ほしたびの旅

奄美・種子島・屋久島・鹿児島の旅2009

旅日記6日目:4月17日(金) 種子島宇宙センターへ

コスモライン
フェリー「プリンセスわかさ」

朝6時前に起床、歩いて200m程のファミリーマートで朝食用の弁当、昼食用のおにぎり・パン等を買出しする。宿のほとんどの人が寝ている中、さっさと身支度して7時過ぎに出発。コスモラインの種子島行きフェリーが発着する鹿児島本港南埠頭に向かう。たどりついて?どこにバイクを停めて手続きするんだ? 正面にターミナルがあるが、ここは旅客のみの手続き場所で、バイク・車は少し手前を左に曲がって有料駐車場入口の自動発券ボタンを押してバーを上げて中に入り、フェリーが泊まっている近くにあるプレハブ小屋で手続きを行うことになっていた。ちょっと迷う。すぐにコスモラインのフェリー「プリンセスわかさ」にバイクを積み込み、しばし出発までぶらぶらする。といっても他に何も無い。出発時間が近くなって再びフェリーに乗り込む。乗客は少なく、十数名プラス犬1匹といったところだろうか。船の中の設備はシンプル。食堂は無く、冷凍食品の加熱自動販売機や飲料の自動販売機(一般的な価格)がある程度。GPSによりどこに船がいて速度がいくらかを表示する装置があり、暇な時に眺める。また、新聞が置いてあって、そこには7/22の皆既日食についての記事が書かれていたりする。


南から見る佐多岬

定刻どおり8:40に種子島西之表港に向けて出航。外はもやっていて、景色はあまりよくない。それでも指宿沖の島近くを通るときは島の姿がはっきり見えた。それから少し速度を上げ、18.8ノット(34.8km/h)で佐多岬付近に近づき岬を回り込むように進路を種子島に向けて進む。外洋に出たが、今日はほんの少し揺れが大きくなったかなくらいで穏やかだ。種子島西之表港には、ほぼ定刻の12:10頃到着。バイクは最後に降りた。


鉄砲館

まずは鉄砲館(種子島開発総合センター)(8:30~17:00)へ行こうと、港の出口にある標識に従ってまず右折し、次は左折になるはずと思いながら進むがいっこうに標識が出てこない。くるくる回って聞いてやっとわかった。もっとわかりやすい標識を表示して欲しい。ともかくも入館料420円を支払い、鉄砲館に入る。種子島の自然から始まって、民俗・歴史等、もちろん鉄砲についていろいろな展示があり、また音声ガイド、鉄砲伝来物語のジオラマといった時間が決まったものを見るだけでも約60分はかかるため、じっくり見ようとすると1時間半は欲しい所。しかし、今回は急ぐため、かいつまんで見て出た。

北へ向かう県道581号は2車線路だが所々でこぼこしていて困る。北端に近い浦田海水浴場は砂浜と海が綺麗だった。それから島の東側に回り込んで南下していく。安納の集落で、県道591号から県道75号にぶちあたる交差点を左折した所の左手に、「イチロー商店」の看板とイチローのポスター(よく見るとエネオスの新年用ポスター)がちらりと見えた・・・。何だ?と思って店のおばちゃんに聞いてみたら、前の人から引き継いだままの名前を使い、元は「一口商店」(ひとくちしょうてん)だけど、店名を考えていたときに当時オリックス時代に活躍していたイチローにあやかって読み方を工夫してつけた名前ということだった。なるほどなるほど。


浦田海水浴場

イチロー商店

県道75号をぐんぐん南下。海岸近くの高い所にかかっているカシミア橋あたりから、海岸付近の奇岩等が多く見られるようになってきた。馬立の岩屋の案内板で県道を左に折れると、急坂の悪路で海岸まで下っていった。海岸の山肌に大きな穴ができており、上から石が落ちてきそうでビクッとする。


東海岸

馬立の岩屋の横穴

と、ここまできて結構時間がかかっているのに気づき、見学をする施設案内ツアーの時間予約をしているJAXA種子島宇宙センターの宇宙科学技術館へ急ぐ。駐車場に到着したのは、本日最終となる施設案内ツアー開始時間15:30の10分前である15:20。ちょうど案内放送で私の呼び出しをしていた。(^^;) カメラ等を準備して急いで玄関へ近づいている途中で、受付の人から電話が・・・。「今、玄関を入ります」と言いながら入って無事間に合った。(^^;)

