2年半ぶりの更新です。論文執筆からも解放され、ヤレヤレ、バイクでのツーリングも本格的に再開と思いきや、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛。GWもどこにも行けません。細々とバイク仲間とLINEで飲み会をしたりと。
さらに、母校の大学から、建築法規の授業を担当してくれとのオアファーがあり、自身も大学院が無事修了できそうな感じだったので安請け合いしていしまったところ、コロナ禍でオンライン授業でやることになり、教材の作成などの準備に追われる羽目になりました。夏休みまでオンライン授業が続き、ようやく採点も終わりましたが、コロナの感染者数が増加している中、遠くへのツーリングは控えねばならず、近場、日帰りでのツーリングとなりました。
一カ所目は2019年度ビュースポットおおさかにも選定され、日本の棚田百選ともなっている千早城跡棚田。今回の更新に併せ、トップページを飾っています。
大阪は少し足を伸ばすと田舎の雰囲気も味わえるスポットがたくさんあります。消防署の横に駐車場がありここにバイクをおいて8分ぐらい歩いて役場の裏の棚田に到着します。棚田までもバイクや車で何とか行けないこともないですが、農作業の軽トラが向かいからくるとすれ違う場所がかなり限られますので車やバイクは駐車場に止めておいた方が無難です。
丁度、農家の皆さんが電動草刈り機で雑草を刈っておられ、こうした日常の手入れが、美味しいお米と美しい棚田の源となっているとは理解と感謝しつつも、ブ〜ンとの機械音はやや興ざめなのは否めません。近くの体育館からは子供たちの大きな歓声が・・感染症対策大丈夫なのかなと心配なりましたが、それでも日本の原風景には癒されます。
朝早くに行ったのですが、猛暑で、10分もいれば汗ばむ状況となりました。涼しくなった頃には黄金色の稲穂が揺れる風情のある棚田を期待したいと思います。松岡直也の「夏の旅」に出てくるバス停に田園風景広がるのどかな世界を夢見てやってきましたが、それにしても近年の夏は暑すぎます。
そんな中で、軽トラは暑さにも負けず、コストパフォーマンスに優れ、故障も少なく働き者です。これも日本ならでは社会文化とも言えるものではないでしょうか。何十年も変わらないのが昨今の時代の変化のめまぐるしさに比べるとなんだか、ほのぼの、うれしい、応援したくなります。
二つ目は以前行ったことがあるMIHOミュージアムです。おススメスポットにも紹介しています。信楽の山の中にあるI.M.ペイの設計による自然と調和を目指し、贅をを尽くした美術館です。さる宗教法人によるもの(管理人は関係者ではありません。)で展示品も建物も超一級品。メンテナンスも隅々まで行き届いており、樹木一本に至るまで美しいです。そういえば大学院時代の同窓?学生さんもえらく感動されていました。
冬期は休館ですが、コロナ禍の中で春の開館も見合わせいました。感染症対策に万全を期して8月12日より、オンラインによる事前予約限定で、人数を制限しての開館となりました。
久々にツーリングで、さらに暑さにかまけて、ナビ任せ。伊賀上野から入ったところ、バイパスがあるにもかかわず、旧道の県道422号に入ってしまい、前から車が来てもすれ違いが困難な奥の細道に入ってしまい心細い思いをしました。
ところで、ナビとAIはよく似ていると思います。ナビもAIも機械学習なので過去の履歴で判断し、必ずしも正しい結果を導き出せるとは限りません。ナビは通行距離を優先し、快適に走れ、時間距離が短いバイパスを選択しなかったです。AIと付けば何でも売れるように言われますが、現時点ではナビより多少マシな程度で初めての事象、創造的な分野はまだ苦手としています。
とは言え、猛烈なスピードで技術革新が進んでおり、AIは生活のあらゆる分野に入り込み進化を続けています。コロナもしかり。with AI、with
COVID-19の時代をどう生きるべきかなど、しょうもないことをバイクを転がしながら、考えていました。(笑)
脱線しましたが、美術館は山をくりぬいたトンネルを抜けるとアーチ状の斜張橋からお寺のようなシルエットの建物が見えると言った凝った演出で入館者を迎えてくれます。この間8分程度ですが、高齢者などにも配慮し、電気バスもあります。
内部は立体トラスにより大空間で構成され、ロビーやホールは広々として明るいです。展示室は美術品に最新の注意が払われ、ロビーなど異なり、陽が入らない構造となっており、コントラストが見事です。
古代エジプト、中国、ペルシャ、ローマ、ギリシャ時代の石像、調度品など超一級の宝物が常設展示されています。今回は南館だけの開館でしたが、それでも圧倒される美術品の数々でした。館内は美術品は撮影禁止ですが、その他は撮影が許されています。
