ホームズ闘病記 本文へジャンプ
 

2001年10月24日
今日ホームズの手術でした。朝御飯を抜いてとのことで9時半頃病院に行きました。お腹をすかせて可愛そうだったけれど、麻酔をかけて手術なのでしょうがないですね。先生から色々と説明を30分くらいしていただきました。腫瘍が外耳だけならばその部分を全摘出してその後鼓膜まで穴をあけ耳が聞えるようにするそうですが、内耳まで腫瘍があると耳が聞えなくなるそうです。入院もやはり10日位になるだろうとの事でした。あとは腫瘍を病理検査に出し良性か悪性かを判断するそうです。その結果が出るのには2週間くらいかかると言われました。良性か悪性かはフィフティフィフティだそうです。もしも悪性の場合もう手術はせず好きなように過ごさせる事にしました。

 仕事に行っている間に手術が無事成功とのお電話を頂き、帰宅後すぐ電話をすると腫瘍は内耳まで行っておらず何とか耳は聞えるようにして下さったようです。麻酔も覚めて後は痛みが引いた後に御飯を食べ出してくれれば良いそうです。2週間後の検査結果が良い結果でありますように・・。

 ホームズと一緒に耳ダニの治療に行ったアガサが帰ってきてからズリズリしては鳴いており、いつもはそんなことは余りしないのに変だねぇと娘と言っていたのですが、娘のホームズを探しているんだとの言葉に納得。一緒に病院に行ったホームズが病院のケージの中に入れられたのを見ていたので、ホームズを迎えに行ってよ!と言っていたのでしょう。何だか切なくなってきました。

10月26日
 こうすけの耳の治療に病院に行きホームズに会って来ました。思ったより元気でポワロのときとは全然違います。性格によって随分と違うものですね。大分リラックスしているように見えました。ただ手術した耳の周りは毛が刈り取られ手術で縫った後が丸見えで痛々しかったです。先生は私達をリラックスさせてくださる為か、「本当は耳をちょっと曲げてスコッティッシュホールドみたいにしようと思ったんですがね、スタッフに止められたんですよ。先生の趣味で形を変えるのは良くないって」と笑わせてくださいました。
御飯もしっかり食べているようで、術後の経過も良く木曜日には退院できそうです。
 エリザベスカラーをつけているせいかこうすけが生まれて初めてシャーと言って怒ってました。においはホームズなんだけれど何だか分からない動物って感じでした。ホームズが帰っても怒らないでね、こうすけ。

11月1日
 ホームズ、今日退院しました。元気です。病院でもかなりリラックスしていたようで、院長先生に大人しく抱かれてきました。先生からもうちょっと病院にいるか?と言われ、まんざらでもない様子。これから2日に1回、消毒に通います。それもそんなに長くはかからない様です。ポワロの退院の時とは大違い。帰りの車の中でもキョロキョロ久しぶりに見るしゃばに興味深々。
 家に着いてからが大変。実はホームズ、エリザベスカラーをつけたまま帰宅したので、他の3匹が目を丸くして遠巻きにホームズを見ています。匂いはホームズなんだけれど顔がちょっと違う。まだ抜糸前なので、傷口が丸見えなんです。おまけに変なものをクビに巻いている。
 ホームズの方はいたって元気で、エリザベスカラーをあちこちにぶつけながらウロウロ。そしてついにポワロ発見。やっぱりこれだけは治っていませんでした。でも追い駆けられたポワロは前以上に怖がったようです。そりゃそうだ。怪獣に追いかけられているようなものですものね。ポワロの平和な日々はたった1週間で幕となりました。
帰宅して3日位のホームズです。左の耳を手術しました。耳の下の毛がまだ生え揃っていません。耳は中の腫瘍を全摘出したので、縫い合わせてあります。

11月11日
 本来なら2日に1回の割合で通院しなければなりませんでしたが、色々と重なり先週は2回しか行けませんでした。今日はそろそろ検査結果の出る頃なのですが、私が体調不良のため主人と娘がホームズを連れて病院に行きました。
 悪性腫瘍でした。元気に走り回っているホームズを見ていたら悪性なんてことは無いと信じていました。いまの所転移はしていません。ただ猫の場合転移の可能性が大きいそうです。放射線治療の方法もあるそうですがそのたびに全身麻酔をするため先生は余り薦めていません。放射線治療は東大病院でできるそうです。もう一度先生と相談しますが、多分このまま片方の耳の手術はせず様子を見る事にすると思います。
エリザベスカラーが取れ自由に歩き回れるようになりました。

