北極亭日乗 |
平成十四年二月 |
平成十四年二月二十七日(水曜)曇 最近の月はいささか大きく、明るく見えると思うていたらばその謎、氷解す。本日付「朝日夕刊」に曰く、 今夜の満月は最大で最「光」 とのことなり。自然は面白く、また深遠なり。 愚かなるは我ら人。人間だけが無駄に争い、月見ることも忘れいるは情けなし。傍観者でしかありえぬ我が身なれど、「アフガンの幾多の民よ、願わくは明るき月光を浴びて、時を数える間もなきまま身に降りかかりし災禍を洗い清めんことを……」と願う。 責めるなかれ、黄昏し老兵にいかばかりの才覚ありしや。もぞもぞと物言う小人にても、生きるに変わりなし。 |
平成十四年二月十八日(月曜)霙 雨に近い霙、時折襲い、路面状態はなはだ悪し。地下水の湧出量にわかに増して、排水ポンプの稼働忙しなし。今冬は高温・少雪ゆえ、春の訪れ早からん。 ソルトレーク五輪、日本勢振るわず。ジャンプ団体五位に終わり、長野の折の原田「ふーなきー」の涙声が蘇りたり。若手選手養成に手抜かりなきや、選手選考に不備なきや。他国の若手選手の活躍を見つつ、何故?の思い強し。 ミイラ化遺体事件で四人逮捕さる。ごと師仲間の内輪もめからの犯行とほぼ断定さるる。 |
平成十四年二月六日(水曜)晴 気温六・七度となりて、昨日より始まりたる「さっぽろ雪まつり」の雪像、解け出す被害続出とかや。閉会の十一日まで大丈夫かと心配するも、見物に出掛ける気さらさら無し。 第五十二回ベルリン国際映画祭開幕す。賞の行方や如何。 後述 二月十七日(日曜) |