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Home>子どもの身を守るために>集団登下校の現状と問題点

集団登下校の現状と問題点

つきぐま昔から登校時には、地域ごとに班を作って班で登校するという「集団登校」を取り入れているところも多くみられましたが、最近では下校時も「集団下校」を取り入れる学校もあります。
 そこで登校班の作成や班内で問題になりやすいことを考えてみました。

また実際に事件が起こってしまった学校で取り組まれている「保護者同伴集団登下校」についての現状や問題も紹介します。
(さまざまな登下校方法がありますが、ここではつきぐまJrが通った小学校の方法や実際に校区内で誘拐事件が起こった学校での方法を参考にまとめてみました。)

集団登校のしくみ

一般的な集団登校とは?

一般に「集団登校」と言うと、地域ごとに登校班を作り、その班で登校する形が多いですね。これは昔から取り入れている学校も多く「黄色い旗」を持った上級生の班長さんが先頭に立ってその後を児童がついて歩く…といった光景は、これまでからもよく目にしますね。

 この集団登校のメリットは

 などでしょうか。

 逆にデメリットは、

 などがあげられると思います。

登校班の作り方

登校班の例

登校班の例

縦割り班の例  

縦割り班の場合には、ある1つの地区だけでは低学年ばかりがかたまっていて、高学年児童が全くいない班ができるような場合もあります。こんなときは隣のグループなどと合併してバランスよく2つの班に分けるなど、高学年児童を構成員に入れるように班割りをします。

マンションの棟ごとで班割りすると低学年児童ばかりの班が発生する。   隣の棟の班と合併して学年間のばらつきをなくす。 
登校班(たてわり) やじるし 登校班(たてわり)

登校班について

登校班での登校の方法

登校班での登校の方法(保護者同伴)

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集団下校のしくみ 

一般的な集団下校とは

通学路で子どもたちが誘拐や声かけなどの事件に遭遇することが非常に多くなっています。統計的にも午後3時~6時ごろに事件に遭っているケースが多いようです。

これまでなら、学校が終了すれば、放課後に少し学校に残って遊ぶ子がいたり、居残りがあったり、そのまま家路に向かう子がいたりと三々五々と帰宅することになっていたわけですが、下校時間がバラバラだと「1人で下校する子」が発生するため、学校も「1人で帰らないように」と指導をしたり、学年ごと一斉に下校させたりと工夫をしているようです。

ただ「集団下校」というと、「集団登校」の逆バージョンのようなイメージもありますが、学校によっては単に授業を一斉終了し、一斉に下校させるというだけで、点呼があるわけでも登校班のようなグループ下校をしているわけではないケースもかなりあります。

「うちの学校は「集団下校」しているから、子どもは1人で帰っているはずはない。大丈夫」と思っている保護者の方もいらっしゃるようですが、↑のような集団下校では、下校中の分岐点で、ひょっとしたら1人になっている可能性もあるので、やはり下校風景は必ず確認されることをオススメします。

ここでは、下校班を作って、班で下校する「集団下校」を取り上げます。(ながら集団下校については、「危険から身を守るために(下校時の現状と問題点)」で取り上げています。)

下校班の作り方

下校班の例

下校班は居住場所と高学年と低学年とでグループ化します。下校時間が低学年(1~3年)と高学年(4~6年)では下校する時間にずれがあるからです。

下校班

(参考:登校班)

登校班

縦割り班の例

登校班が縦割り班になっているところは1つの班を低学年班と高学年班の2つに分割したりします。また週に1日程度は全学年で一斉下校の日があるので、その場合は登校班で下校します。

下校班

(一斉下校の日の下校班)

下校班

横割り班の例

集団登下校の両方を導入しているような学校では、登校班は縦割りで、下校班は低学年班と高学年班のように横割り班にしているところもあります。低学年と高学年で下校時間が違うため、下校時は縦割り班を作れないためです。

下校班

下校班での下校の方法(児童のみ)

下校班での下校の方法(保護者同伴)

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集団登下校の問題��(児童のみの場合)

集合時間の問題

登校班は集合時間に遅れる子がいても律儀に待っていることが多いです。もちろん「全員集合してから出発」と決められているためもありますが、子どもたちは「今何時なのか?」や「これ以上待つと遅刻してしまう…」と判断できないことも多いためです。

時計が読めないんじゃないですよ。小学生たちは普段ケータイや腕時計を学校に持って行くことがありません。禁止されてる学校も多いことと思います。でも、登校班の集合場所には時計がない場所が多く見受けられます。

