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■ガリレオ8 禁断の魔術

猛射つがおすすめ

ガリレオ7よりおすすめです。

ガリレオ7に引き続き読んだガリレオ8。同じく短編集の形です。 ただ湯川が前面に出てきてるわけでなく、どちらかというと草薙刑事がメイン?てな感じもあり… 事件が起きて警察が捜査するという手順からするとしょうがないかもしれません。 湯川はどちらかというと協力に後向きですし…柴咲コウの出番も少ないかな。

「透視す」は夜のホステスのはなし。 草薙刑事に連れられ「見せたいものがある」とお店に連れてこられた湯川。 そこではお店の女性から「名乗る前」に名前を当てられ、「実はコートの刺繍を見たんです」と タネあかしされた湯川であったが…帰り際に「下の名前」も当てられていた。 その女性が事件に巻き込まれる…

「曲球る」は野球選手のはなし。 ドラマでは古田が出てまして、事件そのものは原作と少し異なります。 野球選手の妻が殺され、犯人は逮捕されたものの、生存中の妻に不可解な行動が。 誰かにあげるはずだったプレゼントが残されていたのですが、 そのプレゼントが意味したものとは…

「念波る」は双子のテレパシーのはなし。 桐谷美玲が双子役で、桐谷健太が怪しいコンサルタント役。 姉の異変をテレパシーで感じ取った妹春菜。確かにその頃姉は頭から血を流していた。 同時に犯人の顔をテレパシーで感じ取ったというのだが…ガリレオが何かに気づく。

そして最後の「猛射つ」だけが少し長いです。ガリレオ8のページ半分を占めてます。

最初はいくつかの話をスクランブルさせてます。 湯川が面倒見た学生のはなし、殺人事件と残された不思議な映像、大臣とテクノポリス構想… 追いかけるのがタイヘンです。

一時期群像劇にハマってました。パルプフィクションが有名ですが、 別々のストーリーがだんだんとつながっていくのが面白く…映画なども好んでみました。

ただいつの頃からか時間軸も動かすようになってきて、正直着いていくのがタイヘンです。 そんなとき観たのがウォール街やホワイトプリンセスで… ひねりなしの王道ストーリーでも十分面白いんだなと感じました。

というわけで。ガリレオ8「猛射つ」も捏ねくりまわし感があったので、 読んで止まって読んで止まってでなかなか進まなかったのですが、 多少真相が見えてきたあたりからグイグイと惹きこまれていきます。 私の場合は271ページあたりからあとは一気に読破でした。

…猛射つは良いと思います。