[ 1735] 「存在の耐えられない軽さ」における"of"の考察 記入日時 2009年06月06日(土) 6:50 



存在の耐えられない軽さ」のタイトルについて再度考察します。
原題は"L'insoutenable legerete de l'etre"
英訳は"The Unbearable Lightness of Being"(日記1723

この"of"の使い方がどうも釈然としないのです。
そこで「悪魔の心」と「心の悪魔」 を例にとり、比べてみます。
一見違う事のようですが、実は同じ意味なのではないでしょか?

「悪魔の心」 とは"悪魔"の中にある心の事ですが、果たしてそうでしょうか。悪魔は宗教における悪神の象徴であり、残酷非道な人のたとえです。つまり、人そのものを言っていると思うのです。

「悪魔の心」は「悪魔のような心」つまり、この心は"人"なのです。

そして「心の悪魔」とはもちろん、人の心にある残酷な部分です。
これも"人"の心をさしています。

「悪魔の心」と「心の悪魔」 はニュアンスの違いがあるにせよ、人の心にある残酷さを表していて、A of BのAとBをひっくり返しても同じ意味になる例なのです。

では、別の例を見てみます。「母の心」「心の母」

「悪魔の心」と似たようですが、全く違います。
「母の心」の"母"は実際のお母さんですが、「心の母」の"母"は、別のお母さんの事を表し、違う意味になってしまいます。

つまり「母の心」のように、A of BのAとBをひっくり返すと別の意味になるか、または意味が通じなくなるのが一般的なのです。

では、「存在の耐えられない軽さ」はどうでしょうか?

意味としては「耐えられないほど軽い存在」なのですから、本来なら「耐えられない軽さの存在」とすべきところ、敢えてAとBを逆転させ読む人に違和感を与えそれが印象に残るタイトルになったのです。

つまり「存在の耐えられない軽さ」は、A of BのAとBを逆転させても意味が同じになる特殊な例だったのです。

と、ここまで書きましたが、だからどうした?という感じですね。
まー、酒の席で話題になるといいのですが…ならないですね。(^^;;
さて、写真は「FLASH REPORT」で買ったTシャツです!

アップリケがいくつもある凝ったTシャツなの、4枚で\10,268
それもメンズのSをやっと見つけました。
さて、これ着てどこ行くかな〜


[ 1734] 僕の名前は『福ちゃん』 記入日時 2009年06月05日(金) 6:00 

猫を引き取る事にして名前は決まったが、問題発生!
テディと相性がよくない。テディは昨日、夜中一度帰ってきたけれどすぐ出て行って帰ってこない。

話は一昨日6月3日の事だ。
前から気になっていたという社員が工場の物置で生まれたばかりの猫
2匹を発見した。
恥ずかしながら当社の物置は雨は入らないものの隙間があるようだ。子猫が生まれたのには驚いた。
さっそく2匹を箱に入れて工場脇の
外壁に置き去りにした。

真っ白な子と茶虎。動物やもちろん人も小さい頃は本当に可愛い。

外に出した2匹のうち真っ白な子は、すぐに親がどこかに連れ去ったという。会社の人の話では真っ白の子は弱かったらしい。
残った茶虎は3日の夜8時頃確認したが、親が来る様子がない。心配だ。

そして昨日の朝見ると、スチロールのトレイが箱に入っている。近所の人が見かねて差し入れしたらしい。親はまだ来ない。
工場に戻る度に見ると、やっとミャーミャー言い出した。最初見た時は片目がまだ開いてなかったが、昨日は両目が開いた。

さて、昨日の夕方だ。会社の人が「会社に福を呼ぶ招き猫かも知れませんよ」と冗談を言って帰っていった。その言葉が耳に残る。いったんは工場を出るがどうも気になり、このまま放置して死ぬような事になったら、それこそ福を逃すかも知れない。

福ちゃんはミルクをあげたらあっという間に元気になり、よぼけた足取りも今朝はずいぶんしっかりして部屋を歩き回っている。
しかしテディは帰ってこない。福ちゃんは母の家で飼ってもらう事になると思う。テディが早く戻ってきますように!


[ 1733] お客様への愛 ― 復元加工 ― 記入日時 2009年06月04日(木) 7:00 

今はやはり忙しくて、7時半に家を出てから昼食も車でさっと食べて宿舎を出るのが早くて午後2時、遅い時は3時半になります。

工場に戻り打合せをした後、自宅に戻ってやっと初めての休憩。
そして午後4時頃から復元加工をやります。

復元加工は集中力が必要で2時間が限度です。そして6時か7時に帰宅。12時間勤務ですね。その間休憩は4時の1回だけ。

さて、今回はビビアン・ウエストウッドのジャケットを預かりました。
ビビアンは僕の好きなデザイナーで、UK出身のパンクの仕掛け人と呼ばれる人。今回預かってMade in Italyのタグに驚きました。

イタリアの生地は発色がいいのですが、染めが弱く色が抜け易い。
衿の黄変に、ピンクの色を見た時はビビアンだけにビビリました。:-

黄変の除去を始めます。やはり漂白作用でピンクの色が抜けそう。
こんな素敵なジャケットをお召しの方なので、オシャレ好きでしょう。
そのお客様の事を思うと、黄変をなんとか綺麗にしたい。

しかしなかなか黄変が取れない。作業初めて1時間くらいしてやっと除去作業終了。この日はここまで。色掛けは集中力いるので明日。
しかし、ピンクの色は抜けました。でも経験上、目算はあります。

翌日、まずは写真中央の青みがかった色を使います。ピンクの反対色です。この作業を初めて見ると驚きます。(日記1314)
神様に祈るような気持ちで作業を進めます。次に左の黄色ぽい色。これもピンクとは違う。最後に、右の赤と青の混ざった色。

ほぼ完成した段階でこの日も終了。同じ色を見てると目が慣れて分からなくなるのです。ここまでの作業時間は2時間以上。
本来もう一日欲しいのですが、お客様が急ぐとの事で二日間でお渡ししました。代金2000円。高いですか?安いですか?