11月15日
今日病院に行きました。
先生に詳しいお話をお聞きしました。
ホームズの腫瘍はジコウ線に出来たもので、本来なら良性が多いそうですが、それが悪性だった上ガンのたちが悪く全身転移はしないけれど局部転移するそうです。右耳に出来た腫瘍を手術で摘出しても転移は免れないようです。治療としては放射線治療が一番良いらしいのですが、それも事例が少ない為はっきりとした結果はででいないようです。その上放射線治療ができるのは東京の近くでは東大病院だけだそうで、後は三重県の動物のガン専門病院しかないそうです。放射線治療の度に麻酔をかける事、治療に通う為の時間などいろいろ考えるとやってみるだけの価値があるのか疑問です。

 人間の3ヶ月は猫にとって1年に当たります。その大切な日々をどう過ごさせてあげるのが一番良いのか。やはり家にいて自由に過ごすのが良いのではないか。例えそれで転移してしまってもそれがホームズの一生だったのならしょうがない、そう思いました。先生の考え方も同じでした。 その時先生が仰ったのがクオリティーオブライフでした。いかに苦痛を取り除いて良い状態で過ごせるかと言う事です。人間で言えば末期ガン患者が苦痛を取り除く治療をメインにし後は残された人生を大切に生きると言う事だと思います。

 これから先どのくらい一緒に生活出来るか分かりませんが、後悔しないように過ごしていきたいと思います。

11月16日
昨日先生から「まだ症例が少ないので効果があるかどうかわかりません。飼い主さんの気休めになってしまうかもしれませんが」とアガリクスの服用を進められ、今日から飲み始める事にしました。娘にホームズを抱いてもらい私が飲ませる事にしました。
 前は錠剤と液体の薬があるときは液体の薬にしてもらっていましたが、今回は錠剤だけです。最初はこちらも馴れないので何度もぺっと出されてしまいました。
アガリクスです。これを1回1錠朝晩飲んでいます。

11月24日
1週間ぶりに病院です。最初は院長先生ではありませんでしたが、ホームズを見ると院長先生が入ってこられ診察して下さいました。まだ手術跡の周りを押すと少し分泌液が出ます。体重は前と余り変わらず4.3キロくらい。経過は良好のようで、2週間分のアガリクスを出してもらい次は2週間後の通院になりました。
 この頃のホームズは発病前と全く変わらず耳を痒がる事もなく元気でした。ただ元気過ぎてポワロを追い掛け回す事が前よりも多くなった気がします。ポワロは悲惨です。鼻の頭に2ヶ所も引っかき傷があるし・・・・・。

12月10日
2日遅れてしまいましたが今日病院に行きました。前回出ていた分泌液も今回は出ず、傷口もどこか先生が見つけるのに苦労するほどわからなくなっていました。リンパにも異常は見られず他のところに転移の兆候も見られないので一安心。先生のお話ですと全摘出した場所が一番弱いので再発する可能性が一番高いそうです。その場合手術した場所が赤く腫れたり分泌液が出て来たりするようです。リンパに転移した場合、手で触ってわかるくらいになると食欲が無くなって来たりするようです。

 ホームズと同じような状態で手術した子がいたそうですが、その子は術後1ヶ月たっても傷口が綺麗にならず4ヶ月たたないうちに亡くなったそうです。病理検査で腫瘍を全摘出したと言われたにも関わらずです。その子に比べるとホームズの状態は良いので多少希望が持てそうです。とりあえず術後3ヶ月が第一関門。その後6ヶ月、9ヶ月、1年と続き3年経てば大丈夫と言われました。普通は1年経てば大丈夫と言うのが一般的らしいのですが、先生の経験上3年が目安だそうです。
 今回も2週間分のアガリクスを貰い2週間後に通院になりました。

12月22日
 2週間ぶりの病院です。今回も転移は見とめられませんでした。ホッと一息。右の耳の腫瘍も大きくなっていません。汚れているので治療してもらいました。
 ただ、ちょっと気になった事があったので先生に聞きました。一つは手術をした場所に皮膚の盛り上がりがある事。これは手術で縫合した為の皮膚のたるみでしょうという事でした。腫瘍であればゴリゴリするようですが触った感じがフニャフニャです。多分局所転移ではないとの診断でした。もう一つは2~3日前におしっこをトイレではない場所でした事です。これもその他の症状(頻尿、トイレに度々行く、トイレ以外の所でする)が無いので大丈夫でしょうとの事でした。トイレ以外の所でしたのも2回だけでした。「心配でしたらおしっこがたまった状態で病院に連れて来てください。おしっこを採って調べます。」と言っていただきました。
 ホームズはトイレに関して一番神経質(トイレが少しでも汚れているとダメ、トイレの砂も好みの物でないとダメとうるさいのです。)なのと、もしかすると多頭飼いのためのストレスかも知れません。元々他の猫が余り好きではない猫なので。
 普通でしたら気にならない事もホームズのちょっとした変化に敏感になってしまいます