永野版ZZ没メカ
    
永野護氏デザインMS大全    
  
機動戦士ガンダムZZ 1986−1987放送
永野氏がデザインしたZZ案。永野氏が降板したことにより世に出ることはなかった。
  
 
 
 
 
 百一式(まるごと富野ver)
 
1998年6月の Newtype付録まるごと富野イラストが掲載された。
 
永野氏によるとZZガンダム用にデザインしたが、降板により没になり未発表だったものであるとのこと。
百のつく名称・没メカ等々を鑑みると、百壱式百NEUが連想されるのだが・・・。

 
アナハイム製であり、側頭部にモノアイが有る点では百壱式を連想させるが、百壱式はZガンダムであるとのことから、ZZ没メカであるこのMSと完全には整合出来ない。
このあたりはもはや想像するしか無いというのが正直なトコロである。
 
いずれにせよ10年以上経過してから描かれているため、すでに当時の原型は留めていないの・・・だろう。

 

 
掲載雑誌
まるごと富野
著名人からのメッセージコーナーに永野氏のイラスト及びコメントが掲載され、百一式が掲載されている。
  
 
 
 100式ノイ(NEU)
 
モデルグラフィックスの別冊GUNDAM WARS II MISSION ZZにこのMSについての記述が掲載され、存在が公となった機体。
残念ながら設定画等は確認されていない。
 
ZZの企画時に、ZZに登場するMSとして永野氏がデザインしたそうで、かなりセンセーショナルなデザインだったとの事。
残念ながら全て未公開であると思われる。
2011年2月、設定画が公開された(Newtype2011年4月号P22)。
 
シュツルム・ディアスのようなグライバインダーと大型の超長距離用ライフルを持つ狙撃型MSである。
グライバインダーだけではなく、肩部は百式(しかも左肩には百NEUとマークが書かれている!)、腕部はリック・ディアス、脚部はハンブラビと、過去のMSと非常によく似た外観である。
ただし、頭部及び胴体は過去のいずれの機体とも共通点が無い様に思われる。
 
名前の通り金色のカラーリングであるが、百式とは異なり、ガンダムのようなツノを持っている。
「ここにあるのは日の目を見なかった「謎のロボット達」である。すべて俗に言う決定稿だが諸般の事情で登場することはなかった。(中略)次は超長距離ライフルを持ち、一気に戦域から離脱するブースターを背負う金色のロボット。「狙撃だからビーム光線描くだけでこの面倒くさいロボットは全く作画しなくていいんです。アニメーターが楽です!」」 [Newtype2011年4月号]
「背部の巨大なブースターポッドや長大なライフル兵器が特徴的。永野が戦術的用法から、メカを生みだしているのがわかる」 [Newtype2011年4月号]
 
Zplisと同時期にプレゼンテーションに出されたが、ZZ、Z、MK2、百式からなるガンダムチームの登場が決定していたため、これ以上ガンダム型のMSを登場させることによる混乱を避けるため却下されたとか。・・・残念。
「昨年(1985年)5月、番組(ZZ)中盤以降に登場するモビルスーツのデザインプレゼンテーションが行われた。」 [GUNDAM WARS II MISSION ZZ]
「(zplusは)プレゼンテーションに持ち出されたが、ZZ、Z、百式、Mk.IIからなる『ガンダムチーム』の登場が決定していたために、これ以上ガンダムタイプのMSが増える事による混乱を避けるという理由で却下された。ビークラブに掲載された、藤田一巳氏デザインの百式改、ZZ用に永野護氏がデザインしていた百NEU(未発表だが、かなりセンセーショナルなデザイン)の2点も同様の理由で採用されなかった。」 [GUNDAM WARS II MISSION ZZ]
 
長い間このMSの名称は、MISSIONZZに記載されていた「百NEU(ノイ)」であると思われていたが、Newtype2007年1月号綴じ込みポスターに掲載されているナハトガルの解説文の中で、永野氏が「100式ノイ」と呼称している。
当サイトでは、この永野氏本人のコメントを受けて、表記を100式ノイ(NEU)と変更した。
ただし、このMSがデザインされた1985年末時点で永野氏がどのような名称を付けていたかは判明していない。
Newtype2011年4月号で公表された設定画には「NEU(ノイ)」と永野氏の字で書かれており、キャプションには百式NEU(ノイ)と記載されていた。 2011.4.10追記
 
 
Newtype2007年1月号綴じ込みポスターの解説文によると細身のデザインであったらしい。
ポスターのナハトガルの解説文の中で、永野氏が「このとき(逆襲のシャアの企画に関わっていた頃)仕上げたデザインでは『ハイエスガンダム』と『100式ノイ』のみが細身だったのです」とコメントしていることからHI-Sと同時期にデザインされたものと読み取ることが出来る
 
2006年頃にイラストが掲載された永野氏のMSには、全てMS-**という形式番号が振られているが(これらはサンライズの正式な形式番号と異なり、永野氏によるオレ設定)、ここでは100式ノイはMS-37の番号と設定されている。
一つ前のMS-36がギラドーガとなっていることから、100式ノイは逆襲のシャアの為にデザインされたMSではないかと想像することが出来る。
 
しかし、このMSはMISSIONZZによると1986年4月のZZでのコンペに提出されていることからZZの為に描かれたデザインであることは明白である
Newtype2007年1月号綴じ込みポスターの解説文の中に(ZZ企画当初)ゲゼ』『ハンマ・ハンマ』『100式ノイ』『M9』『ソ・ル』・・・他にもいっぱいのMSがあれよあれよと実は3日くらいで10点ほど出来上がったのでありました。」という永野氏の言葉があることから、100式ノイはZZの為にデザインされたMSであると考えてよいだろう
 
前述のコメントは、「このとき仕上げたデザインでは『ハイエスガンダム』と、(ZZの頃にデザインした)『100式ノイ』のみが細身だったのです」と読んだら良いと想像できる。
形式番号については多分に永野氏オリジナルの設定が含まれていることから、番号の振り方に時代性や永野氏がデザインした順番は関係ないと思われる。
 
もしかしたら、ZZ企画時にデザインした百式ノイを、逆襲のシャア企画時に再度リデザインした可能性も考えられるが、それらを立証する資料は今の所確認されていない。
おそらくそのようなことはないと思われるが。
「このとき(逆襲のシャアの企画に関わっていた頃)仕上げたデザインでは『ハイエスガンダム』と『100式ノイ』のみが細身だったのです」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
(ZZ企画当初)『ゲゼ(ほぼオリジナルのまま使用されています)』『ハンマ・ハンマ』『100式ノイ』『M9』『ソ・ル』・・・他にもいっぱいのMSがあれよあれよと実は3日くらいで10点ほど出来上がったのでありました。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
(ハチカは)MS-36キラドーガ、MS-37ノイの後、ナハトガルと同時に投入する予定で開発が進められていたニュータイプ用MSである」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
  

 
設定画
設定画はNewtype2011年4月号に掲載されている。

シートには「NEU(ノイ)」と永野氏の字でタイトルは書かれているが、サイン及び日付は掲載されていない。
機体の右側には一言書き込みが書かれているが、掲載された文字が小さいため判読できない。
 


