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第146号 不定詞の to と前置詞の to


=━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━
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┛┛   英語の文法と語法    No.146    20100316   Chick Tack
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             ● 第146号 ●

………………
 Contents      不定詞の to と前置詞の to
………………
       (1)“to+動詞の原形”と“to+動名詞”

       (2)“to+動名詞”の例

       (3)be accustomed to...

       (4)agree to と agree with

       (5)前(第145)号の(4)(c)の例文と
          それに付随する説明について

     こちらに追加記事があります
………………………………………………………………………………………………
(1)“to+動詞の原形”と“to+動名詞”
……………………………………………………

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ・前置詞の to の後ろの準動詞は動名詞
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (a) I'd like to see you.「私はあなたに会いたい」

  to see は〔to不定詞〕である。to の後ろは〔動詞の原形〕になる。

 (b) I am looking forward to seeing you.
  (“A Practical English Grammar”A. J. Thomson & A. V. Martinet)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english02.html#peg
   「私はあなたに会うのを楽しみにしている」
  (×)I am looking forward to see you.

  ところが、look forward to の to は不定詞の標識ではない。〔前置詞〕で
  ある。したがって、その後ろに動詞の原形を置いてはいけない。〔動名詞〕
  を置く。

  to が来ると、反射的に動詞の原形を置いてしまうことがあるため、試験に
  も時々出る。

 (c) Nora, you can't think how I am looking forward to this evening.
   (“A Doll's House” by Henrik Ibsen)
   「ノーラ、君は私が今夜をどんなに楽しみにしていることか、分からない
    だろうね」

  look forward to の to は〔前置詞〕なので、後ろには (this) evening の
  ような〔名詞〕や it のような〔代名詞〕が来ることもある。

  当然ながら、(a)で see の代わりに〔名詞〕〔代名詞〕を置くことはできな
  い。

  (×)I'd like to a cup of tea.(to がなければ、この文も成立する)


………………………………………………………………………………………………
(2)“to+動名詞”の例
…………………………………

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ・look forward to...「…を楽しみに待つ」
    ・prefer 〜 to...「…より〜が好き」(第142号(3))
    ・take to...「…するようになる」「…が習慣になる」
    ・object to...「…(するの)に反対する」
    ・get (a)round to...「やっと…する時間が見つかる」
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (a) I look forward to her being with me and caring for me in my old  
  age.(“Heidi”by Johanna Spyri, 一部改変を加えた)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#heidi
   「私は、彼女が私のもとにいて、老後の世話をしてくれるのを楽しみにし
    ている」

  (1)で紹介した look forward to の後ろに“動名詞の意味上の主語+動
  名詞”が置かれた形。この部分については、上記の文に手を加えていない。

  to her being と“前置詞+動名詞の意味上の主語+動名詞”になっている。
  and の後ろの caring も (to her) caring の関係が認められ、to her の影
  響を受け動名詞となっている。

  動名詞の意味上の主語については、第144号の(2)で項目を設けている。


 (b) He prefers watching rugby to playing it.
  (“Cambridge Advanced Learner's Dictionary 2nd edition”)     
    「彼はラグビーをするより、それを見る方が好きである」

  prefer 〜 to... の to も前置詞である。ただ、“prefer to不定詞”の形
  もあるので、混同しないようにしたい。第142号が prefer の特集号になっ
  ているので、そちらをご覧になられたし。


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 (c) Dee's taken to getting up at 6 and going jogging.
  (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce
   「ディーは、6時に起きてジョギングに出かけるのが習慣になった」

  Dee's の 's は has のことで has taken と〔完了形〕になっている。前置
  詞 to の影響で get が〔動名詞〕になっている他、go も〔動名詞〕になっ
  ている。

   Dee has taken to getting up at 6 and (Dee has taken to) going   
  jogging.

  going の後の jog が jogging と〔動名詞〕になっているのは、go    
  shopping「買い物に行く」と同じ。もう少し後の号で取り上げる予定。

  take to は「習慣になる」という意味だが、「好きになる」という訳語がぴ
  ったりくることも多い。関連表現を第92号で紹介したことがある。
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/091-100/egu092.html#3
           take to... について下に追加記事がある


