旅日記61~70日目: 富良野・美瑛~道南
61日目: 7月24日(火) 子供たちからの旅人への贈り物
曇って今にも雨が降りそうだったが、とりあえず富良野市方面に行くことにする。試飲を目当てにぶどう果汁工場へ行くが、自分で自由につぐのではなく、係りの人がジュースを入れたコップを手渡しする方式になっていた。わずかしか飲めず残念。ちょっと渋いし。時間つぶしに図書館へ行き、木の本を見る。昼になったので外に出ると晴れ間が出ていて日が差している。
中富良野町の羊ヶ丘
中富良野町のラベンダー羊ヶ丘に行く。ここからの景色もなかなか良い。小規模ながらラベンダーが咲いている。例によって「あーあー・・・」の歌が流れている。
小学校近くの交差点にある掲示板みたいなところに学校帰りの子供たちが集まっている。何だろうと思って近づいてみると、子供たちがドライフラワーに加工したラベンダーの花束が置かれていた。訪れた旅人たちのために作られたものだった。メッセージノートが置かれていたので、それに記入してラベンダーをもらうことにした。全国のさまざまなところからやって来る、いろんな人に渡るといいね。ありがとう子供たち。
雲行きが怪しくなったのでキャンプ場に戻る。夜は2回目の米炊きにチャレンジ。こんどは火力を少し弱めにして、火にかける時間を15分くらいにしてまずまずの出来具合になった。
- 今日の天気:曇昼一時晴夕方雨
- 走行距離:59.3km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
62日目: 7月25日(水) 丘めぐり、上富良野町~美瑛町北西部
上富良野町の日の出公園周辺を回り、美瑛町美馬牛付近の国道とJR線に挟まれた領域を回る。天気は良くなり、新栄の丘での景色がきれいだ。次に、セブンスターの丘などを回り、美瑛町内の国道から西側の領域を仕上げる。セブンスターの木自体はどおってことはない。
北の方向の天気が怪しくなってきたが、買い物のため旭川に向かう。エアーマットに寝転がった時、内側がはがれた所に空気が移動してその部分が膨らみ、クッション性がだめになっているのを2週間ほど我慢したが、買い換える事にした。途中、雷が鳴り始め、ぽつりぽつりと雨が落ち始めたがなんとか持ちこたえ、旭川の秀岳荘にたどり着いてから本降りになった。そこではサーマレストUltraLite(長さ183cm、厚み2.5cm)(税別9920円)を買った。
キャンプ場に戻ったのが19時頃。急いで、2km程離れた、中富良野町の老人福祉センターの風呂に入りに行った(月、水、金のみ、たしか17時~20時。200円)。
- 今日の天気:雲一時晴後時々雨
- 走行距離:197.6km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
- 入浴地:中富良野老人福祉センター(200円)
63日目: 7月26日(木) 丘めぐり、美瑛町南部
今朝は少し晴れ間が見える曇空で、涼しい。東日本、西日本では日中30度以上の日が続いているというのに、オホーツク海沿岸には低温注意報が出ているらしい。
ロール君
上富良野の日の出公園付近を通って美瑛町に入る。ペンションWith Youのそばには、雄大な景色をバックにユーモラスな人型に積み上げられたロール君が腰を据えている。この付近にはいい景色が多い。近くにあるひまわり畑もきれいだ。山のほうは雲がべったりだが、上空は晴れて日差しがきつくなってきた。水沢ダム付近の景色もいい。
ひまわり畑
千代田の丘からの景色
