十和田市サッカー協会 第2種委員会

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初期のスピードマスターを探し求めるなかで見つけた、真に希少なモデルを紹介しよう。

私は初期の個体を見つけることに異常な執着を持っている。私が手に入れた本当に素晴らしい最初の時計は1972年のロイヤル オーク Aシリーズ Ref.5402で、その特別な時計を時計趣味の早期の段階で見つけたこと(それは最初の200本のロイヤル オークのうちの1本である)によって、私はある種の病気にかかったようだ。以前ロレックスの初代コスモグラフ デイトナについて語ったことがあるが、今日はまた別の、クロノグラフにおける絶対的なアイコンのひとつであるオメガ スピードマスターについて簡潔に紹介したい。

私は初期のスピードマスターを探し求めるなかで、パテックフィリップスーパーコピー 代引き 激安この特別な時計を見つけた。これはRef.2915だが、今回の議論において特に重要なのはそのなかでもRef.2915-1にあたる個体だということだ。これは最初の、あるいは初期に作られたスピードマスターのひとつであることを意味する。似たような外観や特徴を持つRef.2915-2やRef.2915-3もあるが、この時計はRef.2915-1であり、それだけでもかなりクールだ。

初期のスピードマスターで最も目を引くポイントは、大きな矢印の形をしたブロードアローハンドだ。オメガはこのディテールを復刻モデルにも採用している(ただし、以前に話したスピードマスター'57には不思議なことに採用されていない)。この針がのちのものより機能的か美的かという点については議論があるが、それは重要ではない。重要なのは、もしあなたがスピードマスター Ref.2915-1を買うならこれらの針が必須であるということだ。

次に目に留まるのはRef.2915に特徴的なSS製タキメーターベゼルだ。計測の基準は1000mで、300km/時まで目盛りが刻まれていることがわかる。のちのスピードマスター Ref.2915-3は、Ref.2998に見られるような黒いアルミニウム製のベゼルを備えている場合もある(それは本当に過渡期のモデルだったのだ)が、Ref.2915-1とRef.2915-2にはこのSS製ベゼルが必須である。見た目の面ではのちの黒いベゼルを好む人が多いが、オリジナルのSS製ベゼルを備えたRef.2915-1は見つけること自体が難しい。この時計はもちろんそのベゼルが健在だ。

初期のスピードマスターのダイヤルには、それが60年代以降の交換品ではなく1950年代のオリジナルであることを示す特徴がいくつかある。まあ、それについてはまた別の機会に説明しよう。このRef.2915-1のダイヤルは確かにオリジナルであり、驚くほどに素晴らしいブラウンの色合いに変化している。光の当たり方によって、見るたびに少しずつ違って見えるのがまた魅力的だ。元は真っ黒であったことを覚えておいて欲しい。

この時計の裏側には“SPEEDMASTER”とオリジナルの署名が刻印されたケースバックがあり、中央にはヒッポカムポス(海馬)のエンブレムがない。

ケースバックの内部には、もちろんインナーケースにレマニア2310キャリバーが収められている。これはオメガがいうところのCal.321として知られているムーブメントだ。これは史上最高のクロノグラフムーブメントのひとつであり、オメガの仕上げがパテックやヴァシュロンで見られるレベルには及ばないとはいえ、そのシンプルな構造は際立って優れている。

ケースバックの内側には極めて重要な“2915-1”の刻印があり、この時計がどれほど希少な初期の個体であるかを裏付けている。

オメガ スピードマスターのRef.2915は極めて希少だ。間違いなく。販売されているものを探してみるといいが、見つからない(少なくともすべてオリジナルの状態のものは…)。私としてはこれは購入できるなかで最もレアなクロノグラフのひとつであり、ポール・ニューマン デイトナのようなものよりもはるかに珍しいと考えている。それどころか、驚異的なダブルスイス アンダーライン コスモグラフよりも希少かもしれない。価格もほぼ同じくらいだろう。

