2023.05.11updated

蜂女の恐怖 (旧作)

透明人間 (旧作)

When Dinosaurs Ruled the Earth (旧作)

猿人ジョー・ヤング (旧作)

大アマゾンの半魚人 (旧作)

シン・仮面ライダー 

エルヴィス 

怪獣のあとしまつ  

怪獣ゴルゴ (旧作)

禁断の惑星 (旧作) 

----------------ここより2023年↑----------------

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 

ピラニア (旧作) 

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 

大海獣ビヒモス (旧作)

原子怪獣現る (旧作)

----------------ここより2022年↑----------------

DESTINY 鎌倉ものがたり  

ラブ&マーシー 終らないメロディー 

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 

コフィー (旧作)

シン・エヴァンゲリオン劇場版 

ジャッキー・ブラウン (旧作) 

ワンダーウーマン1984 

ボヘミアン・ラプソディー

ゲド戦記  (旧作)

嗚呼!おんなたち猥歌 (旧作)

----------------ここより2021年↑----------------

現代ポルノ伝 先天性淫婦 (旧作)

ジェームス・ブラウン My Dynamite: The Rise Of James Brown  

ジェイソン・ボーン 

ジャージー・ボーイズ 

幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形 (旧作)

魔女卵  (旧作)

飛んで埼玉 

温泉おさな芸者  (旧作)

大怪獣ガメラ  (旧作)

女必殺五段拳 (旧作)

劇場版 幼女戦記 

バイオレント・サタデー (旧作)

X-MEN:ダーク・フェニックス  

あさひなぐ 

フォードVSフェラーリ 

幽幻道士 キョンシーズ (旧作)

女必殺拳 危機一発 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド  

団地妻 昼下りの誘惑(にっかつロマンポルノ)  (旧作) 

女必殺拳 (旧作) 

スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(劇場) 

----------------ここより2020年↑----------------

喜劇トルコ風呂王将戦 (旧作) 

賭ケグルイ 

モンスターホテル (旧作) 

明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史 (旧作) 

AMAZING GRACE (日本未公開)  

APOLLO 11 (日本未公開)  

札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥  (旧作) 

不良番長 一攫千金 (旧作) 

クリード 炎の宿敵 

温泉ポン引女中 (旧作) 

朝はだめよ!(にっかつロマンポルノ) (旧作)

アリータ バトル エンジェル  

人魚姫  

大怪獣バラン (旧作)

トルコ(秘)最前線-密技96手- (にっかつロマンポルノ) (旧作)

愛獣 襲る! (旧作) 

仁義と抗争 (旧作) 

怪猫トルコ風呂 (旧作) 

ジュラシック・ワールド 炎の王国  

ジョン・ウィック(旧作) 

レディ・プレイヤー1 

カルフォルニア・ドールズ(旧作) 

マジンガーZ 劇場版インフィニティ 

じゃりん子チエ 劇場版'81 (旧作) 

----------------ここより2019年↑----------------

セーラー服 百合族2 (にっかつロマンポルノ) 

団地妻 昼下がりの情事 (にっかつロマンポルノ) 

(秘)色情めす市場 (にっかつロマンポルノ)  

キングスマン: ゴールデン・サークル

キングスマン 

プロメテウス 

ロック わんこの島 

銀魂  

無常(実相寺昭雄監督作) (旧作) 

うた(実相寺昭雄監督作) (旧作)  

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 (旧作) 

ブレイブストーム 

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 

アルファヴィル(旧作) 

KUBO/クボ 二本の弦の秘密 

アトミック・ブロンド 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN VI 誕生 赤い彗星  

ブレードランナー2049 

破裏拳ポリマー 

血まみれスケバンチェーンソー 

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 

ワンダーウーマン 

ダンケルク 

有頂天ホテル 

----------------ここより2018年↑----------------

探偵はBARにいる 

エイリアン:コヴェナント  

スターウォーズ最後のジェダイ 

殺されたミンジェ 

ギャラクシー街道 

ズートピア 

ローガン 

機動戦士ガンダム THE ORIGIN ルウム編 V 激突 ルウム会戦  

超高速!参勤交代 

ラ・ラ・ランド 

貞子vs伽椰子 

ヘイトフル・エイト 

素晴らしき映画音楽作曲家たち  

キングコング 髑髏島の巨神 

ジェームス・ブラウン 〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜 

ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK  

ドクター・ストレンジ 

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ  (旧作) 

レヴェナント: 蘇えりし者  

怪竜大決戦 (旧作)(1966年 東映) 

百日紅〜Miss HOKUSAI〜  (旧作) 

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

----------------ここより2017年↑----------------

アイアムアヒーロー 

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ  

X-MEN: アポカリプス  

ローグ・ワン 

ゴーストバスターズ 

007 スペクター 

ガールズ&パンツァー 劇場版 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q (旧作) 

巨神兵東京に現わる 劇場版 (旧作) 

シン・ゴジラ 

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 

カルフォルニア・ダウン 

オオカミは嘘をつく  

河童のクゥと夏休み(旧作)  

バクマン。 

岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説(旧作) 

クリード チャンプを継ぐ男 

新宿スワン 

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密  

アメリカン・スナイパー  

博士と彼女のセオリー  

ターミネーター:新起動/ジェニシス

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

----------------ここより2016年↑----------------

スターウォーズ フォースの覚醒 (劇場)

悪魔の手毬歌 (旧作)

病院坂の首縊りの家 (旧作)

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン  (旧作) 

マッドマックス 怒りのデスロード 

謝罪の大様 

REDリターンズ 

南の島に雪が降る (旧作) 

獄門島  (旧作) 

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 

ジュラシックワールド(劇場) 

女王蜂  (旧作) 

テルマエ・ロマエ2 (旧作) 

レッド・ファミリー 

西遊記〜はじまりのはじまり〜 

百円の恋 

ルーシー 

伝説のF1チャンピオン ニキ・ラウダ/プライドをかけた33日間の死闘

オール・ユー・ニード・イズ・キル

闇金ウシジマくん2 

X-MEN:フューチャー&パスト 

GODZILLA ゴジラ(2014) 

マチェーテ・キルズ 

闇金ウシジマくん (旧作) 

テルマエ・ロマエ (旧作) 

ゼロ・ダーク・サーティ

スティーブ・ジョブズ 

----------------ここより2015年↑----------------

ゼロ・グラビティ 

黒執事 

ガッチャマン2014 

マニアック(2012) 

地獄でなぜ悪い 

ローンサバイバー 

莫逆家族 (旧作) 

劇場版「空の境界」未来福音 

スター・トレック イントゥ・ダークネス 

清洲会議 

小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!

エリジウム 

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実- 

ロック・オブ・エイジズ 

ラッシュ/プライドと友情 

アジョシ (旧作) 

マン・オブ・スティール 

もらとりあむタマ子 

風立ちぬ 

キック・アス/ジャスティス・フォーエバー 

ロボコップ2014 

死霊のはらわた(2013) 

華麗なるギャツビー(1974年) (旧作) 

009 RE:CYBORG  

アルゴ 

アイ・アム・ナンバー4

----------------ここより2014年↑----------------

パシフィックリム 

ヒミズ 

攻殻機動隊ARISE第一部 

苦役列車 

アウトレイジビヨンド 

変態仮面 

ラビット・ホラー   (旧作) 

レバノン (旧作) 

ドライヴ 

ジャンゴ 繋がれざる者 

マーズアタック!  (旧作) 

吸血鬼ゴケミドロ  (旧作) 

マイ・バック・ページ  (旧作) 

BECK  (旧作) 

レッド・ステイト 

独立少年合唱団 (旧作) 

ゴムデッポウ (旧作) 

007 スカイフォール 

デス・レース3 インフェルノ 

TIME/タイム 

バイオハザードV リトリビューション 

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 

宇宙刑事ギャバン THE MOVIE 

ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム

フランス特殊部隊GIGN ~エールフランス8969便ハイジャック事件~

アベンジャーズ 

アメージング・スパイダーマン 

ダークナイト・ライジング 

--------------------------------ここより2013年----------------------------------

プリンセス・トヨトミ 

GANTZ PERFECT ANSWER 

GANTZ  (旧作)

グリーン・ランタン 

伝説巨神イデオン 劇場版 発動篇  (旧作) 

MW (旧作) 

伝説巨神イデオン 劇場版 接触篇  (旧作) 

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 

ステキな金縛り 

ラヂオの時間 (旧作) 

ゾンビ大陸アフリカン 

映画けいおん! 

