世界で最も銃器の規制が厳しいとされる日本では、一般人には銃器はほとんど無縁です。 海外旅行先の射撃レンジで実弾射撃を体験することもあるでしょうが、 実物の銃を見たことも触ったことも無いという人が大部分でしょう。 もちろん、日本でもライセンス制で狩猟目的等での銃の所持は可能ですが、敷居がかなり高い上に、 所持許可が下りる銃の種類がかなり制限されています。また、その銃を許可を持たない人に触らせたり、 部屋の壁に飾ったりすることも厳しく禁じられています。日本にも銃が好きな、いわゆるガンマニアと呼ばれる人が多数いますが、 国内の規制の厳しさの為、興味の中心はもっぱらエアガンやモデルガンといった、 トイガンに向けられてきました。実際、現在の日本製のトイガンは、 外国製のそれとは比べ物にならないほどよく出来ていて、 マニア心をそこそこに満足させるものであることは間違いありません。 しかし、よく出来ているとは言ってもそこはオモチャ、やはり本物とは違うもの足りなさが残ります。
従来なら、どうせ日本に住んでいる限りは自分が欲しい銃の実物は持てないのだからと自分に言い聞かせ、 トイガン趣味で心を満たすように努力するか、 千里の道も一歩からの言葉どおり、自分が欲しかった銃とはちょっと違うが、 実銃(ライフル)の所持許可を得る為に10年以上の時間を覚悟で、動き出すかのどちらかしかありませんでした。
しかし、この状況は10年くらい前に変わりました。「無可動実銃」という、 新しい選択肢が出来たのです。無可動実銃とは、実物の銃の発射機能を使用不能に加工した物で、 所持許可不要で誰でも所有することが出来ます。法的には銃器ではなく、単なる置物なので、 部屋の壁にインテリアとして飾るのも自由です。無可動である以上、弾を撃つことは出来ませんし、 作動部分も一部に限られていますが、まぎれもない本物の存在感、重量感、歴史的背景といったフィーリングは、 トイガンでは絶対に味わうことは出来ません。
無可動実銃には、エアガンが弾を撃ったり、モデルガンがメカニズムを作動させたり、といったアクション はありません。動かない銃に価値を見出すことの出来る大人の為だけの趣味といえるでしょう。 無可動実銃について、ガンマニアの間にも否定的な考えを持つ人もいるでしょうが、 このホームページでは、それらの意見に対する反論はしません。 私と価値観を共有できる方々にご覧いただければ良いと思っています。