つまり、子どもたちは「今何時なのか?」を知ることができない状況にあります。そのために遅刻者をいつまで待てばいいのか?の判断が非常に難しくなります。
 また雨の降る日や冬場の寒い日などは、やはり待ち時間が長いのは苦痛なものです。

たまに遅れるような場合だと、班長さんと呼ばれる年長者が「出発しますよ」と家まで声かけにきてくれることもありますが、常習者になるとだんだんと見捨てて出発してしまうようになります。

また親たちも「あの子は遅刻常習犯だから!」と、集合時間前でも他の全員がそろったところで、「もう出発してもいいよ~(^_^)/~」と送り出してしまうこともあります。「あの子のせいで皆が遅刻したらたまらない」という理由から、だんたんと集団からはずすようになっていきます。
 集合時間はきちんと守りましょう。

学校に欠席の連絡をすることはわかっていても、登校班への連絡を忘れる人も多いものです。遅刻をする子を待つのと同じように、「欠席する」ということを知らない登校班の児童はずっとその子が来るのをずっと待っていたりします。

直接班長さんに伝えなくても、同じ班員の子どもに必ず「今日は欠席します」と伝えてあげてほしいと思います。

特に注意が必要なのは、冬場です。

インフルエンザが流行する冬場になると、学級閉鎖になるクラスもありますが、学校から
保護者に向けて一斉連絡がない学校もあるのです。
 つまり自分の子どもが在籍しない学年で学級閉鎖の措置が取られたとしても、学校から
保護者に連絡がないので、多くの保護者は「学校で学級閉鎖のクラスがあるかどうか」を知ることができないのです。

自分の子どもが在籍している学年のみの連絡でなく、ぜひ全校連絡にしていただきたいと
思います。

国私立中学の受験は1~2月にかけて行われますが、受験する6年生児童は3学期初めから欠席する子が多くなります。なかなか保護者のほうから「受験があるので休みますので…」とは言いにくいようです。そのため黙って休んでしまう子もいます。

特に6年生が班長さんで来なくなった場合、低学年の子どもだけが律儀にずっと待たされ
てたりもあります。理由は必要ないけれど「しばらくお休みします」の連絡はほしいところ
です。

学校の開始時間は8時30分もしくは35分というところが多いようです。が、例えば学校までドアドア10分なのに登校班出発時間が7時45分などとなると、なかなか子どもが集まらなくなります。8時10分にでも出発すれば十分ですから、「そんなに早く行かなくても…」という親の思いも反映します。

 子どもだって「その間寝たい」と考えてもなんらフシギでもありません。

集合場所から学校まで「子どもの足ではどれくらいかかるか」を考えて、到着時刻が学校開始時間の20分ほど前になるように設定するほうがいいかもしれません。

朝はいくら起こしてもぐずぐずを布団の中で…という子どもさんのほうが圧倒的に多いと思いますが、中には「とにかく早く学校に行ってドッジボールしたい!」みたいに「早く学校に行って遊びたい~」と考える子どもさんもいるようです。

また保護者が仕事などで家を空けるため、集合時間よりもずいぶんと早くに子どもを家から出してしまう家庭もあります。

いずれも、集合時間よりも早くに家を出発しているため、集合場所で長時間待つハメになり、そのまま1人で出発してしまう子どもさんもいます。

集合場所の問題

登校班の集合場所自体が集まりにくい場所に設定されていることがあります。集合場所はできれば学校方向へ向かう通学路途上にあるといいのですが、学校から一旦離れる方向にある場所で集合することがあります。

少しの距離ならいいですが、ワンブロックくらい学校から離れてしまう場所だと、人間の本能として、その場に寄らずまっすぐ自宅から学校に向かいたくなってしまいますね。
 単に「公園があるから、集合場所は公園」というような理由だけでなく、導線を考えて設定したほうがいいと思いました。

(集まりにくくなる場所の例)

集まりにくい場所1左の図では、○の部分を1ブロックとして1つの登校班が組まれています。集合場所は印のある公園です。

この場合、北西部分にあたる●部分に住む子どもたちなどは、わざわざ学校とは反対方向になる公園で集合することになります。
 こうなると「集合場所まで行くのが面倒だぁ」となって、登校班に参加せずに直接登校してしまいがちです。

朝の通学時間は通勤時間に重なることも多いものです。朝は1分1秒が惜しいという人も多いはずですね。

(迷惑になる場所の例)

