鮎は別名「香魚」、「年魚」とも呼ばれています。
字が示しているようにこの魚に手を触れましても魚特有の生臭さは少なく、野菜のキュウリ、西瓜のような香りがします。
年魚とはその一生を一年で終えてしまいます。
秋口には落ち鮎と言って産卵場所を求めて河口近くまで下ってきます。(この時期に落ち鮎漁)
産卵ふ化した稚魚は一旦海に下り、翌年3〜4月にかけ川に戻ってきます。
近年は養殖技術が進歩し人口ふ化した稚魚、琵琶湖産稚魚等多くの川に放流されています。
鮎の習性を利用した鮎漁には、「友釣り」と「ドブ釣り」があります。
「友釣り」は、おとりの鮎を使って行う漁ですが、うちのお父さんがやっているのは、毛ばりを使う「ドブ釣り」です。
ドブとは流れが緩やかで水深が80p〜400p位の淵の事です。
鮎漁の解禁は地方によって違いますが、関西では5月下旬から始まり北陸,東北と7月〜8月順次解禁になっていきます。
鮎毛ばりは数千種類の柄があります。どうしても釣りたいと言う釣り師と、それに答えたい毛鉤巻き師の歴史が生んだといえます。