ほしたびの旅

本州・北海道ぐるり旅2004

旅日記10~18日目: 秋田から北海道上川支庁

10日目: 8月27日(金) 能代多目的実験場

朝のうちは霧のような雲が上空を覆っていたが、走るにつれて天気は良くなってきた。国道13号を北上する。秋田との県境の手前で「及位」という地名があった。これは「のぞき」と読むらしい。JR駅にある解説によると、この近くの山でロープで身をつるして谷底を覗き込んだ修験者が後に出世し、その地位に及んだということからきているらしい。

さらに北上して秋田県入り。道の駅「おがち」にはコインシャワー(3分100円)まであり、便利そう。その道の駅においてあった、秋田県の史跡などをめぐるスタンプラリーをすることにした。湯沢市に「力水」という名水の汲み場があるので行った。そこにはたくさんの容器を持った人がすでに数人いたが、私は500mlペットボトル一本だけなので先に入れさせたもらった(^^)。

ロケットエンジン燃焼試験の痕
燃焼試験の焦げ跡

能代市に入り、能代多目的実験場へ。ここは旧宇宙科学研究所、現在のJAXAがロケットエンジンの燃焼実験等をしている所。昼前に電話予約しておいて16時に見学に入った。その時対応してくれた人は、西郷どんに似ていた。(^^) それはともかく、M-V型ロケット第一段エンジンの燃焼試験を行った施設等を見せてもらった。

夜、泊まるところは、少し戻って山本町の森岳温泉近くの公園に野宿することにした。森岳温泉「ゆうぱる」は300円で、8:00~22:00の営業で、第4火曜日が定休だ。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:288.9km
  • 宿泊地:秋田県山本郡山本町 森岳温泉ゆうぱる近くの公園
  • 入浴地:森岳温泉ゆうぱる(300円)

11日目: 8月28日(土) 白神山地、津軽

今日も良い天気で早々と出かける。石倉山公園上部にある展望台で景色を見ていると、車でどこかのおじさんがやってきて話し掛けられた。ときどきなまりがあって聞き返すことしばし。能代市内の東能代付近の国道7号沿いにあるコインランドリーに寄り、洗濯をする。その間、同じ敷地内にある吉野家で朝飯を食べる。そこの隣にはコンビニもあり、待ち時間を過ごすのには都合がよい。

国道101号を北上する。ポンポコ山公園という名にひかれて寄ってみると、たぬきにちなんだ施設などがある。タヌキ牧場という所に行ってみると「しばらく旅に出てます」と看板があった。要は、いなくなったのね。ならばタヌキ牧場の看板をはずせよ。

白神山地の二ツ森からの景色
岩木山を望む

八森町を走っていると、「白神山地入口」という標識があったので山の方に向かう。二ツ森登山口の方に向かってずっとずっと奥に入っていくと、どんどん上にあがっていき、白神山地を見渡せるようになってくる。登山口の駐車場に着いて、どうするか思案していると、車でやってきた人たちにせっかくだから登ろうと声をかけられた。そこで、まだ足の痛みが少し残る中、二ツ森に登ることにした。これで世界遺産緩衝地帯に入ることになる。初めは歩きやすかったが、次第に上りがきつく、歩きにくくなっていく。また、笹が生い茂ってそこをかきわけるように進む所もある。頂上少し手前の所ではきれいな岩木山の姿を見ることができた。そして山頂に到着。40分かかった。そこは笹原が広がり、下界の方があまり見えない。少しして下山開始。降りるときは少しひざが痛む。

道の駅「はちもり」にお殿水という名水があるので寄ってみる。そこには侍の顔出しパネルがあったので写真を撮っといた。また、この道の駅で食べた「焼魚定食」は600円と値段が手頃で、ホッケ・ひややっこ・玉子?・漬物・みそ汁・ごはんがセットになっており、コストパフォーマンスは良い方だと感じた。


竜飛崎

北上して青森県入り。どんどん進む。次第に東からの風が強くなってきた。津軽半島に入り、吉田拓郎とかまやつひろしの「竜飛崎」をくちずさむ。そういえばその歌詞では秋にあじさい咲くというとあるけど、ところどころにあじさいの花が咲いていたなぁ。小泊ラインを快走し、北上する。竜飛崎の手前で岬を展望する所があった。良い景色だ。北海道も見える。さらに進んで竜飛崎に到着。他の観光客が「津軽海峡冬景色」碑のボタンを押して大音量の歌を響かせていた。