 
掲載雑誌
GUNDAM WARS II MISSION ZZ P82
モビルスーツデザインノートという記事内に、百ノイについての記述アリ。
Newtype2007年1月号 綴じ込みポスター
永野氏のインタビューの中でこのMSについての話が掲載されている。
Newtype2011年4月号 P22
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトルサイン
設定画及び永野氏のコメントが掲載されている。
 
 
 
 サズ  (ZZGundam.Ms-1/永野版ガルスJ
 
永野氏がZZのためにデザインしたネオ・ジオン側のMS。
ある程度デザインを挙げた処でスポンサーサイドと揉め、
永野氏が降板となってしまい、このMSも没となった。
 

この機体は永野氏がZZのためにデザインした最初の機体であるらしく、設定画に「ZZGundam.Ms-1.」と書かれている。
このデザインが上がったのが
1985年11月13日で、降板が年末であることもあり、いかに急な降板劇であったかがよくわかる事例と言えよう。
→長らくこの機体の名称はガルスJであると思われていた(実際にプロジェクトZでガルスJという名称を永野氏が言及している)。
  しかしながら、2011年に発売されたファイブスター物語リブート2巻にこの機体の設定画が掲載され、この機体は「サズ」という名称であったことが判明した。 2012.1.8追記

 
ちなみに実際にTVに登場したガルスJは永野氏が降板した後に、出渕氏によってデザインされたバオウという機体がクリーンナップされてガルスJという名称で登場した。
 
この降板劇は各紙に掲載された。
返す返すも残念であるが、もしかしたらあまり評価されていないZZという番組が・・・というのは意味のない話ですね。いつも夢想してしまいます(笑)。
「インタビュアー:メカデザインはどなたに?
  富野監督:永野くんに任せようかと、考えています。ただ今回のZZといわれるガンダムはそうはいいながら、いわゆる永野メカではありません。大河原マシンに近い線があります。それは彼が従来のデザインと、大河原デザインの二種を意識してそれぞれをデザインしているということなんです。いつまでもハンブラビのようなデザインだけをしていては生き残れないということを知ったんでしょう。だからこれからの彼のメカのバリエーションには期待できます。今描かせているヤラレメカに近いメカなどはかつての手塚治をほうふつさせる、漫画的なものまであります。それに加えてオーソドックスなデザインをすることで、彼のフィールドは良い方向に、一気に広がるかもしれません」 [B-CLUB3号]
(1986カレンダーで)サンライズの新番はしばらく遅れそうで、ファンの皆様には大変申し訳ないと思っています」 [Newtype1985年10月号]・[まるごと永野護]
「昨年12月末に事態は急変。メインメカのZZガンダム(仮称)をはじめ、ゲストメカを含め、永野メカは画面から一切姿を消すことになった」 [Newtype1986年3月号]
(Zガンダムに一年間関わって、感じたこと、作品へのコメント、一言)ちょっとマジになってしまいますけど、Zと某ZZでは何と言いますか、リックディアスやら百式やらキュベレイやらガザDやらハンマ・ハンマやらM9とかソルとかガルスJとかゲモン・ゲビとか色々有りましたが」 [プロジェクトZ]
「永野はガンダムZZのメインデザイナーに抜擢され、かなりの点数のデザインを挙げていた。」 [comicNewtype1996冬の号]
「オンエア直前、永野はメインデザインを降ろされる。ガンダムZZのオンエアで見ることの出来た永野のデザインは、Zガンダムで描いた物を除くとプチMS他数点である。」 [comicNewtype1996冬の号]
「'86年年頭。その不安は的中した。スポンサーサイドの提案で、永野のZZ降板が決定したのだ。ネオジオン側のユニークな」モビルスーツたちはもちろん、主役メカホワイトガンダムをはじめとするメーンメカデザインにいたるまで、ZZの画面から永野護の色は一層された。」 [マモルマニア]
「永野がZに続きZZでメインデザイナーとして起用されようとした時、彼が用意したモビルスーツは、作品の初期のムードに合わせた3〜4頭身のコミカル(?)なデザインだったが、諸般の事情で降板することになった。もし、永野のデザインラインのままでZZがオンエアされていたら、作品のイメージは明らかに変わっていた−もちろんにアンチシリアスに−のは想像にかたくない。」 [GUNDAM EPISODE GUIDE 3]
(ZG以降サンライズがら離れていった事について)エルガイムの後は。カントクには「これでやってください」という要求でスゴイデザインを出していたの。それは「僕のモビルスーツはこうだ」とか「こういうものをやりたいんだ」というものほどでもなかったんだけどね・・・」 [ISSUE]・[OUTLINE]
「(永野版ZZメカが採用できなかったのは)そのころ、ぼくが一番心身症にかかっていた時期だったんです。「これはヤバイな」というのがわかってきたころで、考えはじめてしまって、単純なな言い方をすると守りに入ってしまって前に行くことを止めてしまったんだろうね。それが僕だけならまだよかったが、サンライズ自身も同じ方向に走ってしまったために全部がそう流れてしまった」 [ISSUE・OUTLINE:富野由悠季氏]]
「『ZZ』のメイン・メカデザインに起用される予定だったが、スポンサーサイドと喧嘩してしまい降板。どうやら『Z』でイカ型MSハンブラビをデザインした過去を持つ永野氏だけに、スポンサーであるバン○イが『本当に売れるデザインができるのか』と疑ったことが原因とウワサされている」 [ウラBUBKA2004年11月号]
「「ガンダムZZ」でデザインされたロボット。番組降板のために登場はしていない。」 [リブート2巻]
  
B-CLUB3号5号にはこの永野版ガルスJが掲載されているが、かなり異彩を放つデザインである(その上、上半身のみ取り外して動くことが可能だとか)。
格好良いのか格好悪いのかもはや判断は難しく、当時これらユニークなネオ・ジオンのMS群はかなり議論を呼んだらしい。
その後、この機体の装甲がバッシュやベルリンなどのモーターヘッド」に引き継がれているらしい。
「永野がZに続きZZでメインデザイナーとして起用されようとした時、彼が用意したモビルスーツは、作品の初期のムードに合わせた3〜4頭身のコミカル(?)なデザインだった」 [GUNDAM EPISODE GUIDE 3]
(ZG以降サンライズがら離れていった事について)エルガイムの後は。カントクには「これでやってください」という要求でスゴイデザインを出していたの。それは「僕のモビルスーツはこうだ」とか「こういうものをやりたいんだ」というものほどでもなかったんだけどね・・・」 [ISSUE]・[OUTLINE]
「初めて永野の手によるハンマ・ハンマやガルスJを見た時の、目まいのような感情を何といって伝えたらいいだろうか。「えっこれがガンダムのメカ?!」につきる」 [マモルマニア]
「巨大な一つ目に5頭身の体型は番組を見る子供達に一目で敵ロボットの特徴をわからせるためである。このロボットの装甲がMHバッシュとベルリンにそのまま使用された」 [リブート2巻]
  
