ホームズ闘病記 本文へジャンプ
 

2003年9月28日
 アガサを病院に連れて行き点滴の間院長先生とお話しをしました。あと1ヶ月でホームズは最初の手術から2年経ちます。そのことをお話ししたら院長先生はとっても嬉しそうに「後1年ですね」と仰いました。そうなんです、先生の仰っておられた3年まで後1年なんです。
 先生が今まで見られた耳垢腺腫瘍は転移しなかった事は無かったそうです。ホームズは新記録更新中です。先生からもこのまま記録を伸ばして下さいねと言われました。
 医療の進歩は最初は内科、そして外科になり今はまた内科に戻っているそうです。最初に内科で病気が分かり、医療の進歩で何処を切除すれば良いかが分かるようになり、そして手術しなくても薬で治るようになると。ガンについても今までは外科的な切除が一番のようでしたが、今新たに新しい薬が出て来そうだそうです。それは、がん細胞に繋がる血管だけを血液が流れなくするそうです。副作用もなく血液が流れなくなる事でがん細胞を死滅する事が出来る、そんな薬が早く出来てくれると良いなぁと思います。

10月25日
 今日1ヶ月ぶりの通院です。寝ている所を連れて行ったので、すんなりとキャリーバックに入りました。久しぶりの病院に少し緊張気味のホームズです。院長先生に手術後の耳を見ていただきました。異常なしとの事。両耳とも耳道を切除しているので、多少聞こえは悪いようです。でも、元気です。次の通院を伺うと異常が無ければ特に来なくて良いと言われました。先生が「淋しくなっちゃうねぇ」と仰ってホームズを抱いてくれました。
 今日は最初の手術から1年目でもあります。去年、闘病記を書き出した頃は正直言ってここまで続くとは思いませんでした。年が変わる頃には闘病記も終わってしまうのではないかと思っていました。それが2度の手術を頑張って元気でいます。今までHPに書いた事が無かったのですが、実はホームズが最初の手術で悪性腫瘍と分かった時、先生から「最悪、眠らせて上げる事も考えておいて下さい」と言われていました。安楽死、そんな判断が私達に出来るだろうか?そんなに酷くなっていくホームズを見続けていられるだろうか?そんな不安で一杯でした。
 まだ、ホームズは完治した訳ではありません。最初に手術した耳は異常無く1年を迎えましたが、動物学上で一応1年で大丈夫と言われているだけで、この先転移が無いとは限りません。ましてや2回目の手術からはまだ2ヶ月。でも、最初の手術の後の不安は無くなりました。ホームズには私達が出来る限りの事はしたと思える事、ホームズが毎日元気に楽しく過ごしている事、そんな事が不安を取り除いてくれます。もしもホームズが普通の猫よりも短い命であったとしても、きっと良い猫生だったと思ってくれる事と思います。
 この闘病記をずっと読んで下さった皆様方、本当にありがとう御座いました。次に書くのは数ヶ月後になるように、ホームズはこれからも元気で頑張って生きます。

12月22日
 今日久しぶりに病院に行きました。実は数日前から左目が余り良くないのです。目やにが出たり涙が出たりしています。ちょっと長いので1度見てもらう事にしました。目の検査では傷は無いとの事。口の中を見ると左側の歯肉がかなり赤くなっています。
先生のお話ですと猫の場合、目、鼻、耳が近い為どれか一つが炎症を起こしていると他に症状が現れるそうです。ホームズの場合は歯肉炎の影響で目やにや涙が出るのではないかとの事でした。一番心配されるのはガンの転移ですが、転移した場合は眼球の奥で、その場合は次第に眼球が前に出てくるそうです。ただ、ホームズの場合その兆候も無く、局所再発もしていないので眼球の奥にまでガンが飛ぶとは考えにくいそうです。
 とりあえず1週間の抗生物質と点眼液を使い様子を見る事にしました。

2003年1月29日
 ホームズは相変わらず元気です。火曜日にポワロの耳ダニの治療の為病院に行った時、先生からホームズの様子を聞かれました。前回の目やにや涙は抗生物質を飲んだ事で治まった事をお話すると、多分細菌性の結膜炎だったのでしょうねとの事でした。ホームズの腫瘍についてもお話しました。今日の先生は若い女医さんです。ホームズの罹った耳垢腺腫瘍は症例が少ない事は前にも書きましたが、この先生が前に同じ症例を見たのはワンちゃんだったそうです。
そのワンちゃんは残念な事に中の方に腫瘍が転移し、その為顔面麻痺があったそうです。手術痕からも体液が絶え間なく流れ出し、術後ずっとその状態だったそうです。ホームズのように転移がなく、手術痕も綺麗な状態は本当に少ないようです。ましてやホームズは2回の手術を受けていますから、先生のお話の様子ですとこれは本当に奇跡に近い事だと受け取りました。
 猫の場合、とっても助からないと思われるような状態でも回復する事があるそうです。獣医学では分からないなにかが作用する事もあるんですよと仰っていました。ホームズの場合、やはりポワロの存在が良い作用をしているのかも知れません。最もこれはポワロにとってはとんでもない事なのですが。