迷惑になる場所例えば、マンションなどの集合住宅の場合、登校班の集合場所が印のようにマンションのエントランス、ロビー、管理人室前など出入り口の部分に設定されることが多いものです。
 しかし、子どものことですから、エントランスの通路を確保して隅のほうでコンパクトに待つ!なんてことができないことが多いのです(T_T) マンション

そうすると、通勤・通学で急ぐ大人にとっては「朝の急いでいるときに小学生がジャマだ!」ということになってしまいます。こういう小さいことの行き違いがあると、いざ「子どもを見守る活動に協力ください」と言っても「こっちが迷惑してるのになんで?」とマンション住民の協力を得にくくなることにもつながってしまいます。

ほかにも道路の端で集まっている場合も、通勤通学の人が通るのを妨げるように細い歩道いっぱいになっている、子どもたちがふざけて暴れているような場合もあります。あくまで道は通路であって人が通行するところです。

特に細い道では自転車が通行するときに歩行者とぶつかる、カバンが引っかかるなどの危険が発生する可能性もあります。道路は人々が集合する場所ではないことを心がけ、通行のジャマをしないで待つことを心がけたいものですね。

こういう場所が集合場所になっているなら、必要以上に早く家を出発しないようにしたいですね。

このケースはまれだと思いますが、集合場所が交通量の多い通りの一角、店舗の駐車場など車の出入りがあるところなど、一般に危険だと考えられる場所の一角で集まっているようなところもあります。

(危険な場所の例)

危険な場所左の図では、○の部分を1ブロックとして1つの登校班が組まれています。集合場所は印のあるコンビニ駐車場の横です。
 コンビニは朝から買い物客がいて、朝食を買って出勤時間に間に合わせようと急いでいる人もいっぱいいます。いけないことですが、車の前後の確認がいつも以上に疎かになっているかもしれません。

いくら「車の前方不注意が原因」とはいっても、車にはねられて、ケガをしてしまったら元も子もありません。朝の時間帯の人々の動きを考えておくことも、事故防止に必要なことですね。
 こういった場合は、集合場所をずらすなど工夫があってもいいなと思います。

子どもの問題

お世話係のような班長さんといっても、まだまだ10歳そこらの子どもです。途中でお友だちと別の班のお友だちに会えば、そのままおしゃべりに夢中になったり、そのまま走っていってしまったりして、低学年の子どもだけが取り残されていたりすることもあります(笑)

もちろん班長さん以外の子でも、別の班のお友だちと会うと「一緒に行こう!」となって班から脱走する子もいて、通学路の途中からは完全に班が崩壊している場合も多々あります。

最近の学校では、集団行動がうまくとれない子どもがいるなどの問題が起こってます。プロである先生方ですら「対処できない」ほど難しいことが多いのですから、子どもの集団なら集団行動のうまく取れない子どもさんがいても、同じ子ども同士で対処できるはずがありません。

泣き叫んで「行かないっ!!」と道路にうずくまったまま固まってる子どもを取り囲んでボ~ゼンとしているグループなんかもありますよ…。

登校時はまだ半分寝惚けているような状態の子どもさんもいらっしゃいますので、下校時よりはマシですが、それでも子どもが数人集まれば、テンション上がる子が続出します…^_^;
 車道に飛び出しの危険がある歩き方、車や自転車に接触する可能性がある歩き方、前方不注意の歩き方など、見ていてハラハラすることがあります(>_<)

 男の子や低学年

 高学年の女の子

列で歩いているときは、大人でもそうなのですが、意外と道路の前方を見ているのではなく、直前の人の動きだけを見て歩いていることが多いものです。
(赤信号なのに自分の直前にいる人が突然道路を渡ろうとすると、反射的に自分も動いてしまったりすること、ありませんか?^_^;)

もし道路を横断するような場合に、列の先頭が黄色信号で無理やりに横断してしまったりすると、それに続く全員が信号を確認せず「前の人が渡っているから…」と既に赤信号にも関わらずそのまま横断してしまう可能性もあります。

また、お友だちが隣にいるということは、注意が周りの車や信号よりも隣のお友だちに向いている可能性もあるということです。年齢が小さいほど「一つのものに注意が向くと、周りのものが目に入らなくなる」という特性がありますから、この点も要注意です。

「みんな一緒だから安心\(^o^)/」と思い込まずに、「みんな一緒」⇒ 緊張感がなくなる⇒判断ミスをする可能性がある ⇒ 事故につながるという点も考慮して見守っていきましょう。