井上伸一郎氏による著書マモルマニアには、ハンマ・ハンマについての記述が掲載されているが、これはハンマ・ハンマでなくサズ(ガルスJ)の間違いであろう。
※初版にて確認。以後修正されたかどうかは未確認)
「巨大なスカートをはいた、3頭身のモビルスーツ。モノアイは顔の大半を占め、頭には国旗掲揚用のポールみたいなアンテナがドーンと立っている−永野デザインによるハンマ・ハンマを文章でまとめてみるとこんな感じだ。」 [マモルマニア]
 
 
このサズ(ガルスJ)については、意外な所にイラストが描かれていたりする。
(1)エンドアの設定画にカタパルトから射出されるMSとして描かれている
 
(2)川村万梨阿さんのファンクラブ"MARIA-CLUB≠フ会報ROUGE創刊I号(第二号)
表紙にSD化されて描かれている(ちなみにこのイラストではなんと背面が描かれている)。
  後部スカートの形状や後頭部まで伸びたモノアイスリッドなど見応えが多い。
  ちなみに、このイラストは後にカードとして川村万梨阿さんのライブ「百鬼夜行」で配布されている。
  このイラストには他にもソルと思われる機体や、レッシィ、そのレッシィに凧として挙げられているハンブラビなども描かれている。

 

 
設定画
当時のB-CLUB3号に、ZZについての富野監督のインタビューの挿し絵として掲載されたり、同誌5号に設定画がシートの状態で掲載されている。
特に5号は
永野氏の書き込みやサインなども掲載されていて非常に資料的価値が高い。
設定画のみであればMS 大全集にもZZ没メカをまとめたコーナーに掲載されている。
→ファイブスター物語リブート2巻にも掲載された。こちらも完全な状態で掲載されている。 2012.1.8追記

 
●ガルスJ全身前面パース
唯一枚描かれた(と思われる) 永野版ガルスJの設定画。
全身が前面から描かれている。B-CLUB5号完全な状態で掲載されており、
「ZZGundam.Ms-1.」「くりす.85.11.13」のサインも確認できる。
→B-CLUB5号に掲載された設定画には 「#2〜ガルスJ」と記載されているが、リブート2巻の設定画には記載されていない。
  以上から、永野氏以外の人物によって書き込まれたものであることが解る。 
  その他にも
「ZZGundam.Ms-1.」の横に「スケッチ」と書き込まれていたことが判明した(B-CLUB5号では消されている)。 2012.1.8追記
 
永野氏の書き込みについては、あまりにも縮小されて掲載されているため判別できず。
→リブート2巻に掲載された設定画により詳細が判明した。
  「コクピットはムネ.」「上半身切りはなし可.」と、結構重要なことが描いてあったのね・・・。 2012.1.8追記
 
大きなモノアイ、肩から伸びているポール(しかも先端に球体の物体まで付いている)など非常にユニークな機体である。
この機体が比較的まともなデザインであることが、如何に永野版ZZメカが独創的であるかを如実に示しているといえよう。

 

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻3号(1985年12月) P10
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
ガルスJ(TV未登場)の設定画が掲載されている。
B-CLUB通巻5号 P21
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
設定画がシートの状態で掲載されている。
B-CLUB通巻4号 P27
エンドアの設定画の中にカタパルトから射出されるMSとして永野版ガルスJも描かれている。
川村万梨阿ファンクラブ"MARIA-CLUB♂報「ROUGE創刊I号(第二号)」
表紙のイラストにSD化された永野版ガルスJの後ろ向きのイラストが描かれている。
MS大全集 P100
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
「幻のモビルスーツデザイン集」に、ZZ放映前にデザインされたガルスJ(TV未登場)の設定画が載っている。
ModelGraphix2010年9月号 P27
B-CLUB通巻3号の設定画が転載されている。
ファイブスター物語リブート2巻 P26
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
完全な状態の設定画が掲載されている。
 
 
 
 ZZGundam. Ms-2 (陸戦型MS)
 
MS 大全集の、企画時に考案されたラフデザインや没デザインを集めた「幻のモビルスーツデザイン集」に掲載されている。
ZZのために描かれたラフデザインで、永野氏によるものではないかと考えられるMS が掲載されている。
そのMSの名前は決まっていなかったらしく
「陸戦用MS」という名前で掲載されている。
 
ゲルググのような頭部、奇妙な腰スカートといい、いかにも当時永野氏がデザインしたZZ用の敵メカらしい雰 囲気を備えている。
しかしながら、
このMSが永野氏によるものという根拠はない
 
同じコーナーに掲載された永野版ガルスJガザDと同じタッチではないかという感覚だけである。
果たして・・・?、どなたかご存じないですか?

 
 
当時のスタッフ用資料にてこのMSの 設定画に永野氏のサインを確認 2013.7.13追記
機体の下に、永野氏の文字で「ZZGundum. Ms-2」という機体名称、「MN85.」とサインが 記載されている。
その他にも「陸戦型か?」 という永野氏の文字が書かれており、これがMS大全集に掲載された際「陸戦型MS」と呼称された由来と考えられる。
永野氏はGundumと記載している が、Gundamが正しい 
 
設定画にはZZG用敵メカその2と記載されているだけで、名称は特に決まっていなかったものと思われる。
同様にMs-1
(永野版ガルスJ)と記載されていた 機体は、その後に永野氏によってサズという名称であったことが明らかにされている。
 
もしかしたら、このMs-2という機体も名称がその後に決められたのかもしれない。
ちなみに名称のみしか判明していないのは「カーザ」「Sベルダ」の二つ


 
設定画
MS大全集に掲載された前面パースの全身画のみで永野氏のサインやタイトル、書き込みは掲載されていない。
上記のことから、この陸戦型MSが永野氏によるものであるという証拠はないのである・・・。

永野氏のサインとタイトルを確認した 2013.7.13追記
 


 
掲載雑誌
MS大全集 P100
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトルサイン
「幻のモビルスーツデザイン集」に陸戦用MSの設定画が載っている。
 
 
 
 永野版ハンマ・ハンマ
 
ガルスJなどと同様、没になってしまった永野版ZZ敵メカの一体。

ちなみに実際にTVに登場したハンマ・ハンマは永野氏が降板した後に、出渕氏によってデザインされた 機体がクリーンナップされ、ハンマ・ハンマという名称に変更されて登場した。
 
B-CLUB6号に掲載されたM9と共に描かれたイメージイラストによると、腕にシールドとスピア型の火器を装備していることが確認できる。
盾にはジオンの紋章らしきマークも描かれている。
 
Newtype2011年4月号にもこのイラストが掲載されている。
この際に、B-CLUB6号では確認できなかった永野氏の書き込み(「ハンマ・ハンマとエムナイン??でのパースはこーゆー風に出します」「女性だよ ハンマは」)と永野護氏のサイン「MAMORU NAGANO 85」を見ることが出来る。 2011.4.10追記

この機体はハマーン専用機になる予定の機体であった。
永野氏にとってかなり思い入れがあった機体らしく、折に触れてこのMSにに対してのコメントが掲載されている。
「MSハンマ・ハンマはその名のとおり、ハマーン・カーンのキュベレイに代わるモビルスーツであったが、何度もトライアルに敗れた主任デザイナーがはた目からはフザケているとしか思えないMSばかりつくっていたため、社を追われ公開されなかったものであるはずだが、(ハンマ・ハンマ1994 NewtypeVER.は)いつ完成したのだろう?」 [Newtype1994年1月号]
「今MSのキュベレイ書いたらニュータイプで描いたハンマ・ハンマになっちゃう(笑)。」 [ModelGraphix2002年7月号]
  
