旧杉山家住宅

重要文化財・旧杉山家住宅全景
 (富田林市教育委員会文化財課提供、無断転写転載禁止)

一般公開 (有料)

国の重要文化財 (昭和58年指定)

旧杉山家住宅には年間で約9千人が訪れています。
寺内町発展の歴史と女流歌人・石上露子に関するビデオ上映がされています。また二階では寺内町きり絵風景画(近藤好幸氏作品)等が展示されています。係員の方に内部をご案内頂くこともできます。

(リンク) 重文民家の集い
所在:
   
富筋・御坊町 (じないまち散策地図) 
    
    近鉄長野線 富田林駅又は富田林西口駅からそれぞれ徒歩約10分。 近くには来訪者用の駐車場はなく、車でお越しの場合には富田林市役所駐車場をご     利用ください。
由来:
   
富田林八人衆の筆頭年寄で、「わたや」と号する。 約450年前、富田林寺内町の造営から関わり、当初は木綿問屋を営み、その後、江戸時代中期に酒造業を始めて、大いに栄えて河内酒造業の肝いり役を務めた大商家。明治中期に酒税(造石税)導入や灘・伏見などの大規模生産地との競争力不足などが理由で酒造業を廃業した。明治の明星派女流歌人・石上露子(いそのかみつゆこ、本名は杉田孝、明治15年〜昭和34年)の生家でもある。

   当時の所有者が不動産屋に土地・建物の売却を検討した為、富田林市が貴重な文化財保護のために昭和58年6月166百万円で買取。その後工費230百万円、工期2年半を要して解体修理が行われた。解体修理の際には土間部分の母屋建物全解体、母屋座敷部分は半解体された。南河内の代表的な農家風建築様式として、昭和58年10月26日に国の重要文化財に指定された。現在、富田林市が所有・管理を行いながら、昭和62年から一般公開されている。富田林寺内町の中で建物内部を一般公開しているのは、この旧杉山家住宅と勝間家住宅の二軒のみである。
 
杉山家文書:
   
杉山家文書京都大学総合博物館で「村の文書」, 「酒屋の文書」として常設展示されています。
建物の特徴:
   
寺内町町家で最古・最大の、17世紀中期の南河内地方農家風建築様式。屋敷地は一区画(約千坪、現在は430坪)を占める。 母屋と東に延びる3室の別座敷、2棟の土蔵(酒蔵と米蔵)と庭園を残す。母屋は4層の大屋根が特徴。母屋は数奇屋風書院造りの大床の間、座敷、奥座敷、茶室と農家風建築の土間から構成される。狩野派絵師の障壁画、山水画、および欄間彫刻、さらには明治時代に改築されたモダンなや螺旋階段、土間には竈(かまど)が復元されています。屋根瓦の枚数は約4万枚に上り、解体修理によりその半数は再生利用されて現在も屋根瓦として利用されています。

建物の内部
    建物内部については、「重要文化財 旧杉山家住宅 内部」をご覧下さい。
  拝観券
  (筆者が2004年2月14日に入館した際の半券)
玄関脇の出格子窓
南河内地方を代表する豪壮な構えの母屋

煙だし越屋根と虫籠窓

煙だし越屋根と虫籠窓

煙だし越屋根と虫籠窓

鬼瓦

鬼瓦

(富田林市教育委員会文化財課提供、無断転写転載禁止)
重要文化財・旧杉山家住宅
全景 (西林町)
富田林市が買い取り、文化財保存と一般公開のために解体(復元)修理が行われています。

映画ロケとして、篠田正浩監督作品「舞姫」(1989年、郷ひろみ主演)の撮影が旧杉山家住宅内で行われました。

外塀の忍び返し
塀や門の上に、木、鉄、竹など尖ったものを並べて侵入を防ぐ仕掛。
重要文化財・旧杉山家住宅
旧杉山家住宅の大木戸口、寺内町では唯一、内部(屋内及び庭園)が公開されています。(入場料は大人400円) ビデオ上映や資料展示も行われています。
大戸口

