AK47

第二次世界大戦でドイツは、短小弾を使用する突撃銃(スチュルム・ゲベアー、アサルト・ライフル)と呼ばれる、 新しいカテゴリーの歩兵用火器を作り出し実戦に投入した。 戦後の各国の歩兵用ライフルに大きな影響を与えたMP44(43)がそれで、 7.92mm(×33)クルツ弾という短小弾を使用する物だった。 MP44(43)は独ソ戦にも投入され、突撃銃の戦場での有効性を見せ付けられた旧ソ連では、 7.92mmクルツ弾に強く影響を受けた口径7.62mm×39の弾薬が開発された。

この弾薬を使用する歩兵用火器として最初に旧ソ連軍の制式となったのは、 セミオートマチックカービンのSKSで、1945年に制式化された。 続いて、元戦車兵のミハイル・カラシニコフが中心になって開発された、 セレクティブファイアー機能を持つアサルトライフルのAK47が1947年に制式化された。

AK47はシンプルでオーソドックスなメカニズムによる高い信頼性と、 堅牢な作りによる頑丈さを兼ね備えているが、 肝心の命中精度はあまり高くなく、 接近戦でフルオート射撃による面的制圧に向いた銃であるといえる。

AK47は、旧ワルシャワ条約機構に属していた東欧の国々にも導入され、 東ドイツ、ハンガリー、ポーランド、ブルガリア等の国でAK47と同等の銃が製造された。 中国や北朝鮮等でも製造され、共産圏で使用される軍用ライフルの代表格となった。

その後1959年には、レシーバーをプレス加工で製造した近代化版のAKMが制式となり、 更に1974年には、5.45mm×39に小口径化されたAK74が制式となった。 戦後の軍用銃としては最も旧世代に属するAK47だが、 現在でも第三世界の国々を中心に現役で使用している国は多く、 中東、アフリカ、東南アジア、中南米等の紛争地からのニュース映像(*)で目にする機会は多い。

(*) 銃に関して門外漢のマスコミはAK47、AKM、AK74等の区別がついておらず、AKMやAK74をAK47と報道している場合も多い。

AK47 テクニカルデータ
口径7.62mm×39
全長870mm
銃身長416mm
重量3900g
マガジン容量30発

AK47の左側面の写真
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AK47左側面。30発容量のバナナマガジンが装着されている。

このAK47は、旧ソ連製のオリジナルでは無く、中国のノリンコ(北方工業公司)で輸出用に作られたモデルで、 旧ソ連製AK47の後期型に準じている。 中国では複数の工場でAK47が製造されていたが、細部は各工場での独自設計で部品の互換性は殆ど無い。

AK47の右側面の写真
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AK47右側面。ハンドガード、ピストルグリップ、ストックは木製である。 中国では木材が豊富なので合板は使われず、単材から削りだして作られている。 木部の仕上げは雑で、お世辞にも綺麗とは言えない。
AK47のストックの写真
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ストックは木製で、クリーニングキットを収納するためのポケットが設けられている。
AK47のフロントサイトのクローズアップ写真
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フロントサイトのアップ。中国製のAKは、 フロントサイトの周りがリング状になっているモデルが多いが、 このAK47は旧ソ連製のオリジナルと同一形状になっている。
AK47のリアサイトのクローズアップ写真
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リアサイトのアップ。タンジェントタイプで、最短の戦闘距離と、 100mから800mまで100m単位での調節が可能。
AK47のレシーバー左側面の写真
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レシーバー左側面。 レシーバーは、手間とコストのかかる鋼材からの削り出しで作られている。

丸囲みで「386」と刻印されているが、これは第386工廠で製造されたことを表している。 AKM相当のプレス加工レシーバーの56式が登場した後も、 第386工廠では、削り出しレシーバーの56式/AK47の製造が継続されていた。 現在も継続しているのかは不明だが、少なくとも1991年頃までは製造されていたのは確かだ。

因みに、中国ではAK47相当品、AKM相当品の両方を56式と呼んでおり、明確に区別されていない。

AK47のレシーバー右側面の写真
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レシーバー右側面。セレクターの表示は中国語をアルファベット表記したもので、 「L(連、レン)」がフルオートマチック、「D(単、ダン)」がセミオートマチックとなっている。 これは輸出モデルでの表記方法で、中国軍向けモデル(56式)では、漢字の「連」と「単」で表示されている。
AK47の前方部分の写真
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AK47の前方部分。56式には中国独自の折り畳み式のニードル銃剣が装備されているが、 このモデルには無く、普通にAK47用のナイフ型銃剣を装着する方式になっている。
AK47のクリーニングキットの写真
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AK47に付属するクリーニングキット。
AK47をテイクダウンした状態の写真
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AK47をテイクダウンした状態。レシーバーカバー、リコイルスプリング、リコイルスプリングガイドが取り外されている。
AK47の銃口の写真
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AK47の銃口部分。無可動なので銃身は封鎖されているが、 先端の一部だけは残されているので、銃口から右回り4条のライフリングの一部が見える。

出典・参考文献:
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