さて、南下して金木町のオートキャンプ場に泊まることにした。ここは無料だがゴミ捨て場もあり、なかなか良い。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:328.0km
  • 宿泊地:青森県北津軽郡金木町オートキャンプ場

12日目: 8月29日(日) 北海道上陸

接近する台風16号が気になる。可能ならば北海道に渡ろうと考える。テントを片付けると下からアリやクモがいっぱい出てきた。(^_^;) 津軽半島を南下していくと目の前に岩木山が見える。どことなく利尻山に似ている。青森市を抜け、夏泊半島を回るが、天気も悪いせいか、今ひとつ。今日も風が強い。陸奥湾を波が立っている。川内町から県道46号を北上する。佐井村にはいって山を下っていくと晴れてきた。海沿いを大間に向かう。いい気持ちだ。本州最北端に到着し、写真を撮ってもらおうと思うが、なぜか碑の周りには人がいない。しかたがないのでバイクを道端に止めてその上にカメラを置いてセルフタイマーで撮った。急いで大間港に行き、なんとか16:10発の函館行きフェリーに乗ることができた。

函館港到着。西へと向かい、まずはハセガワストア上磯店へ。函館にきたらやはりこれでしょ、というわけで、焼鳥弁当の中(504円)(ごはん250g、豚串3本、野菜串1本)の、今日は「たれ」を購入。うん、焼きたての豚串はうまい。

さて、宿泊所を知内町のキャンプ場にしようかと思ってバイクを走らせたが、接近している台風16号のことを考えて函館市付近のキャンプ場にしようと考え直し、前回も泊まった上磯町の上磯ダム公園キャンプ場に向かった。もう真っ暗なので道を間違えそうになったが無事到着。急いでテントを設営する。ふと見るとキタキツネがうろついていた。設営後、大野町のせせらぎ温泉に向かった。ここの温泉には石鹸・シャンプーが備え付けられていないが、浴室は広く、屋根つきではあるが露天風呂もある。(300円、10:00~22:00、第1・3月曜休館(祝日の場合は翌日に振替))

  • 今日の天気:曇一時晴
  • 走行距離:329.6km
  • 宿泊地:北海道渡島支庁上磯町上磯ダム公園キャンプ場
  • 入浴地:大野町せせらぎ温泉(300円)

13日目: 8月30日(月) 雨でキャンプ場停滞

起きると曇り空のままだった。しかし、いつ雨が降ってもおかしくない状態なので急いでテントをたたむ。たたみ終わった頃に雨が降り出した。雨の様子を見ながら身支度をしていると奥のほうでテントを張っていた横浜からのライダーが話し掛けてきた。以前も台風がきた時、このキャンプ場でキャンプしていて途中で避難小屋に避難したそうである。そうこうしている内に管理人さんがやってきて避難小屋を開けてくれた。そこで他の場所には移動せずにここで台風をやり過ごすことにした。しばらくすると、あともう一人雨の中がんばっていた松山ライダーが、テントの中に雨が入ってきたということで避難小屋に避難してきた。

午前中は時折強く雨が降っていたが、昼過ぎに一度やんできたので下の町に買出しと温泉に入りに出た。幸い、帰ってくるまで雨は降らなかった。戻ってからは3人で話をしつつ、特にすることもないので早々と寝た。

  • 今日の天気:曇時々雨
  • 走行距離:429.9km
  • 宿泊地:北海道渡島支庁上磯町上磯ダム公園キャンプ場
  • 入浴地:大野町せせらぎ温泉(300円)

14日目: 8月31日(火) 台風接近

朝起きた時は雨も降っておらず、風も特に強い感じではなかったが、7時頃から雨が降り出した。しかし風は未だ強くない。ラジオの天気情報を聞きながら特に何もすることなく過ごす。そうこうしている内に台風16号は津軽海峡を日本海側から太平洋側に通り過ぎたようである。一時的に晴れ間ものぞいた。しかし、それからだんだん吹き返しの風が強くなり、再び雨もぱらつき始めた。夕方頃には強風となり、周りの木々がざわざわとしなっている。そんな状態なので今晩も避難小屋に泊まらせてもらうことになった。

