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サイバーパンク
1980年代にSF界で起こった運動の名。ますますハイテク化する現代の行く末を見据えたような、近未来ものの作品が多い。そこに描きだされる未来のイメージは(個人的な感想かもしれないが)かってのような(紋切り型の)スマートさはなく、様々な文化やテクノロジーのごった煮のような感じ。中にはウィリアム・ギブスン描くところの「電脳空間(サイバースペース)」のようにスタンダードとなったアイデアもあり、大きな影響を残した。
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サイボーグ
サイバネティックス・オーガニズム(cybernetics organism)を短縮した造語。もともとは機械と人間が一体となって働く統合体という意味があり、医療的サイボーグとスーパーマン・サイボーグの2種類がある。医療的サイボーグは、医療機器(人工臓器、義手など)を取り付けて、人体の正常な働きを回復させるもので、スーパーマン・サイボーグは、正常な人がさまざまな装置を取り付けることによって、通常以上の働きができるようになったものを指す(例としては宇宙服を着た宇宙飛行士)。
SFで扱われるのはスーパーマンサイボーグがほとんど。それも脱着可能な装置ではなく、人体と装置を融合させた、改造人間型をサイボーグと呼ぶ場合が多い。
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自由落下物体が万有引力を受けて落下するとき、空気の抵抗などの諸力を受けなければ、物体の質量や形、大きさなどに関係なく落下の加速度は一定である。この加速度が重力加速度であり、この落下運動を自由落下と呼んでいる。
重さは、引力を受けている物体が、それを支えるものに対して及ぼす力であるから、物体とそれを支えるものがともに自由落下しているとき「重さ(質量ではない)」はなくなることになる。よく無重力状態と言われているものは、この自由落下による無重量状態のことである。
宇宙もののハードSFで、宇宙空間でのさりげないけれど緻密な描写は、些細な点であってもこうした知識が支えているのである。 |
神経鞭ショックガンというものが実際にあるが、それと同じように触れただけで神経を麻痺させ、活動停止させてしまう武器。ショックガンからの連想からか、激しい痛みを覚えるタイプのものがよく登場し、サディストの悪役などが愛用してたりする(笑)
似た種類の武器としてパラライザーがあるが、物理的な接触をともなわない点が異なる。 |
人工知能(A I)
Artificial Intelligence の略。本来はコンピュータによる知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野のひとつ。
そこで扱われる知的情報処理システムとは、人間と同じに言語理解や画像・風景などの認識処理、諸問題の解決、推論・学習などであり、実現をめざす研究のとらえ方として、※「人間の知的情報処理システムから学び実現をめざすもの」、※「人間の知的情報処理システムにはこだわらず実現をめざすもの」の二つの方向がある。人工知能の実現には、基本的共通課題の一刻も早い達成が望まれている。
SFではA I は当たり前の存在だ。ロボットと堅く結びついた人工知能は意識されることなく、単なる背景でしかない。しばしば登場する、感情を持ったコンピューターなどもむしろキャラクターとしてとらえられ、A
I そのものをテーマとした作品は意外に少ない(ロボットものは多いが)。
むしろ進んだテクノロジーの場合、A Iではなく、人間の人格・知性を機械に移した貯蔵知性が主題となることが多い。しばしば魂の問題まで発展する可能性を秘めた、深いテーマといえよう。
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人工冬眠(冷凍睡眠)生物が、生存に不適当な環境で一時的に停止または停止に近い状態になる現象を休眠といい、冬季など低温下における休眠を冬眠という。人工冬眠はこれを人為的に起こし、人間レベルまでに適用させることが目標といえる。しかし低代謝レベルの仕組みでさえ研究段階であり、ましてや完全に生物を凍らせ・解凍して蘇らせる冷凍睡眠など単なる夢物語でしかないのが現状だ(それでも・・という例があるのは痛ましい限り・・)。