学校の中では学年の垣根を取り払って異年齢の子どもと交流しようという目的で「縦割り活動」というものを行っていることが多いようです。登校班もこの位置づけにおいているところもあります。

しかし…、年長者が年少者に意地悪する…これはないわけではありません。もちろん年少者に対してはとても親切だったり世話を焼いたりする子が圧倒的に多いです。自分の弟や妹にはキツくても、「隣の家の○○ちゃんにはとっても優しい~(*^_^*)」ってこともよくある話ですね^_^;

でもときどき、自分のイライラやストレスを年少者にぶつけている子どももいます。つきぐまJrの小学校でも低学年の女の子が、縦割り班の日は「6年生の××いう子がいつも蹴ってくるから行きたくないの…」と毎回泣いている…と話をしてくれたお母さまもいます。

メンバーが男の子ばかりで女の子が1人、もしくは女の子ばかりで男の子が1人という集団になってしまうと、「自分だけ1人」とその集団で登校することを非常に苦痛に思う子がいます。

多少のばらつきは仕方がないのですが、極端な人数比になっているところは班の作り方からを見直したほうがいいかもしれません。 

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集団登下校の問題点(保護者同伴の場合)part1

ここ数年、小学生が通学路で誘拐される事件が頻発しています。実際に事件が発生した小学校では完全保護者同伴の集団登下校を実施しているところもあります。

もちろん「これ以上の安全対策はない」と多くの保護者の方は感じていらっしゃいます。しかしなから、その一方で「保護者同伴の負担はもう限界です…」と感じていらっしゃる保護者も大勢いるようです。

そこで、どのような問題が実際に起こっているのか調べてみました。

付き添いの回数 

学校は基本的に月曜日~金曜日まであります。そのために登校班の出発時間は午前8時前後が多いようですね。確かに9時始まりの会社も多いし「保護者同伴登校しても十分間に合うんじゃないの?」と考える方も多いかもしれませんが、ちょっと待ったぁ~\(^o^)

会社が9時始業でドアドア10分なら、8時登校の付き添い送迎を行っても十分間に合うでしょうが、郊外の住宅地の場合だと会社までの平均通勤時間はどれくらいかかるのでしょう。大都市部になればなるほど通勤時間は長くなることが多いはずです。

つきぐまは外出を伴う仕事はしていないので大丈夫ですが、もしつきぐまパパなら8時登校の同伴だと毎日会社に遅刻することになります。いくらフレックスタイム制がある会社でも部署によって、「毎日10時に出社」は難しい部門もあります。

また、子どものお迎えや夜の家事なども考えると『出社時間を遅らせる →退社時間も遅くなる』という選択が厳しい場合もありますね。

まずこの点を考慮して本論です。

班の中で…

登校班の中には必ず複数の保護者がいます。もちろん朝の時間帯ですし、仕事などの事情があってなかなか参加できない人もいます。しかし、個別の考慮は一切なくして輪番にしているところもあります。

もちろん全員の負担が同じなので「付き添いが可能な人」からの不満はないようです。「付き添いが可能じゃない人」は仕事や事情をやりくりして参加しないといけないわけですから、非常に肩身の狭い苦しいことになってしまいます。

「付き添いが可能じゃない人」を担当にしても、どうしても無理な場合が多く、結局は「付き添いが可能な人」だけで順番を回すことになります。つまり「付き添いが可能な人」が「付き添いが可能じゃない人」の負担も背負うことになります。

本当に事情があって…という場合、もちろん「できる人でやりましょうね」となる場合がほとんどなのでしょうが、その善意に甘えてエスケープする人が増えてくる。または「付き添いが可能な人」の負担が臨界点を超えたとき、人間関係までもが崩壊してしまうケースが多々あります。

よく出る不満は

などでしょう。

そういう不満を感じる人が比率的に多くなると、「付き添いができないのなら、子どもを登校班に入れないでほしい」「○○さんのところの子どもは一緒に連れていかない」といった「付き添いが可能じゃない人」の子どもを排除する方向に進んでしまうことがあります。

