旅日記34~40日目: 道央、再び道東
34日目: 9月20日(月) 出版社さん、キャンプ場じゃないよ
夜中に暑苦しくて目が覚めた。結構人がいてドアを閉め切っているので蒸し暑い。少し扉を開けて寝た。外は涼しい。
旭川市緑が丘東4-2-1-1-6にある広島風お好み焼もみじに行った。あいかわらず気さくなおしゃべりな店主だ。お好み焼きはソバを生地の上にのせるタイプで、しっとり系。味は、広島で住宅地の近所にあるお好み焼き屋にあるような、ごく一般的な味。
旭川を出て札幌方面へ。夕方になり、今日はどこに泊まるか考え、千歳に向かう。千歳市内の青葉公園ピクニック広場でキャンプしよう行ってみると、サイトは駐車場からだいぶ遠い。しかも、「台風18号の影響で閉ざしている」と立て札が立ててあった。ガーン。もうあたりは真っ暗。どうしようと思い、早来町の鶴の湯温泉に行くことにした。ツーリングマップルやツーリングGOGOの0円マップにはキャンプ場として掲載されているが、別にキャンプ施設があるわけではなかった。電話して聞いてみると、旅館の人が敷地内に車の邪魔にならないようであればテントを張ってもいいよと言うだけのことだ。しかし、他に行く所もないので、温泉に入りテントを張らせてもらうことにした。温泉であったまり、次の日のためにさっさと寝た。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:269.0km
- 宿泊地:北海道胆振支庁早来町鶴の湯温泉の空き地
- 入浴地:早来町鶴の湯温泉(400円)
35日目: 9月21日(火) 室蘭経由札幌
巨大キャベツと白菜
(右端に手が写っています)
予報では朝から雨が降り出すということだったが、4時半に起きた時点ではまだ降っていない。急いでテントを撤収して出発。苫小牧市内は車線が多く、早朝で交通量が少ないのによく信号に引っかかる。白老町あたりから雨が落ち出す。室蘭に入って本降り。室蘭の道の駅には、道の駅おこっぺのツーリングトレインで一緒だった人も休憩していた。彼は昨晩から屋根の下で寝ていたそうである。道の駅が開く9時半に早速スタンプを押し、雨の中出発。伊達市の道の駅は駐車場と建物とが結構離れていて、カッパ着てブーツカバーしてヘルメットかぶってそこまで行くのは大変。豊浦から道道で洞爺湖温泉を経由して壮瞥町に行こうと考えたが、道路標示には国道230号とある。自分が持っている地図は2000年のものなので少し変わっているようである(後で気がついたが、有珠山噴火で元の国道230号がつぶれたため迂回路として道道を国道と兼ねた様である)。まあいいや。洞爺湖温泉までの距離も出ているから標識どおり行けば大丈夫だろう。と思い、どんどん進んでいったら、鋭角的に折れて遠回りをしたように走ってしまった。地図にはショートカットする道が載っているのに標識を出さないなんて。
大滝村あたりで草の緑が多い中にひまわりの黄色の花がぽつぽつと咲いているのが見えた。これもおもしろい景観だ。峠を越え札幌市内へ。今日の宿は札幌市南区南沢3条4丁目の住宅街にできて間もないライダーハウス「シューティングスターロマンス」。天気が良くないので、ほとんど連泊者だ。
- 今日の天気:曇一時雨
- 走行距離:319.3km
- 宿泊地:北海道石狩支庁札幌市南区 ライダーハウスシューティングスターロマンス
- 入浴地:付属シャワー
36日目: 9月22日(水) 雨で連泊
朝から雨。一日雨のようなので連泊を決める。昼前まで寝ている人もいる。天気が悪いので二人を除いて皆連泊。情報が書き込まれている地図や旅の本が置いてあるので、これらを読む。インターネット接続できるパソコンもあるのでメールチェックなどする。ガスコンロも使え、シャワーもあり、布団もある。これで1泊目700円で2泊目以降は500円である。なかなかよい。夕方前に雨がやんだので国道沿いにあるスーパーBigHouseに買出しに出かける。夕食の準備をしていると若いオーナーさんが戻ってきて「鍋でもしませんか?」と言われ、材料・発泡酒を買ってこられていた。ありがたく皆でいただく。おいしかった。
- 今日の天気:曇時々雨
- 走行距離:13.3km
- 宿泊地:北海道石狩支庁札幌市南区 ライダーハウスシューティングスターロマンス
- 入浴地:付属シャワー
37日目: 9月23日(木) 三国峠経由、上士幌町
