http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃_┌───┐ 中学英単語 第364回 rich ┃ ┃_│\☆/│ ┃ ┃ └───┘ 20111128 毎週月曜日発行 Chick Tack ┃ ┗━━┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┳━━┛ ┃┃ ┃┃ ┗┛ ┗┛ ∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩ 364.rich <発音>―――――――――――――――――――――――――――――――― ★[rIt∫ リッチ] <品詞と意味>――――――――――――――――――――――――――――― ★[形容詞] {比較級:richer}{最上級:richest} ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)裕福な、お金持ちの He is rich.「彼はお金持ちです」《中1》 お金や財産がたくさんある状態が rich です。 〔形容詞〕なので、〔be動詞〕や look などの〔補語〕として使えます。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/adjsc.html Rich people usually live in big houses.《中1》 (HEINLE'S Newbury House Dictionary of American English) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/onlineeed.html#hnhdae 「裕福な人々は、たいてい大きな家に住んでいる」 〔形容詞〕は、前から〔名詞〕(上の例文では people)を〔修飾〕するこ ともできます。http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/adjmod/adjadj.html ...the rich man enjoyed the fruit of the poor man's labour,... (“Gulliver's Travels into several remote nations of the world” by Jonathan Swift)《中1〜2》 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer03.html#gulliver 「その金持ちの男は、その貧乏な男の労働の果実を楽しんだ」 「金持ちの人は、貧乏な人の苦労した仕事の成果をかすめ盗った」 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(2)土地が肥えている、豊かな、豊富な We planted potatoes in the rich soil near the river. (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”Houghton Mifflin) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri 「私たちは、川の近くのよく肥えた土地にジャガイモを植えた」 「肥えている」というのは「栄養分が豊富に含まれている」ということです。 Milk is rich in calcium.《中1》 (“Scholastic Children's Thesaurus”John K. Bollard) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/referw01.html#sct 「牛乳は、カルシウムという点では豊富です」 →「牛乳はカルシウムが豊富です」 例文は、他の栄養素を対象範囲に指定した時は rich ではないということで す。今回の in は「対象範囲を示す働き」をしています。このメルマガの in の記事中では、この働きを説明していません。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(3)豪華な、高価な、ぜいたくな The rooms were decorated with rich fabrics.《中2〜3》 (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 8th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald 「その部屋は豪華な織物で装飾されていた」 rich は「豪華な」「高価で美しい」という意味でも使われます。日本語で 「リッチな夕食」というのもこの意味が出ています。 <語源>―――――――――――――――――――――――――――――――― _. 「力強い」「高貴な」「裕福な」という意味の古英語 rice が、中英語期に riche という形で使われ、現在は rich になっています。riche は古フラン ス語の影響を受けたものですが、そのフランス語は古英語の祖先と同じゲル マン祖語を起源としています。 ゲルマン祖語は「支配者」という意味で、古英語の元の意味も「王の」とい う意味だったようです。男性名や苗字に Richard「リチャード」というのが ありますが、「勇敢な支配者」という意味からできた名前のようです。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 形容詞 rich にあたるオランダ語は rijk、ドイツ語は reich、スウェーデ ン語は rik。 フランス語は riche、イタリア語は ricco、スペイン・ポルトガル語は rico が rich と同語源語です。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ _ ちなみにラテン語の rex は「王」という意味です。これと語源が同じと考 えられるのがインドの王様の「マハラジャ」という言葉です。英語では Maharajah とつづります。サンスクリット語で rajah の部分が「王」で maha の部分が「大」という意味なのだそうです。まあ「大王」といっても インドの中にいくつかある藩王国の王というのが実態のようです。「了解」 という意味で「ラジャー」と言いますが、これももとは「はい、王様」くら いの意味からできた使い方です。英語で言えば「イエッサー(yes sir)」に 当たります。 現代英語では regal「王にふさわしい」「堂々として立派な」や royal「王 の」「高貴な」が、ラテン語の rex の流れをくんでいます。「リーガルの 靴」や「ローヤル・ゼリー」などと使われている語です。 「レギュラー・ガソリン」「レギュラーに選ばれる」の regular も「支配 者」→「支配(する)」→「規則」→「一定の」「決まった」と意味が拡張 してできた言葉です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次回は ride です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ rich な生活がしたくないとは言いません。しかし、分相応というのがありま す。私には縁遠い言葉のようです。 先日、ブータン国王夫妻が来日されていました。 ブータンでは経済的な豊かさを追求するのではなく、国民総幸福量(Gross National Happiness, GNH)というのを追及しているそうです。国民の90% 以上が「幸福」または「とても幸福」と感じているということです。環境国で もあり、森林を国土の60%以上とするように法律で定められています。木材の 伐採にも政府の許可が必要なのだそうです。 現実には、ブータンという国は問題もかなりあるようです。それにもかかわら ず、「金銭・物質的な豊かさ(だけ)を求めない」という姿勢は、欲にまみれ た現代社会に強烈な問題提起をしています。 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2011 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |