http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃_┌───┐ 中学英単語 第486回 world ┃ ┃_│\☆/│ ┃ ┃ └───┘ 20140512 毎週月曜日発行 Chick Tack ┃ ┗━━┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┳━━┛ ┃┃ ┃┃ ┗┛ ┗┛ ∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩ 486.world <発音>―――――――――――――――――――――――――――――――― ★[w∂:rld ワールド(米)][w∂:ld ワールド(英)] <品詞と意味>――――――――――――――――――――――――――――― ★[名詞] {複数形:worlds[w∂:rldz ワールズ]} {合成語:worldwide「世界的な[に]」「世界に広まった」} ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)世界 (通例 the を伴う) We took a trip around the world.《中2》 (“Scholastic Children's Thesaurus”John K. Bollard) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/referw01.html#sct 「私たちは世界を周って旅行した」「私たちは世界旅行をした」 the world と the earth は重なる部分もありますが、earth が「天体」を 重視しているのに対し、world は地理的なものに加え、人や、時には文化ま でも含めることがあります。 It's one of the most famous colleges in the world.《中2〜3》 (“The Great Gatsby” by F. Scott Fitzgerald) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer04.html#gatsby 「それは、世界でもっとも有名な大学の1つです」 it は Oggsford College のことを指しています。Oxford University のこ とを、登場人物が間違えて発言しているようです。 The United States is in the western world.《中1》 (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”Houghton Mifflin) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri 「(アメリカ)合衆国は西洋世界(の中)に入る」←「中に居る」 日本語でも言うように world が「特定の地域」「一定の領域」を指すこと があります。 She knew little about the world of politics.《中2》 (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce 「彼女は政治の世界については、ほとんど知らなかった」 a の付かない little は「ほとんど〜ない」と〔否定的〕な意味を表します。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/251-300/284little.html 「政治の世界」という分野・領域を表しています。 People all over the world are trying to find other fuels. (平成25年度和歌山県高校入学者選抜学力検査問題5の長文中) 「世界中の人々が、他の燃料を見つけようと努力しています」 “all over the world”で「世界を覆ってすべて」→「世界中」という意味 を表します。all に〔代名詞〕〔形容詞〕〔副詞〕の働きがあるため、全体 でもいろんな場所でそれらの働きをします。 <教科書採用状況>――――――――――――――――――――――――――― ★★★★★★ 6/6 1年初出2社、2年初出4社です。 <語源>―――――――――――――――――――――――――――――――― world はゲルマン語起源の言葉で、古英語期の形は weorold。woruld, worold の形も見られ、古英語期中に world の形も生まれています。 ゲルマン祖語では、weor に当たる部分が「人」、old に当たる部分が「時 代」という意味を表していたようです。「人間として生きている時期」→ 「現世」(生まれる前の世界と死んでから行く世界との中間)→「この世で の人間生活」→「人間の生活が行われる場所」→「世界」と流れたと考える と納得できます。 古サクソン語は werold、古フリースランド語は warld、オランダ語 wereld、古高地ドイツ語 weralt、 現代ドイツ語 Welt です。 .. 古北欧語は verold、現代スウェーデン語 varld、ノルウェー語 verden で す。 「巨匠指揮者」のことを「マエストロ」と言うことがあります。maestro は 多分イタリア語由来の言葉です。 「楽器演奏の名手」や「巨匠演奏家」のことは「ヴィルトーソ」「ヴィル トーサ」と言います。virtuoso, virtuosa。これらもイタリア語由来の語で すが、ラテン語の vir「人」という言葉からできました。この vir はイン ド・ヨーロッパ祖語までさかのぼると、world と同語源になります。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 「世」は「十」の字を3つ並べ、一番左の「十」の縦棒を下に伸ばし、右へ 曲げて書いた字と説明されています。 「三十年」という意味で、三十年で次の「世代」に生を受け継ぐようになっ ていることから、「人の一生」「生涯」や「人の生きる社会全体」を指すよ うになったと考えられています。 『常用字解』などの著者白川静氏の意見はユニークで、甲骨文字だけではな く、金文などからの研究により「木に新しい枝が伸びて芽が出ている様子」 を表していると解釈しています。 新しい芽が生えてくることから「人の生」「人生」「一生」「人の生きる世 の中」などの意味で使われるようになったとしています。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/referj.html ひらがなの「せ」、カタカナの「セ」は、この「世」という漢字から作られ ました。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 大和言葉の「よ(世)」は、竹の節(ふし)と節の間のことを指す「よ (節)」と同語源語です。誕生から死までの区切られた「人の一生」を表し ています。 一代の天皇が治めた期間のことも「よ(世)」と言いました。例えば「昭和 の世」で「昭和の時代」を指します。この「世」の使い方は「その時代の社 会全体」を表すようになり「世の中」や「世界」という表現につながります。 日本では「よ」というのは、「稲作の期間」などの比較的短い期間を指す言 葉として使っていました。これを文字で表すときに「世」という漢字を使 ったため、中国の意味に引きずられ「人の一生」ほどの長い期間を指すよう になりました。 ちなみに、1軒の家のことを「世帯(せたい)」と言います。一家の代表を 「世帯主(せたいぬし)」と表します。これらに使われている「世」は「所 帯(しょたい)」の「所」の漢字を替えたものです。「所帯を持つ」とか 「所帯持ち」という言葉を聞いたことがあるかと思います。 古代の「帯」は「官職」や「財産」を表していました。「所」は所有すると いう意味ですから、「官職を持つ」「財産を所有する」という意味で「一家 を構える」という意味になったのでしょう。 いくつかの世代を帯で括(くく)って一まとめにするのが「世帯」だという 説明は説得力がありそうですが、違うようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次回は worry です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ 土曜日はお茶刈りをしました。日差しが強く、とても暑く、倒れそうでした。 風がなかったら熱中症になっていたかも知れません。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ◆ブログ『丹生川郷下村通信』:http://sobey.at.webry.info/ ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2014 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |
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