登校班の中で「付き添いが可能じゃない人」が最初からとても多いときは、一部の「付き添いが可能な人」の当番回数が必然的に増えることになります。

「付き添いが可能な人」の負担も増えるし、「付き添いが可能じゃない人」を同じ人にばかり押し付けてしまって…と気を遣ったり罪悪感を感じることも多いようです。

こうなってくると、お互い精神的にしんどいので「やめましょう」「保護者同伴じゃなくてもいいわ」と活動そのものが消滅してしまうことがあります。
 「付き添いが可能な人」自身は「同伴してもかまわないのに…」「できれば同伴したいのに…」と思っていても、「保護者同伴はしんどいし大変だし…」という意見が大勢を占めると、なかなか言い出しにくくなることもあります。

全体で…

登校班によって人数も違うし、保護者の事情、地域の自治会の事情なども違います。

ある班では付き添い可能な保護者も多く、自治会を通じて地区内の高齢者の手助けもあるので月2回程度で済んでいる。ところが別の班では付き添い可能な保護者が少なく、自治会そのものもないので、地域からの協力はなく、週3回も付き添いしている…というようなことが起こります。

負担が少ない班にいれば「別にこのやり方で問題ないし…」となりますし、負担が大きい班であれば「もう少しなんとかならないか?」となってしまいます。学校全体として意思の統一が図りにくくなってしまいますね。

親同士のお付き合いの問題

もともと登校班や下校班は子どもや地域のお付き合いの中で自然発生的に生まれてきた班ではなく、同じマンションであったり、地番が近いといった地理的条件や子どもの人数などで決められています。

なので、お付き合いがほとんどない人同士で班が組まれている場合も多いようです。もちろん「お付き合いがない」という場合、ご近所でもたまたま顔を合わす機会がなくて、なんとなくお知り合いになるチャンスがなかっただけ…という場合は、これから新たに人間関係を作るというだけで済みます。

しかし、ご近所でありながらこれまでの様々な事情で「お付き合いをしていない」、例えば過去にトラブルがあった、なんとなく気が合わない、親同士がうまくいかなかった…などの事情で現在もお付き合いが途絶えているのであれば、それが一緒の班になるのはお互いに苦痛になる場合もあると考えられます。

(信じられないという人もいますが、「学校たんけん隊」にはママ友グループの中で、ある1人の人を突然に無視したり、わざと1人だけお誘いをせずに遊びに行ってしまったり…という中学生顔負けの「いじめ」に近いことも実際に行われているようです。子どものコトバでは「ハブく」というそうなのですが、いつも「誰かをハブいている」というママ友グループもあったりします。

こういう現象は公園や幼稚園時代によく起こるので、その結果、「同じマンションの人とはお付き合いをしていない」というような人も結構いるのです(-_-;))

班の中での人間関係があまりうまくいっていない場合に、一部の親同士が「○○ちゃんのママって×××だけど…」と会話をしていることがあります。集団登下校中や親たちが集まった場所に子どもも一緒にいる場合、子どもは親の会話をしっかり聞いてしまうことがあります。
 また、家庭でも「△△さんのお母さんってさ~」と話していると、子どもがしっかり盗み聞きしていることもあったりします。

小学生くらいでは、まだまだ親の言うことを鵜呑みにしたり、親のやってることが全て正しい!と思ってしまう年齢です。なので親同士の付き合いがそのまま子どもに影響してしまう場合もあります。
 子どもが聞いていることを考えると、親同士の会話も十分に気をつけたいですね。

子どものお世話の問題 

子どもは数人集まれば、テンション上がってはしゃぐ子が続出します…^_^;

登校時はまだまだ半分寝ているような状態のお子ちゃまもいらっしゃいますので、下校時よりは多少はマシですが、それでも「ふざけて歩く」「ちょろちょろする」「突然駆け出す」…など、大人からすればシンジラレナイような状態で道路を歩いていることも多いものです。(「集団登校の問題点」-子どもの問題)

登校班に付き添っている保護者からすると、大勢の子どもを、それも他人の子を連れて歩くわけですから、万が一にも「事故に遭わせてはいけない」「ケガさせてはいけない」と細心の注意を払って同伴しているわけです。ところが子どもはそのあたりの大人の事情には無頓着です(笑)

子どもの特性と言えばそうなのですが、この点を非常に負担に感じる保護者の方も多くいます。

また、昔と違って近所のおばさん・おじさんに叱られることが非常にコワイことだという認識をしない子どもも増えました。「いくら注意してもきかない」「いくら言っても並ばない」などは、よくある問題の1つのようです。

学校の先生はプロですから、普段から大勢の無秩序の子どもをビシっと指導するテクを持っているわけですが、保護者はあくまでも素人です。自分の子どもを育てるという経験はありますが、それ以外の子どもを指導するのはとても難しいことです。