SPACE BATTLESHIP ヤマト (旧作)

フー・ファイターズ Back & Forth

ミニミニ大作戦 (旧作) 

RED/レッド (旧作) 

戦場カメラマン 真実の証明 (旧作) 

マイティー・ソー 

カイジ2 

劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ (旧作) 

イップ・マン 葉問  (旧作) 

イップ・マン 序章 (旧作) 

ミッションインポッシブル ゴーストプロトコル 

電人ザボーガー 

トランスフォーマー/ダークサイドムーン

ワイルド・スピード MEGA MAX

ピラニア 

涼宮ハルヒの消失 (旧作) 

20世紀少年/最終章 ぼくらの旗 (旧作) 

20世紀少年/第2章 最後の希望 (旧作) 

20世紀少年/第1章 終わりの始まり (旧作) 

ミニミニ大作戦 

--------------------------------ここより2012年------------------------------------

トロン:レガシー


世界侵略: ロサンゼルス決戦


冷たい熱帯魚


岳 -ガク-


忍たま乱太郎


スカイライン -征服-



バーレスク


カーズ2


スーパー8


カーズ (旧作)


(500)日のサマー


十三人の刺客


男と女U (旧作)


僕の彼女とその彼氏〜Drop in Ghost〜 (旧作)


さらば箱舟 (旧作)


舞妓Haaaan!!! (旧作)


クヒオ大佐 (旧作)


男と女 (旧作)


X-MEN ファースト・ジェネレーション


カケラ (旧作)


愛のむきだし (旧作)


TAKESHI'S  (旧作)


川の底からこんにちは


エンジェル・ウォーズ


のんちゃんのり弁 (旧作)


赤い蕾と白い花 (旧作)


青い山脈 (旧作)


のだめカンタービレ 最終楽章 後編 (旧作)


ずべ公番長 ざんげの値打ちもない (旧作)


新・極道〈やくざ〉渡世の素敵な面々/きりとりブルース (旧作)


レーシングドリーム (旧作)


しんぼる (旧作)


大日本人 (旧作)


グランプリ (旧作) 


栄光のルマン (旧作) 


フラワーズ


デート & ナイト


トランザム7000 (旧作)


マチェーテ


湾岸MIDNIGHT THE MOVIE (旧作)


告白 


悪人 


アイルトン・セナ 音速の彼方へ


キックアス 


ベストキッド 


ゾンビランド 


デスレース2 


ザ・ランナウェイズ 


メカゴジラの逆襲 (旧作)


 

-------------------------------↑ここより2011年-----------------------------

シークレット 傑作「チェイサー」には遠く及ばず。暴力団がマンガ的過ぎる。この暴力団のボスはいい者で終わらせるのが良かった。これではただのバカだ。まぁこのノリは韓国映画の良いところなので、これはこれで好きなのだが。微妙。


ハートロッカー キャスリン・ビグローは前から好きだった監督で、「ストレンジデイズ」はお気に入りだった。しかしオスカーを獲った本作はそんなに感心しなかった。たしかにいままでの現代イラク戦争もの(デパルマやTVシリーズ)が全く面白くなかったことを考えると彼女の仕事は良いものだったと言える。ではその他のイラク戦争作品がなぜ面白くないのかといえば、非常に史実に忠実に描いているからだと思う。でもそれではパンチがない。本作はハリウッドっぽい味付けが見られる、それがどうもいやなのだ。


エスター 観ようと観ようと思って忘れていた一作。中盤まではどうにも登場人物が鈍いのにイライラ、その間に結末を考えるも分からない。知ってしまえば「なぁんだ」と言ってしまえるが、これは分からなかった。参りました。


なくもんか 前作「舞妓haaaan」は未見。傑作である。初めて阿部サダヲの主演作を見たが、こんなにすごいとは。さらに竹内結子も負けずにスゴい。秘伝のソース事件は深いものがある。


サマーウォーズ  いまごろ観たのだが、これは面白かった。当事者3人が偶然同じ場所にいるというのは厳しい設定に思えた。侘助はただの天才プログラマーの設定でも大丈夫だったんではないか。コンピュータゲームで世界を救うという設定で、最後に登場するのが花札というのが面白い。コンピュータゲームの火付けをファミコンと見れば、任天堂がそれ以前に作っていたものが花札であったことは承知の事実であるから。音楽もいい。


レスラー 確かに泣けたが、もうひとつ厚みが感じられないストーリーではあった。プロレスシーンは迫力満点。控え室でのレスラー同士の仲の良さが微笑ましい。娘とのシーンはもう少し前半から描いていればよかったんではないか。マリサ・トメイの体当たり演技にも感動。


ファンボーイズ スターウォーズおたくの珍道中。役者の演技が微妙に空回りして面白くない。一番面白かったのが最後のセリフである。


オーケストラ! 見ると誰でも「のだめカンタービレ」を思い出すフランス映画。特に「劇場版のだめ」の前編とかなりストーリーが似ている(もちろんテーマはまったく違うが)。のだめでも相当マンガっぽい、ありえないと思ったが、こちらのほうがさらにすごかった。何しろ、コンサート本番まで一回も練習しないのである。しかしもしかしたら本当にこんなんでも成功させちゃうんじゃないのか…と思わせるものがあるのは本場ロシアの強み。完璧な勘違いコメディと人種コメディ、そして共産主義時代の悲劇をベースに最後はそれらがひとつに落ちついてチャイコフスキーで感動させるという、のだめ好きとしては敵ながらあっぱれの完成度である。


ロストクライム-閃光- 3億円事件を題材にした刑事もの。まずその絵作り、セット、小道具に一昔前の邦画の匂いがする。出てくる俳優もなんだか懐かしい面々ばかり。一瞬、いつの時代の作品だ?と錯覚が襲う。80年代の角川映画でも観ている気ようだ。主演の奥田瑛二・武田真治両名のやりすぎギリギリ演技もすごい。さらに凄いのが、異常に細かい登場人物の演出。特に奥田瑛二が封筒にマジックで記入する前に、別の紙に「そのマジックがかけるかどうか」試し書きするシーン。これが演出指示だったらヤバい。カルト映画として語り継がれるかもしれない。


インセプション バットマンで超一流監督となったクリストファー・ノーランの作品。圧倒的に面白い。そしてこの超大作の中で、最初に聴こえるセリフが渡辺謙のそれである。渡辺謙すげぇと思った。ハンス・ジマーの音楽がいい。彼の最高作のひとつだろう。


エアベンダー 監督はM・ナイト・シャマランである。シリーズである。これは一大事だ。しかし結局、シャマランらしさがよく分からないまま見終えてしまった。全3か4部作のようだが、ぜひ大ヒットして金を稼ぎ、その金でまたとんでもない彼の脳の中を見せて欲しいところである。


アウトレイジ カンヌでブーイングを受けたとあったのだが、緊張感あるいつものたけし映画だった。ただ、悲しみとか黄昏感が一切なく、暴力一辺倒なのでその辺がブーイングを受けた理由ではないのか。鈴木慶一の音楽も良かった。


