ほしたびの旅

日本一周2001 本州・北海道編

旅日記41~50日目: 道東滞在

41日目: 7月4日(水) 温根内ビジターセンター等散策


菜の花

天気予報は昼すぎから雨ということで連泊決定。買出しも兼ねて10時頃に出かける。どさんこ牧場に寄った後、道道243号を西に向かっていると、牧草地が多く見られる地域の中に、黄色い花がたくさん咲いている領域が一つだけあった。近くで作業しているおばさんに聞いてみると、菜種の花だという。作物の肥料か何かに種が混ざっていたのか、数年前から咲いているという。作物が菜種の花にうずもれている感じだ。

温根内ビジターセンターに寄り、木道を歩いてみる。おもしろい形のヤナギトラノオ、水芭蕉のようなヒメカイウ、白い毛がなびくサギスゲ、紫色のカキツバタの花などが見られた。

釧路市内で食料などを買出ししてからキャンプ場に戻る。夕方、近くにある湿原温泉鶴乃湯へ(350円)。モール泉なので傷もすぐ治ると言われる。数時間して、擦り傷をしていたところを見ると、薄っすらと皮ができているように見える。夜になって雨が降り出した。

  • 今日の天気:曇夜雨
  • 走行距離:92.8km
  • 宿泊地:釧路支庁鶴居村 鶴居村民広場キャンプ場
  • 入浴地:鶴居村湿原温泉鶴乃家(350円)

42日目: 7月5日(木) 雨の日の過ごし方

朝から雨なので今日も連泊。朝食は、買ってきた調理具を初めて使い、ラーメンを作って食べる。10時前に「ふるさと情報館」に歩いて向かい、20分ほどで到着。ここには郷土資料館と図書室があり、雨の日の時間つぶしには最適。図書室には、村としてはまずまずの蔵書数がありそうだ。しかも、種類は少ないもののVHS及びDVDのビデオがあってそこで見ることができる。さらに、30分の時間制限があるもののインターネット利用ができる。ただ、hotmailのWEBメールを使おうとしたが、エラーとなりログインできなかった。

昼に少し離れた店に行って弁当を買い、屋根つきのバス停で食べてから再び図書室へ。花の本などを見た後、郷土資料館へ。鶴居村の開拓の歴史や酪農についての展示があり、なかなか楽しめた。

17時ごろ、雨もほとんどやんできたのでキャンプ場に戻る。夜はスパゲティーをゆでて食べた。

  • 今日の天気:雨
  • 走行距離:0km
  • 宿泊地:釧路支庁鶴居村 鶴居村民広場キャンプ場

43日目: 7月6日(金) 強風に吹かれた多和平の夜

朝、雨はやんできたが天気予報では良くない。バイクに注油し、クラッチワイヤーをよく見てみると、なんとワイヤーが切れかかっている。これはまずいと考え、3日前オイル交換したバイク屋ZEROにクラッチワイヤーの注文をしておいた。天気も悪く、連泊になりそうだと考え、10時頃にバイクでふるさと情報館の図書室に行く。インターネットで、友人が開設しているWEBページの掲示板に書き込みをしておいた。

昼食のため、弁当を買ってキャンプ場に戻ると、見る見るうちに晴れてきた。早速ロープを張ってタオルとシュラフを乾かす。天気予報ではまだ雨が降ると言っていたが、どう考えるべきか。夜晴れるならば、星を見るために多和平に行きたいが・・・。しばらくして多和平へ行くことを決心する。テントを撤収し終え、出発しようと思い、ふと北のほうを見ると少し雲が多くなっている。何だか怪しそうだがとにかく行こう。

多和平に近づくにつれ、雲が空一面覆うようになってきた。到着したときには、いつ雨が降ってきてもおかしくない感じ。手続きを済ませ、バーベキューハウスのテント内に張らせてもらうことの許可を得て、テントを設営していると雨が降り出した。風も少し出てきた。

夜になると、初めは南の方向を中心に晴れていたが、また曇ってきた。北西の風がすさまじい勢いで吹いている。バーベキューハウスのテントがぎしぎし音をたてている。

  • 今日の天気:曇後一時晴、朝夕雨
  • 走行距離:48.5km
  • 宿泊地:北海道釧路支庁標茶町多和平キャンプ場

44日目: 7月7日(土) 七夕の日に多和平で星見

今朝もまだ風が非常に強い。9時過ぎ頃までは細かな雨粒が飛んでいた。とりあえずテントを撤収し、大きな荷物を預かってもらって弟子屈に向かう。900草原に行ったり、買出しをする。弟子屈の街中に100円ショップがあり、食料もあったりする。道の駅摩周温泉の近くにあるペンションBIRAOで温泉に入る(300円)。泉質は単純アルカリ泉で、小さいながらも露天もある。風呂から出て、併設されているコインランドリーで洗濯をする。