とても良い天気。スカッと青空が広がっている。旭川方面に向けて出発。空気も少しひんやりして気持ちが良い。しかし、一度通っている道なのでひたすら走る。比布町内のラーメン屋でラーメンを食べようとしたら休みだった。仕方がないのでコンビニで弁当を食べる。舗装道路ではないので今までは行かなかった銀泉台へは、26日までマイカー規制のため、15時からの数時間を除いて一般車通行止めになっているということだった。この機会にシャトルバス(片道400円)を利用して行ってみようと考えた。14時になる前に大雪湖近くの臨時駐車場に行ってみると最終バスが14時発だった。また、そこから散策するにしても帰りのバスまでゆっくりできないといういことなので別の日にしようと考え、今日はやめた。
三国トンネルを抜けると三国峠パーキング。ここにバイクを止めて景色を見るが今ひとつ。視界があまり広くない。な~んだと思って数百メートルバイクを走らせるとパーッと視界が広がる。眼下に樹海が見渡せる。国設ぬかびらキャンプ場に行ってみると、ここも台風18号で木が倒れたりしたようで閉鎖になっていた。台風18号の爪あとは大きい。上士幌町まで下りて航空公園キャンプ場にテントを張った。トイレの水が流れっぱなしになった変わった形態だ。ちょうどテントを張っている時にやってきた福島オフロードライダーと炊事場で食事をしながら話をする。彼はサラリーマンで祝日の間と月曜に休みを取ってやってきている。今夜も冷えるが星がきれいだ。
- 今日の天気:晴
- 走行距離:322.6km
- 宿泊地:北海道十勝支庁上士幌町航空公園キャンプ場
- 入浴地:上士幌町町営温泉(360円)
38日目: 9月24日(金) 帯広市内
見つめる馬たち
夕方から天気がくずれるということなので帯広市内を回ることにする。音更町の十勝牧場展望台に行ってみた。入口から4km以上の砂利道だが、重い荷物がないのでなんとかいける。展望台に到着するとたくさんの馬がいる。展望はいまいちで、馬がいるだけという感じだ。少しすると奥の方から馬一頭を乗せた車が現れてゲートから出て降りていった。その時、馬たちは一斉に車のまわりをゲートまでついて行き、車が去ったあと皆がその方向を向いていた。どうしたんだろうというような感じでみていたのだろうか。
帯広市内のコインランドリーミッシェルで洗濯をした後、豚丼を食べに鶴橋(帯広市柏林台東町4-1)という所に行った。しかし高いなぁ。 ごはんの上に焼いた肉を乗せてたれをかけているくらいなのに850円なんて。また、豚丼を注文した時、「とうふ汁となめこ汁があるがどっちがいい?(という感じだったと思う)」と聞いてきたので、豚丼に付いているんですか?と聞くと、いや別だ、と答えてきた。まるでどちらかが付いているかのような聞き方で、そのままどちらかを答えると思った以上の料金がかかってしまう。それはないよ。出てきたものを見てみると肉は真っ黒で見た目は悪い。ともかくも食べてみる。肉の厚さは薄めで固め。タレの味がきつくて、ごはんとのバランスがとれていないような気がする。私的には、これなら「新橋」の方がまだましだと感じた。
バイク屋に行き、オイル交換してもらっている間に、道の駅しほろで買った士幌町のポテトチップスを食べた。味が薄くて塩辛くてのどがかわいた。その後、六花亭本店にいき、無料コーヒーを飲みながらお決まりのサクサクパイを食べた。キャンプ場に戻る途中、雨が降り始め、少しだけ濡れた。キャンプ場はテントも少なく静かだった。
- 今日の天気:晴後曇晩から雨
- 走行距離:125.8km
- 宿泊地:北海道十勝支庁上士幌町航空公園キャンプ場
39日目: 9月25日(土) 「いっぴん」と「ぱんちょう」の豚丼
どうも寝ている時、えびぞりになるようで良く寝付けない。起きてからテントの位置を少し変える。周りに葉っぱが落ちまくっていたので片付ける。テントをそのままにして帯広市内に出発。途中で国道241号のバイパスに進み、柳月スイートピアガーデンに寄ってみた。こちらも六花亭のような菓子屋で、ここは工場に併設された売店になって、たくさんの菓子・ケーキが並び、たくさんの人でにぎわっている。でも、試食品はちょっとしかない。市内に入って駅前のぱんちょうの前を通ると、12時前ということですごい行列だ。10人以上は外に並んでいる。比較の為に一度は行っておこうと思ったのだが。そこで、3年前にも行った「いっぴん」(帯広市西21条南3丁目5番)に豚丼を食べに行った。今日も店員は元気で愛想も良い。カウンターに座り、作っている様子を見る。目の前の兄さんは真剣に炭火の前で肉をタレに漬け込みながら焼いている。私は普通の豚丼(714円)を注文。今まで食べてきた所よりも丼は小さめでご飯の量は少なめだが、その分肉は丼をはみ出していて肉の量は劣っていない。肉も柔らかくてうまい。今回の今までの5店の中では一番うまい。ごはんの量を大盛りにするとプラス105円になり、量的にも他店と対抗できるだろう。タレは標準ではやや少ないと感じるかもしれないので、ごはんにしっかりタレの味を付けて食べたければタレ多めで注文すればよい(値段は変わらない)。ちなみに、「いっぴん」は札幌市内にも店を出しているようだ。
バイクが相当汚れてきたので、コイン洗車場で洗車してきれいさっぱり。きれいだとやはり気持ちが良い。帯広駅の北側に無料でインターネットができる「であい・カフェ」という所があるのでそこに行ってメールチェックなどする。
夕方18時前になり、ぱんちょうに行ってみると店外の行列は無かったので、入って食べることにした。相席にはなったが噂とは違って対応は以外に良かった。肉の量によって価格が異なっている。私は一番量が少なく、肉が4枚だという豚丼の松(それでも850円)にした。出てきたのを見ると肉の量が他店より少なめ。でも見た感じはおいしそう。食べてみると肉が柔らかくてうまい。んー、「いっぴん」とほぼ互角。なかなかやるな。でも肉の量が少ないよ。丼のごはんがよく見えるよ。
キャンプ場に戻ると土曜日なのに意外とテント、特にライダーが少ない。明日に備えて温泉に行き、ゆっくり休む。
- 今日の天気:曇
- 走行距離:102.0km
- 宿泊地:北海道十勝支庁上士幌町航空公園キャンプ場
- 入浴地:上士幌町町営温泉(360円)
40日目: 9月26日(日) 紅葉の銀泉台から白雲岳登頂
予報どおり天気が良いので銀泉台に向けて出発。マイカー規制中なので、シャトルバスが出る大雪湖近くの臨時駐車場に向かう。空気はひんやりとして、ジャンパーの下にセーターを着ていても寒いくらいだ。夏用のグローブなので手が冷たい。エンジン近くのフレームに手をあてて暖をとりながら走る。三国峠あたりの山は紅葉がきれいで何台か車が止まって写真を撮っている人が数人いる。大雪湖付近にきて大雪山系の山容が目の前に広がる。
臨時駐車場から8:30発のシャトルバス(片道400円)に乗り込み出発。銀泉台へ上がる林道は1車線路で、ぐんぐん上がっていく。荒れた砂利道の状態もあるが、所々舗装されているところもある。重い荷物を降ろした状態でがんばれば私のバイクでも何とか上がれるかもしれない(後続の車に迷惑かけるかもしれないが)。約30分で銀泉台に到着。南東側に広がる樹海を眺める。ぽつぽつと黄色くなっている。西側を見るとわずかに雪渓を残した山が見える。台風の影響もあり、あまり見栄えが良くないようだ。既に最盛期を過ぎている感じ。
熊避けの鈴を着け、記帳して9:15に登山開始。広葉樹は葉を落としているものが多い。所々黄色や赤色に色づいている木があるが、一部だけで残念。上のほうに上がっていくと、もう枯れかけている感じ。ほぼ案内の時間通りに進み、赤岳山頂(標高2078m)に11:20頃到着。山頂に着く少し手前くらいから高原のように広がる大雪の山容が見え始め、山頂ではダイナミックな山と谷と雪渓のようすが見える。しかし、これが山頂なの?100mくらい離れた所の方が高いような気もするし、すぐ近くに、より高い山があってちょっと不満。若い集団が山頂の看板の後ろにある岩に登り、写真を撮ってほしいというので撮ってあげた。
銀泉台の紅葉
赤岳山頂からの景色
白雲岳山頂
昼食用のおにぎりを食べたあと戻ろうかと思ったが、もう少し高い所に行ってみたいと思い、先に進むことにした。12:10に赤岳を出発。少ししてなだらかな丘のような小泉岳(2158m)に着いた。まだ行けそうだ。行く手の方向から雲が湧いてきたが、どんどん進む。13:05に白雲岳(2220m)に到着。霧が出ていたが、その隙間から旭岳やその手前の谷や沼などがダイナミックに見える。しかしすぐに霧の中に消えていった。うーん、残念。晴れていればすばらしい景色だろう。13:20頃下山開始。やはり、鳥海山の時に痛めた右足のひざ横が少し痛む。最終の16:00発のバスまでには間に合い、臨時駐車場まで降りる。バイクまでの距離を歩くのがつらい。キャンプ場に戻り、食事した後、疲れを癒しに町営温泉ふれあいプラザへ。今日は26日、「風呂の日」で無料なのだ。
- 今日の天気:晴時々曇
- 走行距離:151.9km
- 宿泊地:北海道十勝支庁上士幌町航空公園キャンプ場
- 入浴地:上士幌町町営温泉(本日は風呂の日で無料)