一般的な反応としてはかなーり?であった。
確かにB-CLUB5号に掲載されたこのMSの設定画は、コオロギのような頭部、マジンガーZに出てきた某ダイアナンAのように女性的なフォルムをしているなど大多数の人は格好良いとは感じることが出来ない機体であった。
ただし、この突拍子の無さの原因は一応富野監督による明るいガンダムにするというスタイルに起因したものではあったらしい。
「インタビュアー:メカデザインはどなたに?
 富野監督:永野くんに任せようかと、考えています。ただ今回のZZといわれるガンダムはそうはいいながら、いわゆる永野メカではありません。大河原マシンに近い線があります。それは彼が従来のデザインと、大河原デザインの二種を意識してそれぞれをデザインしているということなんです。いつまでもハンブラビのようなデザインだけをしていては生き残れないということを知ったんでしょう。だからこれからの彼のメカのバリエーションには期待できます。今描かせているヤラレメカに近いメカなどはかつての手塚治をほうふつさせる、漫画的なものまであります。それに加えてオーソドックスなデザインをすることで、彼のフィールドは良い方向に、一気に広がるかもしれません」 [B-CLUB3号]
「こういうふざけたMSがZZで生まれたのはZZガンダムは企画当初「明るいガンダム」と呼ばれ、富野さんが今までの暗くわかりにくいガンダムをもっと子供向けにわかりやすく明るい作品にしようとの意図があったからです。主題歌(アニメじゃない)もあのとおりですし、」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
「そのあまりの変化に当時メカデザインを担当するはずだった僕も面くらい、というか引いて、かなりの時間富野さんの横で(ZZの企画時点で僕と富野さんは机を並べて仕事をしていました)ぶーたれて、なんとか以前のシリアスMSに戻そうと反抗していましたが、」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
  
ただし、永野氏自身がそれを受けて更に暴走しすぎた結果があのデザインである。
その後、その頃の永野氏自身の力不足により、このMSのもつ魅力を周りにうまく伝えることが出来なかった旨の発言もしている。
「実際デザインを開始すれば富野さん以上に悪のりデザインが上がり始め」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
(ソ・ルやハンマ・ハンマなどの)当時見た目がどんなに滑稽でも物語の中でちゃんと登場すれば絶対にかっこいいという自信があったのですが、その頃の僕にはそれほどの説得力はなかったのでしょう。全く同じコンセプトで作られたFSSのスクリティが滑稽に見えたでしょうか?それを思うとやり残したことを未だに悔やみます。といっても、もうガンダムをやる気はありませんが」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
「これらがどれほどすごいかを当時いくら説明しても監督以外にはわかってもらえなかったという支離滅裂、いや、メチャ格好いいロボット達なのだ」 [Newtype2011年4月号]
 
一方で、その後B-CLUB6号に掲載された都市を侵攻していくハンマ・ハンマのイメージイラストは、メリハリの効いた(特に肩回り)デザインで描かれている。
  
後に、この機体のもつイメージ・コンセプトは、FSSに登場するMHエイトール・スクリティに継がせたとのこと。
「全く同じコンセプトで作られたFSSのスクリティ」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
「永野版ハンマ・ハンマのイメージを引き継いでFSSのスクリティが生まれ」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
 
井上伸一郎氏による著書マモルマニアでハンマ・ハンマについての記述が掲載されているが、これはハンマ・ハンマでなくガルスJの間違いである(初版にて確認。以後修正されたかどうかは未確認)。
「巨大なスカートをはいた、3頭身のモビルスーツ。モノアイは顔の大半を占め、頭には国旗掲揚用のポールみたいなアンテナがドーンと立っている−永野デザインによるハンマ・ハンマを文章でまとめてみるとこんな感じだ。」 [マモルマニア]
  
このハンマ・ハンマという名称は永野氏によるものではなく、富野監督によるものであり、永野氏が鉢担ぎ姫のイメージでデザインしたMSに富野監督が「ハンマ・ハンマ」と名づけたとのこと。
永野氏が降板後に出渕氏がデザインした機体に、この名称が引き継いで使用されたのはその為であると思われる。
「ハチカはZZガンダムに登場する予定だった女性型のMSで、見てのとおり「鉢担ぎ姫」のイメージで富野産はこの馬鹿馬鹿しいデザインに笑いながらも「ハンマ・ハンマ」と言う名前を付けてくれました。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
  
また、ハンマ・ハンマはガルスJ他と同時期にデザインされたらしく、永野氏によると他に100式ノイM9ゲゼソ・ルなどを含めて3日程度と言う極めて短い時間でデザインされている。
ガルスJの設定画には1985年11月15日というデザインした日付が書かれていることから、ハンマ・ハンマもこの日に極めて近い時期にデザインされたものと思われる。
ただし、現在他のMSは日付が書かれた設定画が確認されておらず、これらのMSが同時期にデザインされたという確証は今のところ得られていない。
「ゲゼ(ほぼオリジナルのまま使用されています)「ガルスJ」「ハンマ・ハンマ」「100式ノイ」「M9」「ソ・ル」・・・・他にもいっぱいのMSがあれよあれよと実は3日くらいで10点ほど出来上がったのでありました。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
  
ちなみにこの機体の最大の特徴は、胸に装備されたオッパイミサイルである。
もはや完全にガンダムの世界観から逸脱しているといっても過言ではない・・・・か(笑)?
「その人物(ハンマ・ハンマ主任設計者)は語る「やはりね、オッパイミサイル装備であるってのはまずかったんでしょう」。」 [Newtype1994年1月号]
「このMSは当時考えていたときから2発しか発射できなくて再装填もできない「オッパイミサイル」がついてて、富野さんとかサンライズにあきれられてボツになっちゃったんだけど。「なんでかな〜、こんなにかわいくてかっこいいのに」って力説したんですが、ダメでした(笑)。ガンダムで思い残すことがあるとすれば、ホントにこの「オッパイミサイル」だけ!(断言)。」 [ModelGraphix2002年7月号]
(ZZガンダムやハンマ・ハンマは)基本的にハンブラビとキュベレイでやろうとしたことの後継というのが、ボツになった「ガンダムZZ」の設定にはあったんです。」 [Zガンダムエース]
「ここにあるのは日の目を見なかった「謎のロボット達」である。すべて俗に言う決定稿だが諸般の事情で登場することはなかった。最初(ハンマ・ハンマ)は「おっぱいミサイル」を2発も胸に搭載する女性ロボット。」 [Newtype2011年4月号]
「ちなみに女性型ロボットは、胸のブラジャー状の装甲が開いておっぱいミサイルが出るという設定である。」 [Newtype2011年4月号]
  
