ほしたびの旅

壱岐・対馬・長崎・佐賀の旅2011

旅日記3日目:5月1日(日) 対馬縦断往路

昨晩はぐっすりと眠れた。7時前に起きて外を見ると、どんよりとはしているが雨はやんでいた。昨日の時点での予報より回復が早くなっている。朝食のパンを食べて身支度をし、8時過ぎに出発。


お船江跡

まずは南方向へと走り、お船江跡へ。県道24号からの入口にある案内板は小さく、見落とすところだった。ここは1663年、江戸時代に造成された、対馬藩の船着場の跡ということだ。


鮎もどし自然公園の川

それから県道24号から県道192号に入って鮎もどし自然公園へ。そこの吊橋がかかった川は平らな板のような花崗岩で覆われていた。

県道192号を引き返し、県道24号に戻って南下。ここからはほとんど一車線で、海辺に点在する集落と集落の間にある山を越えるために、くねくね道でアップダウンしていてハードな道だ。島の南端近くを過ぎたあたりの豆酘(つつ)の集落で、「尾崎山公園」の標識に従って細い道を進む。空も晴れてきて景色も良くなってきた。駐車場にバイクを停め、遊歩道を歩いていく。灯台を見てから岬の南端を進むと、陸の続きのように岩礁が連なるように海に続いていて、その端くらいに小さな灯台が立っている。風が強いが気持ちが良い。さらに岬を回りこむように遊歩道を進むと旧日本軍の弾薬庫跡があった。


尾崎山公園の灯台

岩礁が陸から続いている

椎根の石屋根

そして県道24号を北上。道はあいかわらずきつい。椎根(しいね)という集落には石屋根と言われる板状の石(頁岩)で屋根を葺いた高床式の建物があった。ごっつい屋根だ。

さらに北上し、東へと方向を変え、途中から山へ向かって進み、上見坂公園へ。この展望台からの眺望を期待していたが、黄砂の影響で、晴れているのにかすんでいて遠くがよく見えない。


白嶽を望む

黄砂で今一つの景色

万関橋

国道382号に出て北上。万関橋(まんぜきばし)の手前の駐車場にバイクを停め、橋まで歩いて下とかを見る。この橋は日本海軍が艦船の通り道として人工的に開削した瀬戸にかけられたものだそうだ。よくまあ開いたもんだと感心する。


橋の南西側

橋の北東側

和多都美神社の海側鳥居

次は和多都美神社へ。ここは海中に鳥居が建っているということだが、私が行った時はちょうど干潮で一番遠くの鳥居まで海が干上がっていて、人がその先の海べりまで歩いて行ったりしている。


烏帽子岳展望台から南東方向

それから烏帽子岳展望台へ。眺めは良いのだが、やはり黄砂で遠くがかすんでいる。

峰町に入り県道48号を西へ進む。御前浜園地に寄ってみると、石積みの藻小屋というのがあった。肥料とするために海岸に流れ着いた藻を貯めておくためのものだったらしい。すぐそばの海岸には石が積み上げられた塔がいくつか建っていた。


石積みの藻小屋

海岸にて

青海の里展望台へ行ってみたが、段々畑の景色は今一つだった。国道382号に戻り北上。

棹崎公園(さおざきこうえん)に行った。日本最北西端の碑の所に行ってみると・・・、小さっ。パンフレットを見て北海道の宗谷岬にあるのと同じような大きさのものを想像していたけど、一回り小さかった。天気が良ければ韓国の山並みが見えるのだろうが、黄砂の影響で見えない。


日本最北西端の碑

海の向こうは韓国・釜山だが・・・

国道382号に戻り、北東へ。上県町佐須奈の街中にはヤマネコトイレがあったりした。さらに北東へ進み、国道382号の終わりとなる上対馬町比田勝へ。一度、街から1kmちょっとの所にある網代に進み、漁港そばの防波堤裏の海岸沿いにある漣痕(れんこん)を見る。漣痕は「さざなみの化石」と言われている。ここのは3000万年前頃堆積した地層の表面に水流により形成されたもので、海辺の斜面に広範囲に広がっている。斜面の端にあたる海岸への降り口には砂岩と泥岩の互層の様子が見られる。海岸の浅瀬には鬼の洗濯岩のような波状岩が広がっていて、なかなかすばらしい。


ヤマネコトイレ

漣痕(さざなみの化石)

キャンプ場に向かおうと比田勝の町へ戻る。国道382号に出る交差点で信号待ちになり、そこの左手にある寿司屋「みなと寿し」の前に、今回の旅で何度も会っているBMWライダーのバイクがあった。ふと横を見ると、そのライダーが店から出てきたのでちょっと話をして、ついでに私もそこで夕食を食べることにした。ちょっと贅沢に「おさしみ定食」(1360円)をおいしくいただいた。


夕食で利用の「みなと寿し」

おさしみ定食

券売機に「海外」ボタンとハングル表示が

宿泊地はBMWライダーと同じ三宇田浜海水浴場。キャンプ場もすぐそばにあるが、基本的な開設期間は夏のみでもあり、今は時間も遅いのでいづれにしても手続きできない。風を心配したが、うまいことにこの浜には風があまり吹いていない。テントを設営してビーチのすぐ上にある上対馬温泉「渚の湯」(営業10:00~21:00、大人500円)に入りに行った。入浴料の券売機には利用者区分として、横にハングル文字が書かれた紙がはられているボタンには「海外」の文字が・・・。

  • 今日の天気:晴、朝曇
  • 走行距離:234.6km
  • 宿泊地:長崎県対馬市上対馬町西泊 三宇田海水浴場
  • 入浴地:上対馬温泉「渚の湯」