美瑛駅前のセイコーマートで弁当を買って食べる。食べ終わり、丘めぐりを再開しようと思ったが、北のほうから怪しい雲が広がってきたので、キャンプ場の方向に向かって国道を南下する。美馬牛あたりで雨がぽつりと落ち始めたので、すかさずドライブイン「ハーブヒルふらの」に立ち寄る。すぐにはげしい雨が降りだした。しばらくたって、雨が小降りになったところでカッパを着て出る。中富良野のほうでは、ほとんど降っていないみたいだ。もう少し早く戻ればよかった・・・。夕方になると涼しくなり、風も出てきた。
- 今日の天気:曇一時晴、昼過ぎにわか雨
- 走行距離:122.4km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
64日目: 7月27日(金) 丘めぐり、美瑛町北東部
天気が良いので朝7時に丘めぐりに出発。北美瑛駅の東北東方向になる、旭川市の端っこを巡る。下から見ると木が茂っている山にしか見えない所を上っていくと、上のほうは意外と緩やかな傾斜地で畑が広がっている。
再び美瑛町に入り、少しずつ南下していく。下宇莫別にある赤羽の丘あたりの砂利道を上がって行くと、ポプラの木が5組立っており、思わず感嘆してしまった。
三愛の丘展望台に行ってみると、カメラやレフ板をセットして何やら撮影している。よく見ると、モデルの女の子がアラ・ポテトの袋を持ってポテトチップをつまんでいる。どうやらカルビーポテトチップスのコマーシャル撮影らしい。その後、農夫の格好をした人が小熊を連れているのを撮影していた。小熊の姿はかわいいが、時々興奮してうなり声をあげている。そういえば、昨日もすぐ南の道路わきでクレーンのようなもので丘のほうを撮影していたな。
一旦キャンプ場に戻り、富良野ワイン工房へ出かけ、ワイン「シャトーふらの」を買って家に送る。
- 今日の天気:晴時々曇
- 走行距離:261.4km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
- 入浴地:中富良野老人福祉センター(200円)
65日目: 7月28日(土) 豊かな表情の美瑛の丘
少しかすんでいるが、今日も良い天気。美瑛町内の走り残している領域を回る。数日前に回ったところも、ロールができていたり、なくなっていたりで、景色は微妙に変わっている。昨日行った三愛の丘展望台に行って見ると、また撮影機材をつんだ車がいて、組み立てを始めていた。こんどは熊のぬいぐるみがあり、ポテトチップスシュガーバター味の袋もある。美沢地区にそばの花がたくさん咲いているところがあった。道道824号美沢美馬牛線沿いにはたくさんひまわりが咲いているところもあった。
美瑛町留辺蘂にて
そばの花
美瑛の丘はほぼ回り、白金へ上がって行く。牧場の横を十勝岳火山砂防情報センターに向かって気持ちよく走っていると、ジャンパーのチャックが開いているところに虫が入ってきた。何だ何だと触っていると、ちくっ、痛っ! もしかしてハチか? う~、死ぬぅ~。おそるおそる服を脱いでハチらしき生き物を外に逃がす。どこか人のいるところまで走らねば・・・白金温泉の方へ行こう。少し走ると、美瑛自然の森キャンプ場があったので、管理棟の人に虫さされの薬を塗ってもらい、一息ついた。やっぱり、ちゃんとチャックは閉めねば・・・。
山の上は霧がかかり、眺望は望めない。上富良野に下り、これで一応、美瑛町・上富良野町は丘めぐり完了、キャンプ場に戻る。
夜は富良野市のへそ祭りを見に出かける。腹に顔を描いて練り歩いている。「へそ~」の音頭が耳にこびりつく。でも、ゆかたを着て踊っているだけのチームや、鳥沼チームのように跳ねて騒いでいる団体もいる。はたして、へそ踊り大会としてどうやって採点して優勝を決めているのだろうか?
