WINGWIN会報(37)
            50mオージーラウンド対30mオージーラウンド    

                                                         S.Kiyomaru
みなさん、こんにちは。水戸ブーメランクラブのキヨマルです。
今回は、オージーラウンド(オーストラリアンラウンドともいう)のお話しです。
これからブーメランをやろうとするみなさんは、まず、ブーメランが遠くまで飛んでいって舞い戻ってくる姿を思い浮かべるのではないでしょうか。私も、そうでしたから。遠くまで飛んで戻ってきてキャッチができただけでもわくわくしました。そのうち、もっと距離の出るブーメランが欲しくなり、毎週のようにラングスの通信販売で購入したものです。先日数えたらオージー用ブーメラン(競技会ではいかに遠くまで飛ばして正確に戻しキャッチする。という種目がある)の購入本数が20本もありました。そのなかでも、ブラックローズとデリケートアーチは性能も良く、よく戻ってきたのを覚えてます。今でも、うちのクラブの海老沢さんや、KBNの成伯さんなども、大会で時々使っています。それで、どのくらいの飛行距離がでるかといいますと、デリケートアーチなどはゆうに50mは超えます。それでも、戻ってきてキャッチできるのです。(ほんとすごい)でも、初心者の方は、飛距離30mぐらいのブーメランから始めたほうがよいと思います。(次年度からオージーラウンドは最低飛距離30mになる)30m級ブーメランでしっかり練習して、確実にキャッチができるようになったら、徐々に40m級、そして、50m級にしていったらよいと思います。(50mはパワーもいる)オージー用のブーメランには、頭の丸いものや、三角のものや四角など2枚翼のブーメランが多いのも特徴で、また、3〜5枚翼と形もバラエティーに富んでいます。自作する場合は、紙ベークライトの3mm(布ベークなら3.5mm)のとりあえず、V字型(オーラ)のを作ってみるとよいと思います。飛距離は大きさによって30m級〜50m級で、風にも対応できます。本格的な風用を作りたい場合は、頭が帽子型のいわゆるデリケートアーチやブラックローズ型のもののほうがよいでしょう。(丸型は風の抵抗を受けにくい)表面は、普通に削り(幅を広くなだらかにく削ると距離が伸びる)、裏は、(水戸ブーメランクラブでは)削りません。(アメリカは裏リーディングエッジ側を削り、ドイツでは削らないほうが多いそうです。それぞれ、一長一短があり、短所はチューニングで補えます。揚力の+、−は2枚翼の場合はディングルアーム上反角で調整します。)次に、競技会のオージーラウンド種目について説明しながらオージーの楽しさをお話ししましょう。オージーラウンドはブーメランの三要素である「正確さ(0〜10点)」「飛距離(0〜6点)」「キャッチング(0〜4点)」の総合力で競う競技です。決められた半径2mの中心円内から5回投擲して、総合計ポイントで競います。(満点は100点=距離50mで6点、ブーメランが中心円に着地で正確さは10点、しかもキャッチで4点×5回)投擲距離が長ければ得点も高いので、できるだけ距離の出るブーメランで投げようとしますが、距離が出る分正確性に欠けるので正確さ得点は低くなりがちです。ですから、オージーは遠くまで投げればよいというものでもありません。30m級ブーメランで、距離得点は低いですが(2点)その代わり、正確点で高得点を取ったほうがよい場合もあります。オージーラウンドは、天候(風の状況)や、ブーメランのくせやその人の調子、パワーの個人差などにより、どのブーメランを選択するかにより成績が大きく左右されます。ですから、作戦が当たり、つぼにはまったような時には高得点がマークでき、実にニンマリできる面白い種目です。オージーラウンドは、ブーメランの種目のなかでは一番なじみがあって、ポピュラーな先入観もあり、また、練習時間や場所(狭い)の関係からオージーの練習は省いてしまったりして、おろそかにしてしまいがちですが、作戦、、駆け引きなど、奥の深い種目でもあるのです。今、オージーでは50m級ブーメランが主流になっています。オージーはブーメランを遠くまで飛ばすからかっこいいんですよね。そのなかで、短いのを投げるのはかなり勇気がいるんです。時には、20m級の人もいて、みんなのひんしゅくを買います(笑)。ところで、あなたは、かっこよい派、それともひんしゅく派。ちなみに、今回の秋季大会では、ポイント71点でオージーラウンドの第1位は、私の30m級ブーメランでした。(30mはひんしゅく派?)
             2002'ブーメラン秋季競技会を振りかえって     小 祝 慶 紀


