WINGWIN会報(35)
 街路樹の新緑が日増しに濃くなりうららかな日差しの季節到来となりました。そして、五月の連休も終わりほっと一息ついている今日この頃です。皆さんはいかがお過ごしですか。
 連休は、県立児童センター(大洗町)でブーメランなどのイベントがあり、楽しんでまいりました。こどもの日にからんだ「子どもフェスティバル」だったのですが、昔懐かしいべーゴマとか、竹馬のコーナーもありました。そのほか、けん玉、コマ回し、、鯉のぼりつくり、キーホルダーつくり、、ブーメラン、動物のふれあいランド、サッカースクールといろいろなコーナーが用意されまして、私は、懐かしさのあまり、童心に帰ってべーゴマに夢中になってしまいました。私たち団塊の世代の子どもの頃の遊びというと、べーゴマ、めんこ、竹馬、チャンバラ、鬼ごっこ、みんな誰もが熱中した遊びだったのです。その中でも、べーゴマ、めんこは、負けたら取られるギャンブル性があり、すごいスリルがあったのです。自分は熱中するタイプなので、当時は特に、べーゴマにはまっていたのを覚えています。相手のコマに負けないように、自分のコマに細工を施したりするのですが、どういう風に調整するかというと、買ってきたべーゴマを土中に埋めて錆らしたり(錆がつくと重くなると思った)、べーゴマの下部(渦巻き)をブロック塀などでこすって(よそんちの塀なのでよく怒られた)コマの重心を低くするのです。コマは、重心が低いと強いのです。そして、コマの六角形の辺も、同じようにコンクリートのような硬いところでこすって厚みをつけたり、角を鋭くしたりするのです。さらに、上面(平面)の字が書いてあるくぼみに蝋をたらしてコマを重くします。学校が終わると、かばんを投げ捨て外に飛び出し、そういう作業を何日もかけて、強いべーゴマに仕上げてゆくのです。べーゴマは、性能がよいだけでは相手に勝てません。さらに、いろいろな技があるのです。その技は、先輩たちとやって、負けながら(負けると自分のコマは取られる)覚えたものです。高度な技は、教えてくれないので見て覚えて、ひそかに練習して覚えるしかないのです。横からぶつけたり、狙いを定めて相手のコマの上に正確に落とす技術や(回っている相手のコマはバランスを失って樽から出てしまう、コマを逆まき(コマを逆回転させる。この技は、自分の秘技だった)にする技などです。ひとりべーゴマに興じていると、ブーメランになにか共通することに思い当たった。「コマの性能」、「コマましの技術、戦術」。面白いですね
 連休の初日に群馬県ブーメラン協会から、水戸か前橋で、私たちと交流会をやらないかという話がありました。日程が合わなかったので今回はできませんでしたがそのうち、機会があったらやりたいと思います。
また、日本ブーメラン協会では連休に長野県佐久市でバルーンフェスティバルでブーメランのイベントがありました。写真が送られてきましたが(大きくて掲載できません)、たくさんのバルーン(人が乗ることのできる気球)が飛び交うなか、大勢の子どもたちがブーメランを飛ばして大盛況のうちに終わりました。
2002年4月21日ブーメラン春季競技会観戦記      小祝慶紀(こいわい ひろのり)
 さる、4月21日(日)埼玉県さいたま市荒川河川敷、東京農大グランドにおいて、2002ブーメラン春季競技会が開催されました。水戸ブーメランクラブからは、関根さん、海老沢さんの精鋭二人が競技、そして、観戦の私という陣容?で参加しました。そのときの模様を報告します。当日は、朝5時30分に関根宅へ集合し、常磐道を走り、途中の守谷SAでうどんをすすりつつ外環を通って、一路荒川河川敷へ! 外環走行中雨が降り出し(天気予報では、午後から雨のはずが・・・)三人の気分もちょっと沈みがち・・・かと思いきや、だんだんテンションが上がってきたのでした。(なんで?)会場の農大グランドへは、8時30分頃到着。すでに、大阪や名古屋などからの参加者も到着しており、雨にもかかわらず、みんな「やる気まんまん。」といった感じで、ちょっと引いてしまう私でありました(私は、競技会初参加です)。さらに、大阪のよみうりテレビ、NHKのテレビクルーまでいて、ここまできて止めるわけにはいかない! ということで、雨が降りしきっているなどすっかり忘れ?予定通り9時より競技が開催されたのでした。今回の参加者は、7月に開催される世界大会に参加する五人をはじめ少数ながらかなりレベルの高い大会となる予感。今回の競技は、まず、オージーラウンド、次にトリック/ダブリング、アキュラシー、ファーストキャッチ、最後にMTAという順序で行われます。さて、競技の始まり、始まりぃ。オージーラウンドは、雨は降っているが、風のほとんどない状態のためか、さすがに、50m飛ばす選手はほとんどいなく、大阪のトギーこと栂井さんが72ポイントで1位という結果。続いてのトリック/ダブリングは、われらが関根さんの得意としている種目であり、おおいに期待の持てるところである。トリックは順調な氏であったが、ダブリングでちょっと失敗?しかし、堂々の4位。関根さんは、その後、アキュラシー、ファーストキャッチと順調で、ファースチキャッチでは、2秒という時間差で3位(すごい) ! 海老沢さんは、得意のファーストキャッチで、雨のため手が滑ったのと、予想外の「ショート!」の声で本来の力を発揮できず、残念な結果に。