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『焼津流 平和の作り方 ビキニ事件50年をこえて』
(「ビキニ市民ネット焼津」編著、加藤一夫・秋山博子監修)
                        社会評論社、2007年
                      


 静岡県中部の港町やいづ(焼津市)は、今から54年前に起こった「第五福竜丸事件」という歴史体験をもっている。この事件は、最近では「ビキニ事件」といわれているが、1954年(昭和29年)3月1日にマーシャル諸島のビキニ環礁でアメリカが水爆実験を行い、附近で漁場を調査していた第五福竜丸がその放射性降下物(「死の灰」)を浴びて被曝した、そういう事件である。その結果、海が汚染され、魚も被曝し、マグロもカツオも、他の魚も売れなくなり、町は大きな損失をこうむった。半年後、入院中の乗組員のひとり無線長久保山愛吉さんがこの被曝によって亡くなった。この「たったひとりの死」という命の重さが、その後、この地域から始まり、やがて東京のそして世界の反核平和運動へとつながっていく。いつも8月に広島と長崎で行われる平和集会は実は、この事件を機に始まったのだ。
この本は、この事件を市民の視点で見直そうという志をもっている人たちが中心になって組織した「ビキニ市民ネット焼津」の4年間(2003〜2007年)の活動記録である。
 平和運動といえば、とかく戦争か平和か、右か左かといった政治イデオロギーの議論になるが、ここでは、「生活の中での平和」を個人の立場から考えるというもので生活運動であり文化運動でもある。
 この本には、漁労長見崎吉男さんの証言、町の人たちへのインタビュー、エコファーマー小畑さんが行った「菜の花スマイル」運動、ゴジラ映画上映会(ゴジラはこの事件で生まれた怪獣である)、旧港(すでに取り壊されている)を拠点としたアート展「いのちの黙示録」、小学校教師飯田さんによる総合的教育の一環としての平和教育など、さまざまな実践記録が盛り込まれている。
 また、この本には焼津のかなりの部分を紹介してある。「平和水産(海洋都市)」やいづを目指すという町おこしと連動させるためだ。ともかく、一度手にとって読んでほしい。
(まだ、残部あります)。


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