旅日記6日目:5月5日(水) 佐田岬、大洲市、松山市三津浜のお好み焼き
昨晩は今回の旅で初めて、途中で目が覚めることなく熟睡した。といっても23時頃に寝て5時過ぎに目が覚めたので疲れが溜まっているにしては早い目覚めだ。
少しゆっくり目に出発。国道56号を北上する。宇和島市の津島ICから宇和島道路に入る。宇和島北ICまで無料なので、快走して宇和島市街の渋滞をパスできて良い。
むらさき芋のソフトクリーム
西予市から県道25号を通って八幡浜市に入り、国道197号で佐田岬に向かう。途中、道の駅「瀬戸町農業公園」に寄り、むらさき芋のソフトクリーム(200円)を食べてみた。カップがやや小さめだ。少ししゃきしゃきした感じで、ややさっぱり目。特別な感じの味はしない。
佐田岬へ向かう途中
さらに西進する。佐田岬へ向かう間、いくつかの場所で大きな風車が建てられていた。
駐車場から岬を望む
佐田岬の駐車場に到着。駐車場からはこれから歩いていこうとする灯台が見える。バイクを置いて灯台の所までは約20分の歩きとなる。灯台への歩道入り口には近所のみかん農家と思われるおばちゃんが作物を置いて「どう?」とやっていた。いくらか歩いた所にも、缶飲料の自動販売機が置かれていた。いったん海近くまで下ったあと、再び斜面を上がっていく。すると、以前は無かった(気づかなかったか?)と思うが、移動式探照灯格納庫の跡があって解説板が置かれていた。さらに上に上って椿山展望台から灯台を見下ろす。なかなかいい景色だ。
戦時中の移動式探照灯格納庫跡
展望台から佐田岬灯台を見下ろす
四国最西端の碑
展望台から降りて、次は灯台の所まで上がる。ぐるりと回って海側へ行ってみると、あれっ?広くなってるよ。それに「四国最西端」の碑ができていて、いい記念写真ポイントになっている。景色を堪能した後、駐車場まで戻る。これがまたしんどい。
国道197号を東進し、大洲市街に入る。大洲まちの駅「あさもや」に寄り、物色する。「じゃこカツ」(120円)というのがあったので食べてみた。その場で揚げたてだったので、さくさくとして、内側は柔らかめで、じゃこ天とは違うものという感じ。ちょっと脂っこいかな。
じゃこカツ
断面
古い家が並ぶ道
それからおはなはん通りといってNHKドラマのロケで使われた家並みや、明治の家並みといわれる古い家が並ぶ道を散策する。
そして、大洲まちの駅の裏通りすぐの所にある「大洲歴史探訪館」(無料)に入ってみた。ここには、長府藩の個人が所有していた、坂本龍馬が写っていた写真や、最近になって見つかった、大洲藩が「いろは丸」をポルトガル人ロウレイロから購入した際の契約書についての展示があった。
坂本龍馬脱藩之日記念館
それから、国道197号を東へ進み、肱川から県道55号に入り、河辺へ進む。「河辺ふるさとの宿」のすぐ近くの川向こうにある「坂本龍馬脱藩之日記念館」(無料)に寄ってみた。建物は蔵のような外観で、扉が閉まっていて中の様子がわからないので、最初ははたして入れるのかどうかよくわからなかった。隣にある宿泊施設「交流館 才谷屋」の人に聞いてみると、自由に見られるとのことで、入ってみた。この館は、坂本龍馬が土佐藩を脱藩して河辺を通ったことを記念して設立したもので、坂本龍馬に関する歴史年表パネルや、脱藩の経路を地図や立体地図で示したものや、武田鉄矢が河辺に訪れたときの写真があったりした。
障子越しに脱藩の決意を語る様子が見える?
