旅日記11~20日目: 関東から東北太平洋側
11日目: 6月4日(月) 房総半島
今日も快晴。いい天気だ。7時半頃出発。8時前だが、青山通り、晴海通りと、意外とスムーズに走ることができた。渋滞を覚悟していただけに拍子抜けだ。千葉県袖ヶ浦市長浦の袖ヶ浦ホンダでオイル交換をする。純正SF級のオイル単価1520円を3.7リットル、オイルエレメント(SF4005)が1150円、ドレンワッシャが50円、工賃が2800円で消費税含めて合計が10105円になった! 結構いろんな所でオイル交換してきたが、1万円を超えたのは初めて。
「25時間受付」って何?
南へ進む。今日も暑くなってきた。富津岬へ行き127段の階段を歩いて展望台に上がる。快晴の日の昼前にもかかわらず、もやでかすんで三浦半島がかすかに見える程度。さらに南に進む。館山市から白浜町へ向かう道路の脇には変な看板があった。房総半島最南端の野島崎灯台付近では街灯の飾りが灯台になっている。
「月の砂漠」像
夕方5時になった時、御宿町を走っていると、突然「月の砂漠」のメロディーが流れてきた。街灯の飾りも月とラクダになっている。すかさず「月の砂漠」のブロンズ像がある海岸に出てしばし休憩。ここで野宿をしようとも思ったが、目の前を一人ではあったが暴走族風に改造したバイクが通ったのでやめた。(^_^;)
結局夜は、蓮沼村の蓮沼海浜公園まで移動した。地元のライダーから、大きな駐車場は暴走族の溜まり場になるかもしれないと聞いたので、展望台軒下にバイクを着けてテントを張ることにした。
- 今日の天気:晴
- 走行距離:317.5km
- 宿泊地:千葉県山武郡蓮沼村蓮沼海浜公園展望台軒下
12日目: 6月5日(火) 宇宙開発関連施設をはしご
筑波宇宙センターにて
朝起きると、どんよりとした曇空で、もやがかかっている。天気がよければ犬吠埼まで行こうと思ったが、一度行ったこともあるので、やめた。田畑や林を抜けてつくば市へ向かう。まずは地質標本館へ。ここは無料だが、石や化石の標本がたくさんあり、充実している。次に、織田裕二主演「ロケットボーイ」の主題歌「空の向こうまで」を口ずさみながら、宇宙開発事業団(NASDA)の筑波宇宙センターに向かう。そういえば、その役の織田裕二を見ていて、まるで自分を見ているよう・・・m(__)m。 事前予約していれば、センター内のいろいろな所を案内してもらえる見学ツアーがあったのだが、していないので展示館のみ見学する。宇宙飛行士の絵のところで顔出しして記念写真を撮った。ちょうど昼になったので厚生棟の食堂でNASDAの職員に混じってA定食(470円)を食べて出た。
次に埼玉県鳩山町にあるNASDA地球観測センターへ。ここでは地球環境とその観測のための衛星についての展示がある。外にはパラボラアンテナが建っている。
次は北上して群馬県笠懸町にある岩宿遺跡へ。もう遅かったので展示館などは見ることができなかった。そうこうするうちに小雨がぱらつき始めたので、栃木県足利市内に宿をとることにした。夜は雷もなっていた。
- 今日の天気:曇夜雨
- 走行距離:287.6km
- 宿泊地:栃木県足利市 ビジネスホテルかわかみ
13日目: 6月6日(水) 足利学校から水戸へ
足利尊氏像近くにあった
足利学校へ行ってみる。参観料400円払って入る際、「足利学校入学証」と記載された短冊のようなものをもらった。これはおもしろい。ついでに卒業証もあれば良いのに。国道50号を東に進む。トラック等多いが、信号が少なく割とスムーズに行ける。昼食は小山市内にあるM's DINING小山駅南店でカルビ焼肉&メンチカツランチ(税別480円)を食べる。おかわり自由のスープバーが付いているので、普段スープを飲まないのに3杯飲んでしまった。(^_^;)
