シロヤシオ紀行
檜洞丸 (ひのきぼらまる)

(1,601m、神奈川県)


(満開のシロヤシオツツジ)

A2010年6月1日(日陰沢橋〜熊笹ノ峰〜檜洞丸〜犬越路〜日陰沢橋)

@2007年6月2日(西丹沢自然教室〜ゴーラ沢出合〜檜洞丸〜犬越路〜西丹沢自然教室)


2007年6月2日(土)

新松田駅〜西丹沢自然教室〜ゴーラ沢出合〜檜洞丸〜犬越路〜西丹沢自然教室

自宅500−小田急町田606−650新松田720−(バス)−835西丹沢自然教室845−850檜洞丸分岐−930ゴーラ沢出合943− (ツツジ新道)−1035展望台1045−1223檜洞丸1312−1539犬越路1545−1636用水沢出合−1658西丹沢自然教室1705−(終バス)−1810新松田駅

 先月、日光の月山へアカヤシオを見に行って、すっかりハマってしまい、今度はシロヤシオが見たくなった。

「アカヤシオを見れば、当然、次はシロヤシオだろう!」と、早速、仲間を誘って丹沢の檜洞丸(ひのきぼらまる)へ行って来た。

 花の時期はドンピシャで満開。紅紫色のトウゴクミツバツツジやムラサキヤシオも満開で、まさに紅白の花の競演、花のトンネルだった。

 まずはその満開の花をご覧下さい。

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 丹沢は半ば地元のようなものだが、檜洞丸はまだ登ったことがなかった。そもそも私は丹沢や奥多摩には疎く、新松田の駅で降りるのも初めてだった。
 新松田駅前のバス停へ行くと、すでに100人以上が並んでいた。みんな花を見に行くのだろう。

 7時20分発の西丹沢行きのバスに乗り、西丹沢自然教室(写真右)へ8時35分に着いた。ここで登山計画書を提出し、8時45分に歩き始める。

 舗装された道を5分も歩くと、右手に檜洞丸の分岐があった。ボンヤリしていると見過ごしてしまいそうだが、大勢の人が曲がって行くのでその後を付いて行った。

 小さな沢へ入ると、すぐに左手の尾根に取り付いた。
 しばらくして支尾根へ出ると、ブナの新緑が見事だった(写真左)。

 森林浴をしながら、なだらかな道を進んで行くと広い河原へ出た。大勢の人が休んでいたので、ここがゴーラ沢出合らしい。我々もここで一息入れる。
 さわやかな風が吹き渡って来た。気分は爽快だが、山の上部がガスっているのが気になった。

 ここまでは単なるアプローチのようなもので、ここからが本格的な登りになった。
 先月登った笈(おいずる)ケ岳の急登に比べれば、大した急登ではないが、やはりそれなりにシンドイ。

 展望台へ着いてまだ半分。気合を入れ直す。
 しばらく登った時、下って来たオジさんが「上は花が満開です。花のトンネルですよ」と言った。その言葉に胸が高鳴った。

 しばらくすると、待望のシロヤシオが現われるようになって来た。しかし、まだまだ物足りない。上はこんなもんじゃあないだろう、と期待しながら歩を進める。

 しばらくすると、真っ白に雪を被ったようなシロヤシオが現われた。ヤッター!と歓声を上げた。
 シロヤシオばかりではない。ここは紅紫色のトウゴクミツバツツジも多い。何しろトウゴクミツバツツジは「花の百名山・決定版」(山と渓谷社)にこの檜洞丸が選ばれているのである。まさに全国区なのだ。


(満開のシロヤシオ)

(トウゴクミツバツツジ or ムラサキヤシオ)

 ここには、その「全国区のトウゴクミツバツツジ」とよく似た「ムラサキヤシオ」も咲いているというからややっこしい。
 私にはその区別がつかないので、ここで少し整理してみよう。(以下は一部引用)。

 @まずは今回の目的である「シロヤシオ(白八汐)」は、別名をゴヨウツツジ(五葉躑躅)といい、皇太子様の長女である愛子様が身の回り品に用いられている「お印(しるし)」にも選ばれている高貴な花である。
 ちなみにヤシオとは、8回も染料で染める意味だそうである。

 Aトウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)は、宮城県から鈴鹿山脈の太平洋側に咲く三つ葉ツツジ。
 普通のミツバツツジは雄しべが5本なのに対して、トウゴクミツバツツジは10本。
 花は葉が開く前か同時に開花する。枝先に紅紫の色の花が1〜3個つく。

 Bムラサキヤシオ(紫八汐)は、アカヤシオ・シロヤシオが5枚葉を輪生状につけるのに対し、枝を捲くように互生しながらつける。
 直径3〜4センチの濃紅紫色の花を枝先に2-6個つける。雄しべ10本の内、上部の5本は短い。
 アカヤシオは花時に葉がないのに対し、ムラサキヤシオは葉を開いている。

 これらの特徴・解説を見てもAとBの区別がつかない。そこで、ここでは紅紫色の花はすべてトウゴクミツバツツジということにさせて頂く。

(写真左:山頂近くの木道を行く)

 シロヤシオとトウゴクミツバツツジの競演を楽しみながら山頂へ着いたのが12時23分。ここで昼食とする。

 山頂へ着く直前にガスが流れ出したせいか、かなり寒くなってきた。缶ビールを飲むと寒さで身体が震えて来た。堪らずヤッケを着込む。

 ここには野犬が2匹いた。人を襲うことはないが、余りにも痩せて弱わ弱わしく、可愛そうだった。
 登山者から残飯を貰って生き延びているようだ。私も少しオニギリを分けてやった。

 帰路は犬越路(いぬこえじ)を目指して下る。すぐに足場が定まらないガレと赤土の急な下りになった。しかし、昔のバカ尾根(塔ノ岳)に比べれば大したことはない。

 ガレ場を下ると左手の谷側にもシロヤシオとトウゴクミツバツツジが咲いていた。右も左も花、花、花。ここは「ツツジ新道」よりも花が多いようだ。(写真下)