もちろんこの個体をとりわけ特別なものとしているのは、ブラウンのトロピカルダイヤルだ。これを追い求める人もいれば、嫌う人もいる。私はケースバイケースだ。美しく経年変化したトロピカルダイヤルもあれば、ただただクレイジーなものもある。このスピードマスターは、極めて控えめな意見だがどちらのカテゴリーにも当てはまらない。このブラウンは非常に均一で、まるでダイヤルが元々ブラウンで作られたかのように見える。私にとっては、すでに驚くほどクールな時計にさらにもうひとつの魅力的な要素を加えているに過ぎない。このブラウンは私の好みではないが、もしかしたらあなたは気にいるかもしれない。

さて、初期オメガ スピードマスターを求める私の旅は続いているが、今回はこの道中で見つけた非常にクールな例を共有したいと思ったのだ。この時計は偶然にもSheartimeのアンドリュー・シア(Andrew Shear)氏の所有物であり(記事執筆当時)、彼に連絡すれば売ってくれるかもしれないと信じている。

私自身のRef.2915探しの旅については今後も報告していくつもりだし、この非常に希少な初期のオメガ スピードマスターについてさらに詳細なレビューをお届けするつもりだ。

イタリア発の腕時計「SPINNAKER」とソニーのスマートウォッチ

腕時計「スピニカー」とソニーのスマートウォッチ「wena 3」を結合した日本限定セット「BRADNER-wena 3」の最新モデルを、全国のSPINNAKER取扱店(百貨店・時計販売店・オンラインショップ)で2月22日に一般発売します。腕時計ファンから支持を得る高コスパ"機械式時計"と注目の"スマートウォッチ"。オールブラック、黒ダイヤル×青ベルト、緑ダイヤル×黒ベルト、新色の3モデルが同時発売

「機械式時計」×「ヴィンテージデザイン」×「ダイバーズ」をキーワードに、「語れる時計」としてファンから高評価を集める「SPINNAKER(スピニカー)」。

ウブロ スーパーコピー優良サイトコンプレッサーケースのベストセラーシリーズ「BRADNER(ブラッドナー)」と、ソニーのスマートウォッチ「wena 3(ウェナスリー)」が合体した限定セットの販売実績が想定数を超え、需要に応えるため、新たなカラーを追加したラインナップを展開します。

オールブラックは、ワーキングスタイルと休日スタイルの境がなくなりつつつある現代において、需要が高まり、期待が寄せられています。どんな服装でも気兼ねなくセルフスタイリングできるところが魅力です。

この日本限定セットは、満足感と汎用性のある専用ボックスに入っているのも、嬉しいポイントのひとつです。

【手の甲側 時計部のベースはSPINNAKERの機械式時計「BRADNER」】
ブラッドナーは1950~60年代の「コンプレッサーダイバーズ」にオマージュして開発されたフラッグシップシリーズです。日本上陸時から大きな売上を記録した事で話題になりました。ヒットの秘訣は語れるこだわり満載のスペック。

インナーベゼルの「コンプレッサーケース」は2時位置のリューズを回すことで、ケース内のベゼルが回転します。また、信頼性の高い「日本製自動巻きムーブメント」、暗闇で強く発光する「スイス製スーパールミノバ」、強度の高い「サファイアクリスタル」等、語れる点が尽きない逸品です。

【手首側 バックル部はソニーのスマートウォッチ「wena 3」】
Suica等の電子マネー機能、Amazonの音声サービス「Alexa」、メールの確認、ウェルネス機能、施錠・解錠機能など、便利なスマートウォッチ機能を搭載。機能も、気分も、想い出も。すべてを満たすアイデアとテクノロジーの結晶、それがソニーのスマートウォッチ “wena”です。

【概要】
BRADNER-wena 3
一般発売:2023年2月22日
予約受付:2023年2月15日~
販売場所:全国の時計販売店・百貨店
公式サイト: https://www.spinnaker-watches.jp/feature/spinnaker_wena3

品番:
SP-5062-WN-03 
¥74,800(税込) ¥68,000(税抜)

SP-5062-WN-04 
¥70,400(税込) ¥64,000(税抜)

SP-5062-WN-05 
¥68,200(税込) ¥62,000(税抜)

【スペック】
日本製自動巻ムーブメントNH35 /無反射加工サファイアクリスタル /18気圧防水(wena 3は5気圧防水) /スイス製スーパールミノバ / レザー / ステンレススチール / W42㎜×H42㎜ / スマートウォッチ機能(Suica等電子マネー機能/Amazon Alexa/ウェルネス機能 等)