子ども相手の仕事をしていた人、学校で児童心理学など子どものことについて勉強した人はそんなに多くはないはずですよね。

例えば、つきぐまだったら、男の子の動きは予想がつきませんし、けんかなどを始められるとどう仲裁するといいのかよくわからないことがあります。

効果的な注意の仕方や指導の仕方もわからないまま、つまり「子どもの扱い方」がわからない状態で、大勢の子どもの世話をまかされ、事故など万が一の場合には「責任」を負う立場にあるとなると、精神的にも体力的にも非常に負担になることが想像できますね。

地域との連携の問題 

保護者同伴の登下校では、どうしてもマンパワーが足りないケースが出てきます。昼間仕事をしている人が多いためですね。小学生くらいの子どもさんを持つ家庭では、お母さんの有職率が非常に上がってきますし、お父さんもビジネスの世界で中核を担う年齢になっており、非常に忙しい年代なのでしょう。

そこで地域との連携をすることで「マンパワーの不足分を補っていこう」という取り組みが行われている地域も多いはずです。

もちろん、学校と保護者と地域がガッチリ四つに組んで「子どもたちを見守りましょう」と頑張って活動できているところはいいのですが、やはりさまざまな問題を抱える地域も見受けられます。

よく出てくる問題点が

地域の中にはもちろん子どもたちの登下校の「見守り」をとても大切に考えて毎日協力してくださる方もいっぱいいらっしゃると思います。とてもありがたいことですが、その善意に甘えて協力的でない保護者もいるようです。

例えば、地域の高齢者の方が立ち番やパトロールなどをしながら、子どもたちの下校中を見守り、1人にならないように気を配って、家に無事に帰るまで付き添ってくれる。子どもの下校時間に保護者が仕事などで家にいないから「���人になっているのだろう」と思っていると、保護者は家にちゃんといる。。。
 「どうして立ち番に出ないの?」といえば、「だってぇ~、めんどくさいし~^_^;」

そのような保護者が増えてしまい、結局同伴もパトロールも全部地域の高齢者にお任せ~となってしまうと、「それはちょっと違うんじゃない?」となってしまいますね。

新しい住宅地では、もともと地域に自治会などの組織や住民のコミュニティーが存在しないところもあります。自治会活動って「お祭りがあったり、お付き合いとかいろいろ大変でしょ~?」というイメージもあって、「そんなややこしいものは必要ないわ~」という地域住民がたくさんいることも事実です。

分譲マンションなどには管理組合は存在しますが、この団体はあくまでマンション住人の資産管理を目的とした団体なので、自治会のように地域のコミュニケーションを図ることを目的とした団体ではありません。

こういう地区では保護者以外に地域からの協力を得ることが難しくなり、パンパワー不足そのものが不足しがちです。

地域の自治会組織も、学校のPTAと同じく「ハッキリいってなり手がない!(>_<)」ってことも非常に多いようです(笑)

つまり「イヤイヤ」ながらクジや順番などで当たった役員さんや班長さんをしている組織ですから、いきなり「地域の力」と担ぎ出されたところで「明日からは「地域と子どもを守るためにガンガン働きましょう\(^o^)/」となるのはやはり難しいです…^_^;

もちろん意識のある役員さんも班長さんもたくさんいらっしゃるのですよ。しかし「こういう
取り組みをしてほしいな~」と思っても、役員を押し付けてしまった罪悪感、「あの人ってね、いろいろと面倒でやっかいなことを持ち込むのよ…」などと言われて、地域の中で非難されたくない…。
 など、さまざまな思いもあって、なかなか本音が言えないことも多いようです。

地域社会というところは、さまざまな年齢の人が生活しています。いろんな年齢の構成員がいて、さまざまな知恵を出し合って生活していけるのが一番理想ですけど…。

ときどき、「擬似「嫁と姑」問題」が発生することがあります(笑)。年代によって子育てに違いがあります。その違いをお互いに認め合えればいいのですが、「そのやり方は間違ってる!」「そんなやり方は古い!」と言い合いになると、最悪は「今の若い人は!」「年寄りの言うことはっ!」と人間関係が崩壊してしまいますね。

もちろん、年齢差だけでなく人々の価値観の差によって大人同士がギスギスすることもあり、この状態では「子どもを守る」どころではなくなってしまいます。

何かの活動が始まれば、人が集うわけで、人が集うということはさまざまな価値観と出会うということになります。今の時代は価値観が多様化してしまっているので、この価値観のぶつかり合うことが、非常に大きなストレスになってしまう面も否めないかと思います。

