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簡単SF用語集


「SF」ってよく知らないけど、偶然迷い込んできてしまった、という方のための用語集です。基本的な言葉ばかりで、科学・技術的な用語は、SFでどんな扱われ方をしているか、ぐらいしか書けません(学問的なことはさっぱりわからないんで・・・)。



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   の部    の部    
や・ら・わの部   総索引


アステロイド

小惑星のこと。惑星よりサイズがちいさい小天体のうち、周りにガスや塵からなるハローを持たないものを指す。小惑星は太陽系中に存在するが、とくに火星と木星の間に帯状に分布していて、アステロイド・ベルト(小惑星帯)と呼ばれる。
かつてSFの舞台が主に太陽系内だったころ、アステロイド・ベルトは宇宙航行に危険な場所として恐れられたり、一攫千金を夢見る場所として大いにロマンをかきたてた。


アトランティス大陸

約一万二千年前、高度な文明を誇りながらも天災にみまわれ、一夜にして大西洋に沈んでしまったという伝説の大陸のこと。ギリシャの哲学者プラトンが、エジプトの神官の伝えた話として著書「クリティアス」「ティマイオス」で紹介したことで有名。現代ではアトランティスそのものを実在したと考える学者はまずいないが、その伝説のモデルを、実在のミノア文明に求めたりする説はおおいに支持されている。
この魅力的な設定が見逃されるはずもなく、SFでは超古代文明の舞台として活用されている。

アトランティス伝説。ヘラクレスの柱(ジブラルタル海峡)を越えた海のむこうに、リビアと小アジアをあわせたより大きな島があり、豊かな王国が栄えていた。平野には穀物、果物、野菜がみのり、香料がふんだんにとれ、あらゆる動物が住んでいて狩人は獲物に困る事がなかった。金、銀、銅およびいまはないオリハルコンなどの貴金属が壮大な宮殿や神殿を彩り、立派な港には世界各地からの商船が出入りしていた。王国の力は強大で、その植民地は海の向こう(アメリカ大陸?)にまで及んだという。 だがこの王国は、突如おこった天変地異=大地震、洪水、噴火などにより、一夜にして海底深く沈んでしまった・・・。

暗黒星雲

銀河系内に存在する星間物質やガスが非常に濃密になった場所は、背後や周囲の星の光をさえぎってしまい、まるで黒い雲のように見えることがあるので、暗黒星雲と呼ばれる。実は、暗黒というイメージとはうらはらにこうした場所は新しい星が誕生する場所だと考えられているが・・。
その特異な姿から宇宙ものの舞台背景などに登場することがある。


アンドロイド

人造人間、人間型ロボットのこと。といっても金属の肌むきだしとか、巨大なものとかはあまりそう呼ばれない。できるだけ人間に似せたものを指し、近づけることが理想。しかしサイボーグと違って、どこまで近づけても元は機械である。


イオン・ロケット

推進剤を電解し、得られるイオンを静電加速して噴射し、反動で推進力を得ようとする電気ロケットの一種。地上の重力井戸からの脱出に使えるほどのパワーは持たないが、化学燃料ロケットより燃料の効率がよく、宇宙空間では十分威力を発揮して惑星間航行、長期的姿勢制御などに使えると期待されている。


異次元・異次元世界

数学的には、次元は無数に存在するそうだ。どの方向の座標軸ももたない【点(0次元)】から始まり、ひとつの座標軸だけの【線(1次元)】、直角に交わる2つの座標軸を持つ【面(2次元)】、互いに直角に交わる3つの座標軸を持つ【立体(3次元)】・・・と無限に続いていき、私たちの存在する3次元でないものは、すべて異次元といえる。
しかし、3次元世界に属する私たちにとって3次元以下を認識することはできても、それを越えた第4の座標軸=時間軸(と考えられている)などは断面の【現在】しか感知できず、【過去・未来】などの方向を認識する事ができない。ましてやそれ以上の多次元などは・・・・・(^^;;
それゆえ?名作ハインラインの「歪んだ家」など、この難しいテーマに挑む作品がないわけではないけど、普通SFで異次元を扱うときは数学的次元にこだわらず、この世界と隣りあいながらも隔てられている別宇宙=並行世界(パラレル・ワールド)なども異次元世界と呼んでいる。


