=━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━ ┛┛ ┛┛ 英語の文法と語法 No.195 20120731 Chick Tack ┛┛ ………………………… …………… ……………… …………… ┛┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/index.html ┛┛┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 第195号 ● ……………… Contents 名詞の複数形−6 ……………… 単複同形[不変化複数]−1 (1)群れる動物 (2)-ese の国民名 ……………………………………………………………………………………………… (1)単複同形[不変化複数] ……………………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・群れでいることが普通と考える動物(魚・鳥・獣)は、 〔複数形〕が〔単数形〕と同じ形になることがある。 この〔複数形〕を〔不変化複数〕と呼んだり〔ゼロ複数〕 と呼んだりする。 ・grouse, deer, sheep, fish, carp, salmon, trout 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) He saw a grouse moving very slowly across the field. (b) Grouse are always shot at this time of year. (“CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”Ronald Carter & Michael McCarthy) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english02.html#cge (a)「一羽のライチョウが草地を横切って、とてもゆっくり移動してい るところを彼は見た」 (b)「一年のうちのこの時期、ライチョウはことごとく撃たれる」 (a)のように個別の動物が話題になる時は、〔冠詞〕a がついたり〔複数形〕 grouses が用いられることもある。 イギリスでは grouse は狩猟の対象として見られてきた。動物を獲物・食料 として〔物質名詞的〕に見る狩猟・漁労者は〔不変化複数〕を使うことが多 い。 〔無冠詞〕の〔複数形〕を〔総称〕として〔主語〕に使ってある場合、 always は「すべて」や「みんな(〜する)」という意味になることがある。 例文(b)では Grouse は〔複数形〕で〔総称名詞〕として使われていると解 釈した。 (a)文中に使われている“知覚動詞+目的語+現在分詞”については下記を ごらんになられたし。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/161-180/egu170.html#1 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/obcom/prpoc.html (c) ...the sheep were so afraid of him that he could not get near them,.... (THE WOLF TURNED SHEPHERD from“Aesop's Fables A New Revised Version From Original Sources”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#aesop 「羊たちは彼のことをとても恐れていたので、彼は羊たちに近寄ることが できなかった」 彼は「(一頭の)オオカミ」を指している。 the sheep were... なので sheep は〔複数形〕。最後の them は the sheep のことで、これも the sheep が複数であることを示している。 産業革命のころまで、イギリスでは大量の「羊」が飼育されていた。「羊」 は多数いるのが当たり前で、〔単数形〕と区別する必要がなかったとされる。 (d) (One may [might]) as well be hanged [hung] for a sheep as (for) a lamb. 《ことわざ》 子羊のために[を盗んで]しばり首になるくらいなら親 羊でしばり首になる方がましだ (毒をくらわば皿まで). (研究社『ルミナス英和辞典第2版』竹林滋;小島義郎;東信行;赤須薫編) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#lej ←「人が子羊一頭のためにつるされるのと、羊一頭のためにつるされるの は、同じくらい良い」 “may as well 〜 as...”についてはこちら。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/031-040/egu039.html#2 a sheep を「親羊」「大人の羊」と訳している。価値を比較しているので、 数も問題になってくる。a lamb に合わせて a を付けて「一頭同士」に揃え て比べている。この a sheep は〔単数〕。 (e) ..., and then you will know all about the sheep and the goats,.... (“Heidi” by Johanna Spyri) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#heidi 2012/10/23追加 一般にその動物に愛情を注ぎ、その動物の個性を認める人は a を付けたり -s を付ける傾向にあると言う。しかし、sheep については -s は付けない ようにした方が無難だ。 子供のころテレビで見た「ハイジ」では、「ユキちゃん」などと名前を付け て動物をかわいがっていた。ひょっとして a, -s を付けているかもと調べ てみた。多分 (little White) Snowflake と英語版の中で表記されているの が「ユキちゃん」だ。 そう言えば「ユキちゃん」は「ヤギ」だった。(e)では goats と -s が付い ている。「山羊」は a goat, goats と区別があるのだ。しかし、sheep に は -s が付いていない。これで〔複数形〕なのだ。 (f) This fish is large.「この魚は大きい」 (g) Those fish are small.「それらの魚は小さい」 (h) Some fishes live only in fresh water.[種類] 「淡水にしか住めない魚もいる」 (安井稔著『英文法総覧(改訂版)』開拓社) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#betterguide fish は、中学生のときに習った方も多いと思う。(f)は〔単数形〕。(g)は 〔複数形〕。 (h)のように魚の〔種類〕に言及するとき、fishes を使う。「何種類かの魚 は、海水ではなく淡水域に住んでいる」のだ。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ (i) 5000 head of cattle died of the disease in one month. (“Oxford Collocations Dictionary for Students of English”Diana Lea) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ocdse 「1か月で5千頭の牛が、その病気で死にました」 cattle は cow「雌牛」, bull「雄牛, heifer「若い雌牛」, bullock「若い 雄牛」「去勢牛」, calf「子牛」 を全て包括する語である。 複数扱いするのが普通。単複同形ではなく、常に〔複数形〕。 (×)cattles, (×)a cattle とは使わない。 「家畜の頭数」を表す場合、head もこれで〔複数形〕。 ……………………………………………………………………………………………… (2)-ese の国民 ……………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・-ese で終わる国民名は、〔単複同形〕である ・Japanese, Chinese, Portuguese, Vietnamese, Lebanese 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) There was a Japanese among them.「彼らの中にひとりの日本人がいた」 (b) I know five Japanese.「私は5人の日本人を知っている」 (c) He is Japanese.「彼は日本人だ」 (a)の a Japanese は〔単数形〕である。(b)の five Japanese は〔複数形〕。 (c)は〔形容詞〕とされている。 (d) As a Canadian, I think that is derogatory. (“Beaver vs. Polar Bear as the Canadian National Emblem...a Very Short Debate”) http://scribenet.hubpages.com/hub/Canadas-National-Emblem-the- Beaver-Under-Attack |
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