桂) |
先生いいんですか?2人でこんなところ歩いたりして?たしかに夜の湖に人がいるとは思えないけど・・・、でも万が一誰かに見つかったら、また問題になるかも? |
みずほ) |
心配しないで、桂くん。周囲をマリエに監視してもらっているから。 |
桂) |
マリエって、先生といっしょにいる生体コンピュータの? |
みずほ) |
ええ、だから大丈夫。 |
桂) |
そっか、そういうことなら。 |
みずほ) |
うあ〜、星が綺麗ね〜。 |
桂) |
この辺りは空気が澄んでますから。 |
みずほ) |
想像してた通りだった。お父さんのいた地球はとても美しい場所だって・・・子供の頃からずっと思ってたから・・・ |
桂) |
そうですか。 |
みずほ) |
そして・・・私と桂くんが初めて出会った場所がこの湖のほとりだったのよね。 |
桂) |
あの時はびっくりしました。先生、いきなり現れるし、宇宙人みたいな格好してるし・・・ |
みずほ) |
宇宙人ですもの。 |
桂) |
ん、ま〜そうなんですけど・・・ |
みずほ) |
私だって驚いたわ。まさか、桂くんに見られていたなんて・・・ |
桂) |
つーか、もっと人目の付かない場所に空間転移すれば良かったんじゃないですか?そうすれば俺に見られなかったかも? |
みずほ) |
それって、私がドジだって言いたいの? |
桂) |
遠巻きにそう言ってます。 |
みずほ) |
ひど! |
桂) |
アハハハ、冗談ですよ。 |
みずほ) |
くす・・・ |
桂) |
でもね、先生、今はあのアクシデントがとても幸運だと思ってる。うそじゃないよ先生。 |
みずほ) |
桂くん・・・ |
桂) |
手、つないでいいですか? |
みずほ) |
ええ、もちろんよ。 |
・・・ |
・・・ |
みずほ) |
ねえ、桂くん? |
桂) |
なんですか? |
みずほ) |
『あおかん』する? |
桂) |
は!? |
みずほ) |
『あおかん』よ、『あ・お・か・ん』 |
桂) |
な、何を言ってるんですか?先生? |
みずほ) |
あのね、銀河連盟がこの星を調べたマニュアルに書いてあったの。地球の男の人は『あおかん』するのが大好きだって・・・ |
桂) |
うううう・・・また銀河連盟のマニュアルですか?というより、そのマニュアル、なんでこう毎度毎度くだらない事が書いてあるのかな〜? |
みずほ) |
『あおかん』って桂君にとってくだらない事なの? |
桂) |
くだらないっていうか・・・結構、官能的ではありますけれども・・・ |
みずほ) |
じゃあ、いい事だと思ってる? |
桂) |
あ、いや、それは、その・・・確かにそう思う人も稀にいるかもしれないけど・・・でも・・・ |
みずほ) |
やっぱりそうなんだ。ところで『あおかん』って何? |
桂) |
知らなくて言ってたんですか? |
みずほ) |
何? |
桂) |
こ、こ、こ、答えられません! |
みずほ) |
どうして? |
桂) |
どうしても! |
みずほ) |
そんな〜。確かに桂くんと私は秘密を守るために偽装結婚したけど・・・でも、もう夫婦になったんだから隠し事はしない方がいいと思うの。 |
桂) |
そういう問題じゃありません。 |
みずほ) |
違うの? |
桂) |
違います。それに親しき仲にも礼儀はありますって。 |
みずほ) |
どうして、『あおかん』をしたら駄目なの?『あおかん』出来ないの? |
桂) |
連呼しないでください! |
みずほ) |
もういいわ。、明日、みのるさんかこのはさんに聞くから。 |
桂) |
だ、だ、だ、駄目だって!特にみのるさんは駄目!!「なら実践しましょう」とか言われたらどうするんですか? |
みずほ) |
いけないの? |
桂) |
いけませんよ! |
みずほ) |
なら、桂くんが教えて。 |
桂) |
う、だから・・・ |
みずほ) |
今、ここで、実践して! |
桂) |
あ、いや、その・・・・・・・・・やっていいんですか?? |
みずほ) |
ええ、どうぞ。 |
桂) |
せ、せ、せ、せ、先生・・・先生!!!! |
みずほ) |
あ、流れ星。 |
桂) |
え゛! |
みずほ) |
桂くん、地球では流れ星にお願いすると、そのお願いが叶うのよね? |
桂) |
え、ええ、確かに・・・そう言われてますけど・・・ |
みずほ) |
お願いしましょう、桂くん。はやく、流れ星が消えちゃう。 |
桂) |
は、は〜・・・ |
みずほ) |
いつまでも桂くんと一緒に暮らせますように・・・ |
桂) |
いつか、先生と『あおかん』を・・・ |
みずほ) |
ねえ、桂くん。どんなお願い事した? |
桂) |
は、は、ははははは・・・・さすがに言えません・・・ |