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建設記録とレイアウト製作上のエピソードやテクニックなど Let's BGM(汽車)

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14系顔アイコン ★★ベースボードとレールの選択★★
 いよいよ制作開始となりましたが、まず土台となるベースボードとレールをどうするのか、決める必要があります。ベースボードは計画段階から、KATO製を採用することに決めていましたのですんなりと決定。それを2つ繋いで1800×600oを4つ作り、うちひとつは壁を避けるため50o長さを切り詰めました。そして900×600oそのままをひとつ、の計5ブロックができました。この時の失敗談をご紹介…。ボードの接続は付属のボルトと木工用接着剤を併用したのですが、ボルトの位置を信頼しすぎて、表面にズレができていることに気づかないまま、接着剤が固まってしまいました。向日水駅前の道路をよく見ると、少し途中で坂になっているのがその証拠?です。(既製品といえども誤差と遊びには要注意!)
 一方、レールの選択は道床付の中から、KATOのユニトラックに決めました。それまでにフロア運転用に持っていたものが利用できること、線路間隔がTOMIXに比べ狭い(複々線の場合は重要な要素)、当時TOMIXは茶色の道床のみで、ボイントの駆動装置も道床内蔵式ではなかった、などが理由です。今では各メーカーとも改良された新製品が出ており、選択の幅がひろがって、うらやましい限りです。
 高架橋も必然的にユニトラック用となりますが、澱川鉄橋の一部は形態に変化をつけるため、TOMIXのトラスを、そしてデッキガーダー上は以前から1本だけ持っていたPECOのフレキシブルを使用しています。なお、ポイントはスペース節約のため、すべて4番を使用しました。なにしろ大量に購入しましたので、購入店でのエピソードがあるのですが…。

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★★資材購入とベースの製作★★
 実はこの時に至るまで私は、某大手家電量販店で鉄道模型を扱っていることを知らなかったのです。たまたま材料の検討でKATOのカタログを眺めていて、巻末の取扱店一覧にその名をみつけ、家電が安いのなら模型も・・・と、ある日行ってみたところ、専門の模型店にも負けない商品アイテム数と割引価格にビックリ。しかも売り場の改装セールでさらに割引販売中だったため、すぐに購入品リストを作り、次の休日に飛んで行きました。なにしろ線路やストラクチャーを大量に購入したため、店頭在庫がなくなり、係の人に頼んで取り寄せてもらったりしました。ポイントも20個以上になり、「巨大なヤードでも作るんですか?」と質問されたりもしました。
 一方、ベースボード上の高架部の製作のため、近所のホームセンターでベニヤ板を購入。車で持ち帰れる大きさまで工作室で切断してもらいました。ついでに高架部の脚となる板材用に12o厚のベニヤ板を、幅を指定して切ってもらいましたが、腕のよくない係員だったのか、帰ってからよく見ると幅にばらつきが…。それからは木材等は別の店で購入するようになりました。さて、路盤となるベニヤ板に設計図通りにケガキをして切断の開始。ここで登場するのが、奮発して買った電動ジグソーです。中学生の頃に路盤のカーブの切り出しに引きまわし鋸を使い腕が棒のようになったのとは大違いで、楽に曲線が切れます。ただしおがくずが飛び散るのには閉口しました。マンション住まいの身では、騒音とともに神経を使うところです。  
 そうして出来た部材を、木工用接着剤とビス併用で、ベースの上に位置決めしたところに取り付けていくのですが、脚の板材は裏側からビスで締めるので、位置がわかりません。そこで思い出したのが、過去のレイアウト製作記事でした。
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EF60顔アイコン ★★路盤の取り付けとレール敷設★★
 模型の雑誌で最初に読むのは、レイアウトの記事ですし、レイアウト特集の増刊は穴があくほど読みふけっていましたので、いつのまにか知識だけは頭に詰まっていたようです。まずベースボードに脚の板材(以下ライザーと称します)をたてる位置をけがき、ビスどめしたいところにキリかピンバイスで穴をあけておきます。そして木工用接着剤で仮どめしたあと、ひっくり返して、穴をガイドにビスを締めていきました。(この方法がどの雑誌または本に掲載されていたかは忘れました)ライザーが固定されたら、路盤のベニヤ板を乗せるのですが、その前に交差となっている線路で下にくるものを先に敷設する必要があります。直接ベースボードにケガキした路線図どおり、線路を固定。通常道床付きの線路を固定する場合、犬釘などの小釘を使いますが、あえて接着剤を多用しました。トラブルがあったときに簡単には取り替えができないのはわかっていましたが、ユニトラックへの信頼と、トラブルがあったら全面的に作り直す気でいましたので、完全に固定してしまいした。そして通電して車輌の走行をチェックした後、高架の路盤をライザーの上にのせます。一旦ライザーの接着面に薄く木工用接着剤を塗り、路盤を位置をあわせてそっと置いてからすぐにはずして裏返すと、接着剤が路盤の裏側にマーキングとしてつきます。その中にビスどめの位置の小穴をあけ、今度はきちんと接着剤を塗布して、路盤をしっかりとのせてビスで固定しました。高架の路盤ができたところで、その部分の線路を敷設。この際、ポイントやフィーダーのコードは、ベースボードに穴をあけ、下へ出しておくのはもちろんのことです。
 さて、ここまでの工事進行後の写真を、モノクロですがお目にかけます。JR近畿の製作途中の写真は、実はこれしかありません。[ココをクリック]

