私が彼を殺した
予想に反して印象に残る作品でした。
この本はある特殊な設定になっています。 私はそれを知らないで読んだので、最後に『え、何?』となってしまいました。
おかげで読んだあと眠れないハメに…以下簡単なあらすじです。
- 翌日結婚式を迎える詩人の美和子。美和子の兄は“兄妹を超えた感情”を捨てきれずにいます。
- 一方結婚相手である作家の穂高。そんな兄に対し嫌悪感を抱きます。
- また穂高の仕事パートナーである駿河。彼はいろんな面で穂高の尻拭い役であり、
- 美和子の出版社の担当:雪笹は仕事/プライベートもろもろ彼らに絡んでいます。
- そして結婚式当日…殺人事件が発生。
と、ここまではまだ序の口でした。 この作品は章ごとに主人公が入れ替わるのですが、 それぞれの視点(3人)での事件の描き方はホント秀逸です。
そして本の中盤にタイトルの意味がわかります。 『おぉ〜』と思わず唸ってしまい…東野ワールド炸裂です。
私が彼を殺した/東野圭吾
そしてまだまだ止まりません。 事件が起きてからは“するどい刑事”が加わって、ひとつずつ紐を解いてきます。 そして次第に真相に近づいていき“面喰らったラスト”へと繋がっていきました。
このラストがいわゆる特殊な設定となっています。