SFでは、昔からオーソドックスな恒星間飛行や未来へのパスポートとして人気があるテクノロジー。超空間ジャンプなどに頼らないリアルな恒星間宇宙飛行を描くならば、世代宇宙船と並んで、人類が星々に到達するためには欠かせない。未来へのパスポートとして描かれる例には、ハインラインの「夏への扉」などがあるが、到達した未来は必ずしも望む未来ではない。未来は自らの手で切り開くものだというメッセージがしばしば込められる。 |
スタードライブ宇宙飛行で、星系の公転運動や銀河系の自転運動などを利用して加速しようという方法のこと。惑星探査のボイジャーが太陽系内で行っている、木星などを利用した方法の恒星間版。 |
スペース・オペラ
もともとは舞台や小道具がSF的であるというだけで、SFとは名ばかりの、単純な勧善懲悪に彩られた宇宙冒険活劇を、やはり単純明快な冒険活劇である西部劇=ホース・オペラになぞらえてそう呼んだ。
真の意味でのスペース・オペラは1920〜30年代が最盛期といわれ、現在はその後継者であるミリタリーSFや宇宙SF、冒険活劇SFなどが宇宙を舞台にしたとき、総称されるのによく使われる。現在でもそう呼ばれるのは、単なるノスタルジアというより、もはや一つの言葉として定着しているからだろう(たとえ定義が曖昧だとしても)。
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生命の環境普通生命というとき、地球型の環境で生きられる水とタンパク質型生命体が思い浮かぶ。が、見つかっていないにしろ、他のタイプの環境でも十分生命は発生しうるのである。
SFで描かれる、他のタイプの環境で生きられる生命体で、理論的にありうる代表的な組み合わせ例を挙げるとしたら、低温下では水素と脂質型生命体、メタンと脂質型生命体、アンモニアとタンパク質型生命体などがあり、高温下では硫黄と炭化弗素型生命体、硫黄と弗化シリコン型生命体などがある。
これらの生命体と我々とは決定的に住環境が異なっており、共に住めないため住める星をめぐっての争いがおこる可能性は少なく、平和的に(?)共存が可能と考えられている。 |
世代宇宙船恒星間を旅し、人類が星々に到達するためには途方もない時間がかかる。世代宇宙船は何世代にもわたって宇宙をわたり、目的地に達しようというもので、その性質上自給自足が可能な巨大型宇宙船となる。
しかし、こうしたロマンティックなSFはもうほとんど書かれなくなってしまった。理由はふたつ。一つには、その宇宙船が途方もなく長い時間をかけて目的地に到達しても、すでに後発の宇宙船が、その間発達した技術でもって先にたどり着いているだろうという皮肉な予測。もうひとつは第二世代以降は自給自足の宇宙船自体が故郷となり、目的地に着く意義を感じなくなるだろうというもの。このことから最近登場する世代宇宙船は、辺鄙な星々をめぐる一種の宇宙商人的スペース・コロニーとして描かれることが多い。 |
センス・オブ・ワンダーSFの本質をあらわすとして、しばしば引用される言葉。直訳すれば「驚異の感覚」となってしまうが、この言葉に持つイメージは人さまざまでいわく言い難い。
が、あえていうなら、
夜空を見上げ、そこにある星の光はちっぽけなただの点ではなく、遙か彼方に存在する(存在した)ものだということを理解したとき、人はその宇宙の広大さに感動を覚えたりはしないだろうか。
あるいは自然や生命の複雑精妙さに驚きを感じたり、ミクロの世界の不思議にうたれたりはしないだろうか。
初めて世界を知るときのような、新鮮なわくわくする感覚、驚き、感動。それを描き、あたえてくれるものを私はセンス・オブ・ワンダーと呼びたいと思っています(もちろん異論OK)。 |
相対性人宇宙旅行があくまでも相対性理論の限界内でしか果たせないとき、恒星間は亜光速飛行で結ばれるだろう。その場合ウラシマ効果により、宇宙船内の人々は地上の人々より年を取りにくい。
そのひずみを最も受けやすいのは、再び宇宙船に乗り、長期間亜光速飛行を続ける可能性のある宇宙飛行士たち(及び乗客)。彼らは過去から切り離された孤独な人々である。そうした人々を「相対性人」とSF作家コルパコフが呼んだことから来ている言葉。 |
ソニック・ブラスター(音波銃)
SFに出てくる、強力な超音波でもって分子の結合力を破壊し、物体を分解する兵器。単純な破壊兵器として登場するのが通例だが、音波のエネルギーレベルを低くすれば人を狂わせたりするのにも使える。
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