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★★舞台裏の配線引き回しと接続プラグ★★
 ベースボードの裏へ出した配線は、最終的にひとつにまとめて、各ブロックのフレームにとりつけた接続用のプラグ(コネクター)に集まるようにしました。昔から言われているように、コードを真っ直ぐにブラグにもってくるのではなく、まずブラグのある側のフレームまで、それと直角に交差するようにのばします。そしてフレームの裏に沿って次々と他のコードが合流し、プラグにだとりつくようにしています。この辺りは言葉で説明するのが非常にむずかしいのですが、要するにプラグから放射状に一直線で結ぶのではなく、フレームに沿った本線から最寄の地点で枝別れをさせていく感じです。そしてコードをベースボード裏に這わせるには、垂れ下がらないように固定する必要がありますが、これにはホームセンターで売っている金属製で裏に両面テープのついている配線固定用のフックを多用しました。安価ですので、大・小ふたつの種類を袋入りで売っているのを購入。両面テープだけでは不安ですので接着剤を併用して裏面に固定し、最後にフックにコードを通して爪を折り曲げていけばOKです。
 接続用のプラグをつけている理由は、分割して収納する際にコントロールボックスと切り離さなければならないからで、また一本ずつ接続するのは面倒だからですが、この接続ブラグは、実は25年ぐらい前に最初のレイアウトを作りかけた頃、大阪・日本橋の電気パーツ店で買ったものをずっと残してあったものです。当時よりレイアウトが大きくなったため当然数が足りず、またまた日本橋に出かけることになり、なんと25年前と同じ店(だと思っている)に行くと、ほとんど同じブラグが数個売られていました。びっくりして店員に問い合わせたところ、生産中止となり店頭とメーカーに在庫があるだけとのこと。すぐに必要な数をメーカーへ発注して取り寄せてもらい、過去の遺物?も活躍の場を得ることができました。最近のプラグはオーディオ用やバソコン用のピンの細いものしかなく、あまりに細いとコードをハンダづけするのがやっかいと思っていましたので、これには大変助かりました。
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ワム8000顔アイコン ★★コントロールボードとそこまでの配線★★
 レイアウト設計のコンセプトでも述べましたが、複雑な運転方法はとらない方針でしたので、単純なブロックコントロール方式にしてあります。本線4本と旧線・ヤード引込線の計6線に、それぞれ1台ずつパワーパックを割りあててあり、いわば独立したブロックの路線にしました。ポイントで各線の間を移る場合は、進行方向と出力電流を合わせてからポイントを切り替えるという、極めてアナログ的運転をしており、ひとりで運転するならこれで充分と思っています。最近はDCCなどという便利なコントロール方式も普及しつつありますが、当時はその名前すら知りませんでした。もし知っていて現在のレベルまで広まっていたなら、検討の余地はあったかもしれません。それから、フィーダーについては、これだけの線路長があり、またブロック間の線路の接続をスライド線路でする以上電圧低下は免れず、1ケ所では足りませんので、ほぼ対角線上に各線2ケ所としました。
 ポイントの切り替えも極力シンブルにと、スイッチはKATOのユニトラック用を使用し、パワーパック3台の横にずらりとつなげてあります。ただ、これだけの数のポイントがあると、どのスイッチがどのポイントのものなのか、分かりづらくなります。当初、ポイントだけは路線図に組み込んだスイッチでしようと考えたのですが、なにしろ電気には疎いので自作にも不安があり、またKATOのスイッチは大きいため路線図には組み込めず、あっさりとあきらめました。そこで駅の各線への入口・出口や渡り線など、ふたつ以上のポイントが「対」になるものは、配線をひとつにまとめ極力スイッチの数を減らしました。路線図につけた各ポイント番号をスイッチにもつけて、照合しながら切り替えています。実物の操作と同じく指差確認しながらで、結構おもしろいと感じております。
 コントロールボードは、ペニヤ合板で作成し、ケント紙に色分けして書いた路線図には透明アクリルでカバーをしています。そして、足元にはキャスターをつけて移動しやすくしてありますが、これは、部屋の周囲を走行するレイアウトでは、固定してしまうと首を何度もひねることになるので、それをなくすためです。各ブロックのフレームにあるプラグからは、ケーブルをのばし、コントロールボードの裏側から入り、スイッチ等につながっています。電気に詳しい方からみればなんともお粗末と思われるでしょうが、私の電気の知識では、このぐらいがメンテを行う際もシンプルでよいのではないでしょうか。
 (次回からはブロックごとの製作記に移ります。実際の製作もブロックごとに行いました。)

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