レストランは休業でしたが、カフェは縮小しながら、営業をしていました。限られたメニューでしたが、冷製パスタは暑さの中、彩りも美しく絶品でした。
9月には日本画の特別展も予定されており、今度は誰かを誘って行きたいと思っています。
今回の九州・中国ツーリングのテーマは八百万の神を巡るツアーで、祐徳稲荷神社、宗像神社、大宰府天満宮、出雲大社とそして足立美術館を回る計画でしたが、いつもながら教訓となることが多かったです。
仕事も遊びも早め、早めが大事。5月2日のフェリー乗船当日。あいにくの雨。渋滞など予期せぬ自体も想定されることから、早めに出発。思ったより、順調にフェリーターミナルに到着したものの、志布志行きと別府行きのフェリー乗り場を間違い、30分時間をロス。でも早めに行ったお陰で屋根付きのバイク置き場に駐車でき、濡鼠ならずに済みました。
天気予報では九州方面は天候が回復見込みで強い日差しが予想されるにも関わらず、防止を忘れたことに気が付き、これも時間があったため、ATCで買うことができました。フェリーに乗ってからも、早め、早めにメリットがありました。今回はフェリーの予約開始日を勘違いしていたため、ツーリストベッドを予約できなかったため、雑魚寝のツーリスト(所謂、二等)となってしまいましたが、乗船してすぐにベッド席のキャンセル待ちの登録し、出港後、確認に行くとラッキーにも空きがあり、ゆっくりと寝ることができました。雑魚寝は隣の間隔が80cmぐらいしかなく、寝返りも打ちづらく、近くにイビキをかく人がいれば最悪です。睡眠不足は事故にもなりかねずベッド席の確保は死活問題と言っても過言ではありません。
捨てる勇気と変化に柔軟に。九州初日(5/3)は、祐徳稲荷、宗像大社、大宰府天満宮と三つの神社を回る計画でしたが、予想以上に移動とお参りに時間がかかり、無理な状況が徐々に明らかになりました。お参りを最小限にして三つ回ると言う選択肢もなくはなかったのですが、それでは悔いが残るので、大宰府天満宮を諦めることにしました。大宰府は部下に資格試験を受ける者がいるので、学業成就のお守りをもらうつもりでしたが、一度行ったことはあるので、他の神社で賄うことにしました。一つ諦めたので二つの神社をゆっくりと堪能できました。
二日目(5/4)は九州から島根まで長距離移動し、出雲大社と足立美術館です。ある程度の混雑は覚悟し、余裕はもった計画だったものの、出雲大社前の渋滞、駐車場に入るまでで相当時間を要してしまい、さらに元上司から着信があるのに気づき、かけ直したら、話が弾んで大幅に計画が狂いました。このまま足立美術館に行っても閉館30分前に到着できるか微妙な状況です。
最終日(5/5)はGWの終了の二日前なのでかなりの渋滞が予想されるため、早めに帰宅するつもりでしたが、“そうだ!新名神が供用開始しているので、西宮近辺の激しい渋滞も緩和されているのでは”と思い直し、足立美術館を翌日に回すことにしました。9時から開館で朝一番に行ったので、そんなに混んでおらず、庭園の写真も撮影しやすかったです。10時を回るとかなりの混雑になり、やはり朝早く行って正解でした。新名神の開通でこれが中国道かと思うぐらいにスムースに流れていて午後3時過ぎには自宅に到着し、バイクの洗車までできる余裕がありました。
フランス人と日本人は美で共通。祐徳稲荷はタイの恋愛ドラマの舞台となったこともあり、タイ人と思しき“イケイケのお姉ちゃん”が多く、他の一般的な観光地は、中国を初めとするアジア系観光客も多いように思いました。しかし、足立美術館はアジア系の観光客はほとんど見当たらず、日本人の他はフランス人が幅を利かせていました。足立美術館は15年連続日本一の庭園として選ばれており、芸術の都、パリを擁するフランス人の共感を得ているのかもしれません。ギフトショップでも暴買いで知られる中国系は全く見られずフランス人が上品に品定めをしていました。
今だ、日本は現金決済が多い。海外ではいまやキャッシュレスが当たり前で現金を持ち歩いているのは観光客ぐらいと言われていますが、日本は大きく遅れているのを実感しました。神社でお賽銭はもちろん、お守りをもらうのは現金だし、観光地でも、じっちゃん、ばあちゃんがやっているお土産店はカードは使えません。道の駅も中にはカードが使えない、宗像市の郷土文化学習交流館海の道
むなかた館もカードが使えませんでした。最後にとまった老夫婦が営むペンションも現金決済のみでした。 カード決済ができるとついつい無駄使いしてしまうので私もどちらかと言えば現金派ですが、現金管理、集計、キャシュコーナーを維持するコストは膨大であり、海外との競争激化、働き方改革と併せて非現金決済化を急ぐ必要があると思います。
今回も色々と考え、勉強になる旅でした。
旅先での色々な出会いや体験を大切にし、楽しく、明るく、有意義な旅を続けていきたいと考えています。