 (d) I really object to being charged for parking.
  (“Oxford PHRASAL VERBS Dictionary for learners of English”)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#opvdl
    「私は、駐車料金を取られるのに断固反対する」

   object to... は「…に反対する」という意味になる。

   動名詞句の部分が〔受動態〕になっている。

 (e) He objected to the girls being given preferential treatment.
   「彼は、女の子が優遇されるのに反対した」
  (安藤貞雄著『現代英文法講義』開拓社, 英文は CGEL の孫引き)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#lmeg

  CGEL=The Cambridge Grammar of English Language

  to の後ろに“動名詞の意味上の主語+動名詞”が置かれた例。こちらも受
  動態の動名詞が続いている。


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 (f) Dean never gets around to cleaning up the garage.
  (“The American Heritage dictionary of Idioms”Christine Ammer)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ahdi
    「ディーンは、ガレージを掃除する時間を全然見つけられない」

  get (a)round to...で、「やっと…する時間が見つかる」という意味になる。

 (g) I hope to get around to answering your letter next week.
  (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald
   「来週、あなたの手紙に返事を書く時間を見つけたいと思っています」


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  be[get] used to doing something というのもあるが、大切な表現なので、
  次号以降に取り上げることにする。


………………………………………………………………………………………………
(3)be accustomed to...
…………………………………

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ・be accustomed to doing something「何かをするのに慣れている」
    ・be accustomed to do something
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (a) I'm not accustomed to giving personal information about myself to 
  strangers.(“Practical English Usage 3rd Edition”Michael Swan)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english02.html#peu
    「私は、知らない人に自分の個人情報を明かすのに慣れていない」

  be accustomed to... は be used to... とほぼ同じ意味を表す。

  to の後ろは〔名詞〕〔代名詞〕〔動名詞〕だが、例文をとった PEU は、
  “be accustomed to不定詞”の文も可能としている。

 (b) A Blind Man was accustomed to distinguish different animals by  
  touching them with his hands.
   (“The Blind Man and the Whelp”by Aesop)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#aesop
   「ある盲目の男は、両手で触ることによって、動物の違いを識別すること
    に慣れていた」

  しかし〔to不定詞〕が続くものを認めていない辞書も多い。

 (c) Where I come from, we are not accustomed to seeing so many things 
  in the shops.
  (×)Where I come from, we are not accustomed to see....
  (“LONGMAN DICTIONARY OF COMMON ERRORS NEW Edition”)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#dce
  「私の出身地では、店にこんなにたくさんの物があるのを見慣れていない」

  (c)の例文を掲載している書籍では、〔to不定詞〕は間違いであるとはっき
  り記載している。〔動名詞〕を使って置くのが無難なようだ。その前に be 
  used to doing something を使っておけば、心配はないが。

  where は〔副詞節〕を導いて、主節の行われる〔場所〕や〔範囲〕を示して
  いる。〔接続詞〕と考えるようだ。接続詞 when の「場所版」と考えれば理
  解できる。


 (d) I have become accustomed to not having to consult anyone about my 
  plans for the day or the month.(“Collins コウビルド英英辞典
  改訂第5版”トムソンコーポレーション, アメリカ書き言葉例文)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#cobuild
   「私はその日やその月の私の計画について、誰にも相談する必要のないこ
    とに慣れた」

  be 動詞の代わりに become, get, grow を使うと「…するのに慣れる」とい
  う意味になる。be動詞が〔状態〕を重視しているのに対し、get などは〔動
  作〕に重点を置いている。

