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Information 塚本三男さん(ビキニ市民ネット焼津・事務局長) セミパラチンスク放射線被災の実態を明らかにした本を出版。 『旧ソ連の環境破壊:放射線被災の実態』 静岡新聞社、2003年、2000円 ソ連の解体から12年になり、ソ連からロシアとなったが、過去の遺産は清算されたわけではない。なかでも冷戦時代の核兵器開発に伴う実験場はそのまま放置されている。ソ連解体後に明らかになったサマーラの実験の存在など、まだ多くが隠されたままだ。 この本は、カザフスタン(旧カザフ共和国)」セミパラチンスクの核実験場の惨状を報告したものである。ソ連解体後から現在まで10年以上に及ぶ調査によって、その凄惨な現場の状況が明らかにされており、それは掲載されている思わず目を覆いたくなるような写真でも確認することができる。旧ソ連の核による被災はまだ一部しか明らかにされていないが、冷戦が生んだ悲劇の貴重な記録になっている。 ビキニ事件の全体像は50年を経てもまだ十分に明らかにされているとはいえない中で、この本はこの事件の50年を考える上でも重要な参考資料である。 なお、この本は、第7回(2004年)日本自費出版文化賞の「大賞」に選ばれました。また静岡新聞社の静岡県自主出版大賞の「激励賞」にも選ばれています。 (加藤) |