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簡単SF用語集


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ミュータント

突然変異体のこと。生物学では突然変異によってまったく新しい形質を獲得し、独立した新しい種になったものを指すが、SFではしばしば新人類(超人類)をこう呼ぶ。新人類がより進んだ存在に進化するものとして描かれる場合、多くはいまの人類とくらべものにならない知能をもっていたり、テレパシーなどの超能力をもつ。が、肯定的な存在として描かれることは少なく、つねに新人類におびえる旧人類に迫害されるという図式がそこにはある。
代表的な作品としてはA・E・ヴァン・ヴォークトの「スラン」、ウィルマー・シラスの「アトムの子ら」などがある。


ムー大陸

イギリスの退役軍人チャーチワードが唱えた、1万2千年前太平洋に存在したという大陸の名。現在のハワイ諸島、トンガ、フィジー、マリアナ、イースター島にまでおよぶ東西8千キロ、南北5千キロの大陸だったが、一夜にして大噴火と陥没によって太平洋の底深く沈んだという。古代インドの粘土板の研究により、当時の古代文明すべてがムーの植民地だったというチャーチワードの説はセンセーションを巻き起こしたが、現在すべてありえないこととして否定されている。
この魅力的な設定はアトランティス、レムリアなどとならんで人気があり、SFやヒロイック・ファンタジーの舞台になることもめずらしくはない。


メトセラ(長命人種)

メトセラは聖書に出てくる、もっとも長生きした人物の名。ハインラインが「メトセラの子ら」でメトセラになぞらえて長命人種をそう呼んだところから、長命人種をあらわす言葉として使われることがある。
もし普通よりはるかに長い寿命をもつ人類がいたとしたら、ひそかに隠れてすごしながら歴史を動かしていたりはしないか、というアイデアのSFに見られる。こうした超人類は古代人の生き残りであったり、遠い昔に地球に不時着した宇宙人の子孫であったりする設定が多いが、やはり普通の短命人種のねたみを買い、迫害されるという悲劇的な作品が多い。


メビウスの輪

位相幾何学(トポロジー)で出てくる、表と裏のない曲面(不可符号曲面)のこと。メビウスの帯ともいう。1本のベルトの両端を辺AD、辺BCとしたとき、AとB、CとDを合わせてできるのが普通の輪であり、AとC、BとDを合わせてできるのがメビウスの輪。
数々の面白い性質をもっており、次元SFで次元の不可思議さを説明する時に、クラインの壺とならんでしばしば登場することがある。



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