「自分の地域だから、自分たちだけで守っていこう」という意識をもつことは大切なことですが、この意識だけではやはり長続きがしないように思います。「自分たちだけで…」と思うことで、どんな負担も自分たちだけ何とかしようという意識につながっていき、息切れしてしまうのですね。

まず最初に「ここまでならやれる」「ここまではやろう」と枠組みを作り、「できること」と
「できないこと」を分別し、「できない」ことがあることを認識し、それはなぜなのか、それをどうしたらいいのか…というふうに分析していくことが大切だと思います。

行政や警察・NPOなどで知恵を借りることもできますし、費用はかかりますが、ファミリーサポートなど外部の人材を利用する方法もあります。マンパワーの不足の場合は、内部で強制的に参加させることに力を注ぐ方向に進んでしまうことが多いようですが、それでは人間関係がギスギスするばかりで解決につながりません。

連携の問題 

学校&保護者(PTA)&地域で「子どもたちを守りましょう」はどの地域でも共通する願いであり、共通目標であると思います。

ところが、運営面に降りてくると、なぜかうまく回っていないところもあるんです、実際…(-_-;)同じような会議を何度も開催し、役員さんは何度も参加しなくてはいけなくなると「どうして同じこと3回もやるん?前の結論は?」「仕事忙しくってそんなに休んでばかりいられない…などだんだんと不平不満がたまって、行き詰ってしまうケースもあります(笑)

他にも、学校+保護者、PTA+保護者、地域+保護者というような会議を開催し、結局保護者はすべての会に参加しなくてはいけなくなる仕組みになってしまい、大変な負担になります。おまけに3者が一斉に集まらないと、なかなか横のつながりも意識しにくくなってしまいます。

また、学校が地域の協力を得るために、気を遣いすぎる学校長やPTA会長さんがいるのも事実です。「いろいろやっていただいているのだから…」と学校やPTAが本当は「こういう形でやっていきたいんだけど…」という本音をいえないでいる…。そんなケースもあります。

決して「連携していない」「お互い対抗してる!」そんなことはないのですが、連携はスムーズでないため、過剰な負担感につながったり、モチベーションが下がっていく危険があります。

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集団登下校の問題点(保護者同伴の場合)part2

保護者同伴の集団登下校で、こんなところは「うまくいってます\(^o^)/」というところには、ど~やら共通点があるようです。

それは、

  • 「付き添いができない人はできないんだから仕方がない!」と割り切っている班。
  • メンバーの良好な人間関係がある班。
  • もともと自治会の活動があって、協力が得やすい班。

さまざまな問題に直面することがあったとしても、もともと人間関係が良好に築かれているところは、何か困ったことがあっても「お互い様」と協力できたり、1人1人で問題を抱え込まずに済んでいるように思いました。

また、人間関係の負担が少なければ、活動を続ける上でのストレスが少なくなるので、これも長続きの秘訣になりますね。

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集団登下校のマニュアル

実際に保護者同伴の集団登下校を行っている小学校で使用されているマニュアルです。
「引率者向け」「保護者向け」「子ども向け」と3種類のマニュアルが準備されています。

引率者向けマニュアル

服装について

  • 引率者は「腕章」と「名札」を必ず着用してください。

時間について

  • ターミナル集合時間および解散時間は、団体責任者が定めた時間とします。
  • 団体責任者とは、自治会長または各集合集宅の集団登下校責任者を指します。
  • 1日の下校回数と下校時間はあらかじめ学校より連絡があり、自治会長が定めたターミナル到着予定時間の連絡がありますので、引率者は必ず確認してください。

引率について

  • 引率者は、学校が指定した通学道路を、登校時はターミナルから学校まで、下校時は学校からターミナルまで引率してください。
  • ターミナルとは、指定された集合・解散場所をいいます。
  • 出発時間に集合した児童を引率し、定刻に出発してください。予定された児童が集合しなくても出発し、メンバーの名前確認などは要りません。
  • 登校時は学校到着時、下校時は解散時間に任務が終わります。
  • 登校時、学校に児童が入るまで確認してください。先生との引継は要りません。
  • 下校時は、学校でターミナル番号ごとに児童が集合しています。先生から児童の引継を受けてください。
  • 学校では引率者がいない限り、児童は帰しませんのでご注意ください。
  • 出発時と学校到着時、学校出発時とターミナル解散時に、それぞれ人数が同数であることを確認してください。
  • ターミナルおよび登校途中に、児童が体調など具合が悪くなったときは、可能な限りそのまま登校してください。保護者へは学校から連絡することになっています。ただし、ターミナルに保護者がいるときは、保護者の責任において登校か帰宅かを選ぶことになっています。
  • 児童が塾通いなど、個人的理由による下校途中のグループ離脱は認めていません。
  • 引率者は、児童の速度で歩くなど配慮してください。

