★様々な大きさの天体(1) 見かけの大きさの目安となるのは月だ。星空の中では月もそれほど大きな天体ではない。月の左上のヒアデス星団や左のスバルなどと比べてみてください。大型の天体ははみ出してしまうので望遠鏡より双眼鏡が向く。天体望遠鏡なら極低倍率で見たい。 |
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どうやって計る? 星空のものさし | ||||||||||||||||
☆ 倍 率 の 話 性能は倍率でなく口径(レンズや反 射鏡)の大きさで決まる 双眼鏡・望遠鏡の説明前に、高い倍率ほど性能が良いと誤解されている倍率の話です。倍率は接眼レンズを代えると変わるので、何百倍にでもすることができます。星は非常に遠くにあり倍率をかけても点にしか見えません。それよりもより多くの光を集めることが重要で、口径が大きいほど暗いものまではっきり見えます。つまり星を大きく見ようとしているのではなく、暗い星まで観測するのが望遠鏡の目的の一つです。 それでは面積のある天体、月や惑星などの場合はどうでしょう? 倍率を上げるほど大きく見えますが良く見えるのかと言えばそうではありません。風船に字を書いて膨らますと字は大きくなりますが、やがて霞んで見にくくなってしまいます。ところで風船に書かれた文字が大きい場合はどうでしょう? 字を同じ大きさに見えるように風船を膨らませたとき、字が大きいほうがはっきり見えます。望遠鏡の場合に当てはめると、同じ倍率でも口径の大きな方が細かい点まではっきり見え、高倍率を掛けても耐える力があることになります(分解能といいます)。また倍率を上げると器材の収差・架台の振動や空気の揺らぎ(シーイングといいます)も拡大します。倍率が2倍になると明るさが1/4に減るので、星雲などの淡 く広 がった天体では返って観づらいなど、必要以上の倍率は百害あって一利もあり ません。 見る対象やその日のシーイングにあった、適所適倍が肝心です。望遠鏡の性能に応じた目安となる有効(最低・最高)倍率は口径が 大きくなるほど数字 が大きくなります。 |
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星を見づらくさせる、悪シーイング。 どのくらいの大きさに見える? 視野内での見え方。機材別視野。倍率と視野 |
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★様々な大きさの天体(2) 天体の見かけの大きさの目安が月だ。(写真の)月の左に見えるのは土星。月に比べるとかなり小さいのが分るだろう。小さな天体を見るには高倍率が必要になるが、シーイングや機器によっては中倍率の方がよく見えたりするので、倍率は適所適倍が肝心。 |
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