エルム街の悪夢 製作陣にマイケル・ベイの名前があったので心配していたが、意外にもまっとうな、いや、オリジナルシリーズよりも渋いエルム街となっていた。フレディー役のジャッキー・アール・ヘイリーが好演。次作にも期待したい。


アイアンマン2 前作と同じくらい面白かった。これだけ世界をリアルに作っているのに、開発のシーンは前作と同じ漫画レベルなのが可笑しい。スカーレット・ヨハンソンが最高。


ハロウィンU ロブ・ゾンビのハロウィン2作目。評判は良かったが、もうひとつ何か物足りなかった。最初から最後までワンパターンなのがその原因。ひたすら逃げて出現、殺害。そう思うと、このシンプルな繰り返しの中に、神々しいホラーの真髄を見るという考えもあるかもしれない。しかし、もうひとつアイデアが欲しいのだ。


グリーン・ゾーン 「ジェイソン・ボーン」シリーズの監督・主演コンビ。ボーン・シリーズがいまいち面白くないので期待はしていなかったが、予想通りつまらない。ヒットはしているので、この監督とは合わないのだろう。


ウエスタン セルジオ・レオーネ1968年の作品。レオーネ作品は初めて見たが、これはすごい。タランティーノが真似するわけだ。この独特な演出に、最初から最後まで身を乗り出してみていた。チャールズ・ブロンソンは相変わらず面白くないが、ヘンリー・フォンダとクラウディア・カルディナーレが素晴らしかった。それと音楽(エンニオ・モリコーネ)はこれぞまさに神曲というものだろう。 (旧作)


コララインとボタンの魔女 実は前作ナイトメアー・ビフォア・クリスマスは未見だ。オープニングから質感あふれるアニメ映像に釘付けになる。一度見たら忘れない、主人公コララインの個性的な顔が魅力。短編ならあるが、このクオリティで100分の劇場作品はスゴい。


昆虫探偵ヨシダヨシミ これは期待したのだが、まったくハズレだ。配役的にも脚本的にもひねりがないというより、完全に失敗作だろう。


スナイパー 台湾映画。なにかこじんまりしている。クライマックスの舞台が倉庫。もっと広いところでやって欲しい。


宇宙戦艦ヤマト 復活篇 冒頭、宇宙空間をバックに「無限に広がる大宇宙…」のナレーション。これは俺にとってスターウォーズのそれより興奮するものがある。それにしても、2010年にヤマトを観る違和感。もう昔のまんまで作られていて感動する。話の展開は最後まで問題ないといえるが、どうも残念だったのが音楽。最初と最後はオリジナルだが、中盤は既存のクラシック音楽を使用している(ベートーベンなど)。前半など、コスモタイガー発進のテーマがリバーブ多めで宇宙空間に鳴り響いて、血湧き肉踊る思いがしていただけに、これは残念だった。映像もハイクオリティで敵メカデザインもヤマトっぽくて文句なし。現存のスタッフにしか作れないであろうヤマト。この伝統を継ぐ若者がいるのであろうか。


マイマイ新子と千年の魔法 これは面白かった。観た後は明日会社に行きたくなくなる。これは俺の中で良い映画の条件である。監督の片渕須直という人のプロフィールを見たら、「ブラックラグーン」のシリーズ構成・監督と。すごいジャンル違う。原作も読んでみようと思う。


シャネル&ストラヴィンスキー ストラビンスキーの、いや20世紀音楽の有名な騒動、「春の祭典」の初演風景が映像化されたとあって思わず手にとった。なるほど、これはブーイングになりそうだと思った。全体にメロドラマだが、心地よくロマンチックであり、ノスタルジックである。ラストは若者が見ても何とも思わないだろうが、自分は感慨深かった。永遠も半ばを過ぎたということである。


のだめカンタービレ 最終楽章 前編 相変わらず面白い。機嫌が良いときののだめのアクションが最高。しかし、機嫌が悪いときののだめは観ているこっちもブルーになる。このへんの落差がマンガ的に思えるが、実はリアルだと思う。


パブリック・エネミーズ マイケル・マン監督最新作。ジョニー・デップにクリスチャン・ベイルという豪華キャスト。でも物足りない。この時代を描くのに必要なロマンがないのだ。ただ、取調室のラストは良かった。あのシーンだけ4つ星。


エヴァンゲリオン新劇場版・破 なるほど、これは前作とまったく違う。総集編ではなく、ほとんどオリジナルである。新キャラが登場するが、しかし魅力的なのはやはり、アスカであり、レイであり、シンジであることが何かホッとさせてくれる。CGを使ったアクションシーンは大迫力で、何度も見たくなる。タランティーノではないが、本作もBGMが大きな特徴となっている。「太陽を盗んだ男」にはびっくりしたが(そして感激した)、昭和歌謡の連発は少しばかり悪趣味な感じもした。ラストの展開も無理やり感は否めない。しかしそれでも観終えたあとは、ある種の興奮状態に陥るのは確実だ。


スモーキンエース2 銃撃戦が楽しいシリーズ第2弾。もっとド派手にくるのかと思いきや、意外とストーリー重視。この、殺し屋が集まってくるパターンは面白すぎる。ぜひ第3弾4弾も観てみたい。


イングロリアス・バスターズ タランティーノ最新作にして最高傑作。これほど映画オタクの魂を揺さぶる映画はそうない。BGMが良すぎて泣ける。特に映写室でのショシャナとナチス狙撃兵のシーンは白眉である。その美しさに思わず息を呑んだ。ナチス兵がなぜ渾身の力を振り絞ってショシャナにとどめを刺すのか。モリコーネ・メロディと相まって素晴らしい名シーンとなっている。


アバター これはすごい。世界観の作りこみがハンパなく、観終えた後、本当にアバターの世界があるように思える。成功のポイントは、主人公が身体障害者というところだろう。この設定は効いている。もちろん、身体障害は見る人によっては、「老い」であり、全ての「コンプレックス」でもある。子供が見れば冒険活劇となり、大人が見れば理想郷の物語となる。この理想郷の創造が記録的ヒットの要因なのだろう。


東京少女 夏帆主演作。本当に彼女は上手い。若手ではナンバーワンだと思う。映画にはあまり期待していなかったが、これがなかなかのシナリオ。次々起こるドラマティック展開に後半は、涙・涙。中高生なら絶対感動・感激間違いなしだろう。携帯を題材にした映画は好きではないが、これにはやられた。傑作といっておこう。(旧作)


スリ/文雀 「絆/エグザイル」のジョニー・トー監督作品。なんか妙な感じの香港映画。序盤は傑作の匂いがしたが、後半どうも吸引力がなくなってきた。器用な演出力は分かるが、どうもこの監督、器が小さい感じがする。(旧作)


カイジ/人生逆転ゲーム これは面白かった。こんな荒唐無稽で血沸き肉踊る映画は久しぶりだ。藤原竜也と山本太郎の組み合わせということで、「バトルロワイヤル」にも通じる面白さがあると思った。香川照之と藤原の怪演合戦が楽し過ぎる。


ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT  東京を舞台にしたシリーズ第3弾。渋谷を走るカーチェイスシーンがスゴイ。実際はL.A.で撮影したらしいのだが、ホントに渋谷のド真ん中を走っているみたい。(旧作)


ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト マーティン・スコセッシ監督が撮った2008年のストーンズのドキュメンタリー。メンバーの扱いにくさが分かる。時折挟まれる昔のフィルムが良い。特にストーンズ最初のヒット時のインタビュー(1965年か?)で「いつまで続けられるか?」とのインタビュアーの質問に「もう1年はなんとかなる」と答えた若き日のミック。そして次に60歳のステージが映し出されるところは感動的。(旧作)