このハンマ・ハンマという機体は1994年に一度、デザインを新規に作り直されている
実際、このMSはハンマ・ハンマという名称を継いではいるが、最初にデザインされたスリムなイメージとは異なり、キュベレイのようなどっしりとした重量感のあるイメージを受ける。
但しよく見てみると、頭部の形状のみ1985年にデザインされているハンマ・ハンマとほぼ同一である。
ちなみに問題のおっぱいミサイルも引き継いで装備しているらしい。
「今MSのキュベレイ書いたらニュータイプで描いたハンマ・ハンマになっちゃう(笑)。」 [ModelGraphix2002年7月号]
「ハンマハンマを10年ほど前(1994)にニュータイプで描いたイラストで新規に作り直してしまい、(中略)時代的には1994年に描いておりますので、ハチカナハトガルよりも新しく、永野がデザインした最後のMSであると言えるかもしれません。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
(1994年にデザインした)ハンマ・ハンマは色からわかるように、キュベレイをベースにそのイメージを残しつつデザインしています。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
  
このハンマ・ハンマと言う名称を1994年版のハンマ・ハンマが継いでいるために、1985年版のハンマ・ハンマをリファインと言う形でデザインし直した際に、名称を新しく考え、「ハチカ」と命名されている。
もちろんイメージモチーフとなった鉢担ぎ姫(はちかつぎひめ)をヒントにしているものと思われる。
「もともとは『ハンマ・ハンマ』であったものがハチカと名前を変えてしまったのは『ハンマ・ハンマ』を10年ほど前にニュータイプで描いたイラストで作り直してしまい、それが自分でも相当気にいったために、オリジナルの鉢担ぎ姫のイメージをもったハンマ・ハンマをもう一回リファインという形で昨年(ニュータイプ2005年7月号付録ポスター)発表したわけです。」 [Newtype2007年1月号綴じ込みポスター]
つまり、1994年版ハンマ・ハンマはどちらかというとキュベレイの系譜であり、1985年版ハンマ・ハンマ→ハチカという流れということでしょうか?
ややこしいなぁ(笑)。

 
設定画
設定画は、B−CLUB通巻5号に掲載されたものが唯一確認出来た資料である。
全身像の前面パースが一枚のみであるが、サイン及びタイトルも掲載されている
 
●全身像(前)
全身像が描かれている。「ハンマ・ハンマ」というタイトルと「M.N.85」のサインが書かれていた。B−CLUB通巻5号に完全な状態で掲載されている。
1箇所書き込みらしきものがあるのだが、縮小されて掲載されているため判別出来ない。
 

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻5号 P22
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトルサイン
永野版ハンマ・ハンマの没設定画がシートの状態で掲載されている。
B-CLUB通巻6号 P23
M9と共に都市を侵攻していくハンマ・ハンマのイメージイラストが掲載されている。
Newtype2011年4月号 P22
イメージイラスト及びこのMSについてのコメントが掲載されている。
 
 
  
 ハチカ
      (キュベレイ汎用機)  
  
2005年Zガンダム劇場版公開に合わせて4体のMSが描かれ、ZガンダムエースNo.001ニュータイプ2005年7月号の付録ポスターにて公開された4体のMSのオチ的な存在。
永野氏がデザインした21世紀最初のモビルスーツ。

 
思わず見た人が頭を抱えるか、大喝采するか、評価を二分したデザインであり、その名の通り頭に三度傘をかぶっている様な形状をしたMSである。
このMSはZガンダムやZZガンダムには登場したことがなく、永野氏が描いた完全オリジナルのMSである。勿論版権元のサンライズ未公認であろうと思われる。
永野氏自身もこのMSのイラストの横に「やっちまったァァァァァァァ」と書いていることから、確信犯的なデザインであったと思われる。
ちなみに、こういったMSには大抵代名詞的な装備「オッパイミサイル」が搭載されているが、当然のごとくこのMSの胸部にそれらしきものが見受けられる。
 
ポスターにイラストと共に掲載された永野氏のキャプションによると、このハチカはアナハイムエレクトロニクスが製作した最後のジオンオーダーによるMSであり、キュベレイの汎用機(量産機)であるとのこと。
「ここにあるモビルスーツはすべてアナハイムエレクトロニクス製作のものだが、ハチカはジオン・オーダー最後のモビルスーツで」 [ニュータイプ2005年7月号付録ポスター]
このハチカの形式番号はMS-35と書かれているが、言う迄もなく「MS-**」という形式番号は1年戦争時代のジオン公国に使用されていた番号であり、ハマーンが率いたアクシズ側で使用された機体は一般的に「AMX-***」の形式番号が振られている。
ちなみにニュータイプ専用の機体にはサイコミュ高機動試験用ザクからサザビーまで使用された「MSN-***」やクインマンサ・αアジールなどに使用された「NZ-***」があるが、「MS-***」が使用された機体はオフィシャル設定では一切確認されていない。
 
永野氏が書いた4体のうちガルバルディには「MS-23」、リック・ディアスには「MS-24」が割り振られている。このジオンオーダー最後のMS「ハチカ」までの間には、(永野氏の脳内設定では)10体のジオン系MSがあるということになる。う〜ん、想像もつきませんねぇ。 
ただし、1994年のイラストでアナハイムのマークをつけた赤いハンブラビが描かれていることから、この機体は間違いなく勘定に入っていることは用意に想像出来るのではあるが(笑) 
 
キュベレイの汎用機でいることもあり、当然のごとくサイコミュ機能を装備し、装備兵器としてファンネルを四基搭載しているとのこと。
それら四基のファンネルは巨大な頭部に収納されているとのことであるが、この傘状の頭部には、蛇腹状の円盤が2基付いている。
この円盤は同様にキュベレイの肩にも付いており、何故この様なモノが付いているのか長らく謎であったが、サイコミュを搭載しているこの2機のみに付いている事からなんらかのサイコミュ発進装置とも想像出来る。しかしながら残念ながらそういった記述は今のところ確認されていない。
「ファンネルは巨大な頭部に収納し、」 [ニュータイプ2005年7月号付録ポスター]  
  
ちなみに、両手に全く同じライフルのような火器を持っているが、同時期に書かれたガルバルディと全く同じものである。
このMSのキャプションによるとなにやら怪しげな火気管制?システムがあるらしいが、残念ながら詳細は不明との事である(笑)。 
(ハチカは)リックディアスやガルバルディと同じウェポンシステムを搭載している。詳細は不明」 [ニュータイプ2005年7月号付録ポスター] 
 
機体のカラーリングは鮮やかな金色銀色オレンジ色という非常に派手派手しく、戦場で見かけたら思わず最初に照準を合わせてしまいそうなMSである。

また、胸にはジオン公国のマーク、 頭部にはディフォルメ化されたハンブラビのマークが描かれている。  
 
 
また、このイラストには操縦者と思しき女性も描かれており、永野氏によるとシュメール少尉という名前であるらしい。もちろんガンダムの正史?には登場しないオリジナルキャラクター。
この女性が着ているパイロットスーツのヘルメット部分が大きく、アンテナらしき突起物も浮いている。キャプションによるとサイコミュヘルメットとのこと。
ハマーンなどの化け物のごときニュータイプが乗るのではなく、サイコミュを搭載した汎用機ということでこのようなパイロットスーツを着た搭乗者のイラストををわざわざ書き足したのではないかと思われる。
 