- 今日の天気:晴時々曇
- 走行距離:282.7km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
66日目: 7月29日(日) 北海へそ祭り
朝6時40分にキャンプ場を出てもう一度上富良野町西部、美馬牛を回った後、中富良野町ベベルイを通り、富良野市富丘、麓郷へと進む。ついでに、また、ふらのジャム園でジャムをパンにつけて試食してしまった。さらに南部の東山へ抜けて、丘めぐりの舗装道をほぼ完走となった。北上していくと、上空に雲ひとつ無い状態の十勝岳連邦が見えてくる。くやしー。買い物などをしている内に薄雲が広がってくるが、丘と山の見納めに再び上富良野町西部に行って眺める。
北海へそ祭り
夜は昨日に引き続いて富良野市のへそ祭りを見に行く。今晩は昨晩よりも、はめをはずした団体が増えている。女子の制服を着た男子中学生がいたり、女性用下着を着けた男がいたり・・・、まるで仮装大会みたいになっている。ちょっと見た目に気持ち悪い人もいる・・・。今日も鳥沼チームは跳ねている。鳥沼チームの中に、礼文島でいっしょだったアキさん、ユッコさん、名古屋BMWライダーもいる。久しぶりの再会に喜んだ。
へそ踊り巡行開始前から雨が降りそうだったが、なんとか終わりまで持ちこたえた。少しして、近くから花火が打ち上げられる。きれいだ。キャンプ場に戻って少ししてから雨が降り出す。よかった、よかった。
- 今日の天気:晴後曇夜雨
- 走行距離:283.8km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
- 入浴地:富良野市ふらの湯(360円)
67日目: 7月30日(月) 雨で停滞
今日はテントをたたんで移動しようと思ったのに、朝から雨が降ったりやんだり。移動はあきらめて停滞の日として、移動後の予定などを考える。それにしても、今年の北海道は雨の日が多く、気温も低めのような気がする。
定年も過ぎて北海道によく来ているというおじさんと少し話をする。地元で派遣ボイラーの仕事をして旅費を稼いでいる。よく生うにを息子さんなどに送っているそうだが、人工海水に入れてもらってやると、そのままの風味が保てるらしい。
15時頃、雨がやんでいるすきに明日の朝食用のパンを買いに出る。晩飯はご飯を炊いてレトルトの親子丼を食べる。夜は何もすることが無いのでさっさと寝た。
- 今日の天気:曇時々雨
- 走行距離:5.4km
- 宿泊地:北海道上川支庁中富良野町 中富良野森林公園キャンプ場
68日目: 7月31日(火) さよなら美瑛・富良野地方
朝、上富良野町にあるコインランドリーに洗濯しに行く。近くの島津公園のトイレに入ってみると、喜多郎が作った、NHK紀行番組「シルクロード」のテーマ曲が流れてきた。おおらかな気持ちで用を足す・・・、が途中で曲が切れた。
キャンプ場に戻り、雨は降りそうにないので撤収・移動することにする。テントを片付けていると底から団子虫がいっぱい這い出てきた。(^_^;) ちょうど日差しが出てきたので少し日に当てる。11時にキャンプ場を出発。長かった富良野地方ともお別れだ。
交通量が少ない国道452号で夕張へ。栗山町、由仁町、長沼町に入り、国道337号を通って千歳に入る。いい天気だ。支笏湖へ向かうと曇ってきた。大滝村から白老町に向かう道道86号の峠を越えるあたりからひどい霧になり、気温も下がってきた。
白老町の虎杖浜駅に立ち寄った後、エンジンをかけようとセルボタンを押すと、ポロッ・・・、セルボタンが取れてしまった。(+_+) んー、困った、電極が剥き出しになってしまった。雨が降ったら大変だ。とりあえず、鍵の「く」の字形になっている部分を使って電極を当ててセルを回して移動することにする。
泊まりはすぐ近くの虎杖浜温泉にあるライダーハウス「ぶっとびブンブンハッチ号」へ。ここは、鉄道の緩急車を使ったもので、中はあまり広くなく、ドアの開閉も重く大変だ。国道そばに置かれているのでちょっとうるさい。風呂は、あまりきれいではないが、民宿呉竹荘の温泉に入ることができる。宿泊代は温泉入浴込みで1000円だ。同宿はライダーとチャリダー1人ずつ。
