根付ギャラリー 現代根付編・その他 
   (Netsuke Gallery)

これまでに研究した根付の一部を展示してみました。
特に記述のない場合は、材質は象牙又は黄楊となります。
サイズは長辺の長さを示しています。
時代分類の考え方は こちら


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稲田一郎(1891-1977) 面打ち師 3.7cm 1950年代頃 東京

近代根付の大家と呼ばれ「一郎根付」としてコレクターに愛された
稲田一郎の作品。人体の骨格構造を理解しつつ、思いっきり格好を
崩して前のめりの滑稽な姿に仕上げるのが一郎根付の特長。
この面打ち師は、根付として最適な球形を維持しつつ、構図に破綻を感じさせない傑作。
腰には、饅頭根付と瑪瑙緒締によって印籠が提げられている。


稲田一郎(1891-1977) 猿廻し 3.7cm 1960年代頃 東京

法実⇒法一⇒光一⇒一郎と、法実の系譜に連なる一郎は、若い頃、
父親が友人の連帯保証人になったために家が破産状態となり苦学した根付師である。
西洋画を学んだ彼は、最初に彩色根付を始め、彼の”青色”は一郎根付の
特徴となっている。一郎はドリルなどの機械を一切使わず、全て手彫りをした。
猿廻しの腰には饅頭根付で煙管筒と煙草入れが提げられている。


コラム「一郎の猿廻し。銀座の老舗に奉公に行きました。」は、こちら

駒田柳之(1934-) 高4.3cm 昭和期 東京・千葉

駒田氏は、新制中学卒後、象牙彫刻家の父・柳水について12年間象牙彫刻を学ぶ。
独立した当初は置物彫刻をしていたが、昭和39年より根付の製作を手掛け、
以降根付専門の製作活動に入る。女性ものの図柄を主体に、稀に子供や動物、
時には人気のある七福神の布袋や福録を面白い構図でまとめる。
創作意欲が盛んで、彼の作品は全てオリジナル
ものばかりで、刀の切れ味の巧みさ共に、国の内外より高い評価を受けている。
(砂本清一郎『根付の魅力』より抜粋)


恒山(福山恒山) ボス(ゴリラ) 3.6cm

恒山は1946年生まれの現代根付師。
黄楊や象牙、鹿角といった多彩な材料を使いこなす根付師である。


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