ラジオを聞くと、今日、関東地方は梅雨入りしたらしい。結城市に入るぐらいから小雨がぱらつき始めたので、早めにカッパを着ておくことにする。水戸駅前の陸橋の広場には黄門さま御一行の像が立っている。観光案内所で聞いてみると弘道館などの施設は16時で終わるところが多いという。今の時刻は15時50分・・・。閉まるのが早すぎる。仕方なく北上することにする。途中、ドライバースタンド那珂店でリヤタイヤを交換した。交換終了時が18時前で雨も降っているので、水戸まで戻って偕楽園ユースホステルに泊まることにする。本日は利用者が少ないこともあって和室に1人で利用することができた。料金も和室なら1560円と格安だし、200m程の所にローソンもあるし、なかなか良い。
- 今日の天気:曇夜雨
- 走行距離:145.6km
- 宿泊地:茨城県水戸市 偕楽園ユースホステル
14日目: 6月7日(木) 水戸市~いわき市
朝はゆっくりして9時前に出発。千波湖ほとりの徳川光圀像を見て偕楽園に行った。偕楽園は管理が行き届いていて緑がきれいだ。いくつか青い梅の実もなっている。徳川博物館(600円)には例の印籠が展示している。ただし、テレビで出てくるものは見栄えを良くするために装飾してあるということで、こちらのものはいたってシンプル。弘道館(190円)ではちょうど草刈をしていて草臭った。
東海村のアトムワールドは使用済み核燃料の再処理や廃棄物処理についての展示や映像があり、無料で楽しめる。3Dシアターは良くできていて、しかもアンケートに答えるとボールペンがもらえた。(^_^) 近くの原子力科学博物館も無料で、原子についての解説があるが、記念品はもらえなかった。(^_^;)
日立市の南部から国道6号に入り北上するが、流れがとても悪い。小雨もぱらつき始め、降ったりやんだり。高萩市のKDDI茨城衛星通信所に寄る。昔、山口の衛星通信所に行ったが、今回はDDIとの合併後でもあり、展示がされている衛星通信館入口にはKDDIの宣伝がしっかりある。展示の内容は簡素で今ひとつ。夜は福島県いわき市に入り、勿来関(なこそせき)公園の東屋にテントを張る。日立市の北隣の十王町にある菊乃香酒造で買っておいたライスワインを飲む。なかなかいける。
- 今日の天気:晴後曇夕方雨
- 走行距離:124.1km
- 宿泊地:福島県いわき市勿来関公園の東屋
15日目: 6月8日(金) 恐竜とロケットエンジン
朝食を取るため、いわき市小名浜港の市場食堂に行く。観光客を意識してかメニューには1000円以上の高い品ばかり。やめようかと迷っていると、ようやく店の人が、目の前で地元の人が食べている朝定食があることを口にした。値段は650円と言われたのでこれを食べることにする。朝定食は魚フライ、キャベツ、納豆、漬物、みそ汁で、量は普通か少な目くらい。でもメニューには魚フライ定食が1100円であったが、どのくらいの差があるのだろうか。
塩屋崎に行くと美空ひばりの遺影碑がある。ふと見ると「遺影碑の1.5メートル前に立つと・・・「みだれ髪」の歌が流れます」とある。そこで前に立つと、・・・おー、歌が流れてきた。でも知らない歌だしなー。強い風と波の音にかき消されて弱めに聞こえる。ふと見ると太平洋の北東方向には一面の雲が広がっている。
恐竜と観覧車
北上中に「海竜の里」という標識があったので寄ってみる。しばらく行くといきなり恐竜と観覧車が出現。海竜の里センターには、数が少ないものの恐竜の化石が展示されていて無料で見ることができる。このあたりはフタバスズキ竜が発掘されている所だそうだ。ついでに、いわき市アンモナイトセンターへ行く。350円でアンモナイト化石の産出の様子を再現している状態を見られただけだった。
宮城県角田市にあるNASDA角田ロケット開発センターを見学する。外にはロケットエンジンLE-5、LE-7の実機が展示されていて、ボタンを押すとナレーションが流れるようになっている。展示室のほうは、数が少ないもののクイズやゲームなどがあり、楽しめた。
夕食は、主に仙台市内にチェーン店を持つ「めしのはんだや」へ。とんかつ(キャベツ付)、ほうれん草、めし小(といっても他の店の中くらいある)、みそ汁を食べて、441円で満腹になる。ただし、味はそれなりのもので、うまいとは言えない。
- 今日の天気:晴後曇昼一時雨
- 走行距離:294.5km