障子の右下に何か書かれている・・・。
年表パネル等の展示
河辺付近の脱藩経路の立体地図
それから、県道55号をさらに東へ向かい、屋根付の橋を見たりした後、くねくね細道の峠を越え、国道379号に入って北上する。
屋根つきの御幸橋
林の中を走る
砥部町の断層公園
砥部町にある親水公園らしき所に寄る。ここは断層公園とも呼ばれ、「砥部衝上断層」として中央構造線の露頭が見られる。川べりに降りてみると、案内板があり、わかりやすい。縦に近く、南側に斜めに傾いて3層並んでいるのが見える。北側が最も古い層で、それよりも新しい層が南側にあり、その新しい層の上に古い層が乗りあがるようにずれている逆断層となっている。そして、その断層面に沿って後からマグマの貫入があって火成岩が間に入っている。
砥部衝上断層の解説パネル
砥部衝上断層路頭
お好み焼屋「日の出」
北上して松山市内に入り、三津浜へ向かう。三津浜には広島にあるのと似たお好み焼きを「三津浜焼き」と称して町おこしをしているみたいなので、それを食べてみることにする。いくつかある店の中から古くからやっているお好み焼き屋「日の出」に行った。台付そば肉玉、油入り(650円)を注文。三津浜では麺入りのお好み焼きを注文する時は台付(生地のこと)と表現するらしい。ちなみに油を入れなければ600円。おじさんが焼く時に使うヘラがでかい。
まず、そばを茹でて鉄板に出し、液体ソースを絡めて焼く。それから台(生地)を大きく引き、その上に焼いたそばを乗せる。そして、やや少なめ(広島での平均的な量と比べて)のキャベツ、ピンク色のちくわの細切れ、天カス、牛肉を乗せ、つなぎをかける。(モヤシは入れない。)その傍らにトッピングの油(牛脂)のかたまりを置いて熱を通す。少しして本体をひっくり返し、しばらくしてから牛脂を本体の下に入れる。それからしばらくして表に返し戻し、すぐにまた返す。少ししてもう一度表に返し戻してすぐにまた返す。そして、玉子を鉄板に落としてその上に本体を重ねる。それから表に返してソースを塗り、二つ折りにして、仕上げにソースを塗り、魚粉・青海苔をかけてできあがり。ソースは広島のソースメーカー「サンフーズ」のミツワソースを使っている。
本体の傍らで牛脂に熱を通す
できあがり
食べてみると脂っこくて、食後しばらく経っても口の中が油の感覚が残り、私の好みではない。牛脂をのぞいた全体的な味は、広島郊外の住宅地によくある、おばちゃんがよくやっているような昔ながらの、そばを生地の上に先乗せする焼き方の店の味に似ていて、広島でのごく普通の平均的なレベルと感じた。
一つの店でしか食べてはいないが、ネットで調べたりした範囲では、三津浜のお好み焼は、ほぼ広島のお好み焼と同じだと思う。違いを挙げるとしたら、中にピンク色のちくわの細切れを入れることと、モヤシを入れないことと、豚肉ではなく牛肉を使うことと、トッピングに牛脂があることくらいか。これらも、店によっては違うこともあるみたいで、それは広島でも同様。広島でもちくわではないがかまぼこが入る所もあり、モヤシを入れない所もあり、トッピングに牛肉がある所もある。また、ここ日の出では牛肉だったが三津浜の他の店では豚肉の所もあるらしい。その他、広島でも昔は二つ折りで出される店も多くあったようで(私もかすかに記憶がある)、今でも数店残っている。広島と三津浜は航路でのつながりもあったようである。だから、三津浜のお好み焼と広島のお好み焼は基本は同じであり、時の流れによって変化の度合いが少しだけ異なって、店によって多少の違いがあるということだと思う。
さて、食後は松山観光港へ移動。これでいよいよ四国は終わりとなる。広島・呉-松山航路で、松山観光港から呉までは600ccバイク込みで3860円の所、現在毎日ホリデー割引で3660円。ETCを持たない私は、瀬戸内しまなみ海道の今治北から西瀬戸尾道まで利用すると3650円でほぼ互角だが、松山からの時間と疲労度を考えると断然フェリーのほうが便利。阿賀・松山航路が残っていればさらにそっちの方が安かった。つまり、ETC利権拡大の影響を受けて四国行きの料金が値上げになってしまった。困ったもんだ。
さておき、最終の19:50発のフェリーに乗り込む。GWの最終日とあって、乗客はそこそこいるが、余裕はある。瀬戸内海航路なので、おだやかに進む。音戸の瀬戸を通るときアナウンスがあり、様子を見た。暗い中、橋の下をくぐりぬける。明かりが余り無く、圧迫感を感じる。21:45頃呉港に到着。国道31号を北上し、帰着、旅の終了となる。
- 今日の天気:晴後曇
- 走行距離:337.8km
- 総走行距離:1658.8km