- 今日の天気:曇日中晴、夜雨
- 走行距離:305.2km
- 宿泊地:北海道胆振支庁白老町虎杖浜温泉ぶっとびブンブンハッチ号
- 入浴地:併設民宿内温泉
69日目: 8月1日(水) 上磯町へ南下
どんより曇った少し肌寒い朝だ。同宿の2人は、6時には出発した。私は天気を見ながらゆっくりして、7時半に出発。道の駅「みたら室蘭」に8時半過ぎ到着。開館が9時半だったが、出勤してきた化粧の濃いねえちゃん(^_^;)に、特別に入れてもらってスタンプだけ押させてもらった。
壮瞥町、洞爺村、蘭越町を経て、道道267号を通って日本海に抜ける。お昼は、寿都町横澗にある「日本海食堂」でうに丼(内税2000円)を食べる。お椀は底が平らでご飯の量はまあまあ入るが、直径が少し小さ目かなあ。小樽の一心太助よりはうにの量が少ないと感じた。でも、小鉢やホタテの汁等の脇役もしっかりしているので、まずまずだ。
黒松内町を通って長万部町へ抜け、国道5号を南下する。駒ケ岳の上のほうは雲の中だが、ふもとの緑と、がけの茶色の対比に感嘆する。上磯町にあるスナダオートに立ち寄り、セルボタンのアッシー部品取り寄せについて話をする。
真っ暗になって上磯町内の上磯ダム公園キャンプ場へ。函館市内では港祭りが行われ、キャンプ場に着いてから、花火が打ち上げられている音が聞こえてきた。ここのキャンプ場は、事前調査では人気があるということだったのだが、場内は静かで、以外に人は少なく落ち着ける。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:352.6km
- 宿泊地:北海道渡島支庁上磯町上磯ダム公園キャンプ場
70日目: 8月2日(木) バイクトラブル連発
今日はセルボタンの事やタイヤ交換をするので連泊する。大野町にあるきじひき高原キャンプ場に見学に行ってみた。景色はすごく良いが、高台なので風が強いと大変そう。
昨日話をしたスナダオートに行って部品はどうなるか確認しにいったところ、取り寄せに5日位かかってしまうと言われた。いろいろ調べてもらってお世話になったのだが、仕方が無いので、ここでは注文するのをあきらめた。
タイヤが磨耗しているので、在庫のあるレッドバロンに行く。会員ではないが、ツーリング中で困っていると無理を言ってF/R共にGPR80に交換してもらった。Fが13000円、Rが18700円、タイヤ処理料が600円、工賃が6150円で、税含めて合計40370円。痛い出費だが、道内の他の店よりは安いと思う。タイヤ交換したときに別の問題が発覚した。フロントホイールのベアリングが磨耗していて、走行時にがたがたとぶれるのが感じられるようになったのだ。店の人の話では早期に交換したほうが良いというが、在庫は無い。そこで、青森市のカワサキオート若宮に電話してベアリングを注文することにした。部品が届くまでねぶた祭りに参加することにしようと思う。
速度を控えめにしながら慎重な運転で、道の駅えさんに行く。これで北海道の道の駅を全制覇。完全制覇認定証とステッカーをもらう。帰りにスナダオートでオイル交換をしてもらった。純正SF級のオイル単価1520円を3.5リットル、オイルエレメントが1300円、工賃が500円で消費税含めて、端数サービスで合計が7400円だった。うん、千葉よりだいぶ安い(しつこいって)。
一旦、キャンプ場に戻ってから、大野町のせせらぎ温泉(300円)に入りに行く。風呂から上がった後は、スーパーで買ってきた弁当を休憩室に持ち込んで夕食にする。
今晩のキャンプ場には、学生風の男数人のグループがいて騒がしい。駐車場の砂利場あたりをきゅるきゅる回って小石を飛ばす車が入ってきたりと、変なのがいる。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:185.9km
- 宿泊地:北海道渡島支庁上磯町上磯ダム公園キャンプ場
- 入浴地:大野町せせらぎ温泉(300円)