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三本足のメルツちゃん

 そらさんはある駐車場で1匹の黒猫と出会いました。その駐車場で野良猫の為に時々餌やりをしていたのです。2ヶ月ほど経った2002年1月、その仔は右前足に怪我をしていました。その足はブラブラ。傷口から血を滲ませながら、それでもご飯を貰う為、生きる為に一生懸命歩いていました。そらさんのお宅には2匹のワンちゃんがいましたが、猫は飼った事がありません。でも、そらさんはその仔の健気さに見過ごす事が出来ませんでした。黒猫を捕まえる為、親戚のお子さんから虫取り網を借り捕まえようとしましたが上手くいきません。黒猫は今まで怖い思いをしていたのでしょう。捕まえようと追いかけるそらさんの姿を見ると逃げ出すようになってしまいました。やがてその駐車場で野良猫たちにご飯を上げているおじさんと知り合いました。おじさんはそらさんから黒猫の話を聞くと協力を申し出てくれました。おじさんには慣れていると言ってもそこは野良、やはりかなり警戒心が強くなかなか捕まりません。やがて捕獲を試みてから1ヶ月以上が経った時、おじさんから連絡がありました。捕獲に成功!
 すぐに病院に連れて行き足の状態を見て貰うと、前足は骨折しておりそれも数ヶ月が経っていたそうです。骨折した部分の骨は既にくの字に曲がり癒着していました。このままの状態で飼う事になるとケージ暮らしになると先生から言われたそらさんは悩みました。でも、3本足でも完全室内飼いならば自由に家の中で過ごせる。そらさんは傷ついた足を切断する事を選びました。
 やがて避妊手術と切断手術を終えた黒猫はそらさんの家族の一員として迎えられました。しかし捕獲した時に生後1年くらいのこの仔は、きっと色々な辛い思いをして来たのでしょう。なかなか慣れてくれません。ご飯を上げようとケージに近づくと「シャー」トイレを綺麗にしようとすると「シャー」。本当にこの仔は懐くようになってくれるのか、そらさんに不安はありましたが、だからと言って3本足のこの仔に野良生活を送らせる訳にはいきません。そらさんは威嚇にあっても臆する事無く、この黒猫の為一生懸命世話をしました。そんなそらさんに少しづつ心を開いてきた黒猫は「メルツ」ちゃんと名付けられました。やがて保護して半年、先住のワンちゃん「ケルン」ちゃん「ミルト」ちゃんとも仲良くなり、そしてもちろんそらさんはメルツちゃんの大好きな「お母さん」になりました。

パグのケルンちゃんと。
ケルンちゃんの寝顔を見ていたら・・・あ~あ眠くなっちゃった。
先輩ワンちゃん
ケルンちゃんとミルトちゃん。
チワワのミルトちゃんは体が小さいので形勢不利。
保護されて4ヶ月頃
まだ、本当に安心しきったお顔ではありません。
大好きなネズミのおもちゃ。
数ヶ月前にはこんな風に遊べるなんて思ってもいなかったでしょう。