- 宿泊地:宮城県黒川郡大郷町 道の駅おおさとの軒下
16日目: 6月9日(土) 松島~大船渡
今朝は少し冷える。朝、片付けを終えて朝食のパンを食べていると、おじさんがやってきて話を始めた。初めは旅の話や仕事の話など、興味深く聞いていたが、いつまでたっても終わらず困ってしまったので、先を急ぐことを伝えてやっと終わった。約1時間半経っていた。
大船渡市「潮通岩」
松島町に向かい、富山観音の278段の階段を登って松島湾を展望する。いかだがいっぱい浮かんでいるのは見えるが、島はあまりよく見えない。石巻から国道398号に入り、海岸に沿って走る。しかし、海の展望は一部だけであまり良くない。志津川町から国道45号に入り、海岸沿いに北上する。唐桑町の大理石海岸では、すべすべして白い部分も見られるが、あまりはっきりとしない。岩手県大船渡市の碁石海岸には、波によって穴があいた、潮通岩などの見所がある。波の音も大きい。
夜は大船渡市の港近くにあるサン・アンドレス公園にテントを張った。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:254.8km
- 宿泊地:岩手県大船渡市 サン・アンドレス公園の東屋
- 入浴地:大船渡市寿美の湯(350円)
17日目: 6月10日(日) 本州最東端
朝の大船渡湾
泊まった公園は民家に近いこともあり、いつもより少し早めに4時半頃起きてすぐ片付けを始めた。ふと見ると、自転車を降りてこちらをうかがっているお年寄りがいる。気にかけながらもテントを片付けていると、5時少し前頃になって、どっからわいて出たのか突然いっせいに、おじさんやおばさんがやって来た。そしてテントを片付けたところにグランドシートを敷き、食料などを持ち込んできた。「これからお楽しみ会よ。あなたもどうぞ。」と言われたが、変な集団ではないんだろうけどちょっと引いた。少し避けて様子をうかがっていると、そこの一人が皆を集めて説法のような訓示のようなことを始めた。「現在の倫理はおかしくなっている・・・」と言う等、何やら宗教団体か政治団体のような雰囲気だった。この公園で食べるはずだったパンを持って別の公園に移動して食べることにした。近くの集会所には利用者の名として「実践 倫理○○会」というのがあったので、おそらくこの団体だろうと思う。
朝食後、国道45号を北上する。途中、休憩した所で、鹿児島の佐田岬をスタートして歩いて日本一周中の青年と話をする。歩いて旅をする人と話をするのは初めてだ。シャツにはいくつかの応援メッセージが書き込まれている。彼は自炊道具を持っていないので食事場所には苦心しているようだ。
魹ヶ崎(とどがさき)
宮古市にある、本州最東端である魹ヶ崎(とどがさき)を目指す。そこへは駐車場にバイクを置いて、そこから約4kmの山道を歩いて行かなければならない。最初は急な上り坂だが、後はゆるやかなアップダウンが続く。波の音を聞きながら進む林の中の道は涼しげで気持ちが良い。1時間ほどで灯台に到着し、近くの広い岩場の中にある本州最東端碑で記念写真を撮る。しばし休憩後、駐車場に戻り北上する。
浄土ヶ浜は、上にある駐車場にバイクを置いて、10分ほど車道を歩いて降りていかなければならなかった。観光バスは降りているのに。上に上がろうとした時に雨が降り出した・・・。浄土ヶ浜なんてきらいだ~ぃ。
雨が降ってきたこともあり、無理をせずに宮古市内のユースホステルに泊まることにした。近くのスーパーでは小びんに生うにが780円で売られている。ユースホステルのおばちゃんは、このところ天気が悪いせいか、この時期としては少し高めの値段だそうだ。
- 今日の天気:晴後曇一時雨
- 走行距離:147.1km
- 宿泊地:岩手県宮古市 ユースホステル末広館
18日目: 6月11日(月) 平庭高原経由青森県へ
国道45号を北上する。田老町の真崎から南側の海を見る。海がきれいだ。遠くの半島の山が少しずつ霧に覆われて見えなくなっていく。田野畑町に入り国道をそれ、鵜ノ巣断崖に近づくと少し冷えてきた。と思ったら霧が降りてきた。到着しても眼下に海がかすかに見える程度で、海から上がってくる霧で見えない。北山崎展望台でも霧がかかって何も見えない。