宇宙科学技術館
見学ツアーのマイクロバス

施設案内ツアーは宇宙センターの中をマイクロバスで移動して案内してもらう。何も無ければ大型ロケット組立棟がコースに入っているのだが、現在は作業があるという事で、ロケットの丘展望所に変更されていると言われた。ツアー参加者は、年配のご夫婦1組、若い女性1人と私で計4名のみ。ツアーのガイドの女性も若くてかわいい(^^)。

まずは「ロケットの丘展望所」に移動した。ガイドさんに解説してもらいながら、H-ⅡAロケットの打上げに使われている大型ロケット発射場を眺める。大きな白い箱のような物が大型ロケット組立棟。避雷針の役割がある赤白鉄塔が2つ並んでいる所が打上げ射点で、第1射点と第2射点の2箇所ある。左側の第2射点は時期主力ロケット(H-ⅡBロケット)で使われるという。打上げ時に、ロケット組立棟から射点までは移動発射台運搬車で運ばれる。解説の後、ガイドさんに記念写真を撮ってもらったりする。

ロケットの丘展望所から見る
中型(中央左寄り)および大型ロケット発射場
ロケットの丘展望所から見る
大型ロケット発射場

次は大崎第一事務所(だったと思う)。屋根が高い建物の中に入ると、H-Ⅱロケット7号機の実機タンク、LE-5・LE-7エンジン、衛星フェアリングが置いてある。H-Ⅱロケット7号機は、先行して打ち上げられた8号機が失敗したために、予定されていた打上げが中止され、H-ⅡAロケットの開発へと移行したために打上げられることなく、機体が保存されている。うーん、直径がでかい。断熱材のかけらをガイドさんから渡されて持ってみたら、とても軽くてそのまま頭の上まで持ち上げそうになった。(大げさ)


H-Ⅱロケット7号機の実機タンク

衛星フェアリング

総合指令棟

次は総合指令棟。ここは打上げ時に、気象やロケット・人工衛星の情報等の情報が集められ、打上げに関する判断等を行う所。意外とこじんまりとしている。

これで見学するところは終り。出発した宇宙科学技術館の所ににマイクロバスは戻って終了、解散となった。


宇宙科学技術館内

そして16時半前頃に宇宙科学技術館の中に入る。館内は、ロケット、人工衛星、宇宙開発についてのいろいろな展示やクイズ・ゲーム等があって楽しめる。ただ、閉館までは30分程しかないので、あまり見れなかった。今日はひとまず17時の閉館と同時に館を出た。駐車場にて、次に走る場所の確認をしていると、見学ツアーのときに一緒だった女性が出てきたので少し話をした。彼女は鹿児島から来ているということだった。鹿児島弁をしゃべっているのがかわいかった。(^^)

宇宙ヶ丘追跡センターの
パラボラアンテナ

宇宙センターから程近い赤米館に行ってみた。赤米についての展示があった。(そのまんまや。)それから宇宙ヶ丘公園に行ってみた。行く途中には宇宙ヶ丘追跡センターという施設があって、パラボラアンテナ等が建っていた。宇宙ヶ丘公園には展望台があるが、天気がはっきりしないので景色はいまひとつ。南種子町の街は小さいながら、食堂あり、温泉あり、コンビニあり、運動場あり、と一通りそろっている。ということでこの街で野宿することにする。風呂は大和温泉ホテルの横に温泉施設があり、350円で入ることができた(10:00~22:00(受付21:30迄))。ただし、石鹸・シャンプーの備え付けは無かった。

種子島の
広島風お好み焼屋「安兵衛」

風呂でさっぱりした後、観光案内地図に載っていた広島風お好み焼屋「安兵衛」に行った。関西風もあるが、私はもちろん広島風お好み焼の「そば肉玉」(550円)を注文。店のおばちゃんと話をしてみると、40年近く前に種子島に来る前は広島にいたとのこと。しかも私が住んでる町あたり。いやー、すごいねー。種子島でお好み焼をやり始めた頃、「そば入り」の麺1玉だと量が多くて残す人が多く、半玉を標準にしているとのこと。ふーん、別に多いことは無いけどなー。作っているところを見てみると、キャベツが多く、ネギを入れ、油をかけていた。そばにも油をかけ、全体的に油が多く、しっとり系だ。いろいろ話をしていたら、スジ肉をサービスで焼いてくれた。ご馳走様でした。


肉までの具材を乗せたところ

できあがり

サービスでもらったスジ肉

食後、近くの陸上競技場の奥にある休憩所にテントを張って寝た。

  • 今日の天気:曇
  • 走行距離:138.5km
  • 宿泊地:鹿児島県南種子町 陸上競技場の奥
  • 入浴地:大和温泉(350円)