2012年 B級超大作職人・ローランド・エメリッヒ監督作。先日ニコラス・ケイジの「ノウイング」を見ていなければ、大感激したかも知れない。やはり同じ世紀末物としては「ノウイング」のぶっ飛んでる(また質も高い)。それでも一瞬たりとも飽きずに見れる。小中学生なら大喜びだろう。


ドリヴン もともとスタローンには、アイルトン・セナを描く映画の構想があったようだ(しかし本作の舞台はF1ではなくCARTになっている)。監督はレニー・ハーリンで、カメラはさすがに迫力がある。日本戦もあって、ツインリンクもてぎも登場。主人公は、ライコネンっぽい。ゴールデンラズベリー賞にノミネートと評判は悪いが、俺にはスタローンのやりたいことが良く分かった。レーサーの苦悩や、チームと個人、1973年のデビッド・パーレイのエピソード等、俺がモータースポーツってこういうもんなんだと思ったことが詰め込まれている。(旧作)


96時間 アメリカで爆発的ヒットを飛ばしたやつ。なんかいつボックスオフィスを見てもトップ10に入っていた印象が。いやがうえにも期待は高まったが、見る直前に気づいてしまった。脚本、リック・ベッソン。そうか、そういうことか。寸前で見方を変える。そのおかげで楽しめた。ベッソンとか、マイケル・ベイとか、観る前にそういう情報は大事である。


ワイルド・スピード MAX 楽し過ぎる。マイノリティーのパワー爆発映画。ラストがカッコ良過ぎて、連続10回巻き戻して観た。


新しい神様 1999年のドキュメンタリー。最近、雨宮処凜の本をまとめて読んだので、これは面白かった。とても分かりやすい主張の作品。冒頭、寺山修司の俳句が入るが、彼も非常にわかりやすく物事を伝える人であった。ちなみに雨宮処凜に「ともだち刑」という小説があるが、あれは大した傑作である。緊張感がすごくて、食事も忘れて読んだ。 (旧作)


ザ・サバイバー 1981年オーストラリア映画。オープニングの映像が秀逸。これこれ、’80年代ってこういう映像なんだよな。音楽はブライアン・メイ?! …どうもあのブライアンみたいだ。音楽は特に印象に残ってないのだが。隠れた名作と言うことだが、なるほどうなずけるデキではある。(旧作)


おっぱいバレー 期待していたが、いまいち。なんだろ、なんか全体的に情緒がない。マニアックさがない。「おっぱい」なのに、なんか健全すぎる。


ウルヴァリン なかなかの力作。なんかみんな強ぎて、わけワカラン。


ハゲタカ 昔、ヤクザ映画を見終えて、肩で風を切って映画館を出て行くというのがあったが、この映画を見た後は、みんないっぱしのビジネスマンになっている。「売りだ、売りだ!とにかく売って売り抜けろ!」うーん、一度言ってみたい。


マーシャル博士の恐竜ランド けっこう笑えたが、特に深いものはなし。


ノウイング これは文句なしに面白かった。ここまでやってくれたら、もう感動するしかない。


呪怨 白い老女 「黒い少女」との同時上映。もう最高。最高に恐い。ストーリー的には「黒い少女」に劣るが、この恐さは何物にも変えがたいw 


D-WARS 韓国の怪獣映画。ロサンゼルス舞台で俳優はアメリカ人。韓国ではヒットしたようだが、米国では酷評され、大失敗となった。それにしてもまったく面白くない。しかし、VFXはスゴイ。ふつう怪獣映画と言うものは、お話がダメでも、特撮にみるものがあれば傑作となるのだが、本作は何がが違う。どうも”韓国映画界のハリウッドへの挑戦”という匂いが画面から漂ってきてダメなのである。クライマックスに流れるのは「アリラン」(韓国民謡)である。メイキングで監督は、「アリランが流れてスタッフが皆泣いた」と言っていた。こういう意識で作っている映画なのである。しかし、こういう民族意識とは別に、純粋に”特撮技術の向上”という挑戦があったこともメイキングで分かった。なんと、ほとんどCGと思っていたら、大部分はミニチュア撮影であった。これはメイキングを見ていて感動した。韓国映画には、こういった特撮映画がほとんど無い為、本作製作にあたりスタッフ皆、十分な作業時間をもらい、”技術の習得と向上”を目指して取り組んでいたのである(スタッフが皆若い!)。そしてたぶん、製作途中でスタッフらは「この映画全然面白くないのでは…ヒットしないのでないか…」と感じていたはずである(脚本がダメ、役者がダメなのは誰が見ても明らかである)。これはたとえば自動車メーカーが参入するモータースポーツに似ているのではないか。F1などは、優勝しても賞金はゼロである。スタッフの技術向上とブランドイメージのために莫大な予算をかけて参加するのである。結局、優勝はおろか、米国におけるブランドイメージも悪くしてしまった感があるが、”技術の向上”ということでは確実に成果があったと思われる。長期的に見て、韓国特撮は必ずリベンジを果たすはずである。



※メイキングは面白いので4つ星!

アンダーワールド/ビギンズ 「ドゥームズ・デイ」のローナ・ミトラがいい!と言っていたら、なんとアンダーワールド最新作は彼女が主演であった。彼女のせいか、シリーズで一番面白かった。やはり前作ベッキンセールは大根で、ムッツリしているときは凛々しくてカッコいいが、しゃべるとダメ。その点、ミトラはしゃべってもカッコいい!もう大ファンです。


大巨獣ガッパ 正月1本目がガッパw 実は一度も見ていなかったので。60年代怪獣ブームの中、日活が作ったもの。なんだか懐かしくて、まったり見ていられる、いい怪獣映画だった。山本陽子がとても魅了的。ガッパが去った後の黄昏の空港で、「会社をやめる」と立ち去る山本陽子を追って気持ちを伝えに行く川地民夫、このラストがなんかとっても良かった。


-----------------------↑ここより2010年↑(49本)---------------------------

ドゥームズデイ 「マッドマックス2」+「ニューヨーク1997」くらいは聞いていたが、もっともっと詰め込まれており、なんといっても女主人公が空前のカッコよさ。バイオハザードのジョボビッチ、アンダーワールドのベッキンセールもかすむ、最強の女戦士。しいてライバルを探すなら、アップルシードのデュナン・ナッツくらいか(CGだが)。ラストもキマって、もう死にそう。


バッド・バイオロジー/狂った性器ども '80年代のカルト・ホラークラシック「バスケットケース」のフランク・ヘネンロッター監督が16年ぶりに撮った怪作。「'80年代に撮っていたものを今蔵出ししました」と言われても信じてしまいそうなアナログ特撮。最高に下品でアメリカンなフィルム。中学の文化祭のとき、教室で「バスケットケース」を上映してヒンシュクを買ったのを思い出したw


インスタント沼 三木聡監督作品。今回は、今までで一番良かったのではないか。麻生久美子がかわいい。ふせえりはいつもどおりの怪演、パートナー岩松了の出番が今回は少なかったなぁ。松坂慶子がかなり面白い。


悪夢探偵2 塚本晋也監督作品。近所のレンタルにはパート1が置いていない!どういうことだ。最近の塚本作品は鬼気迫るものがある。今回はかなり恐かった。遠足バスの行列が恐すぎる。全体に少しテンポが悪い感じだが、これも味、いやこれが何が起こるかわからない不気味さを出しているのかも。(旧作)


バトル・イン・シアトル シャーリーズ・セロンの旦那スチュアート・タウンゼント監督作品。あまりに普通に社会派なので、何か奥が無い。学校の体育館で見せられる文部省の映画と言ったらひど過ぎか。セロンも出演しているが、主人公ではない。セロンが本作の感想を聞かれて返した言葉が傑作。いわく「一緒に寝ている男の作品を客観的に評価できない」。(旧作)