 2002年11月10(日)天気、快晴!風はほぼ無風状態!ブーメラン競技にとっては絶好のコンディションで朝を迎えた秋季競技会は、さいたま市の荒川河川敷、東京農大グランドで行われました。
水戸ブーメランクラブ(MBC)からは、関根キヨマル、海老沢理論家義明の精鋭2人と、記録員兼選手の私、小祝オージー慶紀の3人が参加しました。快晴のもと、朝8時過ぎに着いたグランドは、ほぼ、無風状態で、小祝はちょっとニンマリ。しかし、状況を冷静に見る関根、海老沢は「午後には風が出るのでは?」という一抹の不安がよぎったのです。・・・その後、この不安が以外にも早く、現実のものになろうとは・・・。9時30分に競技が開始され、トリックキャッチ/ダブリング、アキュラシー(正確さ)、ファーストキャッチ、MTA(滞空時間)、オージーラウンドの順で、15時過ぎまで続いたのでした。最初の競技であるトリック/ダブリングは、関根さんがもっとも得意としている種目です(関根さんのブーメランはここから始まったらしいです)。さすが!華麗なるブーメランさばき(なんて言うの?)で、見事部門優勝を飾ったのです。最後の足キャッチ+イーグルキャッチ(これはほんと難しい)では、その反応のすばらしさに、ギャラリーから「おー!」という感嘆の声が!なかには、「関根さんは何歳なんだ?」という余計な声もあったとか、なかったとか・・・。続くアキュラシー終了あたりから、だんだん風が出てきたのでありました(ヤバイ)。アキュラシーは文字通り正確さを競う競技ですから、風を読む(これは、全競技に共通していますけどね)ことが重要になります。3種目目が、ファーストキャッチです。ブーメランを趣味にしているものにとって、その魅力は、投げたブーメランがスーと綺麗な弧を描き、手元に吸い込まれるように戻ってくる瞬間ではないでしょうか。そして、そこにスピードをプラスさせ競うファーストキャッチが、競技としては、最も魅力あるものといっても過言ではないのでしょう(過言か?私はオージーが好きなんだけどね・・・)。競技者の胸元に、すばやく戻ってくるブーメランを見ているだけでも、ワクワクするものです。(当クラブのHPを見て、ブーメランに興味をもたれたかたは、ぜひ、水戸ブーメランクラブのデモンストレーションを見よ!いつ?)このファーストキャッチが始まる頃(11時頃)、朝の不安が現実のものとなってきたのです。少しづつ、そして、いつのまにか風が強くなり、風対策に皆悩まされることになったのです。午後に入り、MTA、オージーラウンドと風に悩まされながら、なんとか無事に競技が終了したのです。、さすが、上位陣は、強風といっても怯むことなく記録を伸ばしていったのです(さすがです)。終わってみると、我が、水戸ブーメランクラブの3人は、関根何歳キヨマルが総合2位(トリック/ダブリングに続き、オージーラウンドでも部門1位!さすが、我が師匠です)。海老沢チューニングは任せろ!義明は、総合7位、小祝まだいたの慶紀は総合11位という成績でした。今回の競技会では、ブーメランは、”無風状態で行える”などということは考えないことであることを思い知らされました。「それぞれのコンディション(風)に合わせたブーメランの製作と、それを使い切るテクニックを高めることが必要である。」とは、ブーメラン理論には一家言持っている海老沢さんの言葉です。ほんと、ブーメランは奥の深いスポーツです。さらに投げ込んで、Many Happy Returnsといきたいものです。

名称 アイスランナーハイブリッド
材料 ABS3mm+塩ビ1mm
製作 S.Kiyomaru
2002/11

(35)
(34)
(38)
(36)
TOP
(39)
(40)
(41
(42)