  • 今日の天気:雨時々曇
  • 走行距離:0km
  • 宿泊地:北海道渡島支庁上磯町上磯ダム公園キャンプ場

15日目: 9月1日(水) 天の川がある町

二人の横綱を生んだ町
福島町の街灯

目が覚めると風雨はやんでいた。早速朝食を済ませ片付けをして出発。ようやく北海道を回れる。とりあえずホクレンのガソリンスタンドで給油しを手に入れる。そして道の駅しりうちでスタンプラリー帳を入手し、道の駅スタンプラリー開始だ。しかし、やや雲行きが怪しい。途中、ホームセンターイエローグローブの食料品100円均一コーナーでレトルト食品等を購入しておく。お昼頃から天気も回復してきた。やはり天気が良いと気持ち良い。

上ノ国町を流れる川
天の川

上ノ国町には天の川という川が流れている。町内案内の看板を見ていると何やら「天の川」という駅があるみたいなので行ってみると、いやいやそれは駅じゃないよ。単なる看板が立ててあって駅に見立てているだけだよ。周りに民家も何もないし。

北上し順調に道の駅に寄っていったが、さて島牧村の道の駅に間に合うかどうか微妙な状態になっていた。そして17時で閉館のところ着いたのが17時2分。しかし、しっかり道の駅の玄関は閉められており、スタンプが押せない。仕方がないので近くのキャンプ場に泊まることにする。地図を見ると賀老高原キャンプ場というのがある。行ってみるとぐんぐんと山の中に入り、周りに民家も何も無い高原がキャンプ場だった。駐車場は広く、その脇がサイトだ。私一人だけであり、ちょっと熊が出そうで怖いがここにテントを張ることにする。

  • 今日の天気:晴昼前一時曇
  • 走行距離:397.6km
  • 宿泊地:北海道檜山支庁島牧村賀老高原キャンプ場
  • 入浴地:島牧村千走川温泉(400円)

16日目: 9月2日(木) 島牧村、余市町


賀老の滝

昨晩は熊が出るんじゃないかと気になってあまり寝付けなかった。ちょっと臆病な私である。せっかくなのでこの場所から歩いていく散策コースに出かける。ますはドラゴンウォーター吹き出し口へ。川べりまで歩いていくと矢印が示している。そのとおりに進んでいくとすぐに見つかるが、川岸の狭い所なので行くのが大変。行ってみると岩の隙間からチョロチョロ水が出て、その流れ出た跡が茶色くなっている。炭酸水とのことである。でも別に泡が出ているわけではない。次に賀老の滝へ。まずは第二展望台へ行ったが、そこは高い所から滝を見下ろす所で、今ひとつ感動がわかない。そこで今度は第一展望台へ。こちらは急な斜面をぐんぐん下っていく。10分くらい下ったところが展望台。滝を下から見る。幅広い水の流れで豪快だ。虹も見えている。見終わったら当然登り。ゆっくりと上がっていくが汗がにじむ。登り終わって一息ついて道の駅に向けて出発する。

後志支庁の道の駅に行くと、キーボードもあってインターネットに接続可能な端末が置いてあって便利だ。急いで余市町へ。道の駅よいちにバイクを停めてニッカウイスキー余市蒸留所に工場見学。16時に入館。ガイド付で回ることもできるが、私は一人で自由に回ってみることにした。ウイスキー博物館内では、ブレンドしていない、一つの樽だけからのモルトウイスキーであるシングルカスクを試飲した。ちょっぴり口に含ませると、クッ!。飲んでキー!ゴホッ。60度の原酒ということできつい。水に混ぜるとちょうど良い。このシングルカスクは一般の店では出しておらず、工場でのみ販売しているそうだ。それから、おみやげ品の販売をしている所の試飲会場へ。ここでは余市工場オリジナルウイスキー、焼酎の2種試飲した。先の原酒のため、もう味はわからない(^^;


