- ナイチンゲール(Nightingale)と言う名称の由来はヒタキ科の鳥であるサヨナキドリ(小夜鳴き鳥)の英語綴りである。
- なお、欧州においてサヨナキドリは死を告げる鳥とされている。
- →2011年に公開された設定画には永野氏の字で「NAITIENGEAILE」と書かれているが、永野氏による造語であると思われる。 2011.1.9追記
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一方、2007年に永野氏が描いたMSはナハトガル(Nahatgall)という名称となっているが、単にナイチンゲールをドイツ語読みにしたものではない。 ドイツ語では「Nachtigall(ナハティガル)」)であり、「Nahatgall」という綴りも永野氏の造語ではあると思われる。
- ・「永野がシャア用にデザインしたナイチンゲール(劇場版での名称はサザビー)は、ジオン系MSの新たなスタンダード・モデルとなりうる傑作だった」 [マモルマニア]
- ・「逆襲のシャアでもまたまた筆頭デザイナーとして呼ばれて全てを作ろうとして、またクビになって(笑)。(中略)HI-Sガンダム(νガンダムの原型)やナイチンゲール(サザビーの原型)なんかのデザインも上げているし」 [Zガンダムエース]
- ・「ナイチンゲールことナハトガルは僕が『逆襲のシャア』の企画に関わっていた時点でデザインされていたMSで、シャアが搭乗する最後のMSとして富野氏から依頼されていたものです。(中略)残念ながらこのデザインは日の目を見ることはありませんでした。作品を企画時点で降板したからです。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
- ・「『逆襲のシャア』のメインデザイナーとして起用されるが、今度は周囲のスタッフとドタバタを起こしてしまい、またしても降板」 [ウラBUBKA2004年11月号]
- ・「この重々しいロボットは敵のスーパーパイロットが乗るという設定で、「死を運ぶ鳥」という意味の名前が付けられた。」 [リブート2巻]
- ・「とある作品の続編が劇場映画と決定した。そのとき「テレビシリーズではないからすべてのデザインをお前に託す」とい、富野監督から言われ、ウルトラシリアスなロボットを猛烈な勢いで書き上げていった。この劇場作品で描いたデザイン(ナイチンゲール)が世に出るのは(リブート2巻が)初めてかもしれない。」 [リブート2巻]
- ・「すでにこの作品(ガンダム)では2度も降板させられているので、今度こそはと全力でデザインを開始したのだが、ほぼすべてのロボット、艦艇、コクピットシステムから特殊なヘルメットなどを上げたところで、また降ろされるということになった。」 [リブート2巻]
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- これらの機体に関しては、永野氏自身も特に思い入れが強いと思われ、折に触れて最強のデザインであるという趣旨のコメントが掲載されている、
- ・「ちなみに今までに本気でデザインしたロボットは(中略)"HISガンダム88"ナイチンゲール=v [CHARACTERS4FATIMA]
- ・「永野メカの中で最もスゴイと言われる"ナイチンゲール"HIS・G≠ヘ未だ公開されていない」 [CHARACTERS4FATIMA]
- ・「今見ても恐ろしいほどにすばらしいデザインだと思うが、「もしも・・・」とか、「これが・・・」とか思うのはお門違いである。その時代、その時代の空気があり、降板させられたのはその時代の理由があったからなのだ。永野ロボットの傑作のひとつだる。ただし、過去のものだ」 [リブート2巻]
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- 残念ながら一部の頭部イラストを除いてこのMSが公開されることはなかったが、ついに2007年1月のNewtype綴じ込みポスターにてデザインが公開されている。
- (ただし厳密には当時のままのデザインではなく、永野氏の最近のデザインラインでリデザインされたものである)
- その際、現在広く知られている出渕氏のナイチンゲールと混同しない為?に、ナハトガルという名称に変更されている。
- ・「んでまぁ、(ナイチンゲールは)20年前のデザインですので、(ナハトガルは)最新ラインにまとめ直してはあるものの基本的なところは変わっておりませんね。Z以降のMSはいろいろな方々がいろいろなメディアで出されていますので、その中の一つとしてでも見ていただければ幸いです。もちろん僕のわやな設定もお笑いください。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
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- 余談ではあるが、昔、ワンダーフェスティバルで行われた永野氏の対談にて、今後ナイチンゲールやHi-Sを公表するつもりがあるか聞かれ、以下の通り発言している。
- 「公開するつもりは、無い。なぜならこれらは様々な要素に分解されすでにFSS本編中に登場してるから。もしデザインを見れば、『これは、このMHのこの部分になったのね』という事がわかる」
- (ただしその旨の発言はあくまで、当時会場にて会談を聞いておられた方より伝え聞いた話であり、正確な意味・意向は異なる可能性はある)。
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- 長らく未公開とされていたこのナイチンゲールのデザインを永野氏が公表する気になったのは、ゴティックメイドを持って、今までに発表してきたデザインにナイチンゲールのすべての要素は吸収されつくし、もはや隠しておく必要が無くなったためであるとの事であるが、以前富野監督との会談にて富野監督がZガンダムを作り直すのならば、このMSを無料でデザインしますよという約束を果たすためとも考えられる。
- この劇場版はほぼTV版とストーリーラインは同じであるが、ラストシーンは異なっており、そのことを「作り直した」という意味に取る事もできるのかもしれない。
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- 個人的にはその会談記事を読んだときに、富野監督がZGを作り直す際には永野氏のナイチンゲールがスクリーンの中を圧倒的な迫力で駆けるシーンを見ることが出来ると夢想したものである。
- 当然、サザビーにあたるこのナイチンゲールという機体が劇場版ZGに搭乗するわけはないのであるが、しかしながら、このように幻と言われた機体を見ることが出来た、それだけで充分幸せである。
- いつかあの機体も見ることが出来る、そんな日が来ると信じたい。
- ・「(富野)監督も自分のZガンダムを忘れて新しいZガンダムを作っちゃえばいいんです。そしたら僕はタダで最新版ナイチンゲールを描きますよ。」 [ISSUE]・[OUTLINE]
- ・「今回珍しくかつてのデザインをもう一度描く気持ちになったのは自分の最新作、GTMのデザインに入り、今まで取っておいたこのデザインが永野デザインのストックという役割から開放され、ようやく放出する気になったからです。『もう取れるパーツはないだろう』ということですね。ちょっと寂しい気もしますが。こんなデザインのMSも当時は用意してあったんですよ。という今ならではの感覚からなのでしょうか。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
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- 機体の全体の印象としては、非常に独特なフォルムで、過去のモビルスーツのデザインとはハッキリ一線を画している。
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重装甲かつ各装甲が丸みを帯び、頭部と背部に棘のようなものが生えていることから、一見恐竜のようなイメージを受ける(実際に設定画の横には永野氏の字で「ステゴザウルス」と書かれている)。 ※ナハトガルをデザインした際にも、当時恐竜をモチーフにデザインした旨発言している。
- 肩・胸・腰・脚部には長い線模様(スリット)が何本も描かれており、これは後のナハトガルにも引き継がれている。このスリットは熱放射の為のエキゾースト(排気)であるとのこと。 2012.1.8追記
- ・「ナハトガルのデザインだけでなく、当時富野監督と考えていたMSのラインは全て「ごつく怖い」デザインで進行していたと記憶してます。そのため僕が「逆襲のシャア」で用意したMSのデザインは全て恐竜や怪獣をモチーフとしており、リック・ディアスのラインを進めたイメージとなって、キラドーガやヤクトドーガ、そして再登場する予定だった「Zガンダム改」(リ・ガズィ)までもが超重装甲のデザインとなっておりました。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
- ・「各部の装甲にあるスリットはすべて熱放射のためのエキゾーストである。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
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- ナイチンゲールは未公開であった長い期間で、様々な機体にデザインが転用されている。、
- 過去のワンフェス会談にて脚部部分がアシュラテンプル(先行試作型)に、2001年にはISSUEにてブレンパワードのデザインにも形を変えて反映されていたことを以前永野氏が語っている。
- その後ブーレイやヤクトミラージュ(右翼)にもデザイン要素が転用されていたことが2007年1月のポスター解説によって判明した。
- →2011年、リブート2巻に設定画が掲載された際、このMSからブーレイの装甲フォルムに転用した旨コメントが掲載されている。 2012.1.8追記
- ・「ブレンのデザインは、MSのナイチンゲール(「逆襲のシャア」で没になったモビルスーツ)がもとです。」 [ISSUE]・[OUTLINE]
- ・「『逆襲のシャア』降板後、このデザインは『ファイブスター物語』のブーレイにリデザインされたり、長く背中まで垂れ下がった頭部はヤクト・ミラージュ・オレンジライトへと、後の永野メカに多くの部分を拡散して供給しています。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
- ・「当時は悔しさのあまりに「MHブーレイ」にそのまんま使ってやろうかと思ったが、装甲フォルムのみをブーレイに移し、よく見れば似ている・・・かも?程度になっている。」 [リブート2巻]
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- 総合的なイメージとしてこのMSはリック・ディアスの最終形態というコンセプトで描かれていたらしい。
- 考えてみればZでシャアが最初に載った機体がリック・ディアスであることから考えれば当然の帰結点かもしれない。
- (この機体に関しては、当時書かれた設定画なりイラストが公開されていない為、機体の細かいデザインについては言及できない。2007年に公開された機体についてはナハトガルを参照のこと)
- ・「ナイチンゲールは、リック・ディアスの最終形態として描いている。ああいうものはやっぱり(ガンダムらしくないということから世に)出せなかった。」 [Zガンダムエース]
- ・「基本的な外見はリック・ディアスの重装甲版というイメージがあるのはファンネルによる遠隔戦闘よりも対艦強襲MS、駆逐MSとしての戦闘任務が多くなることを想定しているからである。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
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- このナイチンゲールやHisGについては、噂レベルで目撃談がネット上で語られており、作画なり絵コンテでこれらの機体が描かれていたのではないかとも推測できる。
- しかしながら、現在それらの手がかりは見つかっていない。
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- ただし、2007年のナハトガルのポスター解説文にて、逆襲のシャアの作画監督大森英敏氏にナイチンゲールの準備稿デザインが渡され、試験的な作画や大森氏の描いた作画用キャラクターシートがあったとの発言を永野氏がしていることから、これらの資料をごく限られた一部の関係者が見ている可能性も考えられる。
- 勿論それはナイチンゲールだけではなく、あの連邦のエースパイロットが駆る(予定だった)あの機体も・・・・。
- ・「(ナイチンゲールの)デ
ザインはほとんど完成した状態で当時の作画監督、大森英敏君にこの準備稿デザインが渡され、実際の作画に反映されるかどうかの試験的な作画にまで入ってい
たものです。現在でも大森君が描いてくれた作画用のキャラクターシートは残っていますが、テスト用だけでこれだけの作業をしていた当時の気合の入れ方は劇
場用作品だったということもあるのでしょうね。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
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