 
これらのMSを描いた理由として、永野氏は「デザイナーとしての最後の意地」であるとも述べているが、一方で金策の為に嫌々描いたとのコメントも存在する。
ま、単に描きたくなったんでしょね(笑)。
「何でいまだにキュベレイとかを相変わらず描くのかというと、それはデザイナーとしての最後の意地があるから。それだけですよ。だから、今回のポスターは「こっちにしておけば良かった」とみなさんに思わせるように描いてますから(笑)。」 [Zガンダムエース] 
「おご〜っ会社に金ね〜っ。その上車も調子わり〜っ。どーせーっちゅーんじゃ〜っ金策・・。おかげでぶっさいくなロボット4体も描くハメになったしーっ。」 [ニュータイプ2005年8月号]
(エストの台詞)描いてる時は「かっちイーっさすがオレメカ」とか言ってたくせにーっ。あれがぶっさいくなのがカッコイイんでスよー。主役メカだって毎回ブタみたいなカオしてるし〜。」 [ニュータイプ2005年8月号]
 
他の3体のMSが比較的おとなしめのデザインであったのに対し、このMSは永野氏らしく非常にブッ飛んだデザインとなっている。
当時は永野氏によるオリジナルデザインということで、すわっHI-Sガンダムやらナイチンゲールがついに描き下ろされるのかと大騒ぎになったのが今となっては懐かしい限りである。
 
願わくば、この21世紀最初の永野氏デザインMSが、最後の機体になってしまわぬ事を願うばかりである。

掲載雑誌
ニュータイプ2005年7月号 付録ポスター  
このハチカとリックディアスが描かれたポスターが付録として付いていた。また裏面にも4体すべてのモノクロ版イラストと永野氏によるキャプションが描かれている。
機動戦士ガンダム30周年画集「天地創造」 P203 
イラストが再録されている。 
   
 
 ソル(B-CLUB3号ver)
 
B-CLUB3号の 富野監督のインタビュー記事に掲載された永野版ZZ敵メカ3体の内の1体。
 
3体のうち左側の機体はガルスJである事は判明しているが、中央の機体と右側の機体については名称が判明していない
おそらくこのうち1体はソルと呼ばれる機体であると思われるが・・・。

→Newtype2011年4月号にこの機体の設定画が掲載され、「ソル」と名称が記載されていたことから上記推察が間違いでないことが判明した。
 
名称が不明である2体の内、中央の機体については、comicNewtype1996 冬の号に記述されている「誰もが目を疑った、3頭身の目玉親父のようなMS」の事と思われる。
この機体は川村万梨阿さんのファンクラブ"MARIA-CLUB≠フ会報「ROUGE創刊I号(第二号)」の表紙に、
ガルスJと共にSD化されて描かれていたりする。
しかも後ろ向きに描かれているため
背面の様子も知ることが出来る
 
その他に、エンドアの設定画にカタパルトから射出されるMSとしてこの機体が描かれている。
 

 
設定画
B-CLUB3号に掲載されている全身像前面パースの設定画が唯一の資料である。
なんと形容したらよいか悩むのではあるが・・・・。

棒状の頭部の左右に巨大な球体が付いているという、訳のかからない機体である(この機体に関しては・・もう 解りませぬ)。
 
サイン及び書き込み及びこの機体の名称についても不明
設定画では見ることの出来なかった背面については、上記した川村嬢の会報にて確認できる。

 

 
掲載雑誌
B−CLUB通巻3号(1985年12月) P10
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトルサイン
没メカその1ガルスJ及び没メカその2の設定画が掲載されている。
ModelGraphix2010年9月号 P27
B-CLUB通巻3号の設定画が転載されている。
 
 
 ソル(Newtype2011年4月号ver)
 
ソルという名称のMSが永野氏ZZ没メカに存在するのだが・・・、残念ながらプロジェクトZの永野氏のコメントの中でその存在が明らかにされているだけで、詳細は明らかになっていない。
→Newtype2011年4月号にこのMSの設定画が掲載され、詳細が判明した。
 
B-CLUB3号の 富野監督のインタビュー記事に掲載されている永野が描いたZZ敵メカ3体のうち中央の機体はやはりソルであったことが判明した。
ただし、Newtype2011年4月号に掲載された機体と、
B-CLUB3号とでは若干デザインが異なっている。
Newtype2011年4月号の設定画には、永野氏のサインと「ソル」というタイトルが記載されていることから、こちらが後にデザインされたものではないかと考えられる。
当サイトでは便宜上、「ソル(B-CLUB3号ver)」・「ソル(Newtype2011年4月号ver)」と区別して呼称する。
 
B-CLUB3号やエンドアの設定画に掲載された機体との大きな違いは、頭部に2つくっついている謎の物体の形状がB-CLUB版は球体であるのに対して、こちらは円錐状である。
永野氏によるとこの二つの物体が転がり落ちて、建物を破壊するとのことであるが・・・。なんというか、いまいち想像しにくい用途である。
「巨大な「ただの鉄の玉」を2つ頭部に持ち、この鉄の玉が頭部のレールに沿って転がり落ち建物を破壊するという凄まじい攻撃をし(て)」 [Newtype2011年4月号]
  
その他にも頭部、胸部の装甲、腕部も異なっているが、下半身についてはほとんど同一である。
永野氏によるとこの機体は頭部の玉を放出後に変形するらしいが、どのように変更するかは記載されていないが、格好良くて俊敏になるとのことであるが・・。 
胸部の装甲が分離でもするのだろうか?脚部が非常に肥大化しているのも興味深い点ではある。
(2)の設定画にその状態の設定画が描かれていたことが判明 2013.7.10追記 
(鉄の玉を落として攻撃した後は)第2形態の格好いい姿になって猛ダッシュで逃げる!(イラストは第1形態の姿)」 [Newtype2011年4月号]
  
ソルという名称は1985年位から書籍にも掲載されていた(もっとも当時はどの機体がソルであるのか確証はなかったが)
(Zガンダムに一年間関わって、感じたこと、作品へのコメント、一言)ちょっとマジになってしまいますけど、Zと某ZZでは何と言いますか、リックディアスやら百式やらキュベレイやらガザDやらハンマ・ハンマやらM9とかソルとかガルスJとかゲモン・ゲビとか色々有りましたが」 [プロジェクトZ]
 

 
設定画
MS-SOL ソル!(1)
Newtype2011年4月号に掲載されている。
 
設定画には永野氏の書き文字で「MS-SOL ソル!(1)」「Designed by MAMORU NAGANO」と記載されている。
(1)と書かれていることから、このMSに関しては複数の設定画が描かれた可能性があるが、現時点では判明していない。
当時のスタッフ用資料にて(2)を確認 2013.7.10 追記
 
 
MS-SOL ソル(2)
設定画には「MS-SOLソル(2)」「Mamoru Nagano 85.」とタイトル・サインが書かれていた。
 
(1)に描かれたソルの胸部V字型の装甲を取り外した状態の機体全身図が描かれている。
胸部だけではなく、頭巾状の頭部装甲も取り外されており、上に伸びる角もかなり短くなっている。
 