多和平展望台から北方向

再び多和平キャンプ場に戻り、利用の手続きをする。風もほぼ収まり、天気もいいのに私一人がキャンプ場を独占している。ただ、大勢来られても平らなところがあまりないからテントを張るのに困るけど。

展望台から景色を眺めると360度の景色ですばらしい。夜は多少雲が出たものの晴れ、満月過ぎの月明かりの中で星を見ることができた。

  • 今日の天気:曇後晴、朝小雨
  • 走行距離:69.8km
  • 宿泊地:北海道釧路支庁標茶町多和平キャンプ場
  • 入浴地:弟子屈町摩周温泉BIRAO(300円)

45日目: 7月8日(日) 再び鶴居村民広場キャンプ場へ

明け方に数分だけ細かな雨がぱらついたので、テントをバーベキューハウスのテントの下に移動させ、乾かしながら身支度し、朝食をとる。片付けて釧路町のバイク屋に向けて出発。釧路町に入るあたりから雨が降り出す。まずコインランドリーで、昨日乾かなかった衣類を乾燥させ、釧路市内のスポーツ用品店を回るなどして時間をつぶす。ARTIACHのエアマットのバルブが壊れてしまったので、スポーツデポで聞きなれないメーカーのエアマットを買った(税別4980円)。バルブだけ交換できればいいのだが、ARTIACHではバルブの交換は対応していないそうである。

昼過ぎ、雨もやみ、バイク屋に行ってみたが、クラッチワイヤーはまだ来ていなかった。仕方ないので鶴居町でもう1泊することに決めて、買出しをしてキャンプ場に向かった。途中、また雨が降り出したが、キャンプ場についてすぐにやんだので、速攻で、2日前まで張っていた場所にテントを設営した。前よりバイクが増えている。

  • 今日の天気:曇後時々雨
  • 走行距離:135.8km
  • 宿泊地:北海道釧路支庁鶴居村 鶴居村民広場キャンプ場
  • 入浴地:鶴居村湿原温泉鶴乃家(350円)

46日目: 7月9日(月) ぐるり回って津別へ

バイク屋からの連絡待ちで、朝はくつろぐ。10時過ぎに連絡があり、早速テントを撤収し出発。昼前に釧路町のバイク屋ZEROに到着、クラッチワイヤーを交換してもらう(税込3833円)。交換後はクラッチが軽い。

阿寒湖に行ってみたが、ビジターセンターが平成14年春までリニューアルのため休館なのが残念。双湖台は霧で真っ白。弟子屈から北へ進み、東藻琴村方面へ。曇空ながらも藻琴山展望駐車場からは屈斜路湖方面の展望がすばらしい。

藻琴山小清水高原展望台では再び霧で何も見えない。東藻琴村方向へ下っていくと小清水キャンプ場あたりで霧が取れ始める。すると、晴のきれいな青空になった。美幌町に抜ける道道995号は適度なアップダウン、高速コーナーがあり、晴れれば斜面の牧草がきれいに見えて、いい道だ。

夕方、津別21世紀の森キャンプ場にテントを張る。教員に引率された学生がキャンプをしていて、夜はキャンプファイヤーをしていた。11時過ぎまでわいわいとやっていて、少しうるさい。

  • 今日の天気:曇後晴
  • 走行距離:250.6km
  • 宿泊地:北海道網走支庁津別町 津別21世紀の森キャンプ場

47日目: 7月10日(火) いろんな動物に出会う日

朝起きて食事をとり、何気なくキャンプ場内にあるSLの所に行くと、リスがいた! ゆっくりと近づこうとしたが逃げてしまった。


ジャガイモ畑の花

道道51号で陸別に向かっていると、畑では何種類かの作物が植えられ、中には花が咲いているのも見える。道の両側に山が迫ってきた所で、道の脇をふと見るとキツネがたたずんでいる。更に、ちょっとした峠のような所を過ぎて下りにさしかかったところで、鹿の親子が道路を横切った。うーん、今日はよく動物に出会う。熊には会いたくないな~。空は曇ってきた。