さらに、海老沢さんの後ろでは、NHKのレポーターが、わけのわからない英語(それは、私がわからないのかも・・・はは)で、「wonderful !HO !Boomerang !」などと、おもいっきりテンション上げて叫んでいるしで、すっかりテンションの下がってしまった氏であった(ごめんなさい)。やはり、さすがに雨による影響があるようで、ブーメランが滑って悔しがっていた選手がけっこういたのには、観戦している側もかわいそうであった(見てるだけってのも結構寒くてつらいです)。最後のMTAは、私はひとり50mラインのラインズマンをやっていたので、現場の雰囲気はわからなかったが、栂井さんが滞空時間も長く、50mぎりぎりのところでキャッチ! ポロ! あ、こんなこともあるんですね。ものすごくくやしがっていました。こんな状況の中でひとり気を吐いていたのが米谷(まいや)選手でオージーラウンドを除いてすべて1位。結局総合でも米谷選手が1位で、関根さんが総合3位、海老沢さんが総合9位という成績であった。最後に思ったのは、見てるよりやっぱり参加したほうが楽しい! ということである。さらに、競技会に参加することで、いろいろ情報を交換することができ、ブーメランに対する知識も増し、今後の技術の向上やブーメランの製作におけるヒントも得ることができる(事実私は、横浜瀬谷ブーメランクラブの高山さんより、いろいろアドバイスを頂き、さらに、ブーメランを2本いただくことができた)ということを感じた1日であった。9月のジャパンカップには絶対参加するぞ! (そうですよね、田所さん)と思いつつ帰路についたのである
ファーストキャッチ製作記                  小祝慶紀(こいわい ひろのり)
 皆さんこんにちは、木製ブーメランにこだわっている小祝です(笑)。
さて、今回はファーストキャッチ(以下「FC」という)を製作した感想?などをレポートします。今回のFCは自作としては3本目なのですが、本格的に、自前で制作というのは初めてです(以前の2本は、関根さんのご協力を頂き完成させました。ですから、もちろん、よく飛びます)。今回製作したFCの原型ですが、これは、海老沢さんのご愛用のFCの型を元にしました。ブーメランの良し悪しは、やはり、削りだということは異論のないところだと思います。さて、その削りですが、まずは、サンダーで荒削りをしておき、その後、鉄ヤスリで綺麗にしてゆくという通常の工程で進んでゆくわけですが、実は、先日の春季競技会の折、瀬谷ブーメランクラブの高山氏から「削りの研究に使ってね」とFCを1本(他にも、もう1本いただいたのですが)ポンと頂き、それを何度も手で撫でながら(笑)その感触を確かめながら、今回のFCを削っていきました。鉄ヤスリである程度きれいにした後、紙やすり80番で磨き上げ、最後に320番で仕上げをしていきました。ここまで仕上げて、アクリル系のラッカーで一度塗り上げ綺麗にします。これで終わりではなく、その後、また紙やすりの80番で磨き、ラッカーを一度落とすような感じにします。(きれいに落とすのではなく、適当です・・・はい)その後、320番で仕上げ、その上からまたラッカーを塗る。その後、また80番で磨き、ラッカーを一度落とし、320番で仕上げ、またラッカーを塗るという工程を2度おこないました。(暇なのか?)ここまでくると、ブーメランの表面はとってもすぺすべしてきます。(笑)まるで・・・あ、いや・・。削りの感じですが、裏面は一切削らない(紙やすり320番で仕上げの磨きはかけますが)のがベストのようです。表面の風を直接受ける前部のエッジは丸みをおびる程度、そして、後部ですが、これは。、翼の一番幅の広いところの長さ31%(細かい・・・なんで)をMax(例えば、翼の最大径が4cmとした場合、削りは1.2cmとします。小数点2位以下は切り捨てです・・・笑)として、そこを基準にして削りだします。(これは、あくまでも、私の感覚です。)最後に、子どものお菓子についていたシールを貼って(笑)完成です。こうして、やっと、FCが1本出来上がりました。さて、いよいよ、実際に投げて見ます。今回製作したFCは、性能もよさそうで(私の主観ですから・・・笑)高く上がることもなく、低すぎることもなく、よく戻ってきます。今回のFCは、3枚翼のうち1枚が若干上に反っているのですが、それが、ちょうどよい状態になっているのでしょうか?初製作にしては、我ながらちょっちお気に入りです。。初投げの時は、風もベストで、いい感じで投げられたということもあるでしょう。結構スピードがあり、キャッチがいまいちの私としては、怖い感じがしました(笑)。事実、青あざを身体に3箇所もつけてしまいました(笑)。今回、ファーストキャッチを初制作したわけですが、やはり前述したとおり、削り方が一番だと思います(釈迦に説法で怒られそうですが・・・)。削りすぎに注意しながら、やさしく、やさしく、ウフフと薄笑いを浮かべながら、大事に削っていきましょう(笑)。その後、たてつづけに2本製作しました。「で、どうだ調子は?」だって? うーーん。あの1本目は、ビギナーズラックだったのか?


2002/5
S.Kiyomaru

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