期待の横にはビームライフルの設定画が描かれており、「ソル.ゲルゲ.ハンブラビ2用ライフル」と記載されている。
なお、ハンブラビ2という機体については詳細が判明しているが、ゲルゲという機体については詳細は判明していない。
 


 
掲載雑誌
Newtype2011年4月号 P22
  設定画完全一部 書き込み完全一部 タイトル サイン
設定画及びこのMSについてのコメントが掲載されている。
 
 
 
 M-9
 
エムナインと読む。没になってしまった永野版ZZ敵メカの一体である。
Newtype2011年4月号及びリブート2巻に掲載された設定画からこの機体の名称は「エムナイン/M-9/EMNINE」と3種の書き方が存在していたことが判明した。 2011.4.10追記
※当サイトでは「M-9」と記載する
 
現時点では設定画は確認できていないが、B-CLUB6号に、ハンマ・ハンマと共に描かれたイメージイラストがあるだけである。
このイラストから解ることは、頭に付いている三日月形トサカに小さくM-9と描かれていることぐらいである。
他にも頭部側面には謎のマークが描かれていたりする。
2011年に公開された当時の設定画には左肩に「M-9」のマーク、脛装甲にジオンのマークと「GEAEK-ZION」の文字、盾にもジオンのマークと「ZION」のマークが書かれていた。 2011.4.10追記
「GEAEK」の単語の意味は現時点では判明していない。
おそらく「ジーク・ジオン」という語句であると思われるが、ジークはドイツ語で勝利という意味で「Sieg」であるというのが一般的な説である。
  ちなみに1985年当時、ジオンの綴りは「ZEON」であったが、90年代に入り「ZEON」と変更されている。 2012.1.8追記
 
ハマーン専用機と一緒に描かれているという事は親衛隊かなにかが使用する機体であろうか?
その後、Newtype2011年4月号P22及びファイブスター物語リブート2巻P26にて当時の設定画が公開された。
  女性型ロボット(ハンマ・ハンマ)の弱点である近接戦闘を補助する目的でデザインされたとのことであり、概ね間違ってはいないようである。  2011.4.10追記
 
ハマーンが駆るハンマハンマとペアになる機体で、近接戦闘に秀でており、近接戦闘がメインとなるために攻撃にも使用できる盾を持たせているらしい。
この発想は後にクロスミラージュのルーターベイルに流用されたとのこと。
 
その他にも頭部には大きな半月状のトサカ?がセットされ、機体の解説文には闘牛型ロボットと記載されている。このツノで突き刺したりするのだろうか。
(Zガンダムに一年間関わって、感じたこと、作品へのコメント、一言)ちょっとマジになってしまいますけど、Zと某ZZでは何と言いますか、リックディアスやら百式やらキュベレイやらガザDやらハンマ・ハンマやらM9とかソルとかガルスJとかゲモン・ゲビとか色々有りましたが」 [プロジェクトZ]
(富野監督とは)色々な仕事をいっしょにさせていただきましたが、中には下のイラストのように日の目を見なかったものもたくさんありますねー。Hi-SガンダムとかM9とか。」 [まるごと富野]
「ここにあるのは日の目を見なかった「謎のロボット達」である。すべて俗に言う決定稿だが諸般の事情で登場することはなかった。(中略)女性型ロボットの弱点である近接戦闘を補助するために必ずペアとなる三日月の角をもつロボット」 [Newtype2011年4月号]
「マッシブなシルエットと武器によって、近接戦闘を目的としたロボットであることがわかる。特徴的なツノもキャラクター性が強い」 [Newtype2011年4月号]
「HNMA-HNMAとペアを組む♂形M.S.5分メカ・・・」 [Newtype2011年4月号/リブート2巻]
「このロボットも日の目を見なかったが、ハマーンの駆る女性型ロボットの補佐用のMSとしてデザインされたのがこの「M-9」だ。」 [リブート2巻]
「盾はクロス・ミラージュのルーターベイルに流用された。」 [リブート2巻]
  
ちなみに80年代後半にModelGraphixに掲載されたFSSの読者コーナー「FATIMA ROOM」にてベルリンの初期稿の元になったのは何でしょう?というクイズに掲載された永野氏のコメントによりZZで没になったこのM-9である事が判明した。
(さて問題のベルリンですが、あのZZのMSの一つとして描かれていたM9ではないでしょうか。)よく解りましたねェ、スゴい!」 [ModelGraphix1986年7月号]
「「ベルリン」の顔はこのロボットからだ」 [リブート2巻]
 

 
設定画
Newtype2011年4月号及びリブート2巻に設定画が1点掲載された。
 
この設定画には「エムナイン.M-9."EMNINE"」というタイトルと「くりす」というサインが書かれていた。
タイトルの横には富野監督の確認サインも書かれている。
 
設定画がこの1点のみであったのかは現時点では判明していない。
書き込みは非常に少なく、2点のみ。
「HNMA-HNMAとペアを組む♂形M.S.5分メカ・・・」
「←シャア専用か?」
半月上の角部分に書かれた書き込み。ハマーンの搭乗機をガードするこの機体はシャアが乗る予定であったのだろうか?
非常に意味シンなカキコミである。
 

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻6号 P23
ハンマ・ハンマと共に都市を侵攻していくM9のイメージイラストが掲載されている。
Newtype2011年4月号 P22
  設定画完全一部 書き込み完全一部 タイトル サイン
設定画及びこのMSについてのコメントが掲載されている。
ファイブスター物語リブート2巻 P26
  設定画完全一部 書き込み完全一部 タイトル サイン
設定画及びこのMSについてのコメントが掲載されている。
 
 
 
 永野版ガザD
 
永野版ZZ敵メカの一体で、永野氏によるガザDの初期稿。
後に明貴美加氏によってクリーンナップされたものとほとんど形状に違いはないが、肩のバインダーがエルガイムのAテンプルやFSSのAトールのようなサークル状である。

 
今現在確認できているのは、B-CLUB5号MS 大全集に掲載されている設定画のみ
 

 
設定画
B-CLUB5号MS 大全集にに掲載された全身像前面パースが唯一確認されている設定画である。
サイン・シートのタイトル・書き込みはすべて確認されていない

当時のスタッフ用資料にて確認 2013.7.14追記
 

●全身像(ガザC改 ガザ.D
前面から描かれた設定画。
設定画には「ガザC改 ガザ.D」の タイトルと、「Desogned by M.N85. C** by Z.G」のサインが書かれている。
このサインにはZガンダムに関与することを指す言葉が書かれていると思われるが、最初の「C」に続く2〜3文字が小さすぎて判読できない。
考えられるフレーズとしては「come by(特に偶然に、手に入れる)」か?