緊急時について

  • 引率者は、突発的事故などの緊急時は、必ず学校に連絡してください。また必要に応じて、代理者に引率を依頼するなど、最大限の努力をお願いします。
  • 引率者は、自分が決められた日時に引率できない場合、必ず代理者を依頼してください。その場合は、「腕章」と「名札」を必ず引き継いでください。

※ターミナルとは?ターミナル写真

子どもたちの集合場所のことです。ターミナルには各番号があって、このように表示板が取り付けてあります。

 

保護者向けマニュアル

時間について

  • 登校時は、定められた出発時間に児童が集合し、下校時は、定められた解散時間に保護者が迎えることを厳守してください。
  • 1日の下校回数と下校時間はあらかじめ学校より連絡があり、自治会長が定めたターミナル到着予定時間の連絡がありますので、保護者は必ず確認してください。
  • 引率者は家庭とターミナル間の送迎はしません。
  • 登校時、児童に付き添いターミナルに到着したとき、引率者がいることを確認してからターミナルを離れてください。
  • 出発時間になれば、集合した児童だけで出発します。遅れた場合は保護者の責任で同伴登校してください。
  • 下校時、ターミナルで解散の際、解散の定刻時間になれば迎えがない場合でも引率者の任務は終了しますので、児童は単独で帰宅することになります。

付き添いについて

  • 登校時、ターミナルまで保護者か代理者が必ず児童に付き添ってください。そのまま引率者と共に引率に加わっていただいても結構です。
  • 下校時、ターミナルで解散しますので、保護者か代理者が児童を迎えてください。
  • 代理者は必ず名札を付けるか、身分確認が可能なものを携行してください。
  • 児童が塾通いなど個人的理由による下校途中のグループ離脱は認めておりません。
    家庭の都合で、早く登校させたい、出発時間に遅れるなどの場合は、保護者同伴登校となります。
  • ターミナルの集合時間に遅れて集団登校ができなかった場合、解散時間に保護者の迎えが遅れて児童が単独で帰宅した場合でも、苦情は一切言わないものとします。

体調について

  • ターミナルおよび、登校途中で体調など具合が悪くなった児童は、可能な限りそのまま学校へ登校し、学校から保護者へ連絡します。ただし、ターミナルに保護者がいるときは、保護者の責任において登校か帰宅を選択してください。
    自宅出発時点で、体調不良などの状態は引率者に伝えてください。

その他

  • 保護者は、登下校の約束(子供向けマニュアル)を子どもに徹底してください。
  • 児童には、自分の集まるターミナル番号をしっかり教えてください。下校時に学校内集合場所の番号にもなります。
  • 欠席の場合は、今までどおり友だちに連絡帳を渡してください。
  • これまでどおり保護者同伴登校を希望される方は、各自登校となります。
  • 人任せではなく「我が子��のためにもお互い協力し、まず保護者が子どもたちの安全確保のために出来るところから動き出しませんか。 

子ども向けマニュアル

  • 朝の集合は、時間どおりに必ず自分のターミナルに集まりましょう。
  • 下校時は、先生の指示をよく聞いて、自分の集合場所に時間通りに集まりましょう。
  • 登下校は引率者の言うことをよく聞き、指示に従いましょう。
  • 登下校はおしゃべりをせず、たて一列に並んで歩きましょう。
  • 他の人や、自転車の迷惑にならないように歩きましょう。
  • 列からはみ出したり、勝手に速く歩いたり、走ったりしないようにしましょう。
  • 学校から自宅まで途中の寄り道はしないようにしましょう。
  • 気分が悪くなったり疲れたときは、引率者にすぐ話をしましょう。
  • 信号を守り、交差点を渡るときは、自動車に気をつけて、さっさと渡りましょう。
  • 「おはよう」「さようなら」「ありがとう」のあいさつをしましょう。

(このページ作成にあたっては、オレンジさんにさまざまな情報を頂きました。
 ありがとうございましたm(__)m ) 

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