【お問い合わせ】
株式会社ウエニ貿易 時計事業部
〒110-0008 東京都台東区池之端1-6-17
TEL:03-5815-3277

[スピニカー(SPINNAKER)]
『スピニカー』は、「海を越え、海と生きる時計」をコンセプトに、ヨットやフリーダイビング等の海のスポーツに関わる人々の腕時計としてデザインされています。ブランド名の『スピニカー』の由来は、ヨットのマストの前方にはり、追い風の時に使用する半球形の大きな帆。人間を海へ駆り立てる“アドベンチャー精神”を表すために、ブランド名に採用しました。これにより、人が舵を取り、パネライ スーパーコピー代金引換を激安航海していくことをシンボル化しています。スピニカーのイラストはロゴにも表現され、駆動装置のローターにもしっかりとその優雅なイメージを刻んでいます。『スピニカ―』は2016年にヴィンテージコレクションを発表し、2018年にはパリで最も有名なデパートとされる『ギャラリー・ラファイエット』で販売を開始し、多くの名声を集めました。さらに、2019年に広まった「ヴィンテージデザインブーム」と「ダイバーズデザインブーム」を背景にその名は更に広がり、現在ではイタリア・イギリス、フランス、アメリカ、香港で展開。年間4万本以上を販売する人気ブランドに成長しました。

"SPINNAKER"とは、ヨットのメインセイルの前に張り、追い風の時に使用する三角形の帆です。人間を海へ駆り立てるアドベンチャー精神を表すために、ブランドの名前として採用しました。これにより、人が舵を取り航海していくことをシンボル化しました。

ボーム&メルシエ 2025年新作「リビエラ GMT」を発表~

1973年の誕生以来、「リビエラ」は、デザインと素材の組み合わせの分野でメゾンのノウハウを表現します。ライフスタイルにおけるこのアイコンは、近年デザインが見直され、そしてシンプルかつ洗練されたシャープなラインを備え、12角形のベゼルとスポーティかつエレガントなフォルムにより、すぐにリビエラと認識することができます。ボーム&メルシエは、この度、ケース径42mmの独創的で、その卓越したデザイン性が特徴的なGMTの2つのバージョンを発表いたします。「リビエラ」は、常に進化し続けます。そして、その旅への情熱と人生を楽しむことを忘れません。

1973年の誕生以来、オメガ スーパーコピー時の流れの中で、その独特のスタイルを守りながらも、それぞれの時代に適応してきました。50年近くにわたり、個性的なフォルムのステンレス・スティール製ケースを備えた独特なデザインにより、この時計は自由、一風変わったエレガンス、そして余暇を楽しむことを体現し続けてきました。そのフォルムと時計製造技術を通して、フレンチ・リビエラのライフスタイルを表現しています。「リビエラ」は、他にはない独創性が溢れ、カジュアル・エレガンスを代表する時計なのです。
2021年、ボーム&メルシエはメゾンの時計製造技術のノウハウを忠実に守りながら、時代のトレンドを捉え、時計製造への情熱を現代版に解釈し直し、第5世代「リビエラ」を発表しました。今年、ボーム&メルシエは、繊細なフォルム、大胆さ、デザイン性における確かな時計製造が結集した、新たなGMTの2つのバージョンを発表し、美しい旅へ誘います。

「リビエラ」GMT M0A10659とM0A10658 : 旅する時間
4本のビスで固定された12角形のベゼル、直径42mmのステンレス・スティール製ケース、スイス製自動巻きムーブメントを備え、新しい「リビエラ」ウォッチの2つのモデルは、伝統を大切にしながら未来を切り開きます。

オリジナルのデザインコードを受け継ぎながらも、時代のトレンドにフィットさせていきます。「リビエラ」コレクションのこれら2つの最新モデルは、1973年当初のオリジナルモデルの力強さを感じ取ることができます。
「リビエラ」のフォルム、精神、そして機能までもが、オリジナルモデルを受け継いでいます。トラベルウォッチであるこれらの「リビエラ」は、4本目の針により、第2時間帯の時間を瞬時に読み取ることができます。この第4の赤いセンター針は、24時間かけ文字盤上を一周し、時間を刻む繊細な目盛りによって旅する現地の時間を正確に表示することができます。これら2つの新作「リビエラ」GMTは、2つのバージョンで展開されます。ブルー文字盤(ブルーのラバーストラップ)、またはシルバー文字盤(ステンレス・スティール製ブレスレット)はサンレイ・サテン仕上げされ、ブルー文字盤は同系色、シルバー文字盤には透明な転写でウェーブ装飾が施されています。