余市川温泉

工場見学を終わり、荷物の整理をしてから柿崎商店へ行き、海産物を物色する。生うにの折(白)が1400円、塩水うに(白)が1150円だった。そして2階にある海鮮工房かきざきで食事をしに入る。ホッケ定食(378円)にしよう(^^)。野菜がないのは不満だが、安いのでまあ良しとしよう。食事が終わって外に出ると大雨が降っていて雷も鳴り出した。しばらく待って雨がやんだところで余市川温泉に行き、さっぱり。そして道の駅から北方向の飲み屋街のはずれにあるコインランドリーで洗濯をして道の駅に戻り、テント設営。遅くなったが眠りに着く。

  • 今日の天気:晴朝の内曇夕方雨
  • 走行距離:230.7km
  • 宿泊地:北海道後志支庁余市町 道の駅スペース・アップルよいち
  • 入浴地:余市町余市川温泉(370円)

17日目: 9月3日(金) 小樽でうに丼、札幌経由北村へ

テントを撤収し、片付け終わったところで雨が降り出した。急いでバイクを軒下に移動し、雨宿りをした。いったん雨がやんだところで出発。しかし、時折雨が降る。雲の動きが速い。風も強い。積丹半島をぐるっと一周した後は小樽へ。小樽ではもちろん一心太助で昼飯。カウンターに座り、さて何にしようか。メニュー表を見る。来る前は9月から始まるイクラ丼(840円)にしようかと思ったが、メニュー表にウニ丼(1680円)が「今日のおすすめ」とあったので今回もウニ丼を食べることにした。ウニ丼を待っている間にもお客が次々にやってきて、複数人のグループはテーブル待ちになっている。さて、運ばれてきた丼、3年前よりなんとなく小さいような気もする。ともかく食べる。ウニがとろける。価格からするとOKだろう。とは言っても量的に少し物足りない。運河の方を回ってから小樽市内のバイク屋でオイル交換し、札幌へ向かう。


札幌大通り公園にて

札幌の大通り公園では所々でパフォーマンスが行われ、人々がくつろぎ、華やかだ。夕食は札幌市内の広島風お好み焼きを食べてみようと思い、札幌市厚別区厚別中央3条4丁目のJR高架下「ひろしま横丁」に行ってみた。ちょうど国道12号とJRが交わるところの西手になるから探しやすい。ここは広島流に忠実に作っていた。ソバも磯野製麺の生麺を使い、おたふくソースである。味も平均より上だと感じた。店の人に聞いてみると、この店を最初に立ち上げたのはオタフクソースの元所長だった人らしい。

泊まるところは札幌から国道12号を北に走り、それから西へ入った北村のふれあい広場キャンプ場にした。しかし、テントを張るのに良い所が少ない。近くの温泉は源泉100%ということだ。

  • 今日の天気:晴朝一時雨
  • 走行距離:271.9km
  • 宿泊地:北海道空知支庁北村 ふれあい公園キャンプ場
  • 入浴地:北村温泉ホテル(400円)

18日目: 9月4日(土) 旭川方面へスタンプラリー


北竜町のひまわり街灯

昨晩から鳥の声が時折していたが、今朝もしている。ふと見ると水鳥が池のほとりを歩いている。その池で釣りをしている人がいる。朝食をとりながら見ていると、おっ、かかった。引き寄せて最後に網ですくおうとしたところで逃げられた。他人ながらくやしい。同じキャンプ場でキャンプしていた大学院生ライダーと話をした後出発。上砂川町の炭鉱館と無重力館に入った。どちらもちゃっちい。旭川に向けてどんどん道の駅のスタンプを押していく。

今日の宿泊地は和寒町のキャンプ場にする。国道40号から三笠山自然公園の方向に入り、キャンプ場の案内にしたがって進むと、そこはバンガローがある所でキャンプ場とは違っていた。そこのバンガローに泊まっていたファミリーにキャンプ場の場所を聞く。本当のキャンプ場は観音像の方向に向かい、その少し手前にある。直線距離ならバンガローとキャンプ場の距離は200~300mくらいで、その間を歩道橋が架かっている。私が着いてテント設営中に同じように迷っているようなバイクの音が聞こえた。くるかなと思ったがこなかった。あきらめたのか?

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:272.0km
  • 宿泊地:北海道上川支庁和寒町三笠山自然公園キャンプ場
  • 入浴地:和寒町塩狩温泉(400円)