don't have so many books. 《中1》453,000件 I don't have very many books.《中1》165,000件 「私はそんなに多くの本を持っていません」 「私はあまり多くの本を持っていません」 こちらも同じ日に検索してみました。 〔否定文〕の場合は not...so many... というのを教えるので、very のこ とは気に留めませんでした。こちらも165,000件ありますから、問題なく使 えるはずです。やはり so の方が例が多いのですが、so many books as... と〔原級[同級]比較〕の〔否定文〕は very では使わないので、その分も 多くなっているはずです。so を使う人が多いが、very でも不自然ではない といったところでしょう。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ (×)It's very warmer today than yesterday. (○)It's much warmer today than yesterday.《?》 (○)It's far warmer today than yesterday.《?》 「今日は昨日よりもずっと暖かい」「今日は昨日よりもはるかに暖かい」 〔比較級〕を〔強調〕するために very は使いません。much や far を使い ます。話し言葉では a lot が代わりに用いられることが多くなりました。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(2)まさに、本当に 多くの方は、ここまで知る必要はありませんが、best, worst, first, last と共に very が用いられることもあります。通常 the が前に来ます。 We only use the very best ingredients.《高校》 (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce 「私たちは、まさに最上の材料[具材]しか使いません」 ←「私たちは、まさに一番良い材料を使うだけです」 very は「まさに」や「本当に」「確かに」などの訳が当てられます。 有名ホテルや高級レストランでは、うたい文句通りの食材で調理をしてもら いたいものです。 ………………………………………………………………………………………… ★[形容詞] 比較・最上級なし ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)まさにその、ちょうどその 〔限定用法〕 A large tree stands in the very center of the town square.《中3》 (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”Houghton Mifflin) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri 「町の広場のちょうど真ん中に、一本の大きな木が立っている」 “the very 名詞”のつながりで、「まさにその名詞」「ちょうどその名詞」 という意味になります。the が付くのが普通です。 〔副詞〕の(2)の使用法は、この〔形容詞〕からできたと考えられます。 You're the very person we need for the job.《中3》 (“Cambridge Advanced Learner's Dictionary 2nd edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#cald 「あなたは、私たちがその仕事のために必要とするまさにその人です」 「その仕事で私たちが必要としているのは、まさにあなたです」 person と we の間には〔関係代名詞〕that が〔省略〕されています。 (×)Your bag is (the) very. 想定される日本語訳からも分かる通り、〔形容詞〕very には〔非限定用法〕 (叙述用法)はありません。 <教科書採用状況>――――――――――――――――――――――――――― ★★★★★★ 6/6 6社全て、1年に初出させている重要単語です。 <語源>―――――――――――――――――――――――――――――――― ラテン語の verax「真実の」が、大衆ラテン語 veracus を経て、古フラン ス語に入りました。 古フランス語・ノルマンフランス語では verai の形になり、中英語期に入 ってきました。verray, verry の形もありました。 最初は「真の」「本当の」という意味の形容詞として使われ、これが副詞の 使い方「本当に」「真に」を生み、形容詞の「まさにその」もやがてでき、 15世紀中ごろに副詞「非常に」「とても」も使われるようになりました。 very の形になったのも、15世紀になってからです。 「とても」「たいへん」の使い方が生まれるまでは、ful(l) がその意味で 使われていました。very much の意味も表せる swithe という便利な語もあ りました。much や well も強調語として使えました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次回は village です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ 以前にも書いたと思いますが、iTunes の Podcast を利用して、CNN Student News という〔映像+音声〕番組を視聴しています。多くの場合、映像は観な いで音声だけ聞いています。作業をしながら聞いているので、内容はほとんど 頭に入ってきません。とにかく耳に入れていると、英語に慣れるといいます。 NHK WORLD RADIO JAPAN の English News(音声のみ)は、比較的身近な話題 が多く、流しているだけでも、内容が頭に入ってくることもあります。やはり 予備知識がある分だけ理解度が高くなるようです。 最近 VOA News: Top Stories(音声のみ)というのを配信してもらっています。 時間は4分間です。この時間なら他事をしないで、じっくり聴くことができま す。ゆっくりアナウンスしてくれるので、英語学習者にはありがたい。全部分 かる必要はないので、皆さんも一度聴いてみてください。 iTunes さえPCにインストールされていれば、紹介した番組は無料で配信を 受けることができます。iTunes がなくても、各局のホームページへ行けば、 たくさんの英語コンテンツを視聴することができます。良い時代です。 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2013 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |