旅日記1~9日目: 長野経由、日本海側へ
1日目: 8月18日(水) 大阪へ
またまた今回も出発が遅くなってしまった。天気も良くない。一昨日までは良かったのに、今週ずっと悪そうだ。
さて、出発。走れ慣れた国道2号線を東に向かう。東広島を過ぎて峠をずっと下っていた所にあるお好み焼き屋で昼食をとる。ここのお好み焼きはソバと野菜を混ぜたりモヤシが入っていない等、広島市内で一般的なものとは少し違っていた。三原あたりにさしかかると雲の隙間からわずかに日の光がうっすらと差し込んだりしていたが、岡山に入ると前方に厚い雲が見え、行く手に立ちはだかっているようだ。備前に休憩して出発しようとしたところでポツリと数滴雨粒が落ちたようなのでカッパを着て走ったが結局降らなかったので少しして脱いだ。
今日の宿は大阪府の豊中ユースホステルに決めたので着く前に夕食をとろうと思う。関西にいた際に時々利用していたお好み焼屋(広島風あり)に行ってみたら閉まっていた。餃子の王将に行ってみたら順番待ちができるほど込んでいた。そういった所をパスして服部緑地近くまで来たが、適当な店が見つからず行ったり来たり。見つからないのでコンビニで弁当を買ってユースホステルがある服部緑地公園に行ったが、今度は何処から入ればよいのか、暗いのでよくわからない。結局ユースホステルに着いたのは夜9時過ぎていた。
同室には私以外に4人いた。その内の一人は韓国から旅に来ているということで、3年くらいかけて外国を回るそうだ。結構日本語がうまい。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:354.5km
- 宿泊地:大阪府豊中市 服部緑地ユースホステル
2日目: 8月19日(木) 京都経由、名古屋へ
外は暑そうだったが部屋の中は冷房が効いている。台風15号が日本海に入ってきて近づいてきているようだが。まださほど風は強くない。
しょぼい朝食をとって出発、京都へ向かう。国道171号は茨木あたりから府境あたりまで渋滞していてすり抜けもしにくい狭さだ。国道1号に合流して東寺を見ると京都に来たと感じられる。二条城に入ることにした。ここは徳川将軍上洛の際の宿泊所として造られた所で、大政奉還が行われた所でもある。二の丸御殿の廊下は所々キュッキュッと鳴る。城内は広く、歩きつかれて最後に休憩所に入る。休憩所の給水器で水を飲み、生き返る。二条城以外にも回ろうと思ったが、暑さでその気が失せた。やはり、夏の京都はつらい。
大津を過ぎ、琵琶湖南岸沿いに彦根まで走る。途中、車の音を気にしなければ野宿に良さそうな公園もある。途中通った彦根の県道沿いの町の中で昔の面影を残したような町並みがあった。銀行もシックなたたずまいになっていた。 台風の影響か、次第に風が強くなってきた。滋賀県側は晴れて暑かったが、岐阜県に入るころから曇がちで気温が下がったような感覚がした。
今晩は、春日井あたりでキャンプしようと思ったが、そうは言ってもやはり暑いので名古屋YHに泊ることにした。中に入ると韓国人家族の集団がいた。会話するのも難しく、ユースホステルの人は大変そうだった。同室の人は中国人だった。アジアンな日が続く。中国人とは片言の英語で会話をした。
- 今日の天気:曇時々晴
- 走行距離:270.7km
- 宿泊地:愛知県名古屋市 名古屋ユースホステル
3日目: 8月20日(金) 長野県大鹿村を走る中央構造線
何が無料?
台風も遠くに去り、今日は良い天気。気分良く出発。瀬戸市方面へ向かう道路も比較的スムーズで快調。国道248号から分岐して進む国道363号は絶好調。西へと進んで長野県に入り、国道153号を北上していると、根羽村取手あたりで「全国のゆりこさん、無料です」の看板だけがあったが、結局何が無料なのかわからず。
中央構造線の露頭
飯田から上村に抜け、そこから国道152号を北上する。ここは中央構造線に沿ったルートだ。大鹿村の中央構造線博物館に入る(隣のろくべん館と共通で500円。9:30~16:30。月・火曜休館。)。ここでは、館の学芸員が丁寧に構造線の様子やでき方などの説明などをしてくれる。なかなか良い。そして国道からこの博物館への入口そばの橋のたもとから赤石岳がきれいに見える。北上し分杭峠のいくらか手前にある中央構造線北川路頭に寄る。構造線の様子が見てとれる。
暗くなったので泊まれるところを探す。長谷村の道の駅に寄ってみると車で泊まろうとしている人に「さみしいからここで泊まりよ」と言われたこともあり、ここに泊まることにした。
- 今日の天気:晴
- 走行距離:241.8km
- 宿泊地:長野県上伊那郡長谷村 道の駅南アルプスむら長谷
4日目: 8月21日(土) 国立天文台野辺山、特別公開日
道の駅なので朝5時に起きてテントを撤収。一息ついて、備え付けのテーブルで朝食のパンを食べる。山にかかっていた霧がだんだん晴れてくる。朝食を終えて出発。涼しいがいずれ暖かくなるだろうと思い、Tシャツに長袖のポロシャツを着て出るが、八ヶ岳山麓の道路に入ると気温も下がり、寒いくらい。
野辺山宇宙電波観測所
今日は国立天文台野辺山の特別公開の日だ。ここには野辺山宇宙電波観測所と野辺山太陽電波観測所が置かれ、電波による天文学研究が行われている。そして普段の外回りだけの一般公開とは違って、1年に1度、特別公開で所内の様子や研究成果を楽しむことができる。駐車場となる野辺山スキー場にバイクを置き、無料シャトルバスで9時半過ぎに観測所に到着。まずは45m電波望遠鏡をバックにした自分の写真をカレンダーにしてくれるコーナーへ。そこではくじ引きで当たると大型カレンダーもあるのだが、私の直前で子供らに立て続けに当てられショック。もちろん私ははずれ。次に45m電波望遠鏡の見学ツアーが当たるくじを引いたがこれもはずれ。でもクリアファイルが当たった。館内にはいろいろなパネル展示や実験コーナーや質問コーナーがあり、にぎやか。電波望遠鏡を使った研究についての公演もあるのでこれも聴講した。わかりやすい説明とユーモアをはさんだトークで面白かった。そんなこんなで15時過ぎに観測所を出た。
さて、これからどうするかと思案しながら富士見町方面へ向かう。入笠山キャンプ場に行こうかとも考えたが、もう日没目前で着くころには暗くなりそうである。途中、富士見町ふれあいセンターふじみへ風呂に入ろうと行ったところ、近くに野宿できそうな空き地があったのでそこにテントを張ることに決めた。ふれあいセンターふじみは単純硫黄泉の温泉で入浴料500円、10:00~21:00までで、月曜と祝祭日の翌日が休館日ということだった。
- 今日の天気:晴後曇
- 走行距離:153.5km
- 宿泊地:長野県富士見町 ふれあいセンターふじみ近くの空き地
- 入浴地:富士見町ふれあいセンターふじみ(500円)
5日目: 8月22日(日) 蓼科、佐久
車山肩にて
曇り空の中、さっさとテントを撤収して出発。県道をつたい、芹が沢からビーナスラインに入り、上っていく。車も少なく快走だが白樺湖付近までは路面状態が悪い。白樺湖から先は最近まで有料だったこともあると思うが路面状態は良い。車山肩付近を歩いてみると青い色のマツムシ草が見られた。葉まで少し白っぽい小さな花も咲いていた。霧が峰を少し歩き、花を見て周り、自然センターでお茶を飲んだりして、のんびり。
臼田宇宙空間観測所
さて、美ヶ原へ向けてゴー! 三峰展望台までは快調に走れたが、そこから先は観光バスがいてノロノロ。せっかくダイナミックに美ヶ原まで駆け上がる道路だというのに楽しさ半減。美ヶ原のレストハウスで少し休憩し、ビーナスラインを戻り、白樺湖から女神湖方面に向かい、夢の平スカイラインへ。しかし霧がかかって景色は望めず。佐久方面に降りる道は悪路になっている。次は臼田町にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本部の臼田宇宙空間観測所へ。ここには宇宙空間を進む探査機と通信を行うための直径64mのパラボラアンテナが設置されている。展示館については、しょぼく内容が古くていまいちだった。
北上していると雨が降ってきたので宿を小布施町のユースホステル「おぶせの風YH」にする。着いた時、ちょうどYHの食事が終わる頃の時間で、皆雑談などしていた。私は近くのレストランでオムライスを食べに出た。なかなかうまい。宿に戻ってからはティータイムで皆と雑談した。
- 今日の天気:曇夕方から雨
- 走行距離:295.7km
- 宿泊地:長野県上高井郡小布施町 小布施の風ユースホステル
6日目: 8月23日(月) 長野県小布施町~新潟県出雲崎町
柏崎市鯨波の地下道入口
朝、雨は降ったりやんだりしている。チェックアウトぎりぎりまで粘る。10時頃、雨が小降りになったところで同宿の人に見送られて出発。国道18号を上越市方面に向かい、新井市から県道30号を柿崎町方面に北上する。雨が降ったりやんだりだ。柏崎市内に向かって走っていると、交差点付近に鯨の形をした物が見えた。バイクを降りて行ってみると地下道の出入り口になっていた。鼻孔の所からはときどき噴水のように水が吹き上がっていた。出雲崎町の道の駅に寄ると、東屋があったので早々にここで泊まることに決めた。住宅・商店などが並ぶ通りに入り、バイクで2・3分走ったところにある食堂「浜かつ」で、かつ丼(650円)を食べる。手頃な値段で良し。
- 今日の天気:雨時々曇
- 走行距離:145.4km
- 宿泊地:新潟県出雲崎町 道の駅越後出雲崎天領の里
7日目: 8月24日(火) 新潟県出雲崎~山形県遊佐町
米納津隕石落下記念碑
テントを張った東屋は、真ん中がなだらかに少し盛り上がっており、えびぞりになるようになったため寝付けなかった。テントを撤収して荷物をバイクに積み、一息ついたところで大雨が降り出した。強風も吹いて東屋の中はびしょ濡れ。約30分して小降りとなったので出発する。いくらか走ったところで、情報収集を兼ねて道の駅に寄る。すると、吉田町に米納津隕石落下記念碑があるというので行くことにする。国道116号を北上していると、そこに向かう標識が出ていたので、右折してしばらく進むが、それらしきものも次の標識も見当たらない。あちこち回ってみたがよくわからない。コンビニの人に聞いてみると、右折して町民広場の手前500mくらい手前の右手の田の中にあったそうだ。もう一度行ってみてようやく発見。田の中に小さくポツンと碑が立っていた。国道からの入口には標識があるのにその先にはない。これではわかないよ。
あつみ豚
それから、雨が降ったりやんだりの中を北上。山形に入る。東北の道の駅スタンプラリーをやろうかとも思ったが、道の駅が100件くらいもあり、抽選景品が東北の道の駅でしか使えない商品券なのでやめた。当たってもわざわざ東北までこれない!(当たらないとは思うけど)
そんなこんなで山形県の北端、遊佐町までたどりついた。そこの西浜キャンプ場で、この旅初めてのキャンプ場泊にする。このキャンプ場には、炊事場にガス台が設置されているので、バーナーを複数台使えて便利だ(着火にマッチ要)。
- 今日の天気:曇時々雨
- 走行距離:284.7km
- 宿泊地:山形県飽海郡遊佐町西浜キャンプ場
- 入浴地:遊佐町あぽん西浜(350円)
8日目: 8月25日(水) 鳥海山登山
ふもとから見る鳥海山
朝起きると快晴! よし、鳥海山に登るぞ。朝食をとり、コンビニで昼食用のおにぎりを買う。海岸べりからバイクで鳥海ブルーラインを上っていく。空気がひんやり冷たい。すれ違う車が数台あっただけで私の前後に車がつくことなく快走。ぐんぐん高度をあげて標高1150m の鉾立に到着。
バイクを置き、デイパックに必要なものを詰めて8:40に登山開始。始めは歩きやすかったが、石が敷き詰められた道に変わると歩きにくい。途中、昨晩同じキャンプ場に泊まっていた若者3人組に追い抜かれる。彼らは早すぎ。御浜の山小屋に着き、その裏側に回ると鳥海湖が静かに水をたたえていた。下界のほうから少し雲が湧いてきている。七五三掛からコースが2つに分かれている。私はまず、外輪山コースから進むことにした。このあたりから上りがきつくなる。岩もごろごろしている。こちらのコースは眺めが良い。しかしもう一方の千蛇谷コースよりも無駄にアップダウンしてる感じ。小高い所から頂上小屋に下ってから山頂の新山に向かう。最後の登りは大きな岩がごろごろしていて、岩登りだ。そして、標高2236m の山頂に13:20到着。周りに岩の山が突き出ていて、それらが眺望を妨げている感じではあるが、それがまた山の雰囲気を感じさせる。13:40に下山開始。帰りは千蛇谷コース。帰りはどんどん下る。といっても所々上りもある。上りよりも下りのほうが足ががくがくして歩きにくい。16:40に駐車場に到着。あーしんどかった。
鳥海山の頂上
鳥海湖
バイクで一度秋田県側の象潟町側に降り、国道7号を南下する。結構疲れて時間も時間なので、昨晩泊まったキャンプ場にまた泊まることにする。テントを張り終えたところで、昨晩もとまっていた3人組が戻ってきて、ビールを一本もらってしまった。食事後は隣接したアポン西浜の温泉で疲れを癒した。
- 今日の天気:晴
- 走行距離:65.9km
- 宿泊地:山形県飽海郡遊佐町西浜キャンプ場
- 入浴地:遊佐町あぽん西浜(350円)
9日目: 8月26日(木) 山形県内をぐるり
日本一公園からの眺め
足首を曲げるとまだ痛い。痛みが残るまま出発。山形県を周るべく南下する。広域農道「庄内こばえちゃライン」を使って藤島町まで一気に南下。まわりは田が続き、信号も少なく快走だ。国道112号の道の駅月山には山ぶどうの試飲もあったが、他に人もいなく、店員にじろじろみられそうでやめた。気が弱い私・・・。 大江町に日本一公園というのがあるようなので行ってみた。高台からの最上川とそこにかかる橋や朝日連峰の眺望が「日本一」だということらしいが。うーん、そう言い張るんやったらそうしとき・・・(まぁ、悪くはないです)。山形市内に入って国道13号を北上する。泊まりは金山町のグリーンバレー神室のキャンプ場に決めた。冬はスキー場になるようだ。温泉施設も700mほど離れたところにあり、便利そうだ。しかし虫が多い。
- 今日の天気:晴時々曇
- 走行距離:229.7km
- 宿泊地:山形県最上郡金山町 グリーンバレー神室キャンプ場
- 入浴地:ホットハウス カムロ(300円)