戦場のレクイエム 冒頭の戦闘シーンの人体破壊シーンは評判どおりの凄さ。しかし、プライベート・ライアンほどのインパクトはなかった。ストーリー展開も飽きさせないが、根本的にあまり面白くない。主人公が老兵に見えず(なんか若い)、感情移入ができない。ラストにもうひとつ感動を誘う場面でもあればよかったのだが。(旧作)


ブラッディ・バレンタイン 出だしが超B級な始まり方だったのでどうなるかと思ったが、意外とまともなスプラッターでした。1981年「血のバレンタイン」のリメイク。オリジナルは未見だが、炭坑町が舞台だとは思わなかった。炭坑とバレンタインが結びつかないもん。(旧作)


チェイサー 超強力韓国映画。これはすごい。特に目新しいものはないのだが、世界中どこも作れない何かを韓国は持っている。これだけ心をつかまれる映画はあまりない。デカプリオがリメイク権獲得。


天使と悪魔 「ダヴィンチコード」の続編。手堅く、スケールも大きく、エンタテメント。だが、前作のような衝撃エピソードがないので、後には何も残らない感じだ。それにしても新法王を決める会議「コンクラーベ」、何度聞いても笑ってしまう。


ザ・バンク 堕ちた巨像 クライヴ・オーウェン主演にハズレなし。最近そういう感じだ。さらに大好き女優のナオミ・ワッツ競演となれば、いやがうえにも期待は高まる。そしてそれをさらに上回る傑作だった。こういう雰囲気のサスペンスを1年に1度は観たいものだ。(旧作)


トランスフォーマー リベンジ 大評判の本作、さすがにスゴかった。マイケル・ベイ、もうこの監督に尽きる。「リング」の中田秀夫監督いわく、「マイケル・ベイは凄い。真似をしただけでヤバイ」。今回はヨルダンがヤバい。なんでもヨルダン王室がトランスフォーマーの大ファンで、全面強力している。ピンチにヨルダン軍が加勢に来たときはかなり熱くなったが、秒殺されたのには笑った。そういえば、製作総指揮・スピルバーグなんだよね。


ノン子36歳(家事手伝い) 熊切和嘉監督作品。前作「青春☆金属バット」に続く、坂井真紀とのタッグ。ノン子は思ったよりダメ人間ではなかった。最後はどう解釈すればいいのか。元旦那役の鶴見辰吾がいい。スナックのママは最後まで気づかなかったが、新田恵利だったのね。


サスペリア・テルザ 最後の魔女 ダリオ・アルジェント最新作。主演は娘のアーシア。劇中の母親もほんとの母親ダリア・ニコロディで、アルジェント親子総結集。家族でスプラッター撮るって…なんかスゴいな。作品自体は、ここのところのアルジェント作品では、一番物足りない感じ。特にラストが…。 


GOEMON 俺的傑作「キャシャーン」の紀里谷和明監督、劇場第2作目。なんか思考がお子ちゃまっぽいが、普通に面白かった。独特の世界感もはっきり言ってダサいが、やりたいことはよく分かる。豪華出演陣のコスプレを観ているだけで楽しい。だが、「キャシャーン」の感動には程遠かったというところ。


モールコップ 警官を目指しているが、本職はモールの警備員。ここで驚くのが、米国はまだこの歳(30代後半?)で警察に就職できるのかということ。太り過ぎで糖分を定期的に採らないと倒れてしまう主人公なのだが、ピンチ時に倒れると、オフィスの床下にホコリまみれのいつのだか分からないキャンディーが。これには爆笑した。


ターミネーター4 強烈にスゴイ映像だった。金のかけかたがハンパじゃない。それにしても人間VSターミネーターの格闘は盛り上がらないな。一番盛り上がった格闘が、女に寄ってきたならずもの対決という、やはり、こういう世紀末の荒野には、チンピラ集団のほうがターミネーターより魅力がある。スタートレックでも異彩をはなっていた、カイル・リース役のアントン・イェルチンが今作でも好演。


スタートレック いわばスタートレック・ビギニング。カーク船長らの若き日の話。若き鬼才J・J・エイブラムス(監督)のセンスが光る。エリック・バナやウィノナ・ライダーなど、スタートレックに絶対出そうに無い俳優ががんばってるのが面白い。センスといえば、音楽がちょっとポイント。「いつかは出てくる」と思って待っていたが、ついに流れなかった往年のテーマ曲。あれを使わないなんて。ここにJ・J・エイブラムスのこだわりとセンスを見た気がした。


グラン・トリノ これは良い映画だった。登場人物はほぼ無名で、イーストウッドのポケットマネーで制作費がまかなえたのでは、というような低予算ぶり。それでも、硫黄島2部作より感動でき、メッセージ性もあったと思う。イーストウッドじいさんが、となりの家のパーティに招かれるシーンが好きだ。


ダーティ・メリー クレイジー・ハリー アメ車目的で観る。'74年の作品。前半は’68インパラで後半から乗り換えて’69ダッジチャージャーで爆走なのだが、修理してたりした分、インパラのほうが印象に残った。作品としては、傑作「ヘルハウス」のジョン・ハフが監督なので期待。いくつかカメラワークに良いものがあったが、ヘルハウスのようなインパクトは特になし。ビック・モローは名前は知っていたが、じっくり見るのは初めてかも。シブイ。しゃべり方がフランク・シナトラっぽい。そして特筆すべきはスーザン・ジョージのズベ公演技。目と口がすごい。涙を流すときの目の美しさ!(旧作)


バニシング・ポイント(TV版) オリジナルの'71年映画版はまだ見ていない。主人公コワルスキーにブレイク前のヴィゴ・モーテンセン。車両的には「’71プリマスGTX」「’70ダッジチャレンジャー」「’69ダッジチャージャー」が登場。TV版は、90年代に70年代チャレンジャーが走る話なので、パトカーは90年代のフォード・クラウンビクトリア。ラストは、オリジナルがアメリカンニューシネマなので、死んじゃうんだろうなと思ってたら、うまく90年代風にしてあった(オリジナルは未見だが、絶対主人公は死ぬはず)。モニュメントバレーでの対決は絵が美しかった。途中でコワルスキーを誘惑する美女にTV版ニキータのペータ・ウィルソンが登場。 (旧作)


鴨川ホルモー なんだこりゃwすげぇ面白い。青龍会とか、なにか(青春の)メタファーなのかな。これは原作を読みたくなった。テロップ最後のアビーロードのパロディはいらないなぁ。せっかくこれだけオリジナリティのあるものができているのに、なぜに最後にビートルズ?と思ったが、原作の単行本表紙があれなのね。チョンマゲが意外と新鮮。


ヤッターマン 三池監督作。評判どおりの大痛快作。いや、評判ということでは、深キョンのドロンジョはさほどでもなかった。良かったのがボヤッキーとトンズラー。特にボヤッキーの熱演にはシビれた。ヤッターマンの2人は、ドロンボーと比べるとインパクトは無いが、もともとアニメ版のキャラが希薄だったので、これはこれで命を吹き込まれたという感じで良かった。しかし俺的に見所はなんといっても阿部サダヲ。人気アニメの映画化だろうが、カッコイイCG映像だろうが、深キョンのドロンジョだろうが、ジャニーズだろうが、クライマックスに阿部サダヲの顔芸を持ってきた三池監督は素晴らしい。あと、音楽が最高。昔のやつをオーケストレーションしていて感動する。ぜひ続編を観たい。


ホワイトバッジ 1992年韓国映画。先日、ベトナム戦争の本を読んでいて、あの戦争に韓国軍が参加していたことを知った。ならば、それを題材にした映画があるはずと探したのがこれ。予想以上に良い作品だった。戦争によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)というより、理不尽な殺人を犯したことによる精神障害ということで、感情移入もしやすかった。戦場シーンでのヘリコプターや銃器の扱いもチャチくなく、けっこうリアルだったと思う(M16がジャムるシーンが多いw)。役者陣が素晴らしいし、映像も美しい。ちょっと違う韓国映画を観たという感じ。(旧作)


