WINGWIN会報(38)
03'4/6
 やっと寒さも薄らいで、我が家の庭にも白や黄色の水仙が一斉に開花しました。
先ごろ、久々に子どもたちと一緒に福島へ遊びに行ってきました。磐梯おろしの猪苗代湖畔で消えゆく雪と温泉を楽しんできました。年に一度の家族への罪滅ぼしです。先日、他県のブーメラーからお電話いただきました。四方山話しを交わしているうちに、やはりブーメランの話になってしまい、どうしたらブーメランが上手くなるのかになってしまいました。それには、満足できるブーメランを手に入れる(作る)ことと、練習しかありませんよね。今号はスポーツブーメランの練習方法について考えてみたいと思います。


               スポーツブーメランの練習方法

基本をしっかりイメージ


練習方法は人さまざまです。最良の練習方法とはいえないかも知れませんが、はわたしの練習方法を例にとりながら話しを進めてゆきたいと思います。わたしは練習場へ着くとまず始めにあまり速くないファーストキャッチ)を15分ぐらい投げます。肩のウォームアップとその日の風の方向や風の強さを確かめます。肩が温まったところで、その時の風の状況にもよりますが、普通の風の時なら次にMTA(滞空時間)の練習をします。MTAは時間をかけて1時間ぐらい投げます。時間があるときはさらにオージーラウンドやトリックを練習します。風の強い時は、オージーとトリックが練習の中心になります。(強風のときでも楽しめるAC、FC、MTAのブーメランがまだ満足に作れていない。)ブーメランを始めた頃は、風が出ると練習に出かけませんでしたけれど、大会に出るようになってからは風対策のために進んで練習に行くようになりました。そして、風用のブーメランを作っては投げ、してますが、強風時(風速4〜5m以上)のブーメランはやはり難しいです。初心者の方は風の強い日の練習は避けたほうがよいと思います。基本動作ができていて愛用のブーメランが普段はよく戻っていても、強い風の時にはブーメランは自分のところへなかなか戻ってこないので、「こんなはずではない。」と投げれば投げるほど頭の中が混乱してしまいます。(私たちでもたまに強い風のときにやると調子が狂ってしまう。)そのため投げ方やフォームが崩れてしまいまい、後々まで引きずってしまいます。初心者の方はカタチが出来るまで風のないときに(風速0〜2m)しっかりと投げ込むことが大切だと思います。練習は風のない朝(AM6頃はまったく風がない)、凪の夕方がよいと思います。風のない状態でブーメランの投げ方や(きちんと縦に投げてるか、投げる角度はどうか、タイミングはどうか、投力の度合いはどうか)ブーメランの飛行軌道を何回も確認します。私も大会が近づくと無風状態の朝によく練習をします。昼間の本格的な練習に備えて自分の手持ちブーメランの本来の性能や投げ方をチェックするためです。


種目別練習法

風対策に関しては次回に述べることとして、先に戻って、私のファーストキャッチの練習方法は、大会で余裕をもって5回キャッチできるように、練習では7〜8回は連続キャッチできるようにします。そもそも、ファーストキャッチは5回キャッチできればよいのですが何回も連続キャッチして投げるリズムも感じ取るのです。ファーストキャッチは一番にリズムが大事だと思います。リズムに乗れる元になる第一投目は難しいのでとくに神経を使います。MTAの練習では、まず、角度やタイミングを確認しながら投げ損じがなくなるまで投げ、こんどはタイムを決めて再び投げ始めます。無風の場合は25秒、風のあるときは30秒をいつも目標にしています。目標を何回か超えるまで投げるので練習時間もかかります。翌日、痛くて首が回らないときもあります。MTAは苦手意識もあるので十分時間をかけて練習をします。次にオージーラウンドですが、オージーも最近はよく練習するようになりましたが、プラスイメージトレーニングも欠かせません。オージーラウンドブーメランは種類が豊富なので各ブーメランの習性や癖(内巻くもの、巻かないもの。ホバーリングするもの、しないもの。投げ方もさまざま。キャッチの難易性。)を熟知していつも忘れないようにイメージしておきます。ジャンプやラインまたぎなどの高度なテクニックもいつもアキュラシー円をイメージして練習に取り入れています。最近では、50m級ブーメランもよく練習します。50mブーメランは重いのでパワー増強に一石二鳥です。次に、トリックダブリングですが、好きな種目なのであまり練習はしておりませんでしたが、最近強風用のトリックブーメラン「もどき」が海老沢氏により開発され、これがなかなかの代物で私のお気に入りになってしまいました。、今、自分流に投げ方、チューニングの研究に没頭しています。風の強い日でもトリックの練習が楽しめるようになり、これは、画期的なことだと思います。最後にアキュラシー(正確さ種目)ですが、気が向けばやるぐらいで例に漏れず今のところあまり練習していません。近頃、この種目は苦手意識が芽生えつつあるような気がしています。アキュラシーについては、次号で特集したいと思います。というわけで、私が一人でするときの練習方法を書き連ねましたが、他に、クラブの練習会などでは、緑地に実際にラインを引いて実践感覚(大会モードで)練習したりもしています。練習はたくさんやることも必要ですが、たくさん練習をすればよいというわけでもなく、また、ブーメランの練習だけでよいということでもなく、風の性質が違う練習環境(練習場所)を変えたり、イメージトレーニング、体力トレーニングなども含めて質のよい科学的な練習方法の研究が必要であると思います。
S.Kiyomaru
協会会報より
名 称 メディウサ
種 目 風用AC・FC
材 料 三角板(5mmかば合板)
翼 長 27.5mm
飛距離 23m
製作者 S.kiyomaru

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