Subject: 英語の文法と語法 032
Date: Fri, 10 Nov 2006 06:50:00 +0900 (JST)
From: Chick Tack
To: Readers
=━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━
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┛┛ 英 語 の 文 法 と 語 法 No.032 20061110
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● 第 32 号 ●
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Contents (1)could と was/were able to
(2)接尾辞-ance/ancy 〜 抽象名詞をつくる 〜
(3)take advantage of...「…を利用する」
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(1)could と was/were able to
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could は、can の〔過去形〕である。「〜する能力があっ
た」という一般的な能力を持っていたことを表すことがで
きる。
ある特定の状況において、「実際に〜することができた」
という過去の動作について述べるときは、was/were able to
を使用する。
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(a) He could swim very well when he was young.
「彼は若いとき、とても上手に泳げた」
=He was able to swim very well when he was young.
主語 he の一般的〔能力〕を示している。「若いときは、その気になりさえ
すれば、いつでも上手に泳げた」ことを表している。was/were able to も使
用できる。
(b) I'm not good at swimming, but I was able to swim across the
river then.
「私は泳ぎは得意ではない。でも、そのときは(何とか)その川を泳い
で渡ることができた」
=..., but I managed to swim across the river then.
過去の1回限りの動作・行動について述べている。ある特定の状況の下で、
「実際に〜できた」と言いたいときは、was[were] able to を使用する。
“manage to不定詞”で「〜を何とかやり遂げる」「かろうじて〜する」と
いう意味になる。
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過去の1回限りの動作でも、see, hear, smell, taste,
feel, remember, understand, follow, guess, tell など
の動詞は、could と相性がよい。
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(c) We could see the beautiful mountain from our hotel room.
「私たちのホテルの部屋からは、美しい山々が見えていた」2006/11/11削除
(d) I could hear Poirot shouting and expounding.
「私には、ポアロが大声で説明している声が聞え(てい)た」
(“The Mysterious Affair at Styles”by Agatha Christie)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#styles
“知覚[感覚]動詞+O+現在分詞”の構文については、下記へ。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/obcom/prpoc.html
第3号の(2)のところで、少し触れているのだが、see, hear など〔感覚
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/001-010/egu003.html
動詞〕は特定の状況のほかは〔進行形〕にしない。特にイギリス英語では、
can see, can hear として〔進行形〕の代わりをさせることがある。
could see, could hear が、〔過去進行形〕の代わりに使われることもある。
(e) I couldn't understand what he said.
「私は彼の言っていることを理解できなかった」
=I didn't understand what he said.
(f) She could remember his name.
「彼女は彼の名前を思い出すことができた」
She remembered his name.
「彼女は彼の名前を思い出した」
can/could を使わない表現と大きな違いはない場合もあるという。
(g) I could guess what she wanted.
「私は、彼女の欲しているものが推測できた」
「私は、彼女が何を欲しがっているのか推測できた」
(“Practical English Usage Third Edition”Michael Swan P102)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu
(h) I could tell from his tone of voice that Ken was disappointed.
「私はケンの声の調子から、彼ががっかりしているのがわかった」
(“Longman Dictionary of Contemporary English”tellの項)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ldce
(h)の英文の could tell の〔目的語〕は、離れているけれど、that Ken
was disappointed。
can tell は、know や find out の意味を表すとされる。「知っている」
「わかる」「当てる」。
(i) Is it a real Rolex? -- No. But who can tell?
「それ本物のロレックスなの?」「いいえ、でも誰にもわからないわ」
(映画“Home Alone”空港でのケヴィンの母親と老夫婦の会話)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dvdvhs.html
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否定の could not, couldn't は、あらゆる状況に使える。
いずれにしろ、達成できなかったのだから。
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(j) We couldn't catch the 7 o'clock train.
=We weren't able to catch the 7 o'clock train.