永遠のこどもたち 「ヘルボーイ」のギレルモ・デル・トロが製作担当のスペイン映画。スペイン映画恐るべし。原作は、どこにも書いていないが、ロアルド・ダールのアンソロジー「幽霊物語」の中の「ハリー」と「遊び相手」をくっつけて作っているのだと思う。特に「遊び相手」は俺のオールタイムベスト10に入る大好きな短編なので、これには興奮した。ラストの印象が驚くほどデルトモの「パンズ・ラビリンス」に似ていて、デルトモが製作を買って出たのもうなづける。ファンタジーとホラーのバランス配分、映像、役者とどれも素晴らしいが、特に突出しているものは無い。やはりストーリーが良いのだ。


パニッシャー ウォーゾーン 「ハルク」と同様に、前作は”なかったことにして”の仕切りなおし作品。なのでこっちのほうがはるかに面白い。主人公のツラ構えがいい。絶対強そうだ。それでいてスターっぽくない。マフィアの中の腕利きの子分Aみたいな感じ。残酷描写が話題だが、確かにアメコミものはもちろん、ガンアクション映画を見渡してもバツグンに残酷だ。このレベルの残酷アクションがこれからはやるかな?



チョコレート・ファイター タイのアクション映画。思ったよりストーリーがいろいろ入っていた。それでもアクションに次ぐアクションに満足。エンディングにメイキングが入るが、これが衝撃的。やっぱみんなケガしてるんだ。日本(ハリウッドも)では絶対ありえないリアルアクション撮影。ねんざ・ムチ打ちは当たり前?! もうちょっと前半のみで聞けた、ゼンの怪鳥音(アチョーってやつ)が聞きたかったなぁ。


マックス・ペイン 「ザ・シューター/極大射程 」にちょっと似ている、孤立復讐劇。007のオルガ・キュリレンコがヒロインかと思いきや、早々に退場。美女がいなくって寂しくなった。ガンアクションものだが、銃に対するこだわり描写は特になし。続編も作られるようだが、まぁ観てもいいかなという感じ。


呪怨 黒い少女 マジ怖い。このシリーズはどれも傑作だが、本作はテンポがよく、配役も興味深いし、清水崇じゃない女の監督だからって、ナメてました。大傑作です。加護ちゃんの恐れおののく表情は良かったw 中村ゆりも綺麗だったなぁ。


ウォッチメン なんじゃこりゃの傑作。スゴイお話、スゴイ情報量、映像もハンパないし、上映時間160分オーバーでもうお腹いっぱい。挿入歌のロック(ジミヘンやサイモン&ガーファンクル)もアンビリーバブル。つうか、アメリカ人はここまで追い詰められているのか?!


ネコのミヌース 『ワルキューレ』でのカリス・フォン・ハウテンの活躍しなさにガッカリしたので、他に出演作を調べてこれがあった。ネコが人間になる話。なんじゃそりゃ。まぁいいや。ハウテンのネコの演技が上手いらしいのだが、猫を動きをあまり知らないので特に感激はなし。オランダ映画祭で作品賞と主演女優賞を獲っている。オランダ、意外とほのぼのしたところ!? (旧作)


エグザイル/絆 香港ノワール。香港版男たちの挽歌。いや、取ってつけたようなカッコよさがダメ。演出も浅い。構成もつまらん。ハンドガンの発砲音だけはカッコ良かった。男達の挽歌には遠く及ばない。


崖の上のポニョ いやこれは面白かった。トトロ以来の傑作ではないか。文句なしにポニョがかわいい。大きくなったオモチャの船に乗るなんてのも最高だ。しかし、水害の起こる地方に住んでいる人ならこのクライマックスはどうかと思ってしまうほどすごい水没だw これだけの水害ならけっこう死人も出ているだろうとか思わず考えてしまう。あと、波乗りポニョのシーンの音楽がワーグナーっぽいのがなんか気になった。あーポニョのフィギュアが欲しいなぁ。


ワルキューレ ブライアン・シンガー+トム・クルーズ。これはかなり期待したが、いまいちだった。ヒトラーの暗殺は成功したのか?…やはり史実というところでサスペンス性が犠牲になっている。登場人物も魅力ある人物描写がなく、(けっして魅力があるわけではないが)トム・クルーズが一人浮いている感じだ。実は一番期待していた、妻役のカリス・ファン・ハウテン(好きなオランダの女優さん)なんてなんじゃこの役は。トムちんとキスしているシーンしかないじゃないか。これはひどい。まぁ、それでも綺麗だったが。


ペルセポリス イランの女性マンガ家の自伝的作品をアニメ化(物語は1978年、イスラム革命の前夜より始まる、主人公は9歳)。絵は見やすく、笑えるし、いろいろイランについて知ることができるので観て損はなかったが、内容はかなり平凡。これが西側で”受けた”ということに苦笑してしまうほどステレオタイプの主人公が描かれている。コミックスのほうが内容がありそうなので読んでみたいところだ。 (旧作)


広州殺人事件 チャウ・シンチー主演の1994年製作の中国時代劇。シンチー映画にハズレなし。ベタのギャグが心地よい。(旧作)


007/慰めの報酬 マーク・フォースターという知らない監督作品(まだ30代だって、若い!)。微妙に盛り上がりそうで、盛り上がらなかったような。ストーリーも分かりにくい。オープニングのカットや、派手な秘密グッズも出てこない、よく言えばシリーズ一渋い展開といえる。ヒロインの位置も今までにないものだったと思う。


ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 遅ればせながら、Ver1.11(DVD)を鑑賞。もうエヴァはいいや、って思ってて見なかったのだが、その思い通りの内容だった。すなわち、TVの総集編。(旧作)


K-20 怪人二十面相・伝 監督が「三丁目の夕日」のひとだと思っていたら、佐藤嗣麻子だったのでイヤな予感がしたのだが観てみた。子供向きだなぁこれは。いろんな映画が混ざっている。松たか子はベリーキュートで良かったが。


ハンティング・パーティ リチャード・ギア主演のボスニア内戦を舞台にした社会派ドラマ。主演3人の珍道中ぶりが面白い。(旧作)


愛の伝道師 ラブ・グル 最低映画賞のラジー賞を獲ったマイク・マイヤーズの新作。いや、けっこう面白かった。ギャグはいつものレベルで安心して見ていられるし、パロディも充実(特にインド映画の歌シーンは最高)している。ジャスティン・ティンバーレイクもいいが、なんといってもベン・キングズレーがすごい。ドン引き寸前の超バカ演。ジェシカ・アルバはおとなしめでした。(旧作)


ヘルボーイ ゴールデンアーミー 『パンズ・ラビリンス』が傑作だった、ギレルモ・デル・トロ監督のシリーズ第2弾。めくるめく魔界ワールドを見せてくれる。異形のクリーチャーデザインは抜きん出ていると思う。だけど今作は宮崎アニメの影響が見られるような気がした(森の神エレメンタルは「もののけ姫」のダイダラボッチ風だったし、岩の巨人はちと古いが「ホルス」っぽく、歯車上の対決は「カリオストロの城」を連想させた)。ヘルボーイとエイブが歌を唄うところは名シーン。FBI管理役のトム・マニングが非常にいい味を出していた。


ドラゴン・キングダム これは面白かった。冒険ファンタジーとしてはイイ線いってるんではないか。ジャッキーもジェット・リーもそれぞれ魅力的だったし、カッコつけ過ぎの白髪魔女もいいキャラしてた。復讐少女のスパロウも儚い感じが良かったし、主人公の少年も初めて見たが、ハリウッドではあまり見かけないリアルな感じが面白かった(日本でいうなら吉岡秀隆みたいな)。ジャッキー若いよなぁ。映画の中では「どけっ老いぼれ」って言われてたけど。(旧作)