久慈市から国道281号を西に進み平庭高原へ。青空も広がって、いい気分になる。高原では白樺が密生している所を道路が走っている。高原のとうふやで、でんがくとうふというのを食べた。味噌のこげたところがおいしかった・・・あれっ、とうふは関係ないや。(^_^)
葛巻町で国道340号を北上し、青森県十和田市方面へ。高森山公園でキャンプをしようといってみると、その中のキャンプ場はなくなっていて、他の施設ができている。公園自体は残っていて、そこからの展望はすばらしかった。仕方が無いので近くの道の駅奥入瀬でテントを張る。そこには地ビールレストランがあったが、寒いし風が強いし遅くなったので飲むのはやめた。夜は久しぶりにきれいな星空を見ることができた。
- 今日の天気:曇後晴
- 走行距離:289.8km
- 宿泊地:青森県上北郡十和田湖町 道の駅奥入瀬
19日目: 6月12日(火) 下北半島
今朝はちょっと冷える。東へと向かう。7時前に三沢基地の近くを通ったが、基地へ向かう方向は渋滞していた。六ヶ所村の原燃PRセンターと東通村の原子力発電所「トントゥビレッジ」に行く。東通村の方はできてまもないみたいで、記念品のボールペンをもらった。(^_^)
尻屋崎
さらに北上し、尻屋崎へ向かう。天気を心配していたが、尻屋崎の手前あたりで急に雲が少なくなり、日が照ってきた。道路が海岸脇を通るようになって視界が開けると、海の向こうに北海道が見える! 灯台まであと2km程の所でゲートが現れる。ボタンを押してゲートを開けて中に入る。この岬には馬が放牧されているのでゲートがあるのだ。灯台が見えてきた。おお、海が美しい!! 馬も昼寝している。
西へ進み、今日の泊まりは国設薬研野営場へ。頭や体を洗いたいので老人福祉センターへ250円で温泉につかる。夜は、福山のZZR400初期型ライダー、千葉のオフローダー、神奈川から車で釣りをして回っているおじさん2人と話をして過ごす。
- 今日の天気:曇時々晴
- 走行距離:240.0km
- 宿泊地:青森県下北郡大畑町 国設薬研野営場
- 入浴地:薬研温泉老人福祉センター(300円)
20日目: 6月13日(水) 大間崎から北海道へ
大間崎にて
昨晩は気温が5度くらいまで下がり寒かったが、今朝の天気はすこぶる良い。空が青い。他のライダー2人と大間に向かう。途中、本州最北端の大間崎に寄り、薬研野営場にあった写真の真似をして「マグロライダー」の記念写真を撮る。大間港から11時30分発のフェリーで函館港へ。函館港からは1人で日本海を目指して西に向かう。
ハセガワストア上磯店でやきとり弁当(小)の塩味(税別380円)を食べる。ごはんにかかっている、塩コショウの味付けもいい。でも、「やきとり」と名はついているが実は豚肉。北海道道南地方では「やきとり」といえば豚肉らしい。つまり、鳥と豚を区別しないと言うことか・・・、いや、たぶん昔、焼き鳥屋かどこかが豚を焼いて、名前を変えずに出したのでは・・・(勝手な推測)。
北海道最南端
道の駅しりうちでラリー帖をもらって恒例の「道の駅スタンプラリー」を始める。北海道最南端の白神岬には駐車スペースと碑があるだけでちょっとさみしい。誰もいないし。でも、今日はとても天気が良く、対岸にある龍飛岬の風力発電塔がよく見える。
夕方になり、去年も利用した上ノ国町の夷王山キャンプ場にテントを張ることにする。ゴミは各自持帰りになっている。去年は明け方にひどい強風が吹き、目が覚めてしまった所だ。近くに風力発電塔があることから風の強い地域なのだろうけど、今晩はどうか?
風呂は4km程降りたふもとにある花沢温泉に。ここは去年100円だったが、今年200円になっている。石鹸などの備え付けは無いが、小さいながら露天風呂もある。
- 今日の天気:晴
- 走行距離:213.5km
- 宿泊地:北海道檜山支庁上ノ国町 夷王山キャンプ場
- 入浴地:上ノ国町花沢温泉(200円)