「私たちは7時の列車に乗ることができなかった」
一回きりの具体的な行動でも、達成されなかったとき(否定文)では、
could not, couldn't が使える。
(k) I couldn't play the piano well those days.
「私は当時、うまくピアノをひくことができなかった」
一般的な能力がなかったことを表すときも、もちろん使える。
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(2)接尾辞 ance, ancy
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ance, ancy は、〔動詞〕〔形容詞〕の〔接尾辞〕となって
〔性質〕〔行為〕などの〔抽象名詞〕をつくる。
近い接尾辞に、ence, ency がある。
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(a) endurance〔名詞〕忍耐、辛抱、耐久力
← endure〔動詞〕耐える、辛抱する
patienceも〔名詞〕「忍耐」であるが、endurance は、これよりも長期にわ
たる我慢。
(b) acceptance〔名詞〕受け入れ、受諾、承諾
← accept〔動詞〕受け入れる、認める
(c) inheritance〔名詞〕相続、継承、遺産
← inherit〔動詞〕相続する、引き継ぐ
(d) attendance〔名詞〕出席、出席者、随行
← attend〔動詞〕出席する、付き添う、世話をする
attention〔名詞〕「注意」「配慮」も attend の派生語である。attend に
は「注意して聞く」という意味もある。
(e) annoyance〔名詞〕イライラさせること、いらだち、頭痛の種
← annoy〔動詞〕イライラさせる、悩ませる
「イライラの種」は具体的なものがありそうだが、「いらだち」は抽象名詞。
(f) expectancy/expectance〔名詞〕予想、期待
← expect〔動詞〕期待する、〜が来るのを待つ
(g) performance〔名詞〕実行、上演、遂行能力
← perform〔動詞〕行う、する、演じる
(h) assistance〔名詞〕手伝うこと、援助、助力=help
← assist〔動詞〕助ける、手伝う=help
assistant「助手」「アシスタント」という派生語もある。こちらは「人」
や「装置」を表している。AD(assistant director)の assisitant は、
〔形容詞〕の使い方。
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(i) reluctance/reluctancy〔名詞〕気が進まないこと、嫌気(いやけ)
← reluctant〔形容詞〕〜したくない、気が進まない
reluct という動詞があったのだろうか。reluctntly という〔副詞〕はある。
reluctantly に訂正(2006/11/11)
(j) importance〔名詞〕重要性、重大さ
← important〔形容詞〕重要な、大切な、大事な
← import〔動詞〕輸入する、意味する、重要である
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(k) maintenance〔名詞〕維持、整備、指示、メンテナンス
← maintain〔動詞〕維持する、養う、主張する
少し語末が変えられて ance がついている。
次の語も自分で調べておこう。
observance ← observe → observation allowance ← allow
hindrance ← hinder significance ← significant
remembrance ← remember arrogance ← arrogant
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(3)take advantage of...
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・take advantage of...「〜を利用する」「……につけこむ」
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(a) Let's take advantage of the good weather and go hiking.
「この好天を利用して、ハイキングに出かけよう」
→「天気がいい。この機会にハイキングに出かけよう」
(“The American Heritage dictionary of Idioms”by Christine Ammer)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ahdi
「機会」などを「利用する」。この文では the good weather を利用してい
る。
=Let's take advantage of the good weather to go hiking.
「……を利用して〜する」というとき、この to go... と〔to不定詞〕が使
える。「〜するために……を利用する」という〔副詞的用法〕の〔目的〕の使
い方だと思う。
(b) I felt that my friends were taking advantage of me as a free
babysitter.
「友人たちは無料のベビー・シッターとして、私を利用していると感じた」
(“Longman Dictionary of Contemporary English”Extra example)
http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ldce
「人」や「人の好意・親切」に「つけこむ」使い方もある。この文では、
my friends が me を利用している。
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参考文献 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html
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● あとがき
朝夕の冷え込みが増してきました。皆様お体大切に。
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(c) Matsumiya Institute of Thinking 2006
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