格子の間
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

格子の間に掲げられた墨蹟 (山岡鉄舟筆)
右から「生前富貴学頭露身後風流怕上花」
明治時代に山岡鉄舟が杉山家を訪ねて、「杉山家の為(左端)」に書き残した作品

数奇屋風建築 大床の間 (障壁画 「老松図」狩野杏山守明筆)

重要文化財 旧杉山家住宅 内部

格子の間
梁に架けられた槍

奥座敷
違い棚・床の間・書院が一列に並んだ珍しい造り
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

欄間彫刻
薩摩杉を用いた菊の透かし彫り (狩野派 大岡春卜作)

螺旋階段
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

親子格子(格子の間)
都度外せる仕掛けで、店先になっていた

土間 (左手の釜屋と右手の下店の間)
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

釜屋(左手奥)
南河内地方の典型的な農家風建築様式を残しており、土間(釜屋、正面左手奥)の梁は、「煙返しの梁」と呼ばれています。梁の高さを低くも設けることで、煙が土間から外へ吹き流れることを防ぐ構造です。

使用人部屋(中二階)
酒造業を営んでいた頃の使用人は70名を数え、正面右手の中二階(板戸が見えます)が使用人部屋となっていました。当時は梯子を架けて、上り下りしていました。

屋根裏部屋
さらに、屋根裏部屋は藁・芝の保管倉庫になっていました。右手玄関口の頭上には右手から左手上方向に屋根裏部屋に通じる梯子が架けられています。


竃(土間)
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

竈は当時9連あったことが図面から確認されていますが、解体修理の際に3連(写真)を漆喰で復元しています。

左手には中二階の使用人部屋へ行き来するための梯子が立てかけられています。

       


竃(土間)
重要文化財 旧杉山家住宅 内部

みせの間 

重要文化財 旧杉山家住宅 内部
旧杉山家住宅の内庭
庭園
重要文化財 旧杉山家住宅 内部
旧杉山家住宅の庭園
庭園
重要文化財 旧杉山家住宅 内部
旧杉山家住宅の庭園 庭園

(袖垣)
外部空間の仕切り、または目隠しとして設ける垣。竹、萩、黒文字などを用いてつくり、形態や名称が数多くある。
本町筋側(西側)の板塀
蔵のある風景
(本町筋)

手前は米蔵(現在内部は展示室)、左手は酒蔵になっています。
明星派の天才女流歌人・石上露子の生家

石上露子の歌人業績を研究している地元サークル「石上露子を語る集い」のご紹介しています。


  
寺内町の排水マンホール蓋には、重要文化財・旧杉山家住宅と金剛・葛城連山が図柄として描かれています。 排水マンホール蓋の図柄

排水用マンホール蓋には地元風景の絵柄(重要文化財・旧杉山家住宅と金剛・葛城連山)が描かれています。このマンホール蓋は市内各所で見かけます。ご散策の際、ふとお足元にも気を留めて見てください。
旧杉山家住宅の意匠を施した化粧タイル(本町公園内)
寺内町煎餅の図柄にも取り入れらています。 寺内町煎餅の図柄になっています

寺内町きり絵風景画集 (近藤好幸氏作品集)は絵葉書セットとして、重要文化財・旧杉山家住宅内の売店及び富田林市役所教育委員会文化財保護課にて販売されています。
寺内町センター

旧杉山家住宅の向かいにあります。 (入場無料)
尚、周辺を含め来訪者用駐車場はありません。

ひな人形特別展示

旧杉山家住宅では、2005年2月15日から3月21日まで江戸時代の二組のひな人形が展示されます。この雛人形は毎年展示しているものに加えて、去年以降一つ増えました。(富田林市教育委員会文化財保護課より情報及び写真提供頂きました。この場を借りましてお礼申し上げます。)
歴史的町並みの表情を町割毎に纏めてみましたのでご覧下さい。(北から南に向かって、壱里山町から林町まで順番に並べています。)
壱里山町 富山町  北会所町  南会所町  堺町 (堺筋) 御坊町 林町



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