  (d)では having to consult を否定するため、not が動名詞 having の直前
  に置かれている。


………………………………………………………………………………………………
(4)agree to と agree with
………………………………………

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ・agree to something「何かに同意する」
    ・agree with someone「誰かと意見が一致する」
    ・agree with something「何かに賛成の意を表す」
               「何かに合う」
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (a) He agreed to our proposal.「彼は我々の提案に同意した」
  (研究社『ルミナス英和辞典第2版』竹林滋;小島義郎;東信行;赤須薫編)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#lej

  agree to something は「something を喜んで受け入れたり、認めたりする」
  というときに使う。

  私は以前、“agree to 事項”“agree with 人”と覚えていたが、間違って
  いたようだ。

  確かに、to の後ろに「人」は置けないが、with の後ろに「事項」を置いて
  も良いようだ。


 (b) I agree with [×to] your argument[opinion] on this point.
   =We[×I] agree on this point.「この点ではあなたと同意見です」
   (小西友七・南出康世編集『ジーニアス英和辞典第4版』大修館)
     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#gej

  ジーニアスには、(a)では、He に決定権があり「他の人の提案などに応じる」
  という意味合いがあるように書かれている。(b)は「人・考え・意見・説明
  などに賛成の意を表す」とある。決定権はないのかもしれない。

  (b) は with の目的語を your argument[opinion] の代わりに you として
  も、さほど変わらない内容が伝わると思う。

 (c) It must surely have been built more than 1,000 years ago.
   -- I quite agree with you.
   「それは確かに1000年以上昔に建てられたものであるに違いない」
   ―「私も全くそう思います」
   (安井稔著『英文法総覧(改訂版)』開拓社)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#betterguide

  こちらは with の目的語に「人」が来ている。


 (d) The climate here agrees with me.
  (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”Houghton Mifflin)
   http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri
   「ここの気候は私に合う」

  「気候や食べ物・環境など」が、「人の体質や性格に合う」と言うときや、
  「服が合う」というときにも agree with が使われる。


 (e) I don't agree with capital punishment.
  (“Oxford PHRASAL VERBS Dictionary for learners of English”)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#opvdl
    「私は死刑には賛成していない」

  信念や信条などにも使われる。


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  agree については、それぞれ下記に関連説明がある。

  ・進行形にしないこと(第4号(1)例文(h)下)
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/001-010/egu004.html

  ・名詞形と動詞形(第95号(C))
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/091-100/egu095.html#2

  ・agree に続く“to不定詞”と“to+動名詞”
  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/121-140/egu125.html#2


………………………………………………………………………………………………
(5)前(第145)号の(4)(c)の例文とそれに付随する説明について
………………………………………………………………………………………

  ご指摘を受け、前(第145)号の(4)(c)の例文とそれに付随する説明部分
  (例文(d)に至るまで)を、次のように訂正する。


 (c) The Brownie was full of cream, but the poor lassies had not so  
  much as tasted one drop, although each believed the other had drunk 
  it all.
   (THE GREEDY BROWNIE from Childhood's Favorites and Fairy Stories)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer03.html#cffs
    「ブラウニーはクリームでいっぱい。でもかわいそうな少女2人は、ク
     リームを一滴すら味わっていなかった。お互いは、別の者が全部それ
     を飲んだと信じているのだけれど」
    「(妖精の)ブラウニーはクリームでお腹いっぱい。でもかわいそうに
     少女2人は、クリームを一滴さえ味わっていなかった。もっとも、
     お互いに相手が全部飲んじゃったと思っているんだけれど」

  had not tasted の間に so much as が割り込んでいると考えれば、理解で
  きる。tasted は as の後ろだが、原形ではないことに注意。〔過去分詞〕。


  ブラウニーは、スコットランドやイングランド北部の伝説上の妖精。いたず
  ら好きだが、家事や農作業を知らない間に手伝ってくれるという。

  ブラウニーという焼き菓子があるが、こちらは20世紀の初めにシカゴで考案
  されたもののようだ。例文では Brownie と大文字で始まっているため、お
  菓子ではなく妖精の方。クリームがたっぷりかかったお菓子ではないのだ。

  生徒の友達が、バレンタイン・デーのためにブラウニーを作ったという話を
  聞いたので、どんなお菓子なのかは原稿作成時には知っていた。話をしてく
  れた生徒には、手作りスコーンをいただいた。美味であった。


  the poor lassies は“(冠詞)+形容詞+名詞”なので「形容詞」→「名
  詞」という関係である。「かわいそうな少女」と訳すのが型通りである。

  しかし、いつも「かわいそうな〜」とやっていると不自然な日本語になるこ
  とがある。『ジーニアス英和辞典第4版』の poor(2)の最後にも、「話し手
  の心的態度を表す:副詞的に訳す方がよい場合が多い」と記されている。
  「かわいそうに〜」と訳した例文も添えられている。