帯広市の六花亭本店に行ってサクサクパイ(税別100円)、苺生シフォン(税別100円)を食べた。 安さがいいけど少し小さいような気がするな~。

忠類村の道の駅裏手にあるナウマン公園キャンプ場に泊まろうと思っていたが、天候の関係で連泊したいのに「ゴミは持ち帰り」ということになっていたので、どうしようかと考えていた。そこに、カブで旅している人から、帯広市大正の「カニの家」がいいと話を聞き、行ってみることにした。行ってびっくり。今年の5月に建てかえたばかりというログハウスで、とてもきれい。湯量に制限があって数人しか使えないが、シャワーも付いている。ガスバーナーの使用は禁止のかわりに電磁調理器が備え付けられている。にもかかわらず無料だ。だんだん口コミで利用者が増えそうな勢いになっており、今日は14人だ。いつまでも無料で使わせてもらうためにも、皆で大切に使いたいものだ。

  • 今日の天気:曇朝の内晴
  • 走行距離:259.6km
  • 宿泊地:北海道十勝支庁帯広市大正 無料宿泊所カニの家
  • 入浴地:付属シャワー

48日目: 7月11日(水) リスがいた旧幸福駅

天気予報では雨なので連泊することにした。他の人も半数以上は連泊するという。買ったばかりのエアマットの内部がはがれ、寝転んだときのクッション性が悪くなってしまった。やはり安物ではだめか。

エサを食べるエゾリス
旧幸福駅にて
新帯広空港線の、帯広空港と大正町の間にある
リス像がある駐車帯

まだ雨は降っていないのでとりあえず11時頃に出かける。旧幸福駅に行ってみると、お土産屋のおじさんが餌をまいていてその餌を食べに来ているリスがいた。なかなかかわいい。駅舎にはびっしりと多くの人の願いが書かれたカードや名刺が張られている。道道109号を北上していると、わずかに小雨がぱらつき始めたので、「カニの家」に戻る。

戻ってからはうだうだと過ごし、晩は昨日同様、軽く酒を飲みながら皆で談話する。きりたっぷのライダーハウスのことなどで盛り上がる。サングラスをして、いかつい格好をしたアメリカンライダー6人の団体が入るなどして、今日の泊まりは19人だ。

  • 今日の天気:曇後時々雨
  • 走行距離:17.2km
  • 宿泊地:北海道十勝支庁帯広市大正 無料宿泊所カニの家

49日目: 7月12日(木) 大正カニの家で連泊

今朝も雨で連泊決定、一昨日から泊まっている人はほとんど連泊。どうも最近天気の悪い日が多い。昨晩泊まったアメリカン集団が出た後、自由帖を読んでみると、まるで私たちが「我が家のようにいすわっている」とか、「出会いを求めて1泊だけするのが普通で、連泊することは考えられない」といったような事が書かれていた。一挙に6人増えるので場所の確保の手助けをしたりして、話をするきっかけを作っているのに、サングラスを掛けたまま中に入ってきてむっとしたようないかつい表情で物色してのっそのっそと歩かれると、ちょっと怖い。その後も、私たちの輪に話しかけることもなく自分たちだけで外でわいわいやってたし、本当に出会いを求めているのかと思いたくなる。もっと話をしていれば行き違いもなかったと思うのだが・・・。

雨があがったので10時過ぎに近場を回ることにした。もやがかかっているので今ひとつ景色がさえない。旧愛国駅は小さな駅舎に、昔使われていたものが展示されている。その後、帯広市街のパール温泉に行き(360円)さっぱりした。

  • 今日の天気:曇、朝夜雨
  • 走行距離:77.3km
  • 宿泊地:北海道十勝支庁帯広市大正 無料宿泊所カニの家
  • 入浴地:帯広市パール温泉(360円)

50日目: 7月13日(金) 天馬街道経由、日高地方へ移動

朝は曇っていたが、晴れ間が出てきたので片付けてカニの家を出発する。昼飯は、帯広市西21条南3丁目にある(長崎屋の向かい)十勝豚丼「いっぴん」で豚丼(税別680円)を食べた。他の店で豚丼を食べたことが無いので比較はできないが、味はまあまあ良いと思う。帯広市南部をうろちょろして、農地の風景を眺めながら南へ進む。

帯広市南部の直線道路
十勝支庁大樹町にある農地十勝の風景

広尾町豊似から国道236号、天馬街道を西へ進む。交通量もほとんどなく走りやすい。途中の野塚トンネル内は寒く、トンネルを出るとヘルメットが曇ってしまった。

夕方に様似町の親子岩ふれ愛ビーチキャンプ場にたどり着いたが、料金が520円であり、シャワーを利用できる時間が17時までで終わっていたので、すぐ近くの公園に暗くなってからテントを張ることにした。霧のかかり具合で、親子岩が見えたり見えなくなったりしている。

  • 今日の天気:曇一時晴
  • 走行距離:234.5km
  • 宿泊地:北海道日高支庁様似町 親子岩ふれ愛ビーチ ふれあい公園