作業を開始する時いつも失敗しないか、不安に陥ります。今回の黄変の除去にしても、黄変を追いかけるとどうしても生地を傷める事になります。しかし黄変は取りたい。しかし失敗した時のお客様の落胆を想像して、本当に怖くなります。

僕は以前から白洋舎の創業者「五十嵐健治」が好きで、小説「夕あり朝あり」を今でも机の脇に置いています。(日記887)
僕はクリスチャンではないけれど、宗教の事はよく分からないけれど、彼の人に尽くす姿勢が本当によく分かるのです。
当社の使命「全てはお客様のために」(日記1412)は、五十嵐健治さんの事を思ってたから出来た言葉だと思っています。

話が横路にそれましたが、復元加工をやってるといつもこんな心境になります。今回のビビアンさんは、無事に納まりました。
さて、昨日もまた新しい復元加工が入ってきました。今回も無事に納められるよう、敬虔な気持ちで作業したいと思います。


[ 1732] 初夏のかおり 記入日時 2009年06月03日(水) 6:15 

やっと初夏の陽ざしが戻ってきた。こうなるとどこか出かけたくなる。
しかし6月の新島はコナの予定で延期。一人で出かけるかな〜
さてまた英語話題なのですが、今はネットで調べて分からない事がほとんどないのですが、どうしても分からない事がある。
それは英語の歌詞で、beneath が 'neath、 because が 'causeなどbeを省略する。それがなぜbeだけで、どうしてなのか?
これを知ったからと言って何に役立つ訳ではないのですが、ずっと以前から気になっているのです。知ってる方いませんか〜:-o
(因みにゴルフの「ファー」はbeforeのbeを略したforeなのです。)
あともう1つ。AFN Tokyoで、火曜日に「スーパーチューズデー」と聞こえてくる。これは選挙用語。しかしそんな会話には聞こえない。
単なる語呂合わせなのか?火曜日なると気になって仕方ない:-o

あと、最近英語ノートのヒットがある。duct(通気管)。これは我が業界では欠かせない。作業環境を良くし、熱効率を上げる。
ductの語源はラテン語のducts(導く)。当然の語源だが同じ語源にconduct(品行、指導)がある。con(一緒に)duct(導く)
ツアコン、コンダクター(指揮者)などと使うが、なるほど語源はductだったのか。いや、まだある。
educate(教育する、啓発する)e(外へ)duc(導く)+ate=能力を導き出す。educateは好きな言葉だが、ductと同じ語源とは。
そしてduke(公爵)。ラテン語のdux(指導者)でductと同じだ。デュークという名は江國香織の小説にあり気に入っていた。
好きな言葉がこんなに関連してるのを知って嬉しくなった。さて、晴れ間を見つけて小説片手にどこかに出かけよう!


[ 1731] オシムの種を岡ちゃんがよく育てた! 記入日時 2009年06月02日(火) 7:15 

これほど充実した日本サッカーを見るのは初めてなのではないか。
それもこれもオシムさん(以下オシム)からだと僕は思うのだ。
オシムがジェフ市原(現千葉)の監督に就任したの2003年。
市原旋風はその後2005年のナビスコカップ優勝で頂点に達する。当時の市原サッカーを見ると、オシムのすごさを体感したものだ。
その間「賢く走る」をキーワードに日本のサッカーの原点を作ったと言って過言ではない。またオシム語録と言う多くの言葉を残した。
言葉こそが集合する人のベクトルを一つにまとめる力がある事を、サッカーという技術、体力勝負の世界で示した。
そして「賢く走る」サッカーはJリーグ全てに影響を与え、いまや日本サッカーの基準となり、基礎となった。いま岡ちゃん(岡田武史)はそのオシムのサッカーを踏襲し「日本人にあう日本人のサッカー」を世界に通用する日本サッカーの土台を築き上げたのだ。

しかし、そう言っても僕にはずっと不満があった。それはFWのシュートの意識と、MFのミドルシュートのなさだ。(日記1683)
FWはゴール前で自らシュートせず味方にパスをする。決定的な場面までシュートしない事がミドルシュートなさにつながる。
しかし今回のキリンカップで見違えるようにその欠点が修正された。その一番が本田圭祐の加入が原因と僕は思っている。
彼の元々の性格とオランダ2部で鍛えた気骨とも言うものが、ミドルシュートを放ち自らシュートする姿勢になったのだと思う。
あまり報じられていないが、5/31のベルギー戦の後半29分の本田のシュートがそれをよく表していた。本田は左45度からゴールエリアの入ると、ゴール前に味方選手がいるにも関わらず自らシュートした。これこそ今まで日本代表にないシーンだ。
しかし、岡ちゃんが「中村憲剛にはジェラードのようにプレーしろと言ってある」とコメントした事を聞いても、岡ちゃんが日本の選手のシュート意識を変えようとしていたのだと思う。キリンカップでの数々の変化は岡ちゃんの選手起用の賜なのだと思う。
さて、昨日は6/6のウズベキスタン戦に向けて日本選手が飛び立ちました。日本はワールドカップ予選を通過するのが目的でなくなったのです。ワールドカップ4位以内が目標なのです。いよいよ日本のサッカーが世界に向けて羽ばたく時なのです!


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