インベーダー

侵略者。普通の言葉だが、SFの場合ひそかに地球侵略しようとしてやって来た宇宙人を指す。あやしげな隣人の秘密をさぐったら宇宙人だった、というサスペンスもののパターンに多い。


失われた種族

高度な文明をもちながら滅びてしまい、存在さえ見失われてしまった種族(民族)のこと。考古学でいえばアンコールワットの発見とともに見いだされたシュメール人、ローマに滅ぼされたエトルリアなど。
SFではこのほかにアトランティス人、ムー民族など伝説的な種族も指す。


宇宙エレベーター

静止衛星から地上へ向かってケーブルをたらし、地球と宇宙を結ぼうという宇宙版エレベーター。決して荒唐無稽な話ではなく、技術・建築材料の問題さえクリアできれば建設可能なアイデアであり、実現すれば人々はスペースシャトルよりはるかに楽に宇宙に行けるようになる。
これを扱ったSFにはクラークの「楽園の泉」、シェフィールドの「星ぼしに架ける橋」などがあり、どちらも一読の価値がある。


宇宙人

地球以外に存在し、人類と同じような知能をもった知的生命体のこと。主にヒューマノイドタイプと、それ以外のありとあらゆる形態(いわゆるモンスタータイプ)とに分かれる。
前者は、生命が生まれる惑星の環境条件は地球とあまり異ならないはずであり、そこでの宇宙人の姿形も人類と大きく異ならない、という考えに基づくもの。後者は生命の成り立ち・進化は偶然の要素が強く、わずかな差異でも最終的な結果に変化をもたらすという考えに基づく。
SFにおいても宇宙人といえば、BEM(大目玉の怪物)から現在のET・エイリアンにいたるまで善玉・悪玉数限りなく登場し、おおいに物語をもりあげてくれる存在といえる。


ウラシマ効果

「物体が光速に近づけば近づくほど、その物体の時間の進み方は遅くなる」、という相対性理論に基づいた現象を、説明しやすいのでよく使われる言葉(正確に理解してるとは言い難いのであやしい説明かも・・・^^;;)
よく例えられるのは双子の弟が亜光速宇宙船に乗り、兄が地球に留まるとすると、宇宙船が地球に帰還したとき、弟がさほど年を取ってないのに兄は年を取っているというもの。ワープなどの超光速航法によらない宇宙航行を描くとき、避けては通れないことになっている。


永遠市

恒星間が亜光速飛行で結ばれるようになったとき、多くの乗客は一方通行のパイオニアとなって新天地を見いだす。が、その宇宙船を操縦して往復する宇宙飛行士たちは、帰るたびに数十年、数百年が経過して過去から切り離され、見知らぬ時代に生きねばならない。そうした相対性人となってしまった彼らのために作られる宇宙飛行士の町。SF作家コルパコフが「宇宙の漂泊者」で使い、この名を考えた。


エスパー

超能力者のこと。超能力については別項を設ける予定なのでここでは省略。
実在は別として、超能力はSFにおいて人気の高いテーマなので、通常のSFでもごく普通にエスパーは登場し、活躍する。絶体絶命の徒手空拳状態から、脱出するのに一番簡単な切り札かも。


エネルギー・スクリーン

バリヤーなどとも呼ばれ、SFのなかで登場する防御装置の一種。よくあるのが電気、あるいは磁気的な場でスクリーンを作り、宇宙船や基地を覆ったりするタイプだが、実はこれが通用するのはエネルギー・ビーム兵器に対してだけ。弾丸のような通常兵器には役に立つとはいえず、その場合は別な方式を考える必要がある(^^;;  ちなみに個人用のものはエネルギー・シールドと呼ばれることが多い。


オーパーツ

Out Of Place Artifacts、日本語に訳せば「場違いな古器物」の事。考古学の調査や発掘などで発見された遺跡や古代の加工品が、当時ではありえないほどの高度な技術で作られていたり、近代でしか発見されないような知識が古代の記録文書に記されていたりすることを指す。説明がつかないものの場合、考古学では無視されるようだ。
このオーパーツは時間テーマのSFに登場しやすい。古代世界に飛ばされた主人公が現代に戻ってその意味を見いだす冒険ものや、失われた種族、あるいは古代に飛来した宇宙人の遺物であるとしたものなどさまざま。



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