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久遠寺翁が榎さんを信頼したわけ

ちょっと前にノベルス版で読み返していた姑獲鳥。

以前、どこやらで、「鉄鼠」で久遠寺の爺さんがなぜ榎さんをあんなに信頼したのか謎、みたいなことが書いてあって、そのときは、確かに、とか言って笑ってたんですが、
真面目な話、なぜなのか、わかるような気がしました。

異例の事情聴取、というか、いわゆる謎解きの場面ですが、
中禅寺が涼子の「母」の人格がやったと思われることについて語ったとき、
敦子が、そんなことのできる母親なんかいない、と叫ぶんですね。
それに対して榎さんが平然と
「いるじゃないか。その人だってしたことだ。その人の母親だってしたんだろう」
と言うのですね。

マイナスもプラスも何の評価もない、単なる事実として。
内藤に対するのとは違って、怒りも蔑みも、なんの個人的感情もない言い方ですよね。
こういう反応のできる人って、なかなかいないと思う。

そして、最終的に涼子の足を止めたのは、なぜかいつの間にか先回りしていた榎さんだった。

それに、最初何の関係もないと思われた箱根旅行の際に泊まった旅館の名前。
それが実は関係あったと分かったわけだから。
もし久遠寺翁が、榎さんが写真だけで涼子と梗子を見分けていたと知ったら、
もっと驚いたかもしれないね。

そんなわけで、箱根で何だかわけのわからない混乱した状態で、久遠寺先生が榎さんのことを思い浮かべたのは、ほかに頼れる人もいないわけだし
当然と言えば当然かなと思う。

きゃあっ

ところで、ひょんなことからこんなところへ行き会った。

ご存じの方も多いんでしょうね。
私は全然知りませんでした。
インタビューで公言されてたとは。
今までもどこのサイト等でも見かけたこともなかったので。

翔べ!必殺うらごろし

「必殺フリークで知られる作家の京極夏彦は、自作に出てくるキャラクターである榎木津礼二郎のモデルが、本作の「先生」であることをインタビューで明らかにしている。」

うわー、ちょっと苦手かも。
でも昔のドラマだし、地上波でやってたんだから、多分映像自体はそんなグロくないんじゃないかな。
中村敦夫さん……。
えーと、ハンサム、なのかな?
ちょっと私の好みではイケメンの範疇には入ってなかったですが。
いやでもお若いころはまた違ったんでしょうが。

ちょっと作者本人に言われても、モデルと言われればそのような気もするけれど
あんまり共通点もないような気もしないでもない(笑)。
だってむしろ榎さんよりもっとこれに似てる設定あると思うんですよ。
まあ、モデルなんだからそんなものでしょうけれど。
そして多分、他の人物同様、複数のモデルがあるでしょうし。

でも榎さんに座禅はないわ、座禅は(笑)。
印はむしろ中禅寺のほうを想起させるし。

でも、そうか~~。
公式に言ってらっしゃったのですね。そうか~~~。
このバイオレンスっぷりを読むと、あれですね、百器徒然と塗仏辺りの榎さんが、姑獲鳥のころから想定済みってことですね(笑)。

中禅寺は長髪だった

いやいや、すっかり失念していたんですよ。
いや、短髪だと思っていたわけではなくて、いつのまにかアニメ絵や志水絵のあの手の髪型がデフォになっていたんですが。
でもよく考えたら芥川はべつに長髪じゃないんですよね。
たしか志水先生が試しに描かれた幾つかの中禅寺候補の中で、まさに芥川そのままといった髪型があったように思いますが。

でも、姑獲鳥にしっかり書いてありました。長髪をかきまわした、と。
あれ、これで思い浮かぶのはむしろ映画版金田一だ(少年ではなくじっちゃんのほう)。
でも芥川芥川とも書いてあるから
いつのまにか芥川のイメージも長髪になってたんだよ。

女性名の呼び方

美由紀の名前を覚えることは放棄して属性を呼称として採用した(この表現大好き)榎さんですが
もし本当に事件が終わった後も、日常的に美由紀に会うようになったら
ほどなくしてちゃんと覚えたんじゃないでしょうか。
とりあえずは「女学生」という呼び方が気に入ってる(と思っている)のでそう呼ぶかもしれませんが。

だって、「千鶴さん」「雪ちゃん」「敦ちゃん」はごく普通の呼び方ですよね。
女性に対してはまともなんじゃないかと。

神崎のことは何て呼んでたのかな。
いつもフルネームだったわけじゃあるまい。
やっぱ「宏ちゃん」だったのかな。「宏美」のほうがいいな。

美由紀のことはどう呼ぶことになるんだろう。
「みゆちゃん」は言いにくいので
「みゆたん」とか「みーちゃん」とか考えられますが、気持ち悪いのでやめてほしいです(笑)。

そうなるとやっぱ「美由紀」か。

でも美弥子さんだったら「美弥さん」てイメージなんですよ、なぜか。
美弥子も榎さんよりだいぶ年下だけど、でも「さん」のイメージ(笑)。

と書いてきて気付いた。
榎さん絡みの女性は「美」が付く。


ところで、なぜ「千鶴ちゃん」ではなく「千鶴さん」なのか。
ずっと前どこかで、千鶴子は榎さんより年上なのではないかと。
ということは当然中禅寺からしてもあねさん女房なのではないかと。
萌えるvと(笑)。
結構良くないですか?(笑)。

キバシュウ

姑獲鳥で

「ただ木場に至っては姓を呼ぶよりも長くなっているから、全然省略にはなっていないのであるが」

とありますが、
多分榎さんは省略したいだけじゃないんですよ。
呼びやすさってものがあるんですね。
二音節語というのは据わりが悪いんじゃないですかね。
芸能人の愛称とかでありますよね、長くなってんじゃねーかみたいなの。
あ、ぱっといい例が思い付きませんが。
美紀→ミキティ、とか。

でももしかしたら、木場修に限っては、子供の頃の榎さんが覚えきれなかっただけとか(笑)。

「キバシュウタロウ」→「キバ……シュウ……なんだっけ?」みたいな。

ところで、同人サイトでよく見かける「修ちゃん」て呼び方ですが、
原作では狂骨で1回出てきただけだと思うんですよね。
しかもそのとき木場修本人は、誰だよそりゃあみたいな反応をしてるので
呼ばれ慣れてないように思います。
まあ、人前で子供の頃の呼び方を久し振りにされたので照れくさかったのかもしれませんが。
可愛いので(両方とも)1回だけとは言え、私もこの呼び方は好きですけどね(笑)。

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