もちろん、傷の付きにくいサファイアクリスタルは両面に無反射加工が施され、8角形のリューズは立体的なΦファイマークのロゴと赤いラインで装飾されています。クラシックとカジュアルの見事な融合は、特別なツールを使わず数秒でスタイルを変えることのできる、信頼性と堅牢性を備えたFast Strapインターチェンジャブルシステムでも見て取れます。10気圧防水(約100m)を備え、唯一無二の技術性を誇るこれら2つの新作タイムピースは、現代の時計製造におけるメゾンのヴィジョンを体現し、正確な時間を求める世界を旅するトラベラーの期待に応えています。

【仕様】
リビエラ GMT(RIVIERA GMT)

M0A10658

ムーブメント:自動巻き(ETA 2893)、
パワーリザーブ:42時間、
石:21個、
振動数:28,800 時 
機能:時、分、秒、デイト、GMT(24H) 
ケース:12角形/ケース径42mm/厚さ10.96mm/ポリッシュ・サテン仕上げステンレススティール/
・両面無反射加工のサファイアクリスタル/
・サンレイ・サテン&ポリッシュ仕上げステンレススティールベゼル/
・4本ビスで固定されたオープンケースバック/
・ファイのロゴをエンボス加工したレッドライン入りの8角形リューズ
・防水:10気圧(100m)
ダイヤル:サンレイ・サテン仕上げ/シルバーのラッカー仕上げ/
・ウェーブ装飾 /
・スーパールミノバ(C1, ブルー発光)加工されたリベット式ローマ数字インデックス/
・ファセット仕上げのロジウム加工針とGMT針/
・デイト表示窓 
ブレスレット:ポリッシュサテン仕上げ3連ステンレススティールブレスレット/
・インターチェンジャブル/トリプルフォールディングクラスプ 
税込予価:440,000円
発売時期:2023年5月下旬

M0A10659

ムーブメント:自動巻き(ETA 2893)、
パワーリザーブ:42時間、
石:21個、
振動数:28,800 時 
機能:時、分、秒、デイト、GMT(24H) 
ケース:12角形/ケース径42mm/厚さ10.96mm/ポリッシュ・サテン仕上げステンレススティール/
・両面無反射加工のサファイアクリスタル/
・サンドブラストチタンベゼル/
・4本ビスで固定されたオープンケースバック/
・ケース中央にゴールドPVDスティールリング/
・ファイのロゴをエンボス加工したレッドライン入りの8角形リューズ 
・防水:10気圧(100m)
ダイヤル:サンレイ・サテン仕上げ/ブルーのラッカー仕上げ/
・ウェーブ装飾/
・スーパールミノバ(C1, ブルー発光)加工されたリベット式ローマ数字インデックス/
・ファセット仕上げのロジウム加工針とGMT針/
・デイト表示窓 
ストラップ:グレイン装飾入りサテン仕上げブルーラバーストラップ/
・インターチェンジャブル/
・トリプルフォールディングバックル 
税込予価:412,500円
発売時期:2023年5月下旬

【お問い合わせ】
ボーム&メルシエ 0120-98-8000

今年 生誕60周年を迎える「コスモグラフ・デイトナ」について by L’Hiro

ロレックスとパテック・フィリップ。この二つの時計ブランドは違った次元での機械式腕時計の最高峰です。パテック・フィリップが伝統的工芸品の最高峰と例えれば、ロレックスは近代工業製品の最高峰です。もっと抽象化すれば、超芸術的な時計と超実用的な時計の違いでしょうか。ただ、どちらもトップクラスの時計ですが、属する次元が違うので決して比べることはできません。

その超実用的な時計、例えれば、人類の叡智を尽くし見えない自然な時の流れを可視化し、正確性や耐久性において最高峰の時計を作り続けているロレックス。今回はそのブランドの顔である"コスモグラフ・デイトナ(以下、デイトナ)"について語りたいと思います。

ロレックススーパーコピー 代引き唯一のクロノグラフであるデイトナは1963年に誕生しました。今年はこのデイトナ生誕60周年を迎えます。故に、毎年新作が発表される4月には、何かがあるのではないかと思いを馳せてしまう記念すべき年です。このデイトナはいまや時計そのものよりも、その”デイトナ”という名前だけが独り歩きしているカリスマ時計です。レースのために生まれた時計、ロレックスの看板時計、キング・オブ・クロノグラフなど、色々なイメージが飛び交っていますが、デイトナ・マラソンと称されるように今や定価で入手するのはほぼ困難な時計になっています。ただ、残念なのはその中身の質の高さを知る人たちが、とても少ないことです。特に、ムーブメントの革新性、洗練性、堅牢性は特筆に値しますが、あまり知られていません。

今回は、その魅力のうち発明に値するデイトナのムーブメントである究極の実用性を実現したキャリバー4130の特徴についてお話しします。キャリバー4130は、2000年に、Marc SCHMIDT(マルク・シュミット)とMichel SINTES(ミッシェル・サンテ)の2人で開発されたロレックス社初の自社開発のクロノグラフムーブメントです。それまで、ゼニス社のエル・プリメロを改良したムーブメントを使っていました。ロレックスはスケルトンモデルを出さないこともあり、秘匿性が高く、時計修理の方々しかその良さが分からないのですが、その奥深さは計り知れません。まずは、このキャリバー4130をよく知るために、このムーブメントが属するクロノグラフという時計を深掘りしましょう。

クロノグラフとはストップウォッチ機能を持った時計のことです。
通常、機械式時計はゼンマイを巻き上げることによっていつも動いている、時、分、秒の3つの針を動かす時間用の輪列(歯車の集まり)が必ずあります。機械式クロノグラフには、この時間用の輪列に加えて、ストップウォッチ用のクロノグラフ秒針とその動いた時間を記録する積算計を動かす、別の輪列があります。指で2時位置にあるスイッチを押すとストップウォッチ用の輪列がいつも動いている時間用の輪列に、動力伝達装置(以下、クラッチ)でつながり、1つの大きな輪列になることでクロノグラフ秒針とその積算計が動き出します。

次にクラッチの種類を深掘りします。通常、そのクラッチには時間用の輪列の一つである秒針がついている四番車と、ストップウォッチ用の輪列のクロノグラフ歯車が、遊動車(=歯車)を介して水平に噛み合う“水平クラッチ”と、垂直な同軸上でディスクが重なり連動する“垂直クラッチ“に分かれます。

水平クラッチは”水平“という言葉どおり、クラッチの仕組みが水平に並んでいるため、歯車、レバー、機械の形、磨きや面取りが目の当たりに出来ます。したがって、マニュファクチュールを語る時計ブランドは、ムーブメントの輪列を最大限に美しく見せられる水平クラッチを採用する傾向にあります。個別銘柄でいうと、A. LANGE & SÖHNEのダトグラフやZENITHのエル・プリメロ、OMEGAのスピードマスターなどに採用されています。ただ、水平クラッチは四番車にいつもつながっている遊動車という歯車の歯が、水平方向にクロノグラフ秒針の歯車とのかみ合わせでクロノグラフ秒針を動かすので、針飛びという現象が起きます。針飛びとは、歯車の歯と歯の噛み合わせの際に歯先のどこに落ちるかによってクロノグラフ秒針が前後にずれる現象です。もし、クロノグラフ車の歯数が200枚だったとすると、その歯の間隔は0.3秒表示の角度に相当(60秒÷200)するので、最大0.3秒前後のズレが生じる可能性があります。たまに、単純な歯の噛み合いでは説明がつかない1秒近い針飛びを起こすこともあります。針飛びは、たとえわずかでも、1秒の何分の1を測るクロノグラフでは切実な問題です。

その点、”垂直クラッチ”はクラッチが歯車ではなく、二つのディスクがぺったんと重なり合う方式なので針飛びの問題が全くありません。つまり、実用的には垂直クラッチより垂直クラッチに軍配があがるということです。超実用時計を作るロレックスらしく、デイトナのムーブメントであるキャリバー4130は後者の“垂直クラッチ”を取り入れています。更に、現在のキャリバー4130は、LIGA加工という特殊な工法で作られたクロノグラフ歯車のおかげで、時計の外観美、実用性、針の動きの滑らかさを向上させています。 ロレックスはキャリバーの中身を少しづつ改良しており、今も進化し続けています。したがって、同じキャリバーでも年代によって、搭載するパーツが異なるケースがあります。このLIGA加工のクロノグラフ歯車は、2007年にキャリバー4130に搭載されました。

LIGA加工とは、従来の工法では製造できなかった微細な部品や複雑な形状の部品を製造できる技術です。正式名称は各工程のドイツ語の頭文字をとってLIGA(Lithograph Galvanoformung und Abformung)と名付けられています。1980年代にドイツのカールスルーエ原子核研究所で開発された技術で、セイコーがガンギ車やアンクルを作る技術として取り入れているMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術のうちの一つとなっています。

この加工は写真の現像に似ていて、ある樹脂の上に歯車の形が描かれたマスクを置いて、そこに光を当てます。その後、樹脂を薬品につけると光が当たった部分だけが溶けて、歯車の形に沿った型ができます。その型に歯車用の素材を流し込むと歯車の原型ができる仕組みです。ご興味がある方は、参考動画[*1]をご覧ください。キャリバー4130では、このLIGA加工で作られたクロノグラフ歯車を使用しており、大きく分けると3つの点において秀逸さを極めています。

一つ目は時計の縦方向の薄さです。
既述のとおり、“垂直クラッチ”は実用的なのですが、欠点は、垂直方向に重なる2つのディスクを持つ垂直クラッチ、時針を動かす二番車、秒針を動かす四番車やクロノグラフ歯車が中央に集中しているため、時計が縦に厚くなってしまうことです。しかし、キャリバー4130は四番車を6時位置にずらし、垂直クラッチを中央のクロノグラフ針と四番車の間にずらすことで、ロレックス三大発明の一つであるよく巻き上がる自動巻きを中央に携えても、縦の厚さを12.5ミリに薄くすることに成功しました。これを可能にしたのがLIGA加工によるクロノグラフ歯車です。

通常、垂直クラッチでは四番車とクロノグラフ歯車が中央の同軸上にあるため、クラッチがかみ合うときに針飛びは絶対に起こらないことはすでに説明しました。しかし、キャリバー4130では、四番車とクロノグラフ歯車が同軸上にないため、針飛びが起こる原因となる“歯車“が必要となりました。この針飛びをなくすために開発されたのが、LIGA加工のクロノグラフ歯車です。この歯車は歯先がバネのようにたわむように設計されているため、歯と歯のかみ合わせによる針飛びが極限まで減少します。このLIGA加工の歯車によって、時計の王道である二番車を中央に位置させながらも、時計の縦の厚さを12.5ミリという薄さを実現できたのです。

2つ目は耐久性の向上です。
クロノグラフには、垂直クラッチと水平クラッチに限らず、クロノグラフ歯車とクロノグラフ針の接続部分にフリクションスプリングというバネを取り付け、ストップウォッチ作動時に長いクロノグラフ針がふらつく針ブレを防いでいます。しかし、一方で、フリクションスプリングはクロノグラフ歯車に弱いテンションをかけるため摩擦が起き、パーツの劣化につながるため一定の期間が経過するとパーツの調整や交換が必要になります。しかし、LIGA加工のクロノグラフ歯車を用いることで、キャリバー4130にはフリクションスプリングが必要なくなりました。フリクションスプリングの弱いテンションが、LIGA加工による歯車の歯先のバネに代替されることになり、フリクションスプリングがなくても長いクロノグラフ針の小気味よい起動が保たれることになりました。[*2]

3つ目は、クロノグラフ針の流れるように滑らかな動きです。
通常の歯車には、歯と歯がかみ合う部分にわずかなバックラッシュ(=隙間)がないと二つのかみ合った歯車の歯と歯は、それぞれの歯の両側でぴったりくっついてしまい、滑らかに回転できません。まったく動かなくなってしまうことも起こり得ます。適度なバックラッシュがあることによって、歯車はなめらかに回るのです。しかし一方で、このバックラッシュが、針の運びに微妙なズレを生み出してしまう原因となっていました。この問題を解決したのが、キャリバー4130のLIGA加工で作られた歯車です。この歯車は、各歯車の歯の中央部に隙間を持たせ、歯先がバネのようになっています。この仕組みにより、歯の両側は、エネルギーを伝達している間ずっと隣の歯車と噛み合ったまま、歯の中央の中空部に必要なバックラッシュを取り入れることに成功しました。これによって、デイトナのクロノグラフ針は、時の流れを滑らかに、かつ正確に表現することができるようになったのです。

以前デイトナは、ロレックスコピー 代引きエル・プリメロを独自にチューンアップしたムーブメントを搭載していましたが、機構が複雑過ぎて、ロレックスのお家芸である実用性を進化させることが困難でした。しかし、この完全自社製のキャリバー4130に採用したLIGA加工で作られたクロノグラフ歯車で新しいデイトナは、時計が縦に厚くなってしまう垂直クラッチの弱点を完全に克服し、薄くて、耐久性においても10年というメンテ期間の長さを実現しました。

一般的にロレックスは多くを語りませんが、これほど超実用的なクロノグラフはデイトナ以外に見当たらないことは確かです。現在販売されているデイトナの第6世代となるRef.116500LNのカリスマ性の裏には、このような秘めたるムーブメントの素晴らしさがあるのです。

ブローバが サマーキャンペーンを開催中~

ブローバは、2023年6月23日(金)~8月6日(日)に、「ブローバ 2023 サマーキャンペーン」を開催します。キャンペーン期間中、対象店舗およびブローバ公式オンラインショップにてブローバ時計をご購入のお客様に、オリジナル今治ハンドタオルをプレゼントします。この夏はぜひブローバと素敵な時をお過ごしください。

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【概要】
ブローバ 2023 サマーキャンペーン
キャンペーン期間: 2023年6月23日(金)~8月6日(日)
キャンペーン期間中、対象店舗およびブローバ公式オンラインショップにて、ブローバ時計をご購入のお客様に、オリジナル今治ハンドタオルをプレゼントいたします。
※オリジナル今治ハンドタオルはなくなり次第終了となります。

●オリジナル今治ハンドタオル

【新作ガガミラノスーパーコピー 激安通販時計のご紹介】
マリンスター
1970年代に誕生したブローバの代表コレクションの一つ、「マリンスター」から新作ネイビーモデルが登場。SSケースに、ポリッシュとサテン仕上げを用いたネイビーベゼルと印象的な6つのビスを配し、オレンジの差し色が効いた3針時計。5時位置にはスモールセコンド、7時位置にはオープンハートがあり、小窓からテンプの動きを楽しめます。20気圧の高機能性を備えつつ気品にあふれた表情とラグスポなデザインが特徴の1本です。

アーカイブスシリーズ ルナ パイロットクロノグラフ
過去の傑作時計を現代風にアップデートした復刻モデルが揃うアーカイブスシリーズから新作モデルが登場します。1971年アポロ15号の船長が月面着陸した際に着用していた時計、ルナ パイロット クロノグラフにネイビーとホワイトのツートンカラー文字盤が特長の新モデルが発売。今モデルは、ストラップ裏のピンをスライドするだけで簡単に付属のブルーレザーNATOストラップへ交換可能です。

【お問い合わせ】
ブローバ相談室
TEL: 0570-03-1390
受付時間: 9:30~17:30 (祝日を除く月~金)

[BULOVA(ブローバ)]
1875年にジョセフ・ブローバが設立した老舗アメリカ時計ブランド。BULOVA(ブローバ)は、数々の「世界初」を生み出してきました。ニューヨークに本社を置き、世界65の国と地域で販売を展開するブローバは145年以上前に創業者がインスピレーションを得たクラフトマンシップ(職人技)、イノベーション(革新)、テクノロジー(技術)という企業理念を今も大切に守り続けています。これまでの伝統を守りつつ、独特のデザイン、高性能テクノロジー、優れた品質を合わせ持った魅力的な時計を世界中へ届け、これからも輝かしい歴史を創り続けます。