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻5号 P21
永野版ガザDの設定画が掲載されている。
MS大全集 P100
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトルサイン
「幻のモビルスーツデザイン集」に、ZZ放映前にデザインされたガザD(TV未登場)の設定画が載っている。

 
 
 
 ゲモン・ゲビ
 
TVではゲモン・バジャックが使用したカスタムメイドMSで、このMSも永野氏が降板した際、小林誠氏・伸童社らによってリデザインされたものがTVに登場した。
永野氏によるデザインは初期稿のみ
 
ちなみにTVではゲモン・ゲゼという名前であるが、当初、永野氏的にはゲモン・ゲビという名前であったらしい。
(Zガンダムに一年間関わって、感じたこと、作品へのコメント、一言)ちょっとマジになってしまいますけど、Zと某ZZでは何と言いますか、リックディアスやら百式やらキュベレイやらガザDやらハンマ・ハンマやらM9とかソルとかガルスJとかゲモン・ゲビとか色々有りましたが」 [プロジェクトZ]
  
なお、一部アニメ雑誌で、デザインの経緯や自身の最高傑作であるとの発言もあり、かなりデザインに自信を持っていた模様であるが、まったくスポンサーには理解してもらえなかったらしい。
「ゲゼは僕の最高傑作ですね。ヘビメタを超えた!あ、いっちゃった。スポンサーはわかってくれないけど、土木工事メカやスクラップのカッコよさってのがあると思うんです。クリーンナップは小林誠くん。」 [マイアニメ1986年3/20+4/5(NO,6+7)号]
 

 
設定画
B-CLUB4号に永野氏の初期稿から小林誠氏や伸童社らによってクリンナップされていく経過が掲載されたコーナーに、永野氏が描いたゲモン・ゲビの初期稿が掲載されている。
残念ながら書き込みやサイン、MSの名称などは掲載されていない
 
現在、この初期設定画のみ確認されている
 
●全身像
斜め前から描かれた設定画。円錐型の頭部、頭部から牛の様に帯びたツノなど特徴的な点が多いが、特に目を引くのが生物的な4本の腕である。
実際にTVに登場した物はいかにも作業用らしくクレーンの様な形をしているが、永野氏版は滑らかな曲線、まるで蟹の足のような形状をしている。
 

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻4号 P27
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
永野版ゲモン・ゲビの設定画が掲載されている。
マイアニメ1986年3/20+4/5(NO,6+7)号 P15
デザインした経緯や思い入れについてのコメントが掲載されている。
ModelGraphix2010年9月号 P28
B-CLUB通巻4号の設定画が転載されている
  
 
 B.ベルダ(ハンブラビ2)
 
永野氏がZZ用にデザインした敵モビルスーツのひとつ。
 
ニュータイプ2011年4月号にてまだ公開していないデザインのひとつと言及している。
機体の名称は「B.ベルダ」もしくは「ハンブラビ2」の2つが存在するらしい。
「他に発掘されたロボット「ド・ラー」 「B.ベルダ(ハンブラビ2)」「カーザ」「S.ベルダ」等々はまた別の機会に!」 [Newtype2011年4月号]
 
名称以外一切不明であったが、当時のスタッフ用資料の中に、この機体の設定画が確認されたことで詳細が判明した。
 
その設定画にはB-CLUB3号P10に掲載された3体のMSの内、右側の機体に非常によく似た機体の全身像が描かれていた。
右下には「いい名前がなかったらハンブラビ2にしよう・・・MN.85.」と記入されている。
 
B-CLUB3号に掲載された機体と比較すると、上半身はほとんど同一である(ただしB-CLUB版の肩装甲には「HAMAN-KARN'S」
と書かれているがこの機体には書かれていない)。
下半身は全く形状が異なっており、のぺーっとした形状のB-CLUB版とは事なり、非常にオーソドックスなデザインである。
 
どちらの機体もハンブラビ2の名称が示す通り、腕部の装甲がハンブラビそっくりである(横にとがって伸びており、3つ肉抜き穴がある)。
 
名称についてはこの当時は「ハンブラビ2」という仮称であり、その後「B.ベルダ」という名称になったものと思われる。
(確証はないが、B-CLUB3号に掲載された機体がB.ベルダという名称ではないかと思われる)。
 

 
設定画
全身像
全身が描かれた設定画。現時点ではこの一枚しか設定画は確認されていない。
設定画には
「いい名前がなかったらハンブラビ2にしよう・・・MN.85.」と記載されている。
 

 
掲載雑誌
-現時点では確認されていない-
 
 
 ド・ラー
 
永野氏がZZ用にデザインした敵モビルスーツのひとつ。
 

ニュータイプ2011年4月号にてまだ公開していないデザインのひとつと言及している。
「他に発掘されたロボット「ド・ラー」 「B.ベルダ(ハンブラビ2)」「カーザ」「S.ベルダ」等々はまた別の機会に!」 [Newtype2011年4月号]
 
名称以外一切不明であったが、某オークションにてZZの企画書と共に永野氏デザインの没MS設定画が出品され、この機体の設定画が公開された。
※この機体の設定画はこれまで全く公開されていなかった
 
4.5頭身と胴体部が異常に短い為に、他のMSと比較するとかなりシルエットが異なっている。
両腕に鉤爪のような武器を備え、背中には2ケ大型のバインダーを背負っているのが印象的である。
(肩部には永野氏定番のモノアイがある) 
 
頭部は小さい男の子のお●ん●んのような形状であり、機体のシルエットと合わさってあまり格好良いとは言えないのが正直なところである。
 

 
設定画
全身像
全身が描かれた設定画。現時点ではこの一枚しか設定画は確認されていない。
設定画には
「ド.ラー Do LAR. MAMORU NAGANO」「←肩にモノアイ.」と記載されている。
 

 
掲載雑誌
-現時点では確認されていない-
 
 
 永野版ZZ没メカその2
      (ハマーン・カーン専用MS)
 
B-CLUB3号の富野監督のインタビュー記事に掲載された永野版ZZ敵メカ3体の内の1体。
3体のうち左側の機体はガルスJである事は判明しているが、中央の機体と右側の機体については名称が判明していない
おそらくこのうち1体はソルと呼ばれる機体であると思われるが・・・。

 
名称が不明である2体の内、右側の機体であるが、残念ながら一切素性が判明しない。
唯一肩に描かれた
「HAMAN-KARN'S」というマーキングからハマーン専用機として描かれた物であるという事しか判明していない。
 
永野氏にとって、ZZにおけるハマーン専用機はハンマ・ハンマであるはずであるが、この機体もハマーン専横機であるというのは謎である。
系統的にはキュベレイとザク系統のMSをミックスアップしたという感じであるが・・。

 

 
設定画
没メカその1と同じくB-CLUB3号に掲載されているが、このMSに関してはこれが唯一の露出
名称以下のすべての事が不明である。サイン・書き込み・名称等すべて確認できず。

 
機体自体は永野版ZZメカの中では格好良い。
キュベレィを想わせる肩の装甲、頭部には恐竜の背ビレのような巨大なカウンターウェイトが付き、全体のフォルムはドムのような重装甲である。
肩には「HAMAN-KARN'S」、膝装甲には「505」のマーキングが描かれている。 

 

 
掲載雑誌
B-CLUB通巻3号(1985年12月) P10
  設定画完全一部書き込み完全一部タイトル サイン
没メカその2ガルスJ及び没メカその1の設定画が掲載されている。
ModelGraphix2010年9月号 P27
B-CLUB通巻3号の設定画が転載されている。
 
 
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