Chick Tack 英語5文型  >  メール・マガジン『中学英単語』  >  401号〜450号目次  >  416 story

story

     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html
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┃_┌───┐ 中学英単語   第416回   story           ┃
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416.story(sto・ry)



<発音>――――――――――――――――――――――――――――――――
★[st⊃':ri ストーリィ]



<品詞と意味>―――――――――――――――――――――――――――――
★[名詞]  {複数形:stories[-z ストーリィズ]}

                     {類義語:tale[teIl テイル]}


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☆(1)話、物語

 He read the children a story.《中1〜2》
  (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 8th edition”)
  (“Oxford ADVANCED AMERICAN Dictionary: For Learners of English”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald
    「彼は、子供たちに物語を読んであげた」

  “read+人+物”で、「人に物を読んでやる」という意味になります。
  「人」の部分を〔間接目的語〕、「物」の部分を〔直接目的語〕と言います。
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/4thpat.html

  上の例文の read は〔過去形〕です。〔現在形〕ならば reads と -s が付
  いているはずです。he が〔三人称単数〕だから見分けがつくのですね。

 He likes to read stories about animals.《中2》
  (“Scholastic Children's Thesaurus”John K. Bollard)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/referw01.html#sct
   「彼は、動物についての物語を読むのが好きだ」

  この英文の〔本動詞〕は likes です。このため〔主語〕he の影響を受け、
  形が likes と -s が付いているのです。

  英文に第2の〔動詞〕を入れたいとき、何らかの工夫をして入れてやる必要
  があります。今回は to を前に置いて to read と〔to不定詞〕にしていま
  す。この部分の意味は「〜を読むこと(が)」です。

  (to) read は〔動詞〕出身(準動詞という言い方がなされる)なので、〔目
  的語〕stories (about animals) を従えることができます。

  並べられている単語と文法を考慮して基本に忠実に訳すと「彼は、動物たち
  についての物語を読むことが好き」となります。

 The film was based on a true story.《中2?》
  (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce
   「その映画は実話に基づいていた」

  “be based on...”で「……に基(もと)づいて」という意味になります。
  〔受動態〕や〔受け身〕の表現です。
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/voice.html

  true story は「本当の話」という意味なので「実話(じつわ)」と訳しま
  した。

  story 単独でも「実際の話[ノンフィクション]」と「作った話[虚構;フ
  ィクション]」の両方を表すことができます。どちらを指しているかは、そ
  の都度(つど)判断してください。

 She's written several children's stories.《中2〜3》
  (“Macmillan English Dictionary: For Advanced Learners of American
    English”Palgrave Macmillan)
   「彼女は子供たちの物語をいくつか書いた」

  She's は She has の〔短縮形〕です。“has+written”で〔現在完了形〕
  という構文を作り出しています。
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/perfect.html

  「彼女は子供用の物語をいくつか書いて、現在それが公表されている。だれ
  でも読むことができる」くらいの内容を伝えています。

  has written の代わりに wrote と置いてあっても、日本語訳は変わらない
  ことも多いのですが、〔過去形〕は「単に過去に書いた」という事実を伝え
  ているのに対し、has written の場合「過去に書いたという事実があり、そ
  れが何らかの形で現在に影響を及ぼしている。この場合であれば、その本な
  り原稿が今残っていて読むことができる」というところまで伝えることがで
  きるのです。

  他のヨーロッパ言語にも〔完了形〕の考え方があって、〔過去形〕と区別し
  ていることがあります。日本でも平安時代のころまでは〔完了〕と〔過去〕
  を区別して〔助動詞〕を使っていました。現在でも表現を工夫して区別する
  ことができます。しかし、はっきりと〔完了形〕と呼べるものはないので、
  英語の〔完了形〕を習ってもピンとこないのです。


 Many years later they met again, but that's another story.《?》
  (Merriam-Webster's English Learner's Online Dictionary)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/onlineeed.html#mwl
   「何年もたったのち、彼らは再び会います。でも、それはまた別の話」

  今はまとまりがつかない、時間がない、などの理由により話を切り上げる時
  などに but that's another story という表現が使われます。「また、あと
  で取り上げる」という意味を含むことが多いようです。


<教科書採用状況>―――――――――――――――――――――――――――

  ★★★★★★ 6/6

  6社すべてで「話」の意味で出てきます。

  「1階」「2階」の「階」の意味でも2社で採用されています。


<語源>――――――――――――――――――――――――――――――――

  history「歴史(物語)」という意味のラテン語 historia や後期ラテン語
  の storia が、古フランス語で estoire、フランス語北部方言で estorie
  となり、これが中英語期に入って来て storie として使われました。現在で
  は story となっています。

  中英語期初期には、「聖書物語」や「聖者伝」に多く使われました。   
  history とも区別せず、同じ意味で使われることも多かったようです。「物
  語」の意味は16世紀になってからです。

  〈教科書採用状況〉のところで触れた「階」は、各階のステンドグラスに絵
  物語が描かれていたことによります。


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  インド・ヨーロッパ祖語にまでさかのぼると「見る」「見える」という意味
  に行き着くようです。

  たくさんの言葉の基になっているのですが、その中で「見る」→「知識が増
  える」→「賢者」、というようにギリシャ語ができたと推察できます。「賢
  者」は、歴史上の出来事や人物伝をよく知っています。これがラテン語に流
  れていきました。

  ここでは詳しく話しませんが、view や vision, visit, advise, guide も
  story, history と同語源語だとされています。

  サンスクリット語の「ベーダ(知識)」も共通のインド・ヨーロッパ祖語か
  ら派生したと考えられています。


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  「はなし」に「話」という漢字を当てたのは明治以降のことで、その昔は 
  「咄」「噺」という漢字を当てていました。

  「口から出てくるもので、聞き手にとっては新しい情報」だったのでしょう
  か?

  動詞「話す」の連用形「話し」が名詞化したもの。「話す」の語源は確定し
  ていませんが、「放す」からきているという説が有力です。「体の中から言
  葉を放つ」のですね。

  第404回 speak のこの欄に関連記事があります。


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次回は street です。
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◆あとがき◆

 随分寒くなりました。私にはつらい季節です。

 手先・足先がすぐに冷たくなって、血流が悪くなります。壊死しないように頑
 張らねば。

 あまり余裕はないのですが、できる限りウォーキングに出かけるようにしてい
 ます。鼻水をたらしながら歩いています。


 昨日の日曜日は、町内の清掃作業と防災講習会に参加してきました。家具の転
 倒防止具や持ち出し非常袋の点検を今日やろうと思います。

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        (c) Matsumiya Institute of Thinking 2012
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