ほしたびの旅

はやぶさ2打ち上げ、種子島の旅2014

旅日記4日目:11月30日(日) 西之表市、鉄砲館

朝起きると曇っている。8時前にキャンプ場を出発、国道58号を北上する。海岸の岩は黒っぽい。西之表市に入り、2009年に訪れた時は時間が無くてあまり見られなかった種子島開発総合センター鉄砲館(8:30~17:00、420円)へ、9:20頃に入館する。入ってすぐのエントランスでは、ビデオ「私たちの種子島」(15分)があり、一般的な種子島の自然・地理・歴史・民族についてまとめられていて、横にあるパネル地図のランプで島内のどこであるかがわかるようになっている。この映像を全て見る人はあまりいないが、一通りはわかるので見るとよいと思う。見終わったら先へ進んでいく。

おじゃりもうせ鉄砲館
いらっしゃいませ鉄砲館

鉄砲館最初のコーナー

まず「種子島の自然」。種子島の地質、石の標本、化石展示がされていて、ビデオ「種子島の生い立ち」(10分)があってスライドで解説されている。そして植生・気候についてのパネル解説、鳥・蝶・貝の標本紹介があった。

次に期間限定のイベント展示があり、その次に「海の仕事」として漁業の歩みについて紹介されている。昭和20年頃の丸木船が展示されている。長さ6m程あるだろうか、平成6年ころまで使用されていたものだという。また、漁具の展示がある。音声解説でトビウオ漁についての「種子島の漁業」(5分)があったり、スライドでエビ漁をする一人の老人の一日の生活についての紹介があったりした。細かいなぁ。

次は「種子島の歴史」。土器・石器から具足等の展示がある。種子島南東部にある古墳時代頃の墓地遺跡と考えられる広田遺跡から出土した、表面に「山」という文字のような文様が彫られた貝符(レプリカ)が展示されている。1885年に台風で沈没したアメリカ船「カシミア号」から逃れて漂着した乗組員を介抱したことに対するアメリカからの謝礼の金メダルやそのことに関する文書の展示もある。また、種子島家の始まりについて、平清盛の孫、行盛の子の信基から始まったというような定説の紹介もある。

次は「種子島の芸能」。ビデオ「種子島の芸能」(22分)は長い。

次は「七尋五葉の切株」。周囲が七尋ななひろ(約12m)あった五葉松の切株とレプリカの幹が部屋の真ん中にでーんと展示されている。屋久島と種子島だけに生育するヤクタネゴヨウで、絶滅危惧種だって。

次は「郷土の偉人たち」。明治・大正の頃に島の為、日本の為に働いた種子島出身の人について紹介していた。

次は「鍛冶屋」。古来のハサミについての音声解説、工程展示があった。

次は「現代種子島の陶芸」。能野焼の作品展示があった。

次はおまちかね、「鉄砲の伝来」。1543年の鉄砲伝来の様子が物語としてジオラマで紹介されている(12分)。物語の進行によって5つに分けられたステージが回転して現われ、模型や人形が動いたり照明が変わったりと動きがありおもしろい。ポルトガル人が城で鉄砲を紹介するシーンでは、右手前の位置に舞台の中心を見守るような形で赤い帽子をかぶって立っていた人形が、第三者目線的な女性コンパニオン風に見えたが、ポルトガル人の設定とのことだった。(女性コンパニオンに見えたのは私だけ?)

そして次は「火器の起こり」についての解説。1543年漂着時にポルトガル人が持っていた鉄砲をまねて作った初めの頃の火縄銃やその後の鉄砲の展示がずらりと続く。この辺がこの鉄砲館のメインだろう。

最後は「民具展示」。こちらは各地の民俗資料館によくある農工具や生活用具の展示となっていた。

以上、内容盛りだくさんで、鉄砲館内を見終わったのが12時前だった。

外は雨が降っていた。近くに広島風お好み焼きがあるということで食べに行くことにした。坂を下って行き、国道58号の「市役所下」交差点の市役所側角の建物1階に、広島風お好み焼き「一番星」(月曜定休)があった。中に入ると鉄板カウンター5席、鉄板が無いカウンター1席、窓向きのテーブルが4席あった。肉玉そば(680円)を注文し、焼く所を見る。まず、生地を引く。細めのそばを鍋で湯通ししてから鉄板に出し、形を整えて油をかける。生地に魚粉をかけ、キャベツを高く盛り、天カス、モヤシを乗せ、魚粉をかける。豚肉を2枚鉄板に並べる。本体を返した後、ヘラで持ち上げて肉の上に乗せる。しばらくして本体をふんわりさせるように動かす。そばに焦げ目をつけて返し、昆布粉をかけて本体を乗せる。生地をめくってダシをかける。玉子を重ねて表に戻し、ソースをかけて仕上げにゴマ・ネギをかける。ソースは大人にカープソース、子供にオタフクソースをかけるそうだ。そばは柔らかめで薄味、野菜はしっとりしていて、広島で平均的な味。食べ終わって外に出たら雨はやんでいた。南下して戻る。

キャンプ場に戻ると、どこかのテレビ局がキャンプをしに来ている人にインタビューをしていた。そこでまた衝撃なことを耳にする。「打ち上げが12月3日に再延期になりました。・・・」うーん、また延期か、つらいなぁ・・・延泊しようか・・・。とりあえず河内温泉に入り、雨の中、南種子町役場の西数百mにある南種子コインランドリーで洗濯する。ここは南種子町にある唯一のコインランドリーだが、大型のしかなく、高くつく。洗濯機は洗剤持込不要のドラム式洗濯機で、18kgまで可能な700円のが2台、25kgまで可能な1000円のが1台ある。乾燥機は100円で8分のが4台、100円で5分のが2台ある。西之表市内の港から南側にあるコインランドリーも同じように大型のしかなく高い。

夕食はキャンプ場から北上して南種子町街から国道58号に出る交差点の手前5m程の左手にある「次男坊」という店に行った。外から見るとラーメンののぼりが目立つが、窓に定食の張り紙もある。中に入ると靴を脱いで上がるようになっていて、小さな居酒屋のような雰囲気。メニューを見ると定食類はほぼ700円、かつ丼が600円、ラーメン各種600円等、手頃な価格の物が並んでいる。私は若どりみそ炒め定食(700円)を注文。しばらくして鉄皿に盛られ、ジュージューと音を立てた若どりのみそ炒めが運ばれてきた。ちょっぴり辛い、みそダレの味付けがおいしい。小鉢等の脇役もそろい、大満足。

次男坊
店の外観

若どりみそ炒め定食

食後は雨の中キャンプ場に戻る。時折、雨が強くなる。

  • 今日の天気:曇時々雨
  • 走行距離:123.4km
  • 宿泊地:鹿児島県南種子町 宇宙ヶ丘公園キャンプ場
  • 入浴地:鹿児島県南種子町 河内温泉センター