  『ルミナス英和辞典』でも「副詞的に訳せる場合が多い」と記し「かわいそ
  うに〜」と訳した例文を載せている。


  我が家が貧しかったのか、それとも時代がそうだったのか、クリームという
  と、私が真っ先に思い出すのは「アイスクリーム」である。1年に数えられ
  るほどしか食べられなかった。

  私にはクリームは「飲む」ではなく「食べる」という感覚の方がぴったりく
  るのだ。そのため、drink という動詞が使われていても、あえて「食べる」
  と訳すことにした。

  しかし、この物語のクリームは、酪農小屋のつぼに入っている少し脂肪分の
  多い牛乳といったところなのだろう。そのため drop や drunk という単語
  が使われているのだ。

  had drunk は「飲んじゃった」と訳して置くことにする。


  ただし、スープに関して、

  『ルミナス』では「『スープを飲む』に相当する英語は, スプーンを用いて
  口に入れるときには eat soup, 直接 cup から飲むときには drink soup」

  『ジーニアス』では「eat[have, take, ×drink] soup with a spoon ス 
  プーンでスープを飲む《◆皿から飲むとき、スプーンは鉛筆を持つようにし
  手前から向こうへすくう;カップから飲むときは drink[sip] soup も可》」

  となっている。

  引用箇所には spoon は出てきていないが、少女たちは代わる代わる1本の
  スプーンで飲もうとして、そのつどブラウニーに横取りをされていたのだ。


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● あとがき

 小池直己・佐藤誠司著『英語ネイティブ度判定テスト』大修館
 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/books02.html#nativetest
 という本を読んでいたら、「遅れてごめん」の自然な英訳の問題で、

 I'm sorry I'm late. が一番自然となっていた。さらに、「I'm sorry to be
 late. とは普通言いません」と書かれていた。

 今年の1月に発行したメルマガ『中学英単語』に、I'm sorry I'm late. の例
 文を載せておいたが、その下のコメント欄に「I'm sorry to be late. でも同
 じ意味が表せます」と書いたのだ。(;一_一)
 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/251-300/272late.html

 不定詞は〔未来指向〕的だ、と散々書いてきた。どうもこの〔to不定詞〕は
 「これから遅れるので(ごめんなさい)」という風に感じる。そういう人がい
 るということのようだ。


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     こちらに追加記事があります
・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・
        (c) Matsumiya Institute of Thinking 2010
・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・
      

take to... について

本文記事(2)例文(c)のところで take to...「…が習慣になる」「…が好きになる」を取り上げた。これについて
酒井典久著『英語のしくみが見える英文法』文芸社の第4章を読んで、次の考えを持った。

take someone[something] to... で「誰かを…に連れていく」「何かを…に持って行く」という意味がある。

本文記事にもある次の例文
Dee's taken to getting up at 6 and going jogging.
は、
Dee has taken herself to getting up at 6....
と考えて、 「ディーは、彼女自身を6時に起きることに連れて行った」
と逐語訳する。そして、「ディーは6時に起きることに慣れた」と解釈する
最後に、herself を省略する。

上掲書では「…が好きになる」という意味の使い方の時、
take a fancy to...take a linking to...「…が好きになる」の a fancy; a linking が省略されたものだ。
と考察しているが、
上のように、take oneself to... の oneself の省略と考えて、
「自分自身を何かの方に連れて行く」→「何かを好きになる」
ととってみてもいいのではないかと思う。
この発想は上掲書に書かれている。

Every child in the school took to the new teacher.「 その学校の児童はみんな(すぐに)その新しい先生になついた」
  (研究社『ルミナス英和辞典第2版』竹林滋;小島義郎;東信行;赤須薫編

「その学校のすべての子供たちは、自分たちを、その新しい先生のところに連れて行った」
→「その学校のすべての子供たちは、その新しい先生を好きになった」

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