カンナさん大成功です! こういうありえない設定を盛り上げて着地されるのは韓国映画はうまい。ただし観客にもノリが必要になってくるが。それにしても、これを見たらみんな整形をやってみたくなるんでは? あと、何気にタイトルが素晴らしいなぁ(原作は日本のマンガ)。 (旧作)


ダイアリー・オブ・ザ・デッド ロメロ最新作。副題を付けるならば「ロメロがYouTubeに思うこと」見たいな感じ。手持ちカメラが見難いのと、主義主張はしっかりしているが、ストーリーが盛り上がらない点がどうにも。学生たちの行動にも不可解なところが多い。


デスレース 俺は意外と評価しているポール・W・S・アンダーソン作品。期待どおりの痛快作だった。オリジナルの「デスレース」との共通点はキャラ名だけで、ストーリーは完全新規である。ゲーム世代ならではのレースアイデアもニヤリとする、久しぶりにアメリカらしいアクション映画を観たという感じだ。ちなみに、劇中に出てくるトレーラーが最高で、50mm機関銃、TOWミサイルはあたりまえ、なんと後方にM1エイブラムスの砲塔をそのまま積んでいるというクレイジーなデザインが秀逸。プラモデルが出たら買うな。


GSワンダーランド GS大好きの本田隆一監督作品。今まで観てきた本田作品にハズシは皆無だったが、今作はメジャー作品(A級とまではいえないが)なので、ちょっとどうなるかと思っていたが、良いものに仕上がっていた。GSブームという”祭り”の後の儚さがいい。これまでのマイナー作と同様、映画への愛が感じられる1本である。


わが教え子、ヒトラー パッケージから、『善き人のためのソナタ』のようなヒューマンドラマを連想していたが、これは思いっきりコメディ、ブラックコメディだった。これは完全フィクションだと思うのだが、どうなのだろう。いずれにせよ、現代ドイツ映画はこういうものを作れるということが分かった。


東京残酷警察 『片腕マシンガール』の西村喜廣監督作品。前作は素晴らしかったが、今回はいまいち。主人公に熱さが無いのと、敵役に魅力がないのが原因か。痴漢の手をぶった切るシーンは最高だったが。


スカイ・クロラ こんな面白い話だとは思わなかった。というか、なんという倒錯感。「うる星やつら/ビューティフル・ドリーマー」にも通ずる繰り返しの日々。ボーリング場のシーンに永遠が見える。菊地凜子が印象的、音楽・音響もすごかった。


ハンコック あまり期待していなかったのだが、これは面白かった。ストーリーの奇抜さ、役者の演技共に大満足。とくにシャーリーズ・セロンはすごい。中盤以降は、ウィル・スミスを喰っていた感がある。先日観た「ハロウィン」の殺人鬼・子役がガキ大将役で出ていたのには笑った。(旧作)


俺たちダンクシューター ウィル・フェレル主演のおバカ映画。いや、この全体を包み込む'70年代の雰囲気はなかなかのものだ。トロピック・サンダーよりずいぶん笑えた。スポーツコメディお決まりのハッピーエンディングも心地いい。


トロピック・サンダー/史上最低の作戦 どうも最近、ベン・スティラーが笑えない。笑いを作り過ぎている感じがするんだよな。トム・クルーズもなんか反則技な感じがする。期待が大きかっただけに、ちょっとがっかり。感激したのが挿入歌。ジャングルを進むバックにテン・イヤーズ・アフターのI'd Love to Change the wolrd 。ちょっと鳥肌がたった。


ICHI 『ピンポン』『ベクシル2077日本鎖国』の曽利文彦監督の座頭市、しかも綾瀬はるか主演となれば、いやがうえにも期待は高まるというもの。しかし、これは面白くなかった。評判の殺陣シーンも何もかもがぬるい。冒頭の日本の時代劇特有のカメラアングル(大掛かりなセットが組めない為)からしてがっかりする。ここは曽利監督のお得意のVFXで、「三丁目の夕日」ばりの江戸時代の宿場の俯瞰シーンが見たかった。まぁ、”絵”に関しては綾瀬はるかが映っていればいいとして、お話のほうもショボ過ぎる。いや、これはアイドル映画のようなものなので、ストーリーはこのくらいがよいのか。ならばやっぱりビジュアルのほうでもっと魅せて欲しかった。音楽もつまらなかったなぁ。


モスクワは涙を信じない 1979年のロシア映画。前半は1958年、後半は1978年と2つの時代を舞台にする。物語も良かったが、それ以上にモスクワのこの時代の生活風景がとても興味深かった。政治的には、前半がフルシチョフのいわゆる「雪どけ」の時代、後半がブレジネフの後期で、文献を見る限りこの20年間はソ連国内的には「安定という名の停滞」時期であったようだ。物語は政治とはほぼ無関係なので、「これがあの社会主義国家の生活なのか、西側と何も変らないじゃないか」と驚く。そして今見ると妙にノスタルジックな風景が映し出される。アメリカ映画では味わえないこの懐かしさはなんだ?詳しくは調べていないが、もしかしたら、この時代のソ連(モスクワ)と日本って生活水準や家電製品の進化のスピードがほぼ同じなのではないか。あのアパートのこじんまりした感じもとっても日本ぽい(ソ連はあんなに広いのに!)レーガン大統領がゴルバチョフに会う前にこの映画を2度見たというが、感想を知りたいところである。(旧作)


パコと魔法の絵本 中島哲也監督作品。「下妻物語」と「嫌われ松子の生涯」が奇跡的な傑作だったので、本作も期待して観る。出だしはマイ・ワールド全開感があって、「ちょっと大丈夫か」と思ったが、パコが出てきてからは完全に引き込まれた。土屋アンナ、小池栄子、國村隼らのキャラが観ていて楽しい。特に終始物語を引っ張った阿部サダヲが最高。つまらないギャグも安心して見ていられる。3作目も奇跡の傑作になった。


 

リダクテッド 真実の価値 ブライアン・デ・パルマ監督作品。期待していたが、さっぱり面白くなかった。映像もよいものなし。


インクレディブル・ハルク 前作はおとなしすぎて盛り上がらずに終わってしまった感のあるハルク。本作は「前作は無かったことにして」の仕切りなおしという、このスパンにしては前代未聞のものである。実は製作プロダクションがマーベルコミック自身になっており(前作はユニバーサル、ちなみに同じマーベルコミックのスパイダーマンはSONY、X-メンは20世紀FOX)、自分たちの作りたい内容で作るという意思表明がここには感じられる。アイアンマンもそうだが、主役に中年の実力俳優を持ってきたり、各作品同士をリンクさせたり、目に見える形で今までになかった物を作っており、しかも興行的にも成功しているのはすごい/前作に比べ、ストーリーはバツグンにパワーアップしているが、他のヒーローに比べ、やはりハルクは決定的に地味だ。エドワード・ノートンは上手いが、変身後が完全CGというのも感情移入を妨げている。あと、ヒロインのリブ・タイラーがどうしても科学者に見えない。前半の舞台がブラジルというのは意表を付いていて面白かった。


おろち 楳図かずおの原作をほぼ完璧に映像化している。その完成度に感動。姉妹を演じる木村佳乃と中越典子の演技は見ごたえアリ。ノってる感じだ。特に木村佳乃がカッコいい。デステニィ感溢れる川井憲次による音楽もグー。それにしてもセンス・オブ・ワンダーなストーリーである。いや姉妹の話はけっしてオリジナリティのあるものではないが、「おろち」の存在が作用して得意な空間を作り出している。ちなみに「おろち」が親子の流しになるワンシーンが異常に丹念に描かれていて印象に残った。傑作。


アイアンマン 金持ちのヒーローということではバットマンと同じだが、こちらはもちっと明るい。主人公の会社の駐車場にはハンビーやM1エイブラムス、アイアンマンとF-22ラプターの空中戦など、現代を舞台にしているので出てくる兵器も見所だ。クライマックスのライバルとの戦いはお決まりのパターンでイマイチ(このへんはスパイダーマンっぽい)。やはりアフガンでド派手にやって欲しかった。エンディングの選曲をはじめ、対象年齢を上げた作りが良い。


ハロウィン ロブ・ゾンビ監督作。マイケル・マイヤーズ役の少年の表情が良い。ラストが素晴らしい。ホラー映画でここまで余韻を残すラストカットはなかなかない。最後まで緊張感があり、一本スジの通った展開はすごい。ロブ・ゾンビ、かなりアタマが切れる。映画全体を支配する'70年代の空気感もお見事、全てにおいてセンス良し、これは傑作だろう。


ナイトウォッチ ロシアのSF映画。映像がもてはやされているが、これがちとウルさい。やり過ぎ。冒頭のトラ変身シーンには驚いたが、その後はこれを越えるシーンはなかった。物語りもいまいち乗れない。主人公にも魅力が無い。(旧作)


蛇にピアス 蜷川幸雄監督作品。冒頭の渋谷を写す無音のカメラがいい。吉高由里子の自然な演技、チンピラとの喧嘩のリアルさ、これが72歳の作品とは思えない。それにしても、この10代の主人公ルイにいったい蜷川監督は共感できていたんだろうか、それが知りたい。


 

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー これは面白かった。実に分かりやすく(本当に実際もこんなもんなのかも)米国の80年代ソ連のアフガン侵攻への介入を描いている。90年代に作られても面白くも何ともない作品。今だから強烈に面白い。スティンガーミサイルが初めてソ連ヘリに命中したときのゲリラ兵の喜びようが最高。(旧作)


デイ・オブ・ザ・デッド ジョージ・A・ロメロの名作のリメイクということだが、共通点はゾンビが出てくるだけといっていい全然リメイクじゃない作品。よく企画が通ったと思った。世紀末感や絶望感がまるでないゾンビ映画。女主人公にしてもお色気不足で、まったく中途半端な作品だ。


イーグルアイ どうも展開が古臭い。新鮮味がないのではなくて、なんか古い。マザーコンピュータなど、70年代の手塚マンガのようだった。基本的に携帯が活躍する映画は好きではないのだが、逃走シーンのド迫力は見ごたえがあった。配役としては、CIA役のビリー・ボブ・ソーントンが意外で面白い。


ザ・マジックアワー 三谷幸喜監督作品。スティーブ・マーチンとエディ・マーフィ競演の傑作『ビッグ・ムービー』を彷彿とさせる<映画撮影LOVE>な作品。両作品とも登場人物の勘違いがキモになっている爆笑コメディだが、マジックアワーは全てがノスタルジックな雰囲気に彩られていて、ビッグムービーのような爽快感は無いが、見終えた後は夢見心地にさせてくれる。実はそんな雰囲気の映画なので、最後には「鎌田行進曲」のような劇中劇のドンデン返しが来るんじゃないかとドキドキしていたりした。役者が皆いい。これだけの演技を引き出すのだから、三谷監督はスゴい。


ランボー/最後の戦場 ロッキーシリーズもそうだが、どうしてスタローンはこんなにカッコいいんだろう。物語は昨今のネタ切れハリウッドをあざ笑うかのようなシンプルなもので、どんでん返しも意外な展開もなく、ただただクライマックスのジョン・ランボーの戦いに向けて進んでゆく。しかしただ単純なだけではなく、ミャンマー兵の扱いといい、よほど考えがしっかりしていないとここまでのものは作れない/残酷度はシリーズ随一で、特に50口径の銃器による殺人シーンがすごい。ランボーが撃ちまくるブローニングM2はなんと1930年代に設計されたもので、大戦を経ていまだにハンビーやM1エイブラムスをはじめとする米軍装甲車には必ず乗っかっている代物だ。もうひとつの50口径は”スクールボーイ”が使用するバレットM82ライフル。アタマを狙えば首ごと持っていく凄まじい描写がある。「マイアミ・バイス」「スモーキン・エース」に続くバレット映画に認定だ/あと、音楽が良かった。「ファースト・ブラッドのテーマ」、懐かしい。


ハプニング タイトルが笑える。いつも問題を起こしてばかりいる人が『トラブルメーカー』という映画を作ったようなもの。シャマラン、あなた自体がハプニング。これがなかなかの正統派スリラー。古典的な香りすらする。普通の風景をシュチエーションで劇的に魅せる手法は天才的。演出もそうだが、これが原作付きではなく、彼のオリジナルというところが、シャマランの驚異的なところである。ズーイー・デシャネルが素敵。


シューテムアップ これはくだらなかった。ストーリー、バカ度、かっこいい度、ガンファイト、どれをとっても中途半端。ガンファイトを文句にしているのだが、なんか銃の描き方に愛がない。見所はメカニカル赤ちゃんとお色気担当のモニカ・ベルッチ。


天然コケッコー 山下敦弘監督作品。もう懐かしさで締め付けられて死にそうな映画である。山下監督の”間”がいい。ワンカットワンカットの"間"が永遠の余韻となって襲ってくる。明日から東京の会社に行くのがイヤになる映画である。 (旧作)


クライマーズ・ハイ 1985年の日航ジャンボ墜落事件における、群馬の地方記者の物語。あ、熱過ぎる。出てくる俳優が皆熱い。時代が熱い。全仕事人必見。ただ、あくまで新聞記者達の物語なので、事故に関する俯瞰的な描写は無い。


告発のとき イラク戦争からの帰還兵を描く映画が最近多いが、これは中でもピカいちの傑作。トミー・リー・ジョーンズとシャーリーズ・セロンが抜群にいい。特にセロンの抑えた演技は感動的。つか、シャーリーズ・セロンってかっこいいなぁ。走る姿もカッコいい。監督のポール・ハギスも最高、カメラも最高の雰囲気を作り出している。最上の2時間が味わえる。


ハムナプトラ3 今回の舞台は中国ということで、ジェット・リーとミシェル・ヨーが登場!ということで観たのだが、2人ともあまりいい役じゃないなぁ。とくにジェット・リーの役柄はひどい。主人公の親子が、使用するマシンガンで言い争ってて(父はアメリカのマシンガン、息子はロシアのマシンガン)、結局最後は2人ともイギリスのステンを使っていたのが笑った。子供向け。


イースタン・プロミス クローネンバーグ監督作品。すごい緊張感。一度もたるむことが無く最後まで見終えた。全てが渋い。ちょうど今、ロシアがマイブームなのでツボった感じ。終わり方があ〜また渋い!


片腕マシンガンガール 想像していたよりもまともな作品だった。話はオーソドックスな復讐ものでそれなりに引っ張る。チープさのバランスセンスも悪くない。ただ、もう少し笑いと最後に爽快感が欲しかったところ。オープニングタイトルのカッコ良さで終盤の戦いが描かれていればなぁ。あと、亜紗美(AV女優)の気合いの入った演技がスゴかった。


ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!- 傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』の製作チームが再び結集したおバカムービー。確かに面白いのだが、ちょっと作り(特にカメラ)が懲りすぎか。アクションシーンは窮屈な感じがした。それが狙いだとしたら、それはすごいのだが。スプラッターシーンはイギリス映画ということもあり、モンティ・パイソン的シュールさが思いきり味わえる。音楽もブリティッシュ三昧だが、Tレックスはちとダサい。エンディングはキンクスで行って欲